|
●胸キュンのカンカク●
画像は小学館文庫から出ていた柴門ふみの『同・級・生』
1995年の10月10日が初版だから、10年以上前。初期のものですね。
彼女の作品の中でも初めてドラマ化された作品(ドラマは観ていないけど)。
本棚を整理していて出てきたので、久しぶりに読んでみた。
誰もが一度は属していた「青春」という魔法の時代の恋のお話で
どこにでも居そうな男子「鴨居くん」と女子「ちなみ」の
青春ラブストーリー(と書くと少し陳腐に聞こえるね ^^;)
この作品が新しかったのは、主人公「鴨居くん」がヒーローではなく
「優柔不断で傷つくのを怖れ、そのくせ願ったものはどうしても手に入れたい」(林真理子談)
「甘ちゃん」だということ。
……らしいけど、ごく近くにいる男の子だということで
読者としてのアチキは、とてもすんなり その世界に入ってしまえるわけで
まさしく等身大の恋愛ドラマ。
読み進めると……
「あ、このカンカクわかる」
「このシーン、知ってる」
「そうなのよね」
「こんなこと、あったなぁ・・・」
「この感情、感触、覚えてる」
……なぁんていう、自分の過ぎ去りし美しい(?)青春をなぞりつつ追体験してしまうわけで
年甲斐もなく、胸がキュンキュンしちゃうわけです。
巻末エッセイで林真理子さんが、柴門ふみの作品をこう分析する。
「『こうしている時間はすぐに終わる。そして私たちは年をとっていくのだ』
柴門ふみ作品すべてが、哀しみに彩られていることに読者は気づくはずだ。それは諦念というものである。主人公は恋をし、悩み傷ついているが、その傷も若さゆえの甘みを持ったものだということが、かすかな影のように流れていく。やがて老いと共に、本物の傷と絶望がやってくるのだと、作者はささやいているかのようだ。それゆえ彼女の作品はいつも大きい。漫画の枠を超えて人の心をとらえる。」
あぁ。。。そう「諦念」
今の年になって読み返し、わかる気がする。
う〜ん、ほろ苦いにゃぁ〜〜〜。
|