独断法人・日本缶コーヒー評価機構

ペットボトル全盛時代に待ったをかける、素晴らしき缶珈琲の世界…なんつって。ブヒャヒャ

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◇まったりした飲み口と甘み しかし……


◎アイス/ホットの別
アイス


◎試飲環境
6月下旬、梅雨そぼ降る午後、除湿の効いた快適な室内



◎インプレッション
サントリーボス黎明期から続くロングセラーで、固定客の多い定番商品。
各社のカフェオレの中で最もよく売れている。
他社はカフェオレ製品がなかなか固定されず、
「プレミアム」だ何だと妙な勿体をつけたカフェオレが現れては消え現れては消えている
が、
ボスだけはフラフラと浮つかずに、ずっとこのカフェオレで勝負している。
さてその味であるが、牛乳と生クリームを用い、かなり甘めに仕上げている。
液色から見ても稀薄感はなく、確かに乳製品たっぷりの雰囲気であり、クセが全く無い。
ただ、まったりと丸みを帯びた味わいは、カフェオレというよりミルクキャラメルのようであり、
キレ味が無さ過ぎる印象は否めない。
香りだけはボスらしく香ばしいが、コーヒーとしての旨味には直結していない。
甘みが強いのはサントリーボスの基本方針(ガテン系労働者の疲れを癒せる甘み)に則っているためで、
強いミルク感との相乗効果で甘みそのものはしつこさを感じさせない。



◎総評
上で述べたように、ミルク感とクリームの風味、甘さのバランスがキャラメルっぽく、
サラリとした牛乳+コーヒーの雰囲気は感じられない。
これはこれで、それなりに甘くて旨い飲料ではあると思うが、
もう少しぐらいコーヒーらしさを演出して欲しいと思う。
デザートカフェとして見れば非常に優れたバランスを誇るが、
コーヒーがあと10%濃かったらもっと高い評価が下せたであろう。
缶コーヒー欲に対する満足度は50%程度だか、あまりコーヒーを意識せずに飲めばそれなりに旨い。



◎評価
☆☆☆☆☆☆☆★★★ (6.5点)


(文責:紫布)

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森永が画期的なチルドコーヒー「Mt.レーニア」シリーズを出したのは1993年2月のことだった。
今日の乳製品プラカップコーヒー市場の隆盛を決定的にしたエポックメイキングと言える。

それまでの缶コーヒーでは鮮度面・ミルキー面・濃度面でどうしても満足できず、
紙パック入りのコーヒー牛乳にもフットワーク面で限界を感じていた顧客層が、
付属ストローをプスッと挿して飲めて牛乳感たっぷりのカフェラッテに飛びついた。
コンビニエンスストアの店舗網拡大と呼応するようにして、
プラカップ入りチルドタイプコーヒーは急速に普及、各社しのぎを削るようになる。
近年ではコーヒー専門ショップのブランドも参入(スターバックスやタリーズなど)。

価格は缶コーヒーより若干高いものの、190g缶が主流の缶コーヒーに対してカフェラッテは240g。
そう考えると割高感も払拭される。
なんといっても、金属缶密封に必要な処理を必要とせず、数日間の消費期限で販売されるチルドコーヒーは、
使用される牛乳も生乳基本で新鮮、そして缶入り飲料では考えられないほど多量に使用できる。

ラッテの名の通り、コーヒーをエスプレッソ抽出にしたシアトルスタイルの採用により、
既存の「コーヒー牛乳」よりもずっとコーヒーとしての香りや苦味、コクを前面に押し出すことに成功。

シアトルスタイルは後発のスターバックスが最初だと思っている人がいるが、
Mt.レーニアシリーズは最初からシアトルスタイルである。



このように、缶入り飲料に対して圧倒的に有利な部分を活かしたカフェラッテであるが、
当初はなんと缶入りタイプも製造し、一部自販機などで販売していた。
当時筆者がこれを初めて飲んだのは、1993年春、武蔵溝ノ口駅の近くであったと思う。

この缶入りカフェラッテが、幸運にも1本だけ当機構事務局に所蔵されているので紹介したい。


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◎森永乳業「カフェラッテ マイルド」
製造年月日:1993年3月3日
内容量:190g
種類別:乳飲料
(※日本缶コーヒー評価機構認定 缶コーヒー有形文化財 登録第900344152号)


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当製品も、乳飲料缶コーヒーの常套手段として、他社に製造を委託している。
製造はなんと愛媛県青果農業協同組合連合会 東京工場である。
しかも神奈川県厚木市飯山という高台の田舎なのに「東京工場」を名乗っている。
まぁ、飯山には東京○○大学を名乗る学校もあることだし、大目に見る他ない。
なぜ森永乳業が、愛媛県青果農協に製造委託したのかは不明である。

乳固形分合計7.1%は、換算で45〜50%もの牛乳を含んでいることになる。
実際、コーヒー牛乳のように濃厚な味だったのを憶えている。


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「ミルクの量に合わせて2種類のラインナップ」とある。
写真の「マイルド」はミルクの多いほうのタイプであるが、もう一方は忘れてしまった。


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1993年といえば、缶入り飲料のステイオン式プルトップへの移行が急速に進んだ年である。
3月3日製造のこの製品は、まさに旧式プルタブの最終量産であるといえる。




この「缶入りMt.レーニア」は、原則として自販機専用であった。
売価150円と、普通のチルドタイプよりも高価な上に、量も少なく、味も劣る。
つまり、同じ店で缶入りとチルドを置いても、缶のほうが売れないのは当然なのである。

しかし、いかに自販機で売ることとしても、缶入り製品をラインナップするメリットはほとんど無く、
この缶入りMt.レーニアは数年で姿を消すことになる。


森永乳業ではなく製菓部門の森永製菓が、古くから缶コーヒーを手がけており、
ごく初期の缶カフェオレも森永のものが有名である。
ブランドとしては「JAGUAR(ジャガー)」があったが、他社との競争にさらされて衰退。
自社専用自販機からも撤退し、人気商品の缶入り甘酒は他社自販機の一部に「居候」している。


現在はチルドカップ製品用の自販機が普及してきており、
Mt.レーニアのチルドも駅ホームなどで自販機で買えるようになってきた。
こうなっては、190g缶入りのカフェラッテなど入り込む余地は皆無である。



なお、この「カフェラッテ」という6文字は森永乳業が早々と商標登録したため、
他社は「カフェラテ」とか「○○ラテ」といった表現を用いている。

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