独断法人・日本缶コーヒー評価機構

ペットボトル全盛時代に待ったをかける、素晴らしき缶珈琲の世界…なんつって。ブヒャヒャ

キリン

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◇「いつものファイア」の延長ではあるが
 
 
◎アイス/ホットの別
アイス
 
 
◎試飲環境
10月上旬早朝、快適な自室内にて
 
 
 
◎インプレッション
10月2日発売の新作「ゴールド」は、3種に分けて焙煎した豆を「黄金比」でブレンドしたものであるという。
筆者はダブル焙煎支持派であるが、この製品はなんとトリプルである。
公式サイトによれば、
○ 心地良い苦味を引き出す“深煎り”
○ 豆本来の香りを引き出す“中煎り”
○ ほどよい甘みを引き出す“中深煎り”
の3つの焙煎である。
「高級豆を使用し……」というのはキリンのいつもの宣伝文句なのであまり気にしていない(苦笑)
「火の恵み」に始まる、直火焙煎メインストリーム系の新定番商品とみるのが自然と思われるし、
持ち味もこの系譜に共通した「ボディ感重視」であることも想像できる。
それでは試飲に入ろう。
 
【黄金比ロースト】
 
高級豆ブレンド
 
香ばし
直火
仕上げ
 
原材料名 : 牛乳、砂糖、コーヒー、全粉乳、脱脂粉乳、香料、カゼインNa、乳化剤、安定剤(カラギナン)
100g当たり33kcal
 
やはり予想通り「火の恵み」直系の、酸味と香ばしさに優れた爽快な味わいだ。
トリプル焙煎とはいいながら、深煎り豆の印象がかなり強く出た組み立てである。
もっとも、これは香料によるものかもしれないが。
生乳・乳製品がふんだんに使われているものの、ミルクにもコーヒーにも偏り過ぎない力強さが持ち味。
結構甘いというのもファイア基幹商品らしさであり、「火の恵み」以降のファンには受け容れやすそうだ。
ただしその一方で、「いかにもファイアな味」から一歩踏み出せていない気もする。
安定し、支持されたテイストではあるが、「火の恵み」からほとんど変化が感じられない。
大きな変化を期待したりしなければ、充分に合格点の味といえよう。
後味の余韻は長いが、特別爽快でもなければ嫌味でもない。
余韻を楽しむよりは、引き締まった酸味と全体のコーヒー感を楽しむのに向いている。
 
 
 
◎総評
あとホンの少しだけ砂糖を抑えたら、トリプル焙煎の特長がもっと活かされたかもしれない。
しかし、メインストリーム製品に大きな手を加えるのはメーカーにとって一種の冒険である。
「黄金比」とやらによる効果はそれほど大きくないが、無難な仕上がりであろう。
 
しかし、せっかくのトリプル焙煎なのに缶には詳しい表記が無い。
もったいないことなので、小さくでもいいから表記した方が良かったのではないかと思う。
 
 
 
◎評価
☆☆☆☆☆☆☆☆★★ (8点)
 
 
(文責:紫布)
 
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◇オン・ザ・ロックの境地には程遠かった
 
 
◎アイス/ホットの別
アイス(アイス専用商品)
 
 
◎試飲環境
6月中旬深夜、職場休憩中
 
 
 
◎インプレッション
あらかじめお断りしておくが、この商品は既にカタログ落ちしている。
従って、缶コーヒー購入の際の参考とはならないことをあらかじめご了承頂きたい。
メーカー情報によれば、昨年9月で製造終了しており、今回の試飲品も賞味期限ギリギリであった。
 
さて、2011年6月に新発売されたこの商品、ショート缶加糖ブラックというフォーマットであるが,
これはもう、2009年から確固たる地位を築いているアサヒワンダ「オン・ザ・ロック」を意識してのものだろう。
しかし、余計なものを一切加えていないオン・ザ・ロックとは大きく異なり、
香料や苦味料(!)を使用して味をまとめ上げているところに大きな特徴がある。
オン・ザ・ロックそして加糖ブラックに対する、キリンファイアなりのひとつの回答であると見てよいだろう。
 
缶デザインは非常に変わっている。
光沢部分とツヤ消し部分があって、その境目はまるで霜のように演出されている↓
 
イメージ 2
 
……しかし、あまり良いデザインとは思えない(苦笑)
デザインというよりも、製造時のトラブルでこうなったようにしか見えないからである。
 
コクの加糖ブラック
 
「じっくり蒸らし抽出」による
力強いコーヒーに甘みを加えた
コク豊かなアイスコーヒー
 
原材料名 : コーヒー、砂糖類(砂糖、果糖ぶどう糖液糖)、香料、苦味料
100g当たり20kcal
 
開缶時の香りは極めて良好。じつに旨そうな深煎りの香ばしさだ。
飲んでみると、ワンダ オン・ザ・ロックよりも甘さを抑えてある。
酸味も苦味もよく効いている。(もっともこの苦味は苦味料によるものだが)。
しかし、いかんせんコーヒー濃度が薄めだ。
炭水化物4.9gで原材料第二位ということは、おそらくコーヒー豆は5gギリギリの使用であろう。
豆を7g近く使用していると推測されるオン・ザ・ロックに比較すれば、その濃度差は歴然。
「蒸らし抽出」とは、ドリップに当社比2倍の時間をかける抽出法であるというが、
そのせいなのか逆に雑味が感じられ、後味のキレはかなり悪く、喉の渇いている時には飲みたくない感じだ。
 
 
 
◎総評
加糖ブラックといえば何でもかんでもオン・ザ・ロックと比較してしまうのはやや乱暴ではあるが、
ショート缶加糖ブラックというフォーマットなのであれば比較されても仕方ないであろう。
そしてその感想はやはり、濃度感もキレ味も遠く及ばないというものである。
加糖ブラックとして特にクオリティが低いとかではなく、単にそこらのフツーの加糖ブラックと変わらない味。
 
ただしキリンファイアは今夏、245gロング缶加糖ブラック「炭焼きアイス」を新しくリリースしている。
カロリーも4割減の12kcalというまったくの別物に仕上がっており、苦味料も使用していないらしいので、
近日中に試飲してみたいと思っている。
 
しかしそれは言い換えれば、苦味料の使用も蒸らし抽出法も、オン・ザ・ロックの牙城を崩せなかったということ。
つまり結果として、この「うまいICE」は失敗に終わったというコトになる。
今年の出直し商品である「炭焼きアイス」に期待するとしよう。
 
ますますもって、オン・ザ・ロックの完成度を再認識した次第だ。
 
 
 
◎評価
☆☆☆☆☆☆★★★★ (6点)
 
 
(文責:紫布)
 
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◇シャープな飲み口とキレ
 
 
◎アイス/ホットの別
アイス
 
 
◎試飲環境
6月下旬夜、快適な自室内にて
 
 
 
◎インプレッション
最近は単豆100%の製品が本当に少なくなった。
ブレンドを良しとするか単豆を良しとするかは、心証上の理由もあって場合によりけりと言える。
開発陣の感性と情熱をもって旨いブレンドを作り出したところで、やはり豆品種が具体的に書かれていないと、
消費者心理として「ブレンド? 適当に安い豆を組み合わせたんだろ」的にしか受け取られない可能性がある。
その点で言えば、単一品種100%は非常に潔い上、何といっても消費者心理がくすぐられる。
普段から単豆レギュラーコーヒーに親しみのない人ならば尚更、特定の豆品種の味を知る良い機会となり、
例えば当製品であれば「キリマンジャロ100%ってどんな味だろう?」と購買意欲を惹起される。
 
冴え味“クリア焙煎”
 
甘さ・ミルク控えめ
 
コーヒー豆の選定とファイアこだわりの
焙煎技術によって実現した、
キリッと冴えた味わいの
キリマンジャロ100%コーヒーです。
 
原材料名 : コーヒー(キリマンジャロ)、牛乳、砂糖、脱脂粉乳、カゼインNa、乳化剤、香料
100g当たり30kcal
 
確かに液色からしてミルク控えめで、最低限のまろやかさを与えるだけのギリギリのミルク感にとどめてある。
その効果もあって、香ばしい深煎り系の芳香とコクが際立っている。
この種の製品としては甘さを抑えてあるほうであり、コーヒー感の強いシャープな飲み口だ。
後味の爽やかさと引きの良さも特筆されよう。
キリマン単豆ながら、思ったほど酸味が強くないのが残念ではあるが、
単豆という触れ込みに固執しなければ、充分に合格点のクオリティであろう。
 
 
 
◎総評
おそらくは人によって「もう少しだけミルクが欲しい」という評価もされるであろうが、
この製品はミルクを抑えめにすることでこの持ち味を実現していると思う。
厳選キリマンジャロ100%というほどの強い個性こそ感じられなかったものの、
近年のファイアの中では雑味の少ない、明らかに上位の味だと思う。
他社からも単豆スペシャルが出揃ってくれたら面白いと思うのだが。
 
 
 
◎評価
☆☆☆☆☆☆☆☆☆★ (9点)
 
 
(文責:紫布)
 
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◇ミルク感良好なスッキリ味のロング缶
 
 
◎アイス/ホットの別
アイス
 
 
◎試飲環境
3月上旬早朝、快適な自室内にて
 
 
 
◎インプレッション
2月、酷寒の北海道・道央地区に友人が撮影旅行に出かけてきた。
その時の戦利品としてお土産に買ってきてくれたうちの一本が、この製品。
「ミルクテイスト」という商品名は実に懐かしい。
筆者を缶コーヒーの世界に引きずり込んだ名ブランド「キリン ジャイブ」シリーズの中に、
既に「ミルクテイスト」というロング缶商品がラインナップされていたのを思い出す。
100g当たりのコーヒー豆使用量2.5g以上5g未満の「コーヒー飲料」に分類される当製品であるが、
ジャイブ時代のミルクテイストは、適度に薄いコーヒー感(笑)と、まろやかなミルク感が魅力であった。
筆者の記憶が正しければ、ジャイブミルクテイストの発売は1988年頃であり、24年も前である。
干支もたっぷり二回りしているが、果たして今回の試飲は当時を思い起こさせるのか、
それとも遥かに進化した姿を見せてくれるのか。
 
北海道産牛乳使用
 
北海道産牛乳を使用した
贅沢な味わいのミルクテイスト
 
原材料名 : 牛乳、砂糖、コーヒー、乳化剤、香料
100g当たり47kcal
 
飲んだ瞬間、約四半世紀も前のジャイブの風味が一気に蘇ってきた(゚∀゚)
非常にシンプルな構成によるナチュラルな味わい。
濃厚とは言い難いが、自然で良質なミルク感。
コーヒー部分は、これもどちらかといえば稀薄であるが、適度に香ばしくてミルクとよくマッチしている。
炭水化物8.6g/100gと、加糖量はかなりのものだが、ミルクのおかげか少しもしつこくない。
変に濃くないため、かえってスムーズに飲めて後味も良好である。
個人的感想で申し訳ないが、じつに「懐かしい美味しさ」であり、自身の缶コーヒー体験の原点を想起させた。
 
 
 
◎総評
上記の通り、味の組み立てはまさに24年前の「ジャイブ ミルクテイスト」をほぼ踏襲している。
もちろん、焙煎技術や脱酸素技術などは飛躍的に向上しているであろうし、
実際のところはかなり違う物に仕上がっているのかもしれない。
しかし、もともとジャイブミルクテイストがシンプルな構成と淡く優しい口当たりを特徴とした製品であり、
その部分については持ち味が完全に継承されていると見て良いだろう。
ゴテゴテと添加物をブチ込んだ最近の缶コーヒーと比較しても、素直に「旨い」と思える。
もちろん、コーヒー飲料カテゴリであるので、サントリーボスのような本格的な香ばしさなどとは無縁だが、
これはもし近所に売っていたら時々飲みたくなるであろう。
北海道限定なのが残念である。
 
 
 
◎評価
☆☆☆☆☆☆☆☆★★ (8点)
 
 
(文責:紫布)
 
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◇徹底した浅煎りの組み立て


◎アイス/ホットの別
アイス


◎試飲環境
3月上旬午前、快適な自室内にて



◎インプレッション
キリンファイアの新顔は、製品カラーもデザインも極めて個性的な一品。
深煎り全盛の缶コーヒー業界において、敢えて浅煎り仕立てで攻めてきた。
エチオピア産モカを51%使用したモカブレンドで、原材料構成も比較的シンプル。
(○○ブレンドと称するには、○○豆を51%以上使用する必要がある)
 
本品を入手したあとに東京では大雪が降り、まだまだ寒くて春を感じるには程遠いが、
季節先取りのつもりで試飲に入った。

華やかな香り・浅煎りモカ
 
世界中で
収穫されたコーヒー豆の中から、
日本の四季それぞれに合う
ブレンドを選りすぐった
ファイアの新シリーズです。
第1弾は、浅煎りしたモカをブレンド。
華やかな香りと軽やかな味わいで、
心浮き立つ春の気分に合う
限定ファイアです。

原材料名 : 牛乳、コーヒー(モカ51%)、砂糖、全粉乳、脱脂粉乳、乳化剤、香料、カゼインNa
100g当たり32kcal

開缶時の香りはクセが無く柔らか。
そしてその味わいは、コーヒーの鋭角な部分を全て削ぎ落としたような、
非常にまろやかな浅煎りコーヒーの個性を十二分に発揮している。
男性的な香りとか渋味といったものとは全く無縁の、徹底した作りが新鮮だ。
十数年前の「ファイア ストーンウォッシュ」のように、雑味がなく円みを帯びている。
甘さは普通かやや強めだが、製品カラー的には適度であろう。
後味はどうしても切れ味に欠けてしまうが、決して不快な類のものではない。



◎総評
浅煎りと深煎りは、同じコーヒーでも全く別物と言ってよいほど持ち味に違いがあり、
深煎り系のシャープネスを求める場面では全く機能しない味わいだが、
当製品は良心的な浅煎りコーヒーであり、これの似合う場面を模索したくなる。
また、ホットでの試飲も楽しみな一本である。

なお、もしこれが人工甘味料入りだったら、吐くほとマズかったであろう。



◎評価
☆☆☆☆☆☆☆★★★ (7.5点)


(文責:紫布)

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