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ナチスに対する抵抗運動組織「白バラ」
ミュンヘン大学の学生を核にした白バラ運動
ナチスへの抵抗を支えたのは彼らが日々論じ合っていた哲学者カントやフィヒテの「自由」の概念。
彼らの精神的支柱だったミュンヘン大学のクルト・フーバー教授(哲学)も後に処刑されている。
大学に入った正面の壁に白バラグループのレリーフがあり、その裏の部屋が「白バラ記念館」だった。
『骨太の』大きな1輪の白バラを、受付の女性に「ジュネーブ駅の花屋で買ってきた」と渡すと、とても喜んで、すぐにおおきな花瓶に挿してレリーフの前に・・・
記念館には写真の他に、各国の書籍や新聞なども置かれていてミニ図書館のようで気軽に手にとって読むことができました。
日本で出版されたものも数冊あったので、2〜3時間資料室で読ませていただきました。
その間に、各国の若者たちが見学に来て写真とその解説に見入っていました。
カンボジアの若者たちやアメリカの若者も。
カンボジアの法学部の若者に、21世紀の日本でも政府に批判的なビラ配布をした人々が逮捕され有罪になっていることを話すと大変驚いていました。
5月末の新緑の季節に訪問しましたが、ちょうど企業の出張就職説明会の最中でした。
玄関のエントランスから2階まで各企業が、イメージカラーや特色のあるブースを出し、テーブルの上にはボールペンやメモ・スナックチョコなどが置かれていて、訪れた学生に飲み物と一緒に提供していました。
学生はリクルートスーツではありませんでしたが、大理石の階段や廊下を歩く学生たちは全体的に落ち着いていて、日本の大学の雰囲気とはずいぶん異なる印象でした。
【背景】
白いバラはミュンヘン大学の学生で構成されていた。
ハンス・ショルとその妹ゾフィー・ショルを筆頭に、他にもクリストフ・プロープスト、ヴィリー・グラーフ、アレクサンダー・シュモレルの3人の学生、およびクルト・フーバー教授らが活動に参加していた。
白いバラに参加した学生はフランス侵攻、東部戦線に従軍したドイツ陸軍の帰還兵であった。
ドイツ青年運動に影響を受けたと考えられており、ハンス・ショルとプローブストはそのメンバーである。彼らは、ポーランドのユダヤ人居住地区の状況や東部戦線における惨状を目にして、この戦争を受け入れることができず、さらにスターリングラードの戦いにおけるドイツ国防軍の敗退によりドイツの敗北を予感した。
彼らはナチスのヨーロッパ支配を否定し、キリスト教の忍耐と正義を信奉していた。聖書、老子、アリストテレス、ノヴァーリス、ゲーテ、シラーなどからの引用が見られ、ドイツの知識階級の典型を表している。リーフレットは当初バイエルン、オーストリアなど南ドイツを拠点に配布された。これは反軍国主義のメッセージは南部においてより受け入れられやすいと考えていたためである。
グループは、1942年6月から7月にかけて4種類のビラを作成し、郵便などで配布した。
1943年に入ると、1月に5種類目のビラ「全ドイツ人への訴え」を作成して各地で配布した。
さらに、スターリングラード攻防戦における1月末のドイツ軍降伏を受け、2月に6種類目のビラ「学友へ」が作成された。
いずれのビラも平易なドイツ語で書かれており、グループが広くドイツ国民に訴えかけようとしていたことが分かる。
【逮捕と処刑】
逮捕と処刑6種類目のビラは、2月14日と16日の夜にミュンヘン市内でまかれたが、まだかなり残っていた。そこで、グループは、これをミュンヘン大学でまくことにした。
2月18日の11時前に、ショル兄妹は大学へ行き、まだ閉まっている講義室の前と廊下にビラを置き、最後に残ったビラを持って3階に行き、ゾフィーが吹き抜けにばらまいた。
この時彼女はナチス党員である大学職員ヤーコプ・シュミットに発見され、兄ハンスとともにその場で拘束されゲシュタポに引き渡された。翌日にはプロープストも逮捕された。
残っている尋問記録から、ショル兄妹が2人で責任をとり、友人を守ろうとしたことが分かっている。
ショル兄妹とプロープストの裁判は2月22日に行われた。
彼らは、ローラント・フライスラーが裁判長を務める人民法廷(ドイツ民族裁判所)で反逆罪により有罪となり、死刑の判決を受けた。
【 — 1943年2月22日、「白バラ」メンバーに対する判決理由 】
被告はビラの中で、戦時において武器生産のサボタージュを呼びかけ、わが民族の国家社会主義的生活を打倒し、敗北主義を宣伝し、われらの総統を口汚く罵り、国家の敵に利する行いをし、我々の防衛力を弱めんとした。それゆえに死刑に処せられる。・・・もし死刑以外の扱いをすれば、連鎖の始まりとなり、その結末はかつて−1918年(の第一次世界大戦敗北)−と同じになる。それゆえ戦う民族と国家を守るべき人民法廷には、唯一の刑、すなわち死刑しか選択はありえない。・・・わが民族に対する裏切りにより、被告らはその自らの市民権を永遠に失う。
その後、シュモレル、グラーフとフーバー教授も逮捕されて4月19日に死刑判決が下り、
シュモレルとフーバー教授は7月13日に、グラーフは10月12日に処刑された。
他にも、ビラの印刷や配布を助けたり、プロープストの未亡人・孤児へ援助を与えたりした者たちが逮捕され、6か月から10年の懲役に処せられた。
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白バラという名前を聞いただけで、なみだが滲みます。転載ボタンがないのが、残念です。
2013/3/5(火) 午前 1:21
恐怖政治に抗したショル兄妹の足元にも及びませんが、今、マンションや団地といった日本の集合住宅のひとつで、文書を配布する自由と権利が脅かされています。
興味・関心のある方は、下記のサイトを訪れてみて下さい。
・「マンション生活で知り得た社会問題を考える」
・「マンション管理費と修繕積立金のゆくえ」(YAHOO!ブログ)
※マンション内の単なるモメゴトでは決してありません
2017/5/7(日) 午後 1:54 [ コープ野村厚木愛甲の元理事長 ]
訪問コメントありがとうございます。
ご参考までに、
市民的及び政治的権利に関する国際規約(自由権規約) 条約本文
https://www.nichibenren.or.jp/activity/international/library/human_rights/liberty_convention.html
パンフレット 国際人権(自由権)規約委員会第5回政府報告書審査をふまえて「改革迫られる日本の人権保障システム」(PDFファイル)
https://www.nichibenren.or.jp/library/ja/kokusai/humanrights_library/treaty/data/liberty_pam.pdf
2017/5/7(日) 午後 7:20 [ 人権NGO言論・表現の自由を守る会 ]