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《「お友達」便宜供与の実態(鈴木宣弘)》
◆ 根っこは同じ 規制緩和は国家の私物化、 TPPは世界の私物化 (日刊ゲンダイ) 規制緩和や自由貿易のキーワードは、最近はやりの「お友達」。すべては政権や政治家の「お友達」を儲けさせるための企てだ。 米国の共和党・ハッチ議員が2年ほどで5億円もの献金を製薬会社などから受け取り、「患者さんが死んだって、自分たちが儲かるルールを世界に広げたい」という製薬会社の思いに応えようと、新薬のデータ保護期間を延長する(ジェネリック医薬品を阻止する)ルールを求めた。 このように、グローバル企業である「お友達」が儲られるルールをアジア・太平洋地域に広げる“便宜供与”が、TPP(環太平洋連携協定)の本質なのである。 それは日本のグローバル企業にとっても同じこと。 アジアへの直接投資を増やすことで企業(経営陣と株主)の利益は増えるものの、現地の人は安く働かされる。同時に、仕事が減った国内の労働者も安い賃金で働くか失業するしかない。 国内の規制改革も同じ構図にある。 農業の国家戦略特区もそうだが、まず「今だけ、金だけ、自分だけ」の儲けたい日米の「お友達」企業が最初から決まっていて、その人たちに一部だけルールを破らせてあげて、儲けられるよう便宜供与する。こういうことを繰り返している。 だから国内の規制緩和というのはまさに国家の私物化。TPPのような国際ルール変更は世界の私物化だ。 国民の99%がおかしいと思っていても、政治は結局、1%の「お友達」と結びついてしまう。一部メディアと研究者もムラを形成し、国民を欺いて誘導する。 米国は大統領選挙が直接選挙なので、「1%の利益のために失業と格差を広げるTPPなんてやめろ」という80%の国民世論がTPPを葬ったが、日本ではそういうことが起きていないため、お友達のための政治、99%の国民のことを考えない政治が、世界の先頭を切ってまだまだ暴走を続けている。 そうしたグローバル企業などの要求を実現する窓口が「規制改革推進会議」である。官邸の人事権の乱用で行政もそれと一体化し、国民の将来が一部の人たちの私腹を肥やすために私物化されている現状は限度を超えている。 次回から「お友達」への便宜供与の具体例を示していく。 ※鈴木宣弘 東京大学教授 1958年、三重県生まれ。82年東大農学部卒。農水省、九州大学教授を経て、06年から東大教授。専門は農業経済学。「食の戦争」(文芸春秋)、「悪夢の食卓」(角川書店)など著書多数。 『日刊ゲンダイ』(2018年8月7日) https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/234861 |

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