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当ブログも開設から3年を超え、総レビュー数も300を超えた。
その時その時で真剣に試飲してレビュー文を起こしてはいるものの、
この3年で全く同じ尺度で一貫したテイスティングができているとはとても言えない。
そこには、嗜好の変化という難敵が存在するからだ。
例えば子供の頃、コーヒーといえばコーヒー牛乳だった。
既製品であれ自家製であれ、牛乳たっぷりで甘め、しかも酸味ほとんど無しというお子様テイストを、
何よりも美味しく感じていた。
インスタントコーヒーにもクリープをしこたま入れて飲んでいたものだ。
我が家には当初レギュラーを淹れる習慣が存在せず、サイフォンを購入した高校生ぐらいの頃からである。
そうして初めて「コーヒーの酸味」というものを認識し、レギュラーをブラックで飲む醍醐味に触れた。
だからといってミルクたっぷりの安っぽいインスタントが嫌いになったワケではない。
頭の中で“別の飲み物”として区別していたのだと思う。
ただ、レギュラーに親しむことによって、コーヒーの本来の姿・持ち味を再認識することとなり、
缶コーヒーに関しても“別の飲み物”とはいえ、商品ごとの品質の差に明確な理由を見出すこととなる。
すなわち、レギュラーを意識した本格派製品と、そうでない製品の差である。
おりしも1987年、キリン「ジャイブ」ブランドの登場と拡充によって、
缶コーヒー市場はそれまでの「なんちゃってコーヒー」から「本格志向」へと方向転換した。
筆者の舌もこれにつられて徐々に嗜好変化してゆく。
大人になり、コーヒーに関する嗜好が固定されるかといえば、決してそんなことはない。
「年をとって脂っこいものを胃が受け付けなくなった」とか、
「若い頃に比べて洋菓子よりも煎餅や饅頭といった和菓子が好きになってきた」とか、
そういった味覚嗜好の経年変化というのはよく耳にする話である。
女性では、妊娠・出産を機に味覚が激変する例もある。
もちろん、子供大人というレベルだけでなく、たとえば20.歳と40歳では味覚も大きく変化する。
肉体的な変化ももちろんであるが、社会に出てからより多くの新たな料理・食材に触れることによる、
経験的な味覚の多様化とそれに伴う変化も大きい。
筆者などは、アスパラガスを旨いと思えたのは20代中盤、干し柿の旨さに気づいたのは30過ぎ、
そしてニガウリ(ゴーヤ)にハマったのはなんと30代中盤のことである。
こういった食体験は人生を豊かにさせてくれるが、同時に徐々に味覚の基本部分に変化をもたらす。
今でも「甘くてミルクたっぷりのビン入りコーヒー牛乳」(しかも湯上がり、腰に手)は好きだが、
缶コーヒーに関して言えば、このわずか2〜3年だけで見ても、好みの変化がある。
その最たるものが「クリーム添加によるコク」に対する感じ方である。
少なくとも2年前までは、クリームを添加して乳脂肪的コクを与えた缶コーヒーは結構好みであった。
JTの旧ブランド「HALFTIME」などからよく使われていたクリームは、
パワフルかつわかりやすい乳成分由来のコクを演出し、こってり系が大好きな筆者の好みにマッチしていた。
近年では「ルーツ ロイヤルミックス」でもクリームが使われ、独特のコクを出していた。
だが、このロイヤルミックスを高評価して以降、クリーム添加製品をどうも「しつこい味」と思うようになってきた。
生クリームを用いた洋菓子などは相変わらず大好きだが、缶コーヒーに入った生クリームはどうもしつこい。
(昔はレギュラーに生クリームを浮かべたウィンナーコーヒーが好きだったが、今はどうだろうか……)
したがって、ここ数ヶ月でレビューした製品のうち、「クリームがしつこい」と評した製品などは、
もしも3年前ならば「コクがあって旨い」と高評価していたかもしれないのだ。
(例:ボス セレクトカフェなど)
これは、同一ブロガーによる一貫性なき批評であるとの謗りを受けても文句を言えない。
クリームはこうした嗜好変化の一つの例ではあるが、今後さらに増える可能性がないとは言えない。
今はミルク多めの製品好きだが、もしかしたら「もっとミルクを抑えたほうが」なんて言い出すかもしれない。
しかし、今現在の味覚で批評するしかないというのも事実であるし、そもそもウチは「独断」法人だ。
自分の味覚にウソをつかない限りは、感じたままに正直に評価するのが正しいスタンスであると考える。
だが、忘れてならないのは、「自分の嗜好が変化した事実を自分で認識すること」だと思う。
そして、その事実をレビューごとに必要に応じて正直に記述することだと考えている。
たとえば「クリーム分がちょっとしつこいかな」と感じた時に、昔の自分の味覚を思い出してみる。
そして、過去の自分だったら美味しく感じていたであろうと推測できる時は、それを文中に記すこと。
要するに、味覚嗜好の変化は致し方ないが、過去のレビューにもそれなりの責任を持つことが重要だ。
いくら独断法人でも、恣意的に好き勝手なレビューをしてよいものではない。
味覚の変化を自覚し、責任ある評価を下してゆくこと。 これが大切であると考えている。
ただし、いくら今後さらに味覚の変化が起きる可能性があるといっても、
人工甘味料の味が好きになったりすることは200%ありえないとここに明言しておく。
(文責:紫布)
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そうですね、味を感じる変化は私も感じます。私も独断で評価させていただいています。評価機構さんと同じような評価の時もありますし、真っ向から対面することもあります。それはあくまで好みということで、評価機構さんと私と・・・みんなちがってみんないい(by金子みすずさん)だと思っています。
ピタッと来ることが結構ありますよね。
これからもよろしくお願いします。
2011/12/1(木) 午後 10:53
おっしゃる通りだと思います。
私は20年くらい前にダイドーカフェデミタスを初めて飲んで「物凄く旨い!!」と衝撃を受けたのですが、なぜか2回目以降はそこまで感じなくなりました。たまたま体がコーヒーを欲していた時にレベルの高いものに出会って美味しさが増幅されたのかと思っています。
缶コ評さんの評価は安定しているだけに激マズ評価だと逆に飲んでみたくなりますね。今はコクだしを捜し歩いておりますが流通が少ないようでなかなか見つからないです。
2011/12/2(金) 午後 6:28 [ フジイ ]
>ふじあつ さん
「みんなちがってみんないい」、これ至言ですよね(^^)
特に缶コーヒーは嗜好性の強い飲み物ですから、いろんな味、いろんな好みがあります。
そこが趣味的にも面白い部分であり、人による好みの違いというのもまた缶コーヒーの持ち味であると言えます。
多くの消費者の多様な好みがあるからこそ、たくさんのメーカーがたくさんの缶コーヒーを開発・発売し、私達を楽しませてくれていることになるワケですし☆
今後も「独断ではあるが偏見ではない」という立場で真剣に試飲レポートしてゆきます。
よろしくお願いしますm(_ _)m
2011/12/15(木) 午前 7:40
>フジイ さん
ダイドーデミタスは、私にとっても衝撃的な味でした。
つい3年ほど前までは、私のフェイバリット缶コーヒーだったんですよ。
現在はもっと優れた製品が多く出現しているため「一番」ではなくなりましたが、少なくともダイドーデミタス登場時は他製品と比べても圧倒的なクオリティを備えていましたからね。
(でも、クセの無い香りの良さは今でも上位ランクだと思っています)
あれほど美味しかったデミタスが「一番」でなくなったということは、それだけ多くのメーカーから優秀な製品が続々登場して群雄割拠している証左であり、缶コーヒー趣味者としては嬉しい缶コーヒー戦国時代(笑)
「コクだし」は見つかりましたか?
東京ではアサヒ自販機の半数ぐらいに入っている感じです。
2011/12/15(木) 午前 7:47
自身の味覚の変化に加えて同じ品物でもメーカー側が”改良?”して数年も経てば味が変っている場合もありますもんね。
2013/5/22(水) 午後 3:13 [ yuyu- ]
>yuyu-さん
コメントありがとうございます(^^)/
そうなんですよ。いわゆる「マイナーチェンジ」。
同じ製品でも「よりいっそう美味しくなりました☆」なんてフレーズが書いてあったりしますからね。
品質向上の弛まぬ努力というのは素晴らしいのですが、当ブログとしては「別の商品」として新規試飲すべきかどうか迷うところです。
2013/5/28(火) 午前 9:53