ジョイマンの高木の日記

詩集『ななな』が発売中。1000円。 自分の分身の様な、子供の様な、小さな詩集です。皆様どうぞよろしくお願いします。

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でぃー

渋谷シアターDでライブ。若手芸人の吸う煙草の匂いとお客さんの笑い声の染み付いたこの小さな劇場は、今年もジョイマンを優しく時に厳しく包み込んでくれる。
数年前、シアターDの手を振り払って家出同然で飛び出し、そしてすぐに伏し目がちに戻ってきた僕らをシアターDは以前と同じ温もりで迎えてくれた。でも、ありがとうじゃない。まだ、ありがとうとは言わない。またすぐに大海に飛び出して、次は絶対に胸を張って戻るから。その時までとっておく。大切に大切にとっておく。胸の奥にある「シアターD、ありがとう」の一言。
そんな事を考えながら、出待ちの一人もいない劇場前を早足で歩いた。冷たい冬の風に混じって、ふと煙草の匂いがした気がした。


いつも

いつもの様に、想像の足はもつれ、谷底へ落ちる。しかしそのいけない想像は、今のところたいていその通りになどならず、ちゃんと君を守ってくれている。放たれた盲目の想像の進む道を少しでも修正できるよう学習すべきなのかもしれないが、これは今の君には水が高い所から低い所へ流れる事くらいに当たり前の活動のように思える。歩道も車道もガードレールすら無いこの道、なぜわざわざ端を選んで歩く?



ふめい

重く濡れた服を着る。堅い頭で風を切る。靴の先を見つめながら、腰に繋がれた鎖を早歩きで辿る。目の前の煙はどこから吹いたのか不明の新しい風に少し揺らぎ、知らない拳は空を切り明日に届かない。結局、昨日と同じ様に手編みの言葉にくるまり君は眠る。



ねんし

体勢を崩したまま手入れのされていない古いソファに沈む。次々に過ぎ行く温かいナイフに目を閉じる心地の良い年始。あの傷を癒やすのは明日。明けましておめでとうございます。



すきま

両手を広げて風を掴もうとするも、つぎはぎのみすぼらしい君の隙間を風は通り抜けていく。君は鳥じゃあない。風の通り抜ける音が大切な事に気付かないでいる。





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