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アンドロメダ F3B 81

写真を撮ったのはこの時です
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古川喜平メモリアル 第40回全日本東京サーマル・ソアリング大会
2017/05/28 上里模型グライダー場
主催 ステッペンヴォルフ

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ここから下の写真は、拡大ボタンできれいに見れますorz

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 さて、上の写真の模型ですが、ラジコングライダーのベテランA氏がアンドロメダ F3B 81をリメイクした機体です。スクラッチビルドと言っていいのか分かりません。ただ10年前20年前では、こういう製作方法はなかったでしょう。つまりCADやレーザーカットを使った自作/製作(の準備)です。

 A氏は図面をもとにCADで原寸図を描き(特筆すべきはレーザーカットキットのように原寸図なしで組立ができるように構造?を再設計)、そのデータを知りあいのレーザーカットのプロに依頼しパーツをカット、聞いたところでは確かリブと胴体側板と胴枠…、それを組立てリンケージしモノコーテを張り、東京サーマルに出場、優秀な成績を収めました。

 僭越ながら上反角が少ないのではと聞くと、やはりラダーは効きにくいそうです。タスクCのスピードタスクをこなすのでやむを得ないということでした。しかし細い胴体にテーパーの強い主翼平面形、それからそれぞれの翼のセンスのいいデザイン、大いに魅力を感じる機体です。更に山本 昇氏設計と聞けば興味津々ですね。

 オリジナルはダイブ・ブレーキという主翼後縁の板をクルっと回転させ垂直に立てるブレーキですが、A氏のモデルは普通のスパーに沿ったスポイラーです。機首のメカ積みを拝見しましたが、今風シャーレのF3B機並みに細く、メカ積みの苦労が見て取れました。

 ところで残念なのですが、このモデルのデータは「門外不出」だそうです。それから冗談か本気か「グライダーの設計請け負いますぜ」とも言っていました。自分としては妄想を働かすのに十分な動機になるのですが、一生かかってやっと作れるちょうどいい量のキットの在庫があるのです(^^;)

 それでも、こんな自在に自分のお気に入りのグライダーを簡単に作ることができる方法を実現したのに、他の模型があまり作られないというのは、これはまた更に残念なことです。F5J2000またはF3B-RESだったらリブ組機でも十分戦えるのではないか、開発大量生産して欲しいとわたくし的に無責任に考えている次第です。


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アンドロメダ F3B 81

 アンドロメダ F3B 81は、1981年7月にアメリカ・サクラメントで行われた第3回 F3B世界選手権に山本 昇氏の愛機として出場しました。同氏のモデルのカラーリングは、胴体が紺色、主尾翼はオレンジだったと思います。

 この年のF3B日本選手権にはどのような機体が活躍していたか古いラジコン技術で調べてみると、

優勝 川村周二氏   ヘル・ダイブ
 2位 長谷川 克氏  ライハーMkⅢ
 3位 辻 正美氏     ピポα

 私は、まだラジコンを始めていなかったので詳しくは分かりませんが、おそらくこの3機は全て自作ではないでしょうか。ライハーはキットの広告を見たことがありますが、それは長谷川氏設計なので当然自作ですね。

 その2年前(1979年)の日本選手権の機体はというと、

優勝 長谷川 克氏 アキーラ・グランデ
 2位 辻 正美氏    アキーラ・グランデ 
 3位 山本 昇氏  アンドロメダ F3B


 ちょうどこの頃は、F3B機競技が始まって数年、競技用機もどんどん進歩していった時期なのでしょう。

 山本 昇氏は数年前にダッセル(1979年 第2回3B世界選手権 優勝機)に刺激されてこの機体の設計をしたそうです。山本氏は技術の差を冷静に受け止めて、それぞれのメリットデメリットを分析し、自分にとって「望ましいF3Bモデル」を作り上げました。素人考えですが、デーブ・ソーンバーグの「オールドバザドのソアリング・ブック」にあるようなフローター対鉛のそり議論が思い浮かびます。
 
 ラジコン技術 1981年8月号の山本氏の記事より引用:
「このモデルが、翼型再現についての、とんでもない高度な精密技術の基礎の上に成り立っていることを知り、彼我の間の超えられそうにもない大きな技術落差を思い知らされて、オリジナル・デザインが生き甲斐のモデラ―として、夢も希望もない暗い見通しに打ちひしがれたものでした」

アンドロメダ F3B 81 設計・製作 山本 昇
諸元
全幅・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2,620㎜
全長・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1,220㎜
主翼面積・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 54d㎡
翼型・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ E178改
アスペクト・レシオ・・・・・・・・・・・・ 12.7
主翼取付角・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2°30′
水平尾翼面積・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6.9d㎡
水平尾翼容積・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.37
水直尾翼面積・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3.3d㎡
水直尾翼容積・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.014
機体重量・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1,285g
バラスト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1,250g
翼荷重・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23.8〜47d㎡/g
重心位置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 前縁より33%
RC装置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3ch(ラダー、エレベータ―、ダイブ・ブレーキ)


下記、設計図はラジコン技術の了解を得て掲載しています。

アンドロメダ F3B 81
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 山本 昇氏は、アンドロメダ F3B 81でF3B用ラダー機としてはほぼ完成と思っていました。ところが、ドイツの模型雑誌の「2〜3m程度の翼幅の場合、アスペクトが10〜12の方が14〜15よりも滞空性能が良い」という記事を読み(知人が訳してくれたとのこと)、81型をさらに改良したのが82型です。
 アスペクトを低くした主翼に、胴体は全くそのままだそうです(ただし、ルール変更のため機首を丸くした)。

アンドロメダ F3B 82
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アンドロメダ F3B 82 設計・製作 山本 昇
諸元
主翼翼幅 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2,375㎜
 〃  翼弦長 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 翼根 280mm, 翼端 160mm
 〃  翼面積 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 55d㎡
 〃  縦横比 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1:10.2
 〃  翼型 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ エップラー178改
水平尾翼面積 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7.4d㎡
  〃   翼型 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 対称
  〃   容積係数 ・・・・・・・・・・・・・・ 0.37
水直尾翼面積 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3.3d㎡
  〃   容積係数 ・・・・・・・・・・・・・・ 0.016
全長 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1,195㎜
全備重量 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1,320g
バラスト重量 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1,910g(最大)
主翼翼面荷重 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24.0d㎡/g〜58.7d㎡/g
RC装置 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3ch(ラダー、エレベータ―、エアブレーキ)
構成材料 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・バルサ、航空ベニヤ、ヒノキ
〔カバーリング〕
主翼・尾翼 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・スーパーモノコーテ
胴体 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ エクセルコート

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 当時のサクラメント世界戦での逸話を読んだり聞いたりしました。アンドロメダ F3B 81はサポートメーカーにそのメーカーのサーボに換装を依頼されたが極限まで細くした胴体のためできなかったこと、大破した機体をゴミ箱に捨てたが翌日には誰かがすっかり持って行ってしまったこと。また日本チームはウインチトラブルで成績はぱっとしなかったが機体のレベルは高かったこと、カナダチームのロケットランチングのこと等々。

 それから私事で恐縮ですが、私が初めてウインチでラジコングライダーを曳航した時(ただし1発目でマイOlympicIIはバンザイ)、山本さんがいたのです。だからリトリブの注意点は、最初は山本さんに教えてもらいました。
 木組みにモノコーテというのが山本さんのモットーだったのだと思いますが、そう考えると自分はそういう影響をかなり受けているかも知れませんw
 いつだったか、Hさんのフルプランクの自作グライダー「インターミッション」に赤いモノコーテがきれいに張ってあるのを見て感心していたけど、今となっては確かにフルプランクにモノコーテ張りは難しいと思います。
 ずい分経ってからF3B日本選手権で山本さんの計時係もしました。モデルはA-XX型というエルロン機でしたが、やはりバルサ、ヒノキ、航空ベニヤ製でモノコーテ張りでした。AはアンドロメダのAなんでしょう。もう他の機体はほぼコンポジットだったと思います。製作時間を聞いたところ、「一日8時間作ってるとして…」とほぼ毎日仕事のように作っているようでした。








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