独断法人・日本缶コーヒー評価機構

ペットボトル全盛時代に待ったをかける、素晴らしき缶珈琲の世界…なんつって。ブヒャヒャ

アサヒ

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モーニングショットの成功やCM戦略が、
なかなか次世代の品質に結実しないワンダ。
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◇確かに特濃、そして素直な旨み
 

◎アイス/ホットの別
アイス
 

◎試飲環境
3月中旬夜、職場に向かう電車内にて
 
 
 
◎インプレッション
アサヒ・ワンダから、久々の特濃カフェオレの登場だ。
ワンダはもともと、贅沢系カフェオレを比較的得意とするブランドである。
「朝のカフェオレ」「とくせいカフェオレ」といった信じられない駄オレもあるものの、
過去には濃厚感を表現したカフェオレ製品をいくつかリリースしており、
それらに関して筆者の評価は総じて高い。
さて、今回の製品は如何であろうか。
 
SPECIAL RICH
 
特濃の味わい
 
コク深いコーヒーと特濃の牛乳
 
エスプレッソをブレンドした
コク深いコーヒーと特濃の牛乳の2つの
贅沢素材で仕上げました。リッチで贅沢な
特濃の味わいをご堪能ください。
 
※「特濃の牛乳」とは無脂乳固
形分8.5%以上及び乳脂肪分
3.8%以上の牛乳のことです。
 
原材料名 : 牛乳、砂糖、コーヒー、脱脂粉乳、全粉乳、デキストリン、乳化剤、
        カゼインNa、香料、セルロース
無脂乳固形分3.3% + 乳脂肪分1.2% = 4.5%(3%超えにつき乳飲料規格)
100g当たり54kcal
 
液色はそれほど特濃には見えないのだが、飲んでみるとミルク感が極めて濃厚だ。
粉乳類も添加されているものの、基本的に生乳の素直な旨さが軸になっている。
このテの製品で筆者が懸念しがちな「カラメル臭」がほとんど無く、
クリームで強引にコクを付加していないところにも好感が持てる。
コーヒーもミルクに負けないようにエスプレッソをブレンドしてあるため、
カフェオレとカフェラテの中間のような味わいに仕上がっている。
甘みは相当に強いが、ミルクがよく効いた製品なので少しもしつこくない。
ただ、一本飲み終わったあとの余韻は、アフターカフェというよりアフターミルク。
コーヒーの後味を楽しむ感じではない。
ランチタイムや10分休憩よりも、案外よく冷やして湯上がりに楽しむのもアリであろう。
 
 
 
◎総評
持ち味は過去の濃厚系カフェオレとに共通している。
生々しいミルク感を活かした、素直なカフェオレといえる。
この路線は、たとえばジョージアやファイア、ボス、ルーツなどにはまず無理だろう。
定番展開するのは難しいかもしれないが、ユーザー選択肢として、
できれば常に店頭に並んでいてほしいジャンルである。
もっとも、このジャンルはチルドカップのほうが圧倒的に高品質なのが難点か。
 
 
 
◎評価
☆☆☆☆☆☆☆☆☆★ (9点)
 
 
 
 
◎余計な考察
ケチをつけるワケではないのだが。
「特濃の牛乳を使用した」というのは、それほど凄いことだろうか?
論点は「使った牛乳の濃さ」よりも、「最終的に仕上がった製品のミルク濃度」なのではないか?
この製品、味自体はなかなかに満足のゆく仕上がりではあったものの、
「特濃牛乳使用」といった謳い文句に踊らされてはならないと思う。
いかに特濃の牛乳を使おうとも、その使用量が少ないのであれば結果的に普通の牛乳と変わらない。
「高品質牛乳使用」ならば、使用量は無関係といって良いが、
「特濃の牛乳使用」ならば、使用量や最終濃度がかなり重要ではないか?
 
筆者の言わんとするニュアンスがおわかり頂けるであろうか。
要するに、例えば果汁50%の濃縮果汁還元飲料に
「特濃の2倍濃縮果汁使用を使用しました!!」
と誇らしげに書いてあるのと同じことなのだ。
最終的に濃度50%にまで稀釈してあるのだから、原料果汁がどんなに濃くても関係ないのだ。
 
今回の製品の乳脂肪分比をみると、元の牛乳はコーヒーと混ぜ合わせた結果、
3分の1未満にまで稀釈されている。
(乳固形分の稀釈度が低いのは、脱脂粉乳の添加が影響しているから)
コーヒーのほうも原材料順第3位と、決して濃いとは言えないのだから、
特濃でない普通の牛乳を多目に使用しても同じことなのではないだろうか。
 
ここに、乳飲料規格缶コーヒーのカラクリがある。
 
通常の缶コーヒー製品は、100g当たりのコーヒー豆使用量に応じて
 「コーヒー」 (5g以上)
 「コーヒー飲料」 (2.5g以上5g未満)
 「コーヒー入り清涼飲料」 (1g以上2.5g未満)
と細かく表示が分けられており、コーヒー濃度の目安として機能している。
しかし、これが乳固形分を3%以上含んだ「乳飲料」となると、
上記のようなコーヒー濃度の目安は一切表示する義務がなくなり、
単に「乳飲料」と表示して無脂乳固形分と乳脂肪分の値だけ明示すればよくなる。
「乳飲料規格さえ満たしていれば、コーヒー使用量はどれだけ薄くても明示の必要ナシ」
これが現行制度の問題点であり、以前から筆者が改善を要求したい部分である。
今回の製品でいえば、特濃牛乳を使いながらその使用量は不明であり、
コーヒー豆の使用量も全くわからない、という状態なのである。
人工甘味料使用の巨大表示案と同様、筆者の希望として、
乳飲料であっても豆使用量の目安を表示して欲しい。
 

(文責:紫布)
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◇大人……?


◎アイス/ホットの別
ホット


◎試飲環境
1月上旬夜、通勤の電車内にて



◎インプレッション
駅に向かう途中の自販機で、随分と奇抜な配色の缶を発見した。
「大人ワンダ」というネーミング。
しかし正直言って、食品類の「大人の」とか「夜の」「朝の」はもう聞き飽きた。
そもそも缶コーヒーとは、子供が日常的に飲むものにあらず、
「大人の缶コーヒー」という定義そのものが危うい。
せめて大人向けらしい、締まりのある味わいに期待したいところだが……

The Standard

力強く、やさしい。大人の愉しみ。

大人に大切な“テイスティ4”が詰まった
これぞ大人のスタンダードコーヒー。

【洗練】
厳選コーヒー豆
 
【力強さ】
100%エスプレッソ

【情熱】
熱風焙煎

【やさしさ】
すっきりとした甘さ

……どうもパッとしない商品説明だ。 特に「やさしい甘さ」のあたりが妙に怪しい。
では試飲に入ろう。


原材料名 : 牛乳、砂糖、コーヒー、脱脂粉乳、全粉乳、デキストリン、カゼインNa、
        乳化剤、香料、酸化防止剤(ビタミンC)
100g当たり35kcal


匂いは、悪くないがやや平凡。
ミルク感が薄く、かなり甘くてベタッとしており、全然「やさしい甘さ」ではない。
とてもじゃないが「大人のスタンダード」とは言い難い。
コーヒーそのものは、エスプレッソらしく苦味に偏った組み立てだが、
あまりにも強い甘さが全てを掻き消していると言わざるを得ない。
同じ35kcal/100gでも、リバイバル版「ワンダフルブレンド」のほうがずっとバランスに優れていた。
後味にはエスプレッソ特有のギスギス感が残るが、決して快適なものではない。



◎総評
やはり悪い予感が的中した。
イメージ先行のネーミングはロクな製品が無いと再認識できた。
苦味以外に“大人”を感じさせるものはほとんど無く、全体バランスの悪い仕上がり。
一体、何が作りたかったのかが全く伝わってこなかった。
「大人」と銘打つならば、むしろもっとシンプルに徹した、
例えば名作「ワンダ プレーンカフェ」のような路線を追求したほうがよい。
あちらのほうがよっぽど「大人の」に相応しいものであったと思う。
⇒プレーンカフェ http://blogs.yahoo.co.jp/jpcancoffee/29563185.html

デビュー時期からいってホット向け製品であると推測されるものの、
今回のホット試飲は斯くの如く残念すぎる結果であった。
アイスでも試飲する予定であり、モノも確保したが、今から気が重い(苦笑)



◎評価
☆☆☆☆★★★★★★ (4.5点)


(文責:紫布)

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◇薄くも香ばしく、懐かしい
 
 
◎アイス/ホットの別
アイス
 
 
◎試飲環境
11月中旬深夜、職場休憩中に
 
 
◎インプレッション
じつに懐かしい缶デザインの再登場である。
1997年9月デビューの「ワンダ ワンダフルブレンド」が、当時の意匠を極力踏襲する形で復活。
そうか、もう15年にもなるのか…… と感慨深い。
しかし、さすがに当時の味をハッキリと憶えているワケではない。
新鮮な気持ちで試飲してみた。
 
SINCE 1997
 
明日は、今日より、
ワンダフル。
 
1997年の誕生から、
缶コーヒー「ワンダ」は前向きな人々を
応援し続けてきました。
これからも、前向きに新しい一歩を
踏み出していく人々とともに
明るい明日に向かって歩んでいきたい。
 
「ワンダ」はここから始まった。
「ワンダフルブレンド」復活。
 
原材料名 : 牛乳、砂糖、コーヒー、香料、カゼインNa、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンC)
100g当たり35kcal
 
口当たりはやや稀薄な感じで、ミルク感も決して強くないが、酸味と香りのバランスがじつに心地良い。
酸味がコクとなって後味へと棚引いてゆく。これはなんだか懐かしい。
当時の味などすっかり忘れたと思っていたが、なかなかどうして憶えているものだ。
コーヒー分は決して濃くないのに、最近の凡百の製品よりよっぽど「飲める味」に仕上がっている。
あくまで個人的にだが、モーニングショットよりもこちらのほうが好きな味。
安っぽく感じる部分もあるにはあるが、その範囲でベストの味を作り出している気がする。
喉ごしスムーズな一本で、コーヒー休憩にもおやつ休憩にもマッチしそうだ。
 
 
 
◎総評
アサヒが「J.O.」ブランドに見切りをつけて、WONDAブランドで再出発して早15年。
途中、2002年の「モーニングショット」の大ヒットで缶コーヒートップメーカーの一角に躍り出た。
しかしこの15年というのは、忌まわしき人工甘味料2種(アセスル/スクラ)が認可を受けた時期を挟んでおり、
缶コーヒー市場が極めて大きく変貌した時代といってよい。
奇しくも今年はサントリーボス20周年にも当たり、さらにワンダモーニングショットも10年目を迎えた。
しかし、ブランドデビュー当初の製品をリバイバルしたのはこの「ワンダフルブレンド」だけだ。
この製品はワンダの懐かしい旨さを持つというだけでなく、現在のワンダラインナップに無い個性を持つ。
定番商品としてしばらく販売してほしいものだ。
 
 
 
◎評価
☆☆☆☆☆☆☆☆★★ (8.5点)
 
 
(文責:紫布)
 
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◇薄い、甘い、クリーミーじゃない
 
 
◎アイス/ホットの別
アイス
 
 
◎試飲環境
11月中旬夕方、やや寒い自室内にて
 
 
 
◎インプレッション
アサヒワンダとしては珍しい、大容量280gワイドショート缶の登場だ。
登場時期からみても大容量からみても、明らかにホットで体を温めるための製品であろう。
しかし、今回はとりあえずアイスでの試飲とする。
個人的にはあまり好みでない「生クリーム仕立て」であるのが気になる。
あまりクドい組み立てでなければよいのだが。
なお、コーヒーにミルク分をたっぷり加えることによって豆比率が下がっているせいか、
100g当たり豆使用量2.5〜5gの「コーヒー飲料」に分類される製品である。
 
北海道産
生クリーム
仕立て
 
北海道産生クリーム仕立てのコク深いコーヒーで
味わう、なめらかな口あたりと飲みごたえを
たっぷりとお楽しみください。
 
原材料名 : 牛乳、砂糖、コーヒー、脱脂粉乳、全粉乳、クリーム、デキストリン、乳化剤、香料、カゼインNa
100g当たり42kcal
 
コーヒー飲料規格ながら、なかなか香ばしい。
「ラテ」と名乗るからにはエスプレッソ抽出の必要があるが、そこまでの深みは感じない。
そして、生乳っぽさはやはり低く、コーヒーもミルクも薄く、甘みが強い。
(これはまぁ、大容量製品に共通する典型的傾向と言ってよい)
クリーム分はクドいほどではないが、やはり生乳の素直なマイルドネスのほうが筆者の好みであり、
さらに筆者のあまり好きでない「ナッティな香り」をわずかに感じてしまうのもマイナス点だ。
とにかく出来上がりとしては筆者の好みでない
「ナッティなカフェオレ/ラテ」
「生乳の旨味に欠けるカフェオレ/ラテ」
を満たしてしまっている。
また、間違ってもこの味は「クリーミー」ではない。
ミルク多めの普通のコーヒーを水で薄め、甘みだけを砂糖で補完したような味である。
苦味はほとんど無く、酸味も弱くて、香りだけは深煎りっぽい香ばしさがあるが、
やはりどう考えてもクリーミーなどとは表現できない稀薄な味。
イヤミな味や香りこそ無いものの、旨いとはとても言い難い。
 
 
 
◎総評
ワンダはカフェオレ系製品に傑作が少ない。
もともとシンプルな構成を好まず、色々な原材料で無理矢理ミルク感を演出しようとし、
必ずと言っていいほど香料を加える。
そして多くの場合、コーヒーの旨みがほぼ無視される形となっている。
「特製カフェオレ」や、JR東日本駅構内限定「朝のカフェオレ」などはその典型であり、
ワンダのカフェオレ系製品から筆者の心が離れてゆくキッカケとなっていた。
今回も試飲前から全く期待していなかっただけに、逆に落胆は少ない(笑)
 
 
 
◎評価
☆☆☆☆★★★★★★ (4.5点)
 
 
(文責:紫布)
 
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◇未来の「朝の一本」にワンダなりの回答
 
 
◎アイス/ホットの別
アイス
 
 
◎試飲環境
9月下旬深夜、快適な自室内にて
 
 
 
◎インプレッション
ワンダモーニングショットが10周年だという。
アサヒは「三ツ矢コーヒー」 ⇒ 「NOVA」 ⇒ 「J.O.」 ⇒ 「WONDA」の順にブランド展開してきたが、
ワンダ初期まではどうしてもヒット商品を出せずにいた。
しかし、真っ赤な缶デザインと「朝専用」という大胆なキャッチフレーズでデビューしたモーニングショットは、
TVCMとの相乗効果もあってワンダ最大のヒット商品となり、ついに10年。
(その後「朝専用」や「夜専用」というフレーズは他社の食品にまで使われるようになっていった)
今回の新製品は期間限定品で、その開発意図がなかなか興味深い。
 
10年先の
モーニングショット
モーニングショット発売
10周年記念。
これからの10年も皆様の朝を応援したいという
想いで10年先のモーニングショットの
味わいを想像してつくりました。明るい未来に
想いを巡らせお楽しみください。
 
10周年でありながら、この製品はさらに10年後、つまり初代赤缶とは味に20年の開きがあるということだ。
 
しかし、「もしかしたら、Xも大して変わらないんじゃないのか?」との疑念は当然ある。
そこで、赤缶「X」の同時試飲を敢行した。
 
※ モーニングショット(赤缶)
原材料名 : 牛乳、コーヒー、砂糖、脱脂粉乳、全粉乳、デキストリン、乳化剤、
        カゼインNa、香料、酸化防止剤(ビタミンC)
 
モーニングX
原材料名 : 牛乳、コーヒー、砂糖、全粉乳、脱脂粉乳、デキストリン、カゼインNa、
        乳化剤、香料、酸化防止剤(ビタミンC)
 
原材料名を見ると、わずかながら構成順序が変わっているのがわかる。
そしてカロリーは 34kcal から 30kcal へと減少。
炭水化物量が1g減っているのが影響しているようだ。
 
それではまず、赤缶から試飲してみよう。
うん、いつもと変わらぬモーニングショットだ。
仕事前の一本を意図した、強めの甘みと香り、キリリとした酸味。
 
次に今回のモーニングXだ。
………これがかなり違う!! (*゚д゚)
最大の違いは焙煎といってよい。
赤缶が深煎り系のエッジの立った味わいであるのに対し、Xは完全な浅煎りの組み立てだ。
香りはやや弱いながらも、赤缶と全く違うタイプの芳香がある。
甘さも、数字がそのままハッキリと味に表れており、グッと控えめ。
後味は赤缶同様決して悪くないので、後味を引きずったまま仕事に突入しても大丈夫であろう。
全体印象を一言で言ってしまうと「赤缶よりもおとなしめ」となるが、ここは個人で好みが分かれそうだ。
筆者は個人的にはXのほうが好きな味である。
 
 
 
◎総評
赤缶よりもずいぶんと落ち着いた味わいの「10年後のモーニングショット」Xだが、
「朝の一本」として機能面で評価した場合、どうなるか。
香りも甘みも酸味も弱くなっているので「朝の一発目としては締まらない」とする意見もあるかもしれない。
しかし筆者の好みの範囲で好意的に解釈すれば、これは決してパワーダウンではない。
毎日飲むものとして考えれば、わずかながらのカロリーダウンも長期的に見て好影響であるし、
なにも「ビシッと引き締める」だけが朝缶コの役割でもあるまい。
浅煎りの上品な香りとやさしい味わいでリラックスして仕事に臨むのも当然アリではないか。
 
アサヒの考える「10年後の企業戦士」は、現在よりもマッタリ志向なのかもしれない。
10年後に不況も雇用不安も解消されていれば良いのだが…… どうであろうか。
 
 
 
◎評価
☆☆☆☆☆☆☆☆☆★ (8.5点)
 
 
(文責:紫布)
 
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