独断法人・日本缶コーヒー評価機構

ペットボトル全盛時代に待ったをかける、素晴らしき缶珈琲の世界…なんつって。ブヒャヒャ

ヴィンテージ缶コーヒー

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我が機構で保有する古い缶コーヒー(中身入り)を、写真で紹介してゆく。試飲は不可能なので、外装や、当時の時代背景、缶コーヒー情勢などに触れてゆく。
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かつてのコカ・コーラ地域ボトラーの一つ、富士コカ・コーラボトリングでは、
富士ビバレッジという独自の関連会社を立ち上げた。
ボトラーの統廃合が進行した今、この富士ビバレッジは基本的に自販機事業部門を専業としているが、
昔は富士ビバレッジブランドとしてオリジナルの飲料を企画製造販売していた。
例えば缶コーヒーに関しては、本体のコカ・コーラにジョージアブランドを持ちながらも、
富士ビバレッジブランドを銘打った独自の缶コーヒーを出していた。

富士ビバレッジは、神奈川県海老名市の富士コカ・コーラ海老名工場内に併設され、
主に横浜・川崎などの神奈川県内の自販機でそのオリジナルブランド商品を見ることができた。
筆者の横浜勤務時代にも、職場の近辺でよく見かけたものである。


そんな中でコレクションに加えたものと思われる一本をご紹介しよう。


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◎富士ビバレッジ「モカブレンド」
製造年月日:1993年8月19日
内容量:160g
品名:コーヒー
(※日本缶コーヒー評価機構認定 缶コーヒー有形文化財 登録第204058834号)


当時としても稀少なデミタス缶である。 味については全く憶えていない。
デザイン的にはB級臭が漂うが、デミタス缶のおかげで若干ではあるが箔が付き、
安っぽさが抑えられて垢抜けたムードになっている。


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記事からもわかるように、この製品はほぼ完全な「神奈川ローカル」であろう。
富士コカ・コーラは神奈川・静岡・山梨県の三県をテリトリーとしていたが、
海老名工場お抱えの関連会社である富士ビバレッジの製品が、
静岡・山梨両県で販売されていたかどうかは筆者の知るところではない。
1980年代終盤〜1990年代中盤にかけて横浜近辺でごく普通に見られた製品であることは確実である。

ジョージアブランドから大ヒット作「エメラルドマウンテンブレンド」がリリースされるのは翌1994年。

それまでのジョージアは、旧弊なオリジナルとショート缶のブレンド、テイスティ、
あとは散発的にカフェオレやモカ&キリマンジャロ、コロンビアなどを出していたが、
どうにも軸を欠いていた印象がある。
先行したキリン「Jive」やサントリー「ボス」、ネスカフェ「サンタマルタ」といった新鮮なブランドが、
華やかなCM戦略と多彩なラインナップで売上を伸ばしていたというのに、
ビバレッジ最大手たるコカ・コーラとしても指をくわえて見ているだけのような状態であった。
ならば、富士ビバレッジなどという「当時の神奈川県民でもそうそう耳慣れないブランド」であっても、
割って入る余地があったというものであろう。
もっとも、コカ・コーラ系缶コーヒー全体の起爆剤とはなり得なかった。
(もしもエメラルドマウンテンすら世に出なかったら、ジョージアはどうなっていたであろうか?)


富士コカ・コーラボトリングは中京地区と統合し、現在コカ・コーラセントラルジャパンとなっており、
神奈川県から三重県にいたる広範囲なテリトリーを持つ。
東京都内とは別エリアなので、東京から多摩川を渡っただけで少し自販機ラインナップが変わる。
「地域限定」を東京近郊で身近に楽しめるという意味では興味深いところだが、
もう富士ビバレッジオリジナルコーヒーは存在しない。
いささか残念ではある。



(文責:紫布)

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森永が画期的なチルドコーヒー「Mt.レーニア」シリーズを出したのは1993年2月のことだった。
今日の乳製品プラカップコーヒー市場の隆盛を決定的にしたエポックメイキングと言える。

それまでの缶コーヒーでは鮮度面・ミルキー面・濃度面でどうしても満足できず、
紙パック入りのコーヒー牛乳にもフットワーク面で限界を感じていた顧客層が、
付属ストローをプスッと挿して飲めて牛乳感たっぷりのカフェラッテに飛びついた。
コンビニエンスストアの店舗網拡大と呼応するようにして、
プラカップ入りチルドタイプコーヒーは急速に普及、各社しのぎを削るようになる。
近年ではコーヒー専門ショップのブランドも参入(スターバックスやタリーズなど)。

価格は缶コーヒーより若干高いものの、190g缶が主流の缶コーヒーに対してカフェラッテは240g。
そう考えると割高感も払拭される。
なんといっても、金属缶密封に必要な処理を必要とせず、数日間の消費期限で販売されるチルドコーヒーは、
使用される牛乳も生乳基本で新鮮、そして缶入り飲料では考えられないほど多量に使用できる。

ラッテの名の通り、コーヒーをエスプレッソ抽出にしたシアトルスタイルの採用により、
既存の「コーヒー牛乳」よりもずっとコーヒーとしての香りや苦味、コクを前面に押し出すことに成功。

シアトルスタイルは後発のスターバックスが最初だと思っている人がいるが、
Mt.レーニアシリーズは最初からシアトルスタイルである。



このように、缶入り飲料に対して圧倒的に有利な部分を活かしたカフェラッテであるが、
当初はなんと缶入りタイプも製造し、一部自販機などで販売していた。
当時筆者がこれを初めて飲んだのは、1993年春、武蔵溝ノ口駅の近くであったと思う。

この缶入りカフェラッテが、幸運にも1本だけ当機構事務局に所蔵されているので紹介したい。


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◎森永乳業「カフェラッテ マイルド」
製造年月日:1993年3月3日
内容量:190g
種類別:乳飲料
(※日本缶コーヒー評価機構認定 缶コーヒー有形文化財 登録第900344152号)


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当製品も、乳飲料缶コーヒーの常套手段として、他社に製造を委託している。
製造はなんと愛媛県青果農業協同組合連合会 東京工場である。
しかも神奈川県厚木市飯山という高台の田舎なのに「東京工場」を名乗っている。
まぁ、飯山には東京○○大学を名乗る学校もあることだし、大目に見る他ない。
なぜ森永乳業が、愛媛県青果農協に製造委託したのかは不明である。

乳固形分合計7.1%は、換算で45〜50%もの牛乳を含んでいることになる。
実際、コーヒー牛乳のように濃厚な味だったのを憶えている。


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「ミルクの量に合わせて2種類のラインナップ」とある。
写真の「マイルド」はミルクの多いほうのタイプであるが、もう一方は忘れてしまった。


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1993年といえば、缶入り飲料のステイオン式プルトップへの移行が急速に進んだ年である。
3月3日製造のこの製品は、まさに旧式プルタブの最終量産であるといえる。




この「缶入りMt.レーニア」は、原則として自販機専用であった。
売価150円と、普通のチルドタイプよりも高価な上に、量も少なく、味も劣る。
つまり、同じ店で缶入りとチルドを置いても、缶のほうが売れないのは当然なのである。

しかし、いかに自販機で売ることとしても、缶入り製品をラインナップするメリットはほとんど無く、
この缶入りMt.レーニアは数年で姿を消すことになる。


森永乳業ではなく製菓部門の森永製菓が、古くから缶コーヒーを手がけており、
ごく初期の缶カフェオレも森永のものが有名である。
ブランドとしては「JAGUAR(ジャガー)」があったが、他社との競争にさらされて衰退。
自社専用自販機からも撤退し、人気商品の缶入り甘酒は他社自販機の一部に「居候」している。


現在はチルドカップ製品用の自販機が普及してきており、
Mt.レーニアのチルドも駅ホームなどで自販機で買えるようになってきた。
こうなっては、190g缶入りのカフェラッテなど入り込む余地は皆無である。



なお、この「カフェラッテ」という6文字は森永乳業が早々と商標登録したため、
他社は「カフェラテ」とか「○○ラテ」といった表現を用いている。

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独断法人・日本缶コーヒー評価機構事務総局(構成員・紫布の狭いマンション)所蔵品の中で、
最も古い部類に入るのが、この不二家の缶コーヒー「ロッキー ミルク」18年物である。


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◎不二家「ロッキー ミルク」
製造年月日:1991年6月24日
内容量:250g
品名:コーヒー飲料
(※日本缶コーヒー評価機構認定 缶コーヒー有形文化財 登録第241103587号)



不二家は知っての通り、わが国の洋菓子業界を代表する企業である。
2006年に期限切れ原材料使用が発覚し、製パン業界最大手のヤマザキの子会社となってしまったが、
それまでの不二家は、製品の味も評価が高く、人気・信頼度ともに非常に高い優良企業であった。
生洋菓子・半生洋菓子のみならず、ルックチョコレートやミルキーのようなパッケージ菓子、
缶入り飲料ではなんといっても「レモンスカッシュ」「ネクター」が人気を誇っていた。
これらの2品は今も健在のロングセラーである。(ただし販売はサッポロ飲料)


しかし、不二家が缶コーヒーを販売していたことは、現在ではほとんど知られていない。
缶コーヒー業界から撤退してずいぶん経つからである。
「有機栽培」シリーズをリリースしたのを最後に、1995年頃に業界から完全に撤退したが、
かつてはかなり多くの種類の缶コーヒーを展開していたのだ。

90年代に入って各社の缶コーヒー競争が過熱してきたが、
不二家は自社の自販機展開を拡大するほどには缶コーヒーに力を入れておらず、
消費者に強く訴求できる目新しい製品や広告を打てずに、業界からフェードアウトした。


ロッキーシリーズは、基幹の「ブレンド」に、今回紹介の「ミルク」、
そしてガブ飲み仕様の350g缶「アメリカン」などがあったが、
これ以外にも不二家は結構古くから缶コーヒーを幾種類もリリースしていた。



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この「ロッキー ミルク」の原材料は、表記順に
砂糖 加糖練乳 コーヒー 脱脂粉乳 乳化剤
となっており、ミルクたっぷりでコーヒー薄めで甘みの非常に強い味が想起される。
おそらくUCCオリジナルやポッカMコーヒーと類似の路線であったと思われる。
洋菓子分野において乳製品を多用する「乳製品のプロ」ともいえる企業なだけに、
ミルクたっぷりコーヒーはなんだか得意そうに思えてしまう。
乳白褐色というよりむしろクリーム色に近い缶の地色が、
中身のミルクっぽさや甘さを弥が上にも想像させてくれる。




イメージ 3


焙煎度の異なる豆をブレンドして香りとコクの両方を引き出す技法は現在では至極当たり前だが、
当時の缶コーヒーとしてはかなり斬新な技法であった。



イメージ 4


我が国ではまず缶ビールに、開缶してもリングが外れないステイオンプルトップが導入されたが、
ビール以外の飲料には相変わらず旧態依然のプルタブが使われていた。
1991年製のこのロッキーも、プシュッと明けてグイッと引っ張ってプチッと外してしまう、
「開缶するとゴミが増えるタイプ」のプルタブである。
筆者は当時、人差し指で缶を開けると、リングを人差し指に引っ掛けたままコーヒーを楽しみ、
飲み干したらリングを缶の中に入れて空き缶入れに捨てていた。
だから、このタイプでもゴミは発生しなかった。
しかし当時はやはり、空き缶こそちゃんと空き缶入れ or くずかごに捨ててはあっても、
プルタブはよくゴミとして自販機近くの路上などに捨てられていたものだ。

子供の頃は、このプルタブのリング部分を切り離して残りの水滴型部分にうまく引っ掛け、
弾力を利用してリングを遠くまで飛ばすという遊びをよくやったものである。
(こういうコトをするとゴミが増える)

プルタブがステイオンに一斉に変更されたのは1992年頃だったが、
飲み口(開口部)が小さくなってしまうステイオンにはかなりの違和感があったものだ。
しかし、すぐに慣れてしまった気がする。




そして、切り離し形プルタブ時代のもう一つの懐かしい思い出が、このマークである。

イメージ 5


「あきかんは くずかごに」

現在のような金属缶リサイクルシステムが確立する以前は、
空き缶は他のゴミと一緒にくずかごに捨てるものだった。
このマーク、懐かしく感じる方も多いことであろう。



90年代以降に缶コーヒー事業から撤退した企業はいくつかある。
ペプシ ⇒ フリーダム / バーディー (販売不振)
カネボウ ⇒ ベルミー (販売不振)
AGF ⇒ ブレンディ (アサヒとの自販機事業統合に当たり、ワンダと重複する缶コーヒー部門を撤廃)

筆者的には、味もラインナップも魅力の無いサッポロ「生粋」シリーズは風前の灯と思っているものの、
自社自販機を展開している以上、缶コーヒーは製品ラインナップ上必須であるらしい。
「こんなに不味いし売れない缶コーヒーがなぜ存続しているのか?」という疑問が湧くところだが、
売れ行きの良し悪しとは関係ない部分で製造販売を続けているのだ。

この点で考えると、不二家のようなメーカーから缶コーヒーが復活することはまずあり得ない。
不二家は既に缶入り飲料の自販機販売をサッポロの自販機に委託しており、
自社製缶コーヒーを入れてもらえるスペースは存在しないからだ。

缶コーヒー販売の主戦場はあくまで自動販売機。
自販機で勝負できないブランドは、どんどん淘汰されてゆくだろう。


なお、完全に余談ではあるが、
ロッキー ミルクミッキー・ローク は酷似している。


(文責:紫布)

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当時ジョージアは既に、190g缶でモカ・キリマンジャロなどの豆種公開品をリリースしていたが、
250g缶でも単豆プレミアムを発売していた。
ヴィンテージ2で紹介したポッカのモカ100と同じく、250g主流末期の単豆製品。

それがこの製品である。


イメージ 1


◎北陸コカ・コーラボトリング「ジョージア コロンビアセレクト」
製造年月日:1993年6月22日
内容量:250g
品名:コーヒー
(※日本缶コーヒー評価機構認定 缶コーヒー有形文化財 登録第341165179号)



コロンビアの主要な農産物として、バナナ・麻薬と並んでよく知られているのが、
強く爽快な酸味で知られるコロンビアコーヒー豆である。
当製品はコロンビア豆100%使用ということで消費者に強くアピールしている。
ただし、単豆で高級感を出してはいるものの、コロンビアはもともと高価な豆ではなく、
むしろ安価で大量に入手できるので缶コーヒー業界でもブレンドに多用されている。




イメージ 2


下部には、なにやらアンデス山脈らしき山と、農耕用ロバとみられる動物、
そしていかにも中南米コーヒー農園夫らしい口ヒゲの男性が描かれている。

近年の缶コーヒーは、イタリアンカプチーノだのフレンチカフェだのといった
どちらかというとオシャレで垢抜けたヨーロッパ志向が強く、デザインもこれに準じているが、
昔の缶コーヒーはとにかく中南米やアフリカなどのコーヒー豆産地を強く意識したデザインが多かった。

当製品の地の色は、燻した真鍮のような渋いメタリックであり、
中身の味わいのクリア感を感じさせるものとなっている。
(昔のキリンJiveクリアテイストもメタリック部分を強調したデザインだった)
彩度の低いメタリック缶に黒のグラデーション、「Colombia Select」の真っ赤な表記。
なかなか通好みのデザインといえるのではないだろうか。


製品の味自体はあまり憶えていないが、甘みが強めでミルク感は少なかったと記憶している。
単豆であることをを強くアピールするにはミルクは少ないほうが良いし、
そもそも酸味の強い豆には、ミルクがあまり合わない。


(文責:紫布)

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アサヒの缶コーヒー業界参入は比較的遅く、1981年の「三ツ矢コーヒー」に始まる。

5年後には新ブランド「NOVA」としてリニューアルし、
「美味しい缶コーヒーは “NOVA”」というTVCMで売り出しを図った。
この“NOVA”の部分はあのディエゴ・マラドーナ氏(当時現役)で、
彼が右手に缶コーヒー、左手の親指を立ててニッコリ笑って
“NOVA!”
と言っていたのがとても印象的であった。

しかしNOVAは、缶デザインの野暮ったさもあり、古豪他社の一角を揺るがすには至らない。
そうこうするうちに、ビール業界でのライバル・キリンが「Jive」を発売。


アサヒはNOVAをわずか3年半で打ち切り、1990年に新ブランド「J.O.」(ジョー)をリリースする。
CMには王貞治氏とハンク・アーロン氏という世界的な元ホームランバッターを贅沢に起用し、
アサヒの缶コーヒーのイメージを一新した。

この頃から、アサヒ系の自販機も徐々に増加してゆき販路が拡大され、
シンプルで品の良い缶デザインと相まって良好な売れ行きを見せる。


今回紹介するのは、J.O.の中でも珍品と言える、アイス専用のミルク不使用コーヒーである。


イメージ 1


◎アサヒビール「J.O. アイスコーヒー」
製造年月日:1993年6月5日
内容量:280g
品名:コーヒー
(※日本缶コーヒー評価機構認定 缶コーヒー有形文化財 登録第103755692号)


白い缶に、氷たっぷりのアイスコーヒーがデザインされ、清涼感が横溢している。
280gのガブ飲み缶で、重量感も充分。


イメージ 2


当時まだ「アサヒ飲料」の発足前であり、ノンアルコールはアサヒビール飲料製造(株)が製造していたが、
缶を見ると販売元は「アサヒビール」となっており、ビール会社の直接製造販売のように見える。
ビール会社系列のこだわりからなのか、ソフトドリンク部門の社名から「ビール」の3文字が消えるのは、
写真の製品のさらに3年後、1996年の「アサヒ飲料」発足まで待たねばならない。



「J.O.」は、後発のサントリー「ボス」のインパクトと自販機戦略に押され、
思ったように売上を伸ばせなくなってしまう。

1997年に「J.O.」ブランドは「ワンダ」へと移行するが、ここでも苦戦が続き、
2002年の「ワンダ モーニングショット」大ヒットに至ってようやく努力が開花するのだ。

この「J.O.」は、ブランド期間こそ7年半と比較的長かったが、
アサヒ缶コーヒーの長期低迷時代の象徴とも言える。
飾りっ気を廃した堅実なデザインの製品が多く、当時の筆者は結構気に入っていた。
現在のワンダには軽佻浮薄なデザインやコンセプトが多く、誠に残念である。



ところで、アイス専用280g缶は現在でも各社に存在するが、
不思議なことに「280gアイスコーヒーはノーミルク」が不文律になっている気がする。
しかし、缶コーヒーは基本的にミルクを使用した製品のほうが美味しく飲める。
ミルク無しだと、砂糖の甘みが後味としてしつこく残る。
筆者は真夏のガブ飲み系缶コーヒーが好きだが、基本的にミルクが入っているものを選んでいる。

この「J.O. アイスコーヒー」の味は、よく思い出せない。
少し焦げ臭いような強い香りがあったように思うが、定かではない。
当時からミルク不使用缶コーヒーをあまり飲まなかったせいもあり、記憶に残っていない。

……試飲してみるか?
いや、16年モノを試飲できるほどには、胃袋はチタン製ではない。


(文責:紫布)

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