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◇ポジションの曖昧な微糖ブラック 存在価値は?
◎アイス/ホットの別
アイス
◎試飲環境
4月下旬夜、快適な自室内にて
◎インプレッション
伊藤園からリリースされているTULLY'Sブランドの一品。
中南米産アラビカ種100%、深煎り、エスプレッソ抽出に至るまで、
TULLY'Sのバリスタが監修しているという。
「微糖Black」は新しいジャンルであるといえるが、人工甘味料は不使用であるため、
文字通り「甘くない微糖」が体感できそうだ。
原材料名 : コーヒー、砂糖、香料
1本(285g)当たり35kcal
100g当たりでなく1本当たりのカロリーを表示するのは伊藤園の独自の方法であり、
基本的に開封したら1本全部一人で飲み切る缶コーヒーに適した表示である。
参考までに100g当たりに換算すると約12.3kcalであるから、かなりの微糖であることがわかる。
さて試飲であるが、これは何とも微妙な印象であった。
香りも酸味も苦味もバランスが取れており、砂糖も本当に必要最小限しか加えられていない。
確かに甘くない微糖であり、無糖ブラックよりは飲みやすさもあると思う。
しかし、この味が欲しくなるシチュエーションというものが全く想像できない。
ブラックとしても加糖製品としてもじつに中途半端であり、需要の少ない領域である。
どんなに砂糖を抑えていても、ミルクの入っていない加糖ブラックはどうしても後味が重い。
◎総評
普段ブラックを飲んでいる人にとっても、加糖ミルク製品を常飲している人にとっても、
この味は食指が伸びないのではないかと思う。
甘さ最小限とはいえ、ブラック派にしてみればあまりにも不必要な甘さである。
そして、コーヒーという飲み物においてやはり砂糖とミルクは不可分のコンビネーションを持ち、
コーヒーの強い持ち味と砂糖の生々しい甘さを、ミルクが間に入って絶妙に取り持ってくれる。
加糖ブラック製品がなかなかヒットしないのはそういった部分に原因があり、
微糖Blackと銘打った当製品においてもその問題は解決できていない。
「今日はなんだか微糖Blackが飲みたい気分だ」と思う日は、今後一生来ないであろう。
加糖ブラックとして唯一の高得点をつけた「アサヒ ワンダ オン・ザ・ロック」という製品があった。
⇒ http://blogs.yahoo.co.jp/jpcancoffee/18847943.html
この製品の場合、まずコーヒー部分そのものに圧倒的なクオリティと濃さがあり、
加糖ブラックとしては例外的・奇跡的ともいえるパワフルな味だった。
それと比較しても、今回の微糖Blackは中途半端に過ぎる。
かと言って、もっと砂糖を増量すればよいというものでもない。
「これだったら、いっそブラックのほうがいい」と思わせてしまっている時点で、存在価値が無い。
やはり、加糖ブラック缶コーヒーの商業的成功は難しいものだ。
オン・ザ・ロックも、高評価ながら結局は市場から消えてしまった。
◎評価
☆☆☆☆☆★★★★★ (5点)
(文責:紫布)
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