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卒・入学式での「君が代」斉唱時の不起立を唯一の理由に、2007、2008、2009年に退職後の再雇用(嘱託員・、非常勤教員など)を拒否された原告25名が、東京都に対して損害賠償を求めて昨年9月29日に提訴。
昨年12月、3月以来3回目の弁論期日に、東京地裁地103号大法廷で2人の原告が陳述しました。
東京地裁民事36部C係 渡辺裁判長:
陳述したのは、元久留米高校定時制教員で定年を迎えた後藤真生氏と、地理・歴史担当として37年間の社会科教育に携わった武田輝夫氏。
法廷後、弁護士会館に移動して報告集会が行われ、弁護団と陳述者の2人から感想が述べられた後、参加者から質問と意見が出されました。
板橋高校君が代弾圧事件の被害者の藤田さんと支援する会メンバーも傍聴し、ビラ配布と署名
に取り組み、7月16日(15:30)の最高裁要請行動について報告し、支援を訴えました。
◆後藤氏は、31年間都立高校の定時制に勤務し社会的マイノリティーの生徒たちとのかかわりを振り返って、なぜ君が代斉唱時に起立できなかったのか、「10・23通達」による都立学校への『日の丸・君が代」強制が、学校と生徒にとってどのような意味を持ってきたのか経験を通じて陳述しました。
選択的緘黙症の生徒を担任した経験から、2000年代前半以降、障害者職業訓練施設活用の道さえふさがれた生徒の例を示して、子育て世帯の貧困層が急増する中でワーキングプアーなど新しい貧困層が増大し、生徒の貧困化が就職でも進学でも進路が非常に厳しくなっている実態を示し、政策的に若者が愛着を感じる社会を壊しておいて、その一方で『愛国心』を強制するという矛盾について指摘しました。
◆竹田氏は、都立7校で社会科教師として37年間勤務してきた中で、生徒が知識として理解するだけでなく「自分で考え判断する」思考力を育てることを重視してきたことを証明する卒業生向けの文書を紹介しました。それは、校長も検討に参加したもので「国民主権の世に『君が代』の歌詞はふさわしくない。・・・卒業式の君が代の斉唱・日の丸の掲揚に対しても、みなさんが起立して歌うことについて自分自身で考えて判断することが大切です。そして自分と異なる判断をする人を認めることがさらに大切なことです。」と生徒に呼びかけています。
しかし、この2年半後に10・23通達が出されました。
竹田氏はこの職務命令によって、退職直前の卒業式に参列し、君が代斉唱強要されたものの起立することはできず、その結果非常勤教員が不採用とされ、選考資料も黒塗りで開示されず、定年後の生活不安に追い込まれていることの不当性について渡辺裁判長に訴えました。
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