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アサヒのワンダ「オン・ザ・ロック」は今年5月に華麗なる復活を遂げた。
かなり甘味の強い加糖ブラックではあるものの、本格感あふれる濃厚な味わいは、
他のどのメーカーにも対抗商品の見当たらない、オンリーワンの存在感と魅力を持つ。
基本的に甘さ控えめ製品を好む私であっても、
○ 喉はさほど渇いていない
○ しっかりコーヒーらしい旨さの缶コーヒーを楽しみたい
○ 多少疲れていて、甘い味を欲している
これらの条件が揃っている時、まさに「これ以外考えられない」ほどのマッチングだ。
写真の自販機は、JR東日本・高円寺駅近くの商店街にあるもの。
微糖と微糖に挟まれつつも、堂々たる偉容を感じさせる渋いデザインの「オン・ザ・ロック」。
しかし、せっかく復活したオン・ザ・ロックも、最近また見かけることが少なくなった。
もしも秋に販売終了するとしても仕方ないことだが、果たしてその場合、来夏の復活はあるのか?
それは、今年の本製品の売れ行きにかかっている。
昨年のモデルはプレミアム価格(130円)であったが、
そのことが販売に若干の影響を及ぼした可能性は勿論ある。
つまり、仮に昨年の売上が期待以下であったとしても、
「120円ならば勝負できる」
というアサヒの手応え、予測があったのかもしれない。
だから、仮に今年の120円でも売上不調だった場合、来年の復活は難しくなる。
それでなくとも世の趨勢は「微糖」「ゼロ」という味覚破壊品質化へひたすら邁進しており、
オン・ザ・ロックは完全に取り残されてしまう可能性が強い。
当記事タイトルは、かつて国鉄末期の赤字線廃止案の浮上に反発した住民が沿線随所に掲げていた、
「乗って残そう ○○線」という看板・横断幕に由来している。
無論、普段の移動に自家用車を使ってばかりの沿線住民が、
いざ廃止案が浮上した途端に「乗って残そう」などとサクラ乗車を煽ったところで、
黒字転換など達成できるハズもなく、どんどん廃止されていった。
この甘みの強い「オン・ザ・ロック」にしても、少数の熱心な支持者による購入では支え切れまい。
当ブログでは昨年・今年共に「オン・ザ・ロック」の試飲レポートを掲載し、
なかなかにこの製品の支持者が多いことも、いただいたコメントで伝わってきた。
しかし、アサヒに明瞭・潤沢な収益をもたらすほどの売り上げがあるのかどうかは未知数である。
自販機や店舗での扱いが目に見えて減っている現状では、
筆者が多少頑張って買ったところで大勢に影響はあるまい。
「乗って残そう」と同じく、「買って残そう」程度の微々たる購入では何も変えられないであろう。
「ポッカ アロマックス ビターロースト」販売終了は、筆者が考える缶コーヒー界最大の損失であった。
筆者はこれを、3日に2本は必ず飲んでいたが、当該製品は販売終了してしまい、
何の変哲も無い「微糖」へと移行して、筆者を著しく落胆させた。
「オン・ザ・ロック」も同じ運命を辿るのだろうか。
しかし、存廃云々とは関係なく「飲めるうちに飲んでおく」というスタンスもまた重要である。
販売終了した時に後悔しないように、発見したらなるべく買って飲もう。
冒頭に示したように、筆者が「オン・ザ・ロック」を欲する状況・条件は結構厳しいが、
いつの間にか販売終了・完全消滅した時の後悔は最小限に留めたい。
「オン・ザ・ロック」が呑みたくなるような状況を自ら作り出すぐらいの気概で臨むべきか。
「のどは渇いてなくて、多少疲れていて、本格感あるコーヒーが飲みたい」
……こんな状況をすすんで作り出すというのは…… 結構辛いものがありそうだが。
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