|
.
ご記憶の方も多いことだろう。
「ネスカフェ サンタマルタ」。
時は1993年。
明石家さんま氏をCMに起用して大々的な宣伝を行い、
大塚ベバレジの自販機の一部を間借りする手法で販路を広げ、
後の追加ラインナップ「ネスカフェ モンテアルバン」とともに一世を風靡した。
(※なお、製品写真が無い点は悪しからず寛恕頂きたい)
当時、筆者はこの製品が大嫌いであった。
「甘さひかえめ」などと書いてありながら、信じられないぐらい甘かったからである。
それも、スッキリした潔い甘さではなく、ベシャッとして非常にしつこい甘さであった。
筆者はサンタマルタでなく、クラシックブレンドというシックなデザインの缶コーヒーをよく飲んだ。
サンタマルタは、少し期間を置いて3度ほどチャレンジしたものの、
やはりその強烈な甘さに、一本飲み切ることすら不可能であった。
ロング缶のモンテアルバンは一層強烈な甘さで、コーヒー感も薄かった。
しかし、サンタマルタの香りや味は当時の他社の缶コーヒーに無い独特の個性があったせいか、
筆者の周囲でも割と人気があったし、実際よく売れていた。
職場の空き缶入れにも、よくサンタマルタの空き缶が捨てられているのを、
「よくまぁ、こんな甘いのを喜んで飲めるなぁ」と思いつつ眺めたものだ。
しかし……
UCCが自社ブランドの自販機運営をとりやめてネスレ日本に事業譲渡した2000年あたりから、
ネスレの缶コーヒー事業の雲行きが怪しくなってゆく。
他社から個性豊かな、しかも「本当に」甘さ控えめの缶コーヒーが台頭してきたこともあり、
サンタマルタとモンテアルバンは缶コーヒー市場でその地位を維持できなくなった。
のちにはネスレ日本の自販機事業も規模を超大幅に縮小(「誤差の範囲」と言ってよい)。
現在、ネスカフェブランドの缶コーヒーは数種類があり、
ポカリスエットと一緒に大塚の自販機で売られている。
しかし、少なくとも東京では大塚の自販機だけが独立して置いてある場所は少なく、
強力なライバル他社(コカコーラ・サントリーなど)の自販機と並んで設置されている。
この状況でネスカフェ缶コーヒーをセレクトされる確率はかなり低いので、
ネスレ日本は現在も缶コーヒー市場では苦戦を強いられている。
さて「サンタマルタ」はその後どうなったかというと、
中型ペットボトル(900mlなど)のリキッドコーヒーに活路を見出した。
ミルクを加えない「加糖ブラック」だったように記憶しているが、定かではない。
その後は、普通にミルクも加えた500ペットを2005年頃にリリースしたが、
結局現在はサンタマルタもモンテアルバンも、その名前すら残っていない。
それどころか、せっかく展開した缶コーヒーブランド「匠」も今年消滅。
こうしてみると不思議である。
あれほど流行し世間に浸透していたハズの「サンタマルタ」が、
現在ではその豆の名すら聞かれなくなった。
いや、あくまで流行であり品質が伴わなかったために自滅したのかもしれない。
(好んで飲んでいる人は多かったが)
筆者的には、あんなにゲロ甘で品の無い缶コーヒーなど、
消滅しようがどうなろうが知ったことではなかったが…… それにしてもだ。
ネスレはもう少し上手に、サンタマルタという名前を育ててゆくことはできなかったのだろうか。
健康ブームで低糖・微糖コーヒーが出始めた時期と、
サンタマルタが凋落した時期は重なっているように思う。
しかし、サンタマルタを低糖化するような動きは全く見られなかった。
何ら改善の手を打たなかったように思えてならない。
傍観者だったとはいえ、筆者にとって一つの社会現象のように映っていたサンタマルタ。
缶コーヒー界は諸行無常である。
(文責:紫布)
.
|
サンタマルタ懐かしいです。あれはCMイメージで飲んでいる人が多かったんだと思います。
2009/5/28(木) 午前 0:02
>ふじあつ さん
当時かなり膾炙してましたよね! サンタマルタ。
せっかくあんなに名前が浸透したんだから、
もう少し上手に育ててゆけば良かったのに……
2009/5/28(木) 午前 0:36
モンテアルパンもうまかった。
初めて飲んだ時の衝撃は今も忘れない。
2017/1/10(火) 午前 7:48 [ 太郎 ]