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言論・表現の自由を守る会は、11月30日最高裁において不当判決を出した4人の裁判官・裁判長に対して、12月10日に衆議院第2議員会館の裁判官訴追請求委員会を訪ね、下記訴追請求状に判決全文と日弁連パンフ・日弁連第52回人権擁護大会の決議全文などの資料を添えてを南課長に手渡しました。
あわせて、今井功・中川了滋両裁判官は、年内12月に定年退職予定のため”不当判決の出し逃げ”を許さないため、年内の訴追委員会開催を要請しました。
現在、訴追委員会委員長は小宮山洋子衆議院議員で控え室には不在だったため、民主党国会議員団事務局に訴追請求状のコピーと資料などを手渡し、訴追についての要請を行いました。
訴追請求状
2009年12月10日
裁判官訴追請求委員会 御中
訴追請求人: NGO 言論・表現の自由を守る会 事務局長
下記の裁判官について、弾劾による罷免の可能性があると思われるので罷免の訴追を求める。
記
1、 罷免の訴追を求める裁判官
所属裁判所: 最高裁判所
裁判官氏名: 竹内行夫裁判官、今井功裁判官 、中川了滋裁判官、
古田佑紀裁判官
2、 訴追の事由
上記4名の裁判官らは、2009年11月30日、最高裁判所第二小法廷において葛飾ビラ配布弾圧事件〔平成20年(あ)第13号〕の荒川庸生さんに対して、国連規約人権委員会から国際人権規約違反であり是正を求める勧告が出ていたことを知りながら、国際人権規約を無視し、大法廷も開かず国際人権規約については一言も触れないまま上告を棄却した。
この事件は、被害届けも出ていない。また、荒川さんが住居侵入罪だとされたこのマンションは事業所も入っている開放型で、新聞配達員は毎朝毎昼各ドアポストに新聞を配布している。
4人の裁判官は、昨年10月に行われた国連規約人権委員会の日本政府審査に対する勧告(※1)も、日弁連が11月5〜6日に開催した第52回人権擁護大会での決議(※2)をもこれらを完全に無視した。
今回の判決は、民主主義の根幹である政治活動の自由を制限するために、恣意的な政治的判断で、表現の自由という日本国憲法の規定はもとより、国連規約人権委員会の勧告をも完全に無視した恐るべき不当判決である。
自己の政治的な偏向思想と異なる、平和と正義を求める一般国民のビラ配布をやめさせようとする、この判決を下した裁判官たちこそ、公務員の中立性を犯している。
上記4名の裁判官は司法に携わる資格がなく、即刻罷免されるべきである。
昨年4月に、名古屋高裁において自衛隊のイラク派兵違憲判決が確定した。
竹内行夫裁判官は、この自衛隊の違憲イラク派兵を強行した当時の外務省トップ・事務次官である。また、「イラク戦争への自衛隊派兵は憲法違反だ」と派兵に反対した元レバノン大使の天木直人氏を「クビ」にしたのも、高遠菜穂子さんら3人がイラクで身柄を拘束された時に「自己責任だ」と切って捨て、3人へのバッシングを引き起こしたのも竹内氏である。
この憲法違反の自衛隊イラク派兵を国民の反対を無視して進めた張本人の竹内氏は、本来ならばこの違憲判決が出た後すみやかに、法の下で当然断罪されなければならない人物である。
しかし、その後、麻生内閣によって昨年10月最高裁の裁判官に任命された。竹内氏は外務省出身であり裁判官の経歴はない。小泉内閣時代の外務省のトップ・事務次官としてブッシュ政権のイラク戦争を支持し、憲法違反の自衛隊のイラク派兵を決定し、実行した外務行政の責任者である。本来裁かれるべき人物がこともあろうに「法の番人」たる最高裁の裁判官となって今回も憲法違反の恣意的な不当判決を出した。
イラク戦争について、竹内氏は誤りを認めることすらしていない。外交官も勤め外務省の中で憲法と国際法を遵守すべき立場にありながら、憲法違反を犯した人物が最高裁に送り込まれた。これは単なる天下りで済まされることではない。竹内氏を最高裁裁判官に任命した当時の政府の判断も糾弾されるべきである。
小泉内閣時代に外務事務次官としてイラク戦争を支持して自衛隊のイラク派兵を推進した竹内氏が「憲法の番人」であることは許されない。
※1 パラグラフ26 ( 勧告全文は、日弁連のパンフレット参照)
パラグラフ26.委員会は、公職選挙法の下、事前選挙運動期間中に配布される文書の枚数や形式に対する制限と同じく、戸別配布の禁止のような、表現の自由や公的な活動に参加する権利に対しての不合理な制限に、懸念を有している。また、政治活動を行った者や公務員が、政府を批判する内容のビラを個人の郵便受けに配布したことにより、住居侵入罪あるいは国家公務員法で逮捕され、起訴される報告に関して懸念を抱く。(第19条、25条)
締約国は、規約第19条及び25条で保証されている政治運動や活動を、警察や検察官、そして裁判所が不当に制限することを防ぐために、表現の自由や公的な活動に参加する権利を不合理に制限している法律を撤回すべきである。
※2 第52回人権擁護大会での決議 別紙参照
以上
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