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Yahoo!のニュースを辿っているうち、缶コーヒーに関する週刊SPA!の記事が目に留まった。
ここにコピペして全文を記載するとともに、必要に応じて筆者が一部を赤太字化しておこう。
さて。
Webニュースの文面だけでは判断しづらいが、この記事は、メーカーとのタイアップ、
いわゆる「記事広告」である可能性が高い。
記事広告とは、その雑誌の他の記事コンテンツとほぼ変わらぬ紙面様式・構成で掲載されるもので、
読者は編集部のまっとうな取材による通常記事なのだと誤解してしまうことが多く、
「編集部がベタ褒めしてるぐらいだから信用に値するのかも」と思い込んでしまう可能性が高い。
(というか、そこが狙いである)
上の記事で言えば、本来ならば無数の缶コーヒーメーカーの中から最低でも3〜4社は取材すべきところを、
コカ・コーラのジョージアヨーロピアン担当一人にしか取材していない。
これだけで「缶コーヒー市場の動向」をエラそうに語るのは如何なものであろうか。
しかも、勿体をつけるために「味香り戦略研究所」の調査結果を引用している。
……まぁ、それも記事広告であるならば、納得は出来る。
問題は、引用記事中に筆者が赤太字で示した部分である。
>カフェオレなど甘めのタイプ
>甘さ控えめの『微糖』系
>ほどよい甘さの『スタンダード』なタイプ
……一体、何が言いたいのだろう。
カフェオレが甘め?
カフェオレ製品よりもスタンダードタイプのほうがよっぽど甘みが強いことは、誰でも知っていることではないか。
このヨーロピアン担当氏は「甘さ」と「ミルク感」をゴッチャにしたイメージで語っている。
また、各社のスタンダード系(筆者のいう「メインストリーム系」)製品については、
「ほどよい甘さ」などという製品はほとんど存在せず、言ってしまえば「甘み強め」ばかりだ。
そして、微糖とは「甘さ控えめ」ではなく、「砂糖控えめ・人工甘味料で甘み補填」であることは、
当ブログ常連読者諸兄ならば重々ご承知であろう。
ハッキリと言わせていただく。
未だに「微糖 イコール 甘さ控えめ」などと主張している業界サイドは、ほとんど詐欺に近い。
「微糖」と「甘さ控えめ」の違いを正しく説いているメーカーは皆無に等しいが、
消費者サイドにしても、「微糖」という新熟語の意味を表面的に捉える人が非常に多い、由々しき現状だ。
>オフィスでデスクワークをされる方には甘さ控えめの『微糖』系が人気
これも面妖な主張だ。
デスクワーカーは、己の「運動不足」を自覚している場合が多く、カロリーの高い飲み物を忌避する傾向にある。
つまり、デスクワーカーが微糖を選択するのは、あくまで「カロリー控えめ」だからであり、
「甘さ控えめだから」などでは断じてないのだ。
>我々は、その一本を飲むためにせっせと働いているといっても過言ではない
ウソつけ(笑)
仕事のあとの缶コーヒー一本のために働いてるヤツなんているか!
仕事のあとの居酒屋のビールならともかく……
このあたりの過大表現が、ますますこの記事を「記事広告ではないか?」と疑わせる。
仮に、本当に記事広告であるならば、そこそこ合格かもしれない。
「ジョージアの『ヨーロピアン』の場合、こだわり抜いた厳選豆をブレンド使用し……」と自社製品を宣伝し、
あまりよく考えずに鵜呑みにして読んでいる読者はスッカリその気になってしまうだろう。
提灯記事の醍醐味といっても過言ではない。
しかし、アサヒやサントリー、ポッカ、JTなどにも取材し、多角多面的な見解を得て記事にまとめたほうが、
読み物としてはずっと興味深く面白いものになっていたに違いない。
残念ながら、缶コーヒーというものを、あまりよく考えずに毎朝同じものを買って、
ひと口ふた口でグビグビ呷って空き缶を捨てる、という機械的所作を繰り返しているユーザーは多い。
「缶コーヒーの味なんかいちいち気にしたことも無いよ」という人も実際に多数存在するのが現実だ。
しかし、上記の記事のように、
「微糖系は甘さ控えめでスッキリ」
「スタンダード系はほどよい甘さ」
「カフェオレは甘い」
という勝手な定義づけをしている文章を見るたび、筆者は義憤を禁じ得ない。
近年の出版不況で、雑誌記者は取材費用が潤沢でなくなり、ネット記事の引用などで経費を節減している。
記事広告は、安価に紙面を埋めることの出来る格好の手段なのかもしれない。
「アスキー」や「SPA!」は記事クオリティが年々下がっているが(価格は上がっているが)、
取材内容の稀薄さやソースの検証不足がその原因である可能性は高い。
缶コーヒーの流行は消費者が決めるものであり、メーカーが決めるものではない、と思いたいところだが……
このような記事広告じみた内容の文章が堂々とネット上に流布してしまっている以上、
メディアリテラシーの欠如した人間がこれを真に受けてしまうことも避けられない。
当ブログは、大時代的(?)価値観で地道に批評活動をしてゆく所存であるが、
2年後、3年後の缶コーヒー界の時流など、筆者には想像もつかない。
しかし、いずれ消費税率が上がれば、缶コーヒーメーカーは税抜き単価に変化が無くとも、
消費者にとっては「生活が厳しくなるから、嗜好品である缶コーヒーを減らそう」となるのは必定の流れ。
缶コーヒーにかける費用が目減りしてゆく可能性が高いからこそ、
メーカーサイドは欺瞞を廃し、地道に正直に商売をしてほしいのだ。
(文責:紫布)
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私もジョージア担当者が出てきた時点でタイアップと感じました。これに限らず色々なところでタイアップや表層的な内容の記事は見かけますが、そういうのは読む気が失せてしまいますね。で、予想通りの薄味な記事になっている・・・。こわいのは自分が詳しくないカテゴリーではいとも簡単に「ほぉ、そうなんだ」と思ってしまう可能性があるところですかね。管理人さんには頑張ってもらわないと(笑)
2012/11/1(木) 午後 2:22 [ フジイ ]
提灯記事ってやつですね。読み物として読ませて頂きました…ぐらいの感覚でいいんでしょうね。
2012/11/2(金) 午後 9:47
>フジイ さん
このSPA!の記事って、具体的検証が決定的に欠けており、ジョージアの担当者たった一人を盲信して記事を起こしてるようにしか感じられません。
やはりタイアップとしか思えませんよね。
2012/11/8(木) 午前 8:01
>ふじあつ さん
そのように「話半分」で読むことができればいいんですが、そういう人ばかりでもないでしょうからね〜(^_^;;
普段缶コーヒー飲まない人にしてみれば「ほぉ、いまの缶コーヒー事情はこんなふうになってるのかー」と信じ込んでしまうでしょう。
2012/11/8(木) 午前 8:06