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なんと、数えてみると305レビュー。
いつの間にか300本を超えていた。
ここまで続けてこられたのも、多くの読者の方々の支えあってのおかげである。
ここに感謝の意を表したい。
ファン登録されている方以外にも、頻繁にロムってくださっている方が結構多いのがささやかな自慢でもある。
レビュアーとしては未だ未熟であり、缶コーヒー批評の諸先輩方に遠く及ばないが、
今後も地道に、真面目に、そして独断で味の評価を進めてゆきたいと思っている。
さて、今回の雑感はズバリ「私と缶コーヒー」。
◎缶コーヒーとの出逢い
昭和40年代半ば生まれの筆者。
昭和44年発売の日本初の本格缶コーヒー「UCC ミルク&コーヒー」の誕生は、当然ながら全く記憶していない。
筆者の子供の頃、親は基本的に子供に甘い飲み物を与えなかった。
冷蔵庫に常備されているのは牛乳と麦茶であり、筆者もそれで満足していた。
甘いジュースやコーヒー牛乳も好きであったが、普段からガンガン飲みたいとという欲求は生じなかった。
炭酸入りのコーラやサイダーなどは友達の家で出されるのみであって、この炭酸がかなり苦手であった。
(現在も炭酸ソフトドリンクはあまり好きではない)
大分県の住まいの近くでは当時、自販機も少なく、コンビニも当然無かったため、
夜スーパーが閉店してしまえば、あとはもう家の常備飲料か水を飲むしかない。
そこには「缶コーヒー」の入り込む余地など全くなかったのだ。
そもそも缶コーヒーは、それまでのビン入りコーヒーに代わって、
「携帯がラク」「栓抜き不要」「割れない」というメリットを狙って開発されたものである。
従って、家でコーヒーを飲むのにわざわざ缶入りを買うことには何のメリットも見出されなかった。
(同様の理由で、ビールも当時はビン入りが主流であった)
つまり缶コーヒーは主に外出時向けのフォーマットであった。
筆者が子供の頃、泊りがけで遠出するのは基本的に年に2〜3回、
熊本県にある父の実家までの帰省だけであった。
母はこういう時にも水筒などをマメに準備して、筆者たち姉弟のぶんの移動中の飲み物を確保してくれていた。
急行「火の山」の車窓から阿蘇のカルデラを眺めながら、しかし高い車内販売には目もくれず、
いつもと同じ冷たい麦茶などを喜んで飲んでいたのである。
車内販売にはUCCコーヒーも確かにあったハズだが、飲んでみたいと思ったことは無かった。
さて、では筆者にとっての「缶コーヒー原風景」とはどんな状況であったか────
現在頭に残っている最初の「缶コーヒーの記憶」は、実はこの熊本の帰省時である。
昭和50年代前半のある冬休み、いつものように家族で熊本に帰省した。
その帰りのことだったと思うが、熊本駅か八代駅、あるいは有佐駅か宇土駅か…… 憶えていないが、
真冬の夜の列車待ちでとても寒かったことがあった。
この時、自動販売機でホットの「ダイドー Mコーヒー」を買ってもらったのだ。
当時は外出先で購入可能な温かい飲料なんて、缶コーヒーと駅弁屋のお茶ぐらいのものだった。
缶緑茶も缶紅茶も、烏龍茶だって無かった時代。 ココアもはちみつレモンも当然無い。
自販機で加温して販売できるのはまさに缶コーヒーだけだった。
(ホット販売機はポッカが最初に開発したものである)
ダイドーMコーヒーは1978年発売なので、この原体験も少なくとも1978年以降ということになる。
さて、この時飲んだダイドーMコーヒーの印象は…… ズバリ「美味しい!」であった。
缶コーヒーなんて初体験だったし、そもそも当時は今よりも種類も少ないし、
ほとんどは甘いだけでマズい製品ばかりだったのだと思う。
そして何より、当時まだ小学校低学年のお子さまだった筆者は、コーヒーの良し悪しなどわかるハズもなく、
ミルクたっぷりで甘ければ何でも美味しく感じたであろうことは疑いようもない(苦笑)
しかしこのダイドーMは、今飲んでもじつに美味しいのだ。
2009年3月レビューのダイドーM @ 石川県小松市。
筆者の原体験から延々続くロングセラー。
さて、ダイドーMコーヒーに感動した筆者がそれ以降積極的に缶コーヒーを飲むようになったかというと、
答えはNOである(笑)
相変わらず、普段飲みの麦茶や牛乳で大満足していた筆者には、あくまで甘い飲み物はヨソ行きのもの。
こづかいも少ないし、買い食い自体を両親が快く思っていなかったこともある。
◎本格的なつき合いの始まり
1979年に神奈川県川崎市に引っ越し。
1983年ぐらいから、真冬でも浜川崎駅に行って頻繁に貨物列車を見物したりするようになり、
暖をとるためにホット飲料を欲する機会も増えてきた。
そこでようやく缶コーヒーをちょくちょく飲むようになってゆくのだが、当時はまだ味にも無頓着で、
メーカーやブランドなどあまり憶えていない。
ビーボコーヒーZとかポッカミスターコーヒーとか、明治マイルドコーヒーSなんかだったのであろう。
そうこうするうち、1987年にキリンが「Jive」ブランドを発表。
極めて多彩な商品展開で度肝を抜かれ、従来品よりも洗練された味わいの虜となっていった。
当時ハマっていたのは「クリアテイスト」「ヨーロピアンカフェ低糖」「カフェオレ」あたりである。
1990年から写真ラボで働き始めたが、この頃から夏も冬も勤務中の飲み物はほとんど缶コーヒーに。
ネッスルのクラシックや伊藤園カプチーノ、ジョージアのモカキリマンジャロ、
JT HALFTIME甘熟豆クリームカフェ、ボスプラスワンなどが気に入っていたと思う。
しかしまだ、旨い缶コーヒーを徹底追求しようなどという大それた考えは生まれていない。
1991年頃から2004年まで、缶コーヒー蒐集という珍妙な趣味を続けていた。
中身の入ったままの缶コーヒーをとにかくコレクションし続けるという趣味で、
最盛期には250種類以上の缶コーヒーが狭い部屋の一角を占領していた。
(これらの一部は今も残っており、書庫「ヴィンテージ缶コーヒー」で紹介している)
しかしここに至っても、缶コーヒーの味評価を記録しようなどという発想は出てこない。
◎ブログ開設へ
「缶コーヒーの味をその場で調べられるような携帯サイトを作ってみようよ」
そんな友人の一言が、当ブログ開設のキッカケのひとつである。
2004年頃の発言であっただろうか。
彼は、高校以来のラーメン仲間であり、一緒にラーメンを食べた後に缶コーヒーを飲む仲。
「自販機で見慣れない缶コーヒーを買う前に、ケータイでチョチョイと調べられたら便利だと思う」
そんな感じでの要求であったが、いわゆるケータイの「勝手サイト」作成のノウハウを持たない筆者は、
サイト開設になかなか踏み切れずにいた。
2008年9月12日、メインの個人ブログを開設し、徐々にブログ記事作成に慣れていった頃、
「あれ? これって缶コーヒー紹介にも充分使えるのでは?」
ホームページ形式でなくブログであれば、缶コーヒー紹介コンテンツも簡単に構築できるではないか。
友人との共同執筆の形が好ましいと判断した筆者は、メインブログとは別にIDを取得し、
メインブログから遅れること9日、2008年9月21日に満を持して(ないけど)、
缶コーヒー専門ブログとして当機構を発足させた。
「ケータイサイト作ろうよ」の一言から、じつに4年も経っていた。
こうして現在に至るまで、300本以上の辛口レビューを掲載してきたワケである。
3年2ヶ月で305本……
多いか少ないかはともかくとして、こうしてレビューと積み上げてくることができた。
ロムの方から突然「いつも楽しみにしています」とか「いつも参考にしています」とコメントがあると、
文字通り、宙に舞うほど嬉しくなっていまう。
テイスターとしても物書きとしてもまだまだ稚拙ではあるが、これらのようなコメントを頂くと、
スローペースながらも地道に続けてきて本当に良かった、と思うのである。
(文責:紫布)
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2011年11月06日
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◇内容量は少ないが、品質はそこそこ高い
◎アイス/ホットの別
アイス
◎試飲環境
11月上旬朝、快適な自室内にて
◎インプレッション
ダイドーデミタスのブラックを試飲したのは2009年2月のことで、2年半以上も前であり、しかもホットであった。
そしてそれ以降飲んでいないので、今回の新デミタスとの比較は事実上不可能である。
そこで当時のインプレッションを紐解いて要約すると、
「香りと酸味は抜群、苦味穏やかで飲みやすいが、デミタスの割には薄い」
というものであった。
今回は旧ブラックとの比較を意識せず、味覚と記憶をリセットしてから率直にレビューしたい。
タンザニア産キリマンジャロ中心のブレンドと「サファイアドロップ製法」が特長であるという。
〜輝きのブラック〜
原材料名 : コーヒー
0kcal
ダイドーは伝統的に無香料基本であり、この製品も全く素直で優しい香りだ。
酸味は強いが、攻撃的な印象の全く無い、穏やかでスムーズな喉ごし。
しかし、若干感じる薄さも旧デミタスブラックと同様なのが少し残念である。
実は現在、この試飲と並行して「ポッカ アロマックス クオリティブラック」を同時試飲しており、
その個性の違いが非常にわかりやすい状態にある。
液色はわずかに当製品のほうが濃いが、アロマックスのほうは僅かに濁っており、
口当たり・濃度感では明らかにアロマックスのほうが上だ。
酸味は当製品のほうが強いものの、後味の余韻の長さでは圧倒的にアロマックスが上。
これを優劣で語るか、それとも個性の違いで語るか、難しいところであるが、
「独断法人」たる立場で語るならば、余韻の長さと上品さでアロマックスに軍配か。
◎総評
旧デミタスブラックのレビューでも述べたが、やはりデミタス製品の身上は、
「濃いコーヒーを少量でビシッとキメる」、これに尽きると思う。
その意味で、わずか150gのこの製品は濃度が不足しており、質・量の兼ね合いでは満足ゆくものではない。
現在ダイドーデミタスは当製品を含めて3種類が売られているが、
残り2製品は豆使用量がコーヒー規格(5g以上/100g)の1.5.倍(つまり100g当たり7.5g)となっているものの、
当ブラックだけは豆使用量が何ら喧伝されていない。
もし豆使用量が通常の缶コーヒーと変わらないのであれば、いたずらに濃度を求めても仕方ない。
しかし上で述べた通り、酸味で口内と気分を引き締めるにはなかなかの味であり、
TPOに応じてセレクトするのも有りかと思われる。
まぁ個人的には、ブラックはアロマックスで決まり、なのだが(苦笑)
◎評価
☆☆☆☆☆☆☆☆★★ (8点)
(文責:紫布)
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◇“衝撃度”はダウンしてしまった
◎アイス/ホットの別
アイス
◎試飲環境
11月上旬夜、快適な自室内にて
◎インプレッション
伊藤園の「衝撃」シリーズ第二弾の登場である。
最初の「衝撃」は、おどろおどろしいデザインが個性的な「衝撃香味」であった。
確かに香味も衝撃だったが、甘みも衝撃な「衝撃甘味」であったのがチト残念であった。
今回の製品は方向性を変えてきている。
「世界三大大陸豆使用」というワールドワイドな構成で、その内訳は
アフリカ大陸 モカ 13%
ユーラシア大陸 ベトナム産「Grade-1」 51%
アメリカ大陸 ブラジル 36%
というブレンド比となっている。
命名上、比率51%を超える豆の名前を冠して「○○ブレンド」と称することが可能になっているが、
当製品もベトナムのGrade-1を51%使用しており「Grade-1 Blend」と大きく記してある。
その他、伊藤園Wシリーズの特徴であるW抽出(ドリップ+浸漬)、ポリフェノール2倍などは従来と共通である。
ベトナムの最上級輸出規格豆「Grade-1」を51%使用し、
衝撃的なコクとコーヒー感を実現したブレンドです。
原材料名 : 砂糖、牛乳、コーヒー、脱脂濃縮乳、全粉乳、脱脂粉乳、
デキストリン、安定剤(セルロース)、乳化剤、香料
100g当たり32kcal
やや渋みを伴った苦味が持ち味だが、その味と香りは典型的な「伊藤園味」である。
伊藤園のコーヒー製品の全ての根底に存在する、伊藤園独特の香り。
残念なのは、「衝撃香味」よりも薄さを感じ、そのせいもあって甘みが相当強く感じてしまうことだ。
ひと口目にはさほど感じないのだが、飲み進めるうちにどんどん甘さが舌を刺激してくる。
「衝撃香味」は、豆使用量そのものが多かったため、コーヒー濃度抜群であった。
当製品は、グラスに注いだ感じでは実際にはそんなに薄くはないものと思われるが、
強すぎる甘みのせいでミルク感もコーヒー感も半減してしまっている印象だ。
32kcalというのは特別高い数値というワケではないハズだが、当製品ではなぜか強烈な甘みとして顕現する。
モカ・ブラジルに由来すると思われる酸味は適度で、後味は決して悪いものではない。
だが全体としては、大昔の缶コーヒーのように砂糖に依存した組み立てという感じで、
むしろ懐かしく感じると言ってよいかもしれない。(←別にホメているワケではない)
◎総評
個人的には応援したいと思っている伊藤園の新製品で、今回はかなり期待しての試飲だったが、
結果としては正直言って残念である。
問題は、おそらく砂糖を減らしてもあまり旨さは向上しないのではないかと想像できてしまう点だ。
要するに、高級豆を使ったりブレンド比を工夫している割には、コーヒー部分の完成度があまり高くない。
Wドリップという技術や、典型的な「伊藤園臭」が、おそらく製品カラーにマッチしていないのであろう。
苦味や香りは決して悪くない、個人的にはどちらかといえば好みなので、
もう少し全体に切れ味を出すような組み立てで出直してほしい製品である。
◎評価
☆☆☆☆☆☆☆★★★ (6.5点)
(文責:紫布)
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