独断法人・日本缶コーヒー評価機構

ペットボトル全盛時代に待ったをかける、素晴らしき缶珈琲の世界…なんつって。ブヒャヒャ

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◇UCCブラックそっくり スムーズに飲める


◎アイス/ホットの別
アイス


◎試飲環境
6月中旬夕方、快適な駅ホームにて



◎インプレッション
土曜の午後、秋葉原をブラブラと練り歩くうち、繁華街をやや外れた静かな一角に、
「えひめ飲料」の看板を掲げた小さめのビルを発見した。
そう、えひめ飲料といえばポンジュースで全国的知名度を誇る、四国・愛媛県の企業である。
このビルはえひめ飲料の東京営業本部。

建物の前に自販機が2台並んでいるので、近づいてみた。
みかん100%ジュースで特にその名を知られた会社が、缶コーヒーなど出しているのか?
しかし、自販機を設置する以上は「果汁系」「お茶系」そして「コーヒー」を最低限揃えるのが当たり前。
そう、ポンジュースのえひめ飲料でさえも、自販機にはお茶とコーヒーがしっかり用意されていた。
ブラックと微糖の2種類である。
さすがに、各種ジュースのほうが圧倒的な品揃えではあったが。

「Fine Coffee」と書かれた比較的地味な缶コーヒー。
缶の表側には、「えひめ」や「POM」の文字は一切表記されておらず、
メーカーとしてこの商品の認識度を上げ、ヒットさせようというつもりが全く無いことがわかる。
しかもこの缶コーヒー、なんとえひめ飲料のホームページにも情報が一切載っていない。
こうした存在感の薄さと謎の多さ、メーカー名明記を避けた溢れんばかりのB級製品臭が、
筆者のような缶コーヒスト(造語)の缶コーヒズム(造語)を刺激してくる。
そう、ツンツンと刺激してくるのだ。

ツンツン ( ・∀・)っ (´_ゝ`)

エイッ (`・∀・)σ)Д`) プニュ

両方とも購入して、東京駅中央線ホームのベンチでブラックをじっくり飲んでみた。
酸味はそこそこあって苦味は弱く、UCCのブラックに似て水のようにスイスイ飲めるブラックだ。
やや物足りなさはあるものの、意外にも落ち着いた香りを楽しめる。
これで無香料なら充分ではなかろうか。100円で買えたこともあって不満は無い。



◎総評
上記の通り、自販機は最低でも「ジュース・お茶・コーヒー」を揃えるのが基本である。

例えば2人連れAさんとBさんがいて、Aさんはオレンジジュース、Bさんは缶コーヒーを欲しがっているとする。
ポンジュースの自販機があれば、Aさんは当然その自販機に近づいてゆくし、Bさんもついてゆく。
Aさんがポンジュースを買う間、Bさんは普段飲んでいるジョージアを探してもいいのだが、
ポンジュースの自販機に見慣れぬ缶コーヒーがあれば、
「ん〜、コレでいいか。今日はコレ飲んでみよう」
というふうに、Bさんもポンジュースの自販機で用を済ませてもらえる可能性が高くなる。
このように、複数人の欲求を自販機一台で満たす、というスタイルが重要なのである。

恐らくこの「Fine Coffee」も、そういった自販機専用的性格で販売している製品であると思われ、そこには
「当社は缶コーヒーも美味しいですよ! POMの缶コーヒーをどうぞよろしく!」
など売り込む気はサラサラ無いのである。
ジュース専門メーカーが缶コーヒー製造ラインを自前で持つことは基本的に難しく、
他社製業務用リキッドコーヒーを自社で加工して出荷している可能性が高そうだ。
(一応「製造者:えひめ飲料」となっているが、委託製造の可能性も無いとは言えない)

自販機以外では多分、スーパーなどで格安販売(50〜60円ぐらいか?)していると思われる。



◎評価
☆☆☆☆☆☆☆★★★ (6.5点)


(文責:紫布)

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◇伊藤園伝統のシナモン 馥郁とした香りに納得


◎アイス/ホットの別
アイス


◎試飲環境
6月中旬午後、それほど暑くなく快晴の繁華街にて立ち飲み



◎インプレッション
伊藤園は昔からシナモンフレバーの缶コーヒーを必ずラインナップしており、
現在の「W」シリーズにもしっかり引き継がれた。
開缶時からかなり強めのシナモン香が漂う本格派。
飲んでみても、快いシナモンの香りが鼻腔に広がる。
クリームを用いたカプチーノ仕立てだが、ミルク・クリーム感はあまり強くなく、
コーヒー自体もやや稀薄な印象があるのが残念なところだ。
しかし、強めながら程よく感じる甘さと、シナモンの芳香のバランスは良好であり、
他の製品では絶対に味わえない独特のリラックスタイムを堪能できる。



◎総評
1990年代、筆者の当時の職場近くに伊藤園の自販機が設置されていた関係で、
伊藤園のカプチーノを週に3〜4回は飲んでいた記憶がある。
当時から甘さ強めだが、シナモン香と伊藤園コーヒー独特のまったりしたコクとのバランスが良かった。
キリンファイアにメンソールフレバーやラムフレバーが存在したが、いずれも香りが弱すぎた。
伊藤園のシナモンコーヒーは本当にシナモンがよく効いており、シナモン好きを満足させる。
ただし当製品「W」のシナモンカプチーノは、コーヒー部分がちょっと弱すぎて、
缶デザインで想像するほどにはミルク感も強くなく、全体としてコクが不足している感はある。
缶コーヒーとしての満足感を強く求めず、「シナモンの香りでリラックスしよう」程度で臨むとよい。



◎評価
☆☆☆☆☆☆☆★★★ (6.5点)


(文責:紫布)

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独断法人・日本缶コーヒー評価機構事務総局(構成員・紫布の狭いマンション)所蔵品の中で、
最も古い部類に入るのが、この不二家の缶コーヒー「ロッキー ミルク」18年物である。


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◎不二家「ロッキー ミルク」
製造年月日:1991年6月24日
内容量:250g
品名:コーヒー飲料
(※日本缶コーヒー評価機構認定 缶コーヒー有形文化財 登録第241103587号)



不二家は知っての通り、わが国の洋菓子業界を代表する企業である。
2006年に期限切れ原材料使用が発覚し、製パン業界最大手のヤマザキの子会社となってしまったが、
それまでの不二家は、製品の味も評価が高く、人気・信頼度ともに非常に高い優良企業であった。
生洋菓子・半生洋菓子のみならず、ルックチョコレートやミルキーのようなパッケージ菓子、
缶入り飲料ではなんといっても「レモンスカッシュ」「ネクター」が人気を誇っていた。
これらの2品は今も健在のロングセラーである。(ただし販売はサッポロ飲料)


しかし、不二家が缶コーヒーを販売していたことは、現在ではほとんど知られていない。
缶コーヒー業界から撤退してずいぶん経つからである。
「有機栽培」シリーズをリリースしたのを最後に、1995年頃に業界から完全に撤退したが、
かつてはかなり多くの種類の缶コーヒーを展開していたのだ。

90年代に入って各社の缶コーヒー競争が過熱してきたが、
不二家は自社の自販機展開を拡大するほどには缶コーヒーに力を入れておらず、
消費者に強く訴求できる目新しい製品や広告を打てずに、業界からフェードアウトした。


ロッキーシリーズは、基幹の「ブレンド」に、今回紹介の「ミルク」、
そしてガブ飲み仕様の350g缶「アメリカン」などがあったが、
これ以外にも不二家は結構古くから缶コーヒーを幾種類もリリースしていた。



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この「ロッキー ミルク」の原材料は、表記順に
砂糖 加糖練乳 コーヒー 脱脂粉乳 乳化剤
となっており、ミルクたっぷりでコーヒー薄めで甘みの非常に強い味が想起される。
おそらくUCCオリジナルやポッカMコーヒーと類似の路線であったと思われる。
洋菓子分野において乳製品を多用する「乳製品のプロ」ともいえる企業なだけに、
ミルクたっぷりコーヒーはなんだか得意そうに思えてしまう。
乳白褐色というよりむしろクリーム色に近い缶の地色が、
中身のミルクっぽさや甘さを弥が上にも想像させてくれる。




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焙煎度の異なる豆をブレンドして香りとコクの両方を引き出す技法は現在では至極当たり前だが、
当時の缶コーヒーとしてはかなり斬新な技法であった。



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我が国ではまず缶ビールに、開缶してもリングが外れないステイオンプルトップが導入されたが、
ビール以外の飲料には相変わらず旧態依然のプルタブが使われていた。
1991年製のこのロッキーも、プシュッと明けてグイッと引っ張ってプチッと外してしまう、
「開缶するとゴミが増えるタイプ」のプルタブである。
筆者は当時、人差し指で缶を開けると、リングを人差し指に引っ掛けたままコーヒーを楽しみ、
飲み干したらリングを缶の中に入れて空き缶入れに捨てていた。
だから、このタイプでもゴミは発生しなかった。
しかし当時はやはり、空き缶こそちゃんと空き缶入れ or くずかごに捨ててはあっても、
プルタブはよくゴミとして自販機近くの路上などに捨てられていたものだ。

子供の頃は、このプルタブのリング部分を切り離して残りの水滴型部分にうまく引っ掛け、
弾力を利用してリングを遠くまで飛ばすという遊びをよくやったものである。
(こういうコトをするとゴミが増える)

プルタブがステイオンに一斉に変更されたのは1992年頃だったが、
飲み口(開口部)が小さくなってしまうステイオンにはかなりの違和感があったものだ。
しかし、すぐに慣れてしまった気がする。




そして、切り離し形プルタブ時代のもう一つの懐かしい思い出が、このマークである。

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「あきかんは くずかごに」

現在のような金属缶リサイクルシステムが確立する以前は、
空き缶は他のゴミと一緒にくずかごに捨てるものだった。
このマーク、懐かしく感じる方も多いことであろう。



90年代以降に缶コーヒー事業から撤退した企業はいくつかある。
ペプシ ⇒ フリーダム / バーディー (販売不振)
カネボウ ⇒ ベルミー (販売不振)
AGF ⇒ ブレンディ (アサヒとの自販機事業統合に当たり、ワンダと重複する缶コーヒー部門を撤廃)

筆者的には、味もラインナップも魅力の無いサッポロ「生粋」シリーズは風前の灯と思っているものの、
自社自販機を展開している以上、缶コーヒーは製品ラインナップ上必須であるらしい。
「こんなに不味いし売れない缶コーヒーがなぜ存続しているのか?」という疑問が湧くところだが、
売れ行きの良し悪しとは関係ない部分で製造販売を続けているのだ。

この点で考えると、不二家のようなメーカーから缶コーヒーが復活することはまずあり得ない。
不二家は既に缶入り飲料の自販機販売をサッポロの自販機に委託しており、
自社製缶コーヒーを入れてもらえるスペースは存在しないからだ。

缶コーヒー販売の主戦場はあくまで自動販売機。
自販機で勝負できないブランドは、どんどん淘汰されてゆくだろう。


なお、完全に余談ではあるが、
ロッキー ミルクミッキー・ローク は酷似している。


(文責:紫布)

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