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2002年1月25日に破たんした大阪相互信用金庫の出資金が1円も返還されなかった出資者が、国と大阪相信と大阪相信理事らを相手に、出資金の返還を求めていた訴訟が2日大阪高裁で、430人全員の被害額の7割を認定し、年利5分の利息を加えて各原告の被害総額の出資金をほぼ全額補償する判決で、原告が全面勝利しました。
2002年当時金融庁が、同日、同時間に破たんを発表した船橋信用金庫(千葉県船橋市に本店、7市に17の支店)の出資金返還訴訟(原告55人、被害総額約1億円)の控訴審は、7月7日に東京高裁判決(13:30〜822号法廷)の予定です。
破たん直後から、両事件ともに、全国信用金庫信用組合労働組合連合会(全信労、現在:全国金融労働組合連合会)の応援をうけ、西と東で情報を交換し、お互いに励ましあって裁判をたたかってきました。
大阪相信原告団宮崎信敏原告団長(76)は勝利判決を受けて、ふなしん出資金返還訴訟原告団に対して、「共同代表の一人と多くの原告が亡くなってしまったが、原告団は10年もの間よく頑張った。預金保険機構には約700億円ほどあり金は担保されている。希望を持ってください。」と激励しました。
2011年6月3日 読売新聞【相互信金 9億円賠償命令 出資者損害 経営陣に過失…大阪高裁】
2002年に経営破綻した相互信用金庫(大阪市、清算中)の出資者437人が、「経営危機を隠して出資を募った」などとして同信金と国に約12億4000万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が2日、大阪高裁であった。小松一雄裁判長は「信金の理事長(当時)らは経営破綻の可能性を認識することができたのに、出資者に説明しなかった」と経営陣の責任を認め、1審・大阪地裁判決を変更、出資者395人に約9億1300万円を支払うよう命じた。国への請求は1審同様、退けた。
08年の1審判決は、出資についての知識が乏しかった高齢の出資者ら15人への説明義務違反のみを認め、同信金に約2400万円の支払いを命じたが、経営陣の責任は否定していた。
小松裁判長は判決で、「破綻の可能性が相当程度ある場合、破綻時には出資金が返還されないことを説明する義務がある」と指摘。そのうえで、1998年3月末の決算で積立金が底をついていたのに、破綻の可能性について検討しなかったのは経営陣の過失と認定、98年4月以降の出資者を賠償の対象とした。
一方、出資には(預金と異なり)払い戻しの保証がないことなどを挙げ、原告側の過失割合を3割として相殺、賠償額を導いた。
原告の多くは高齢者や中小企業の経営者だった。判決後に会見した原告弁護団の伊賀興一団長は「提訴から9年近くが経過し、亡くなったり、経営していた会社が倒産したりした原告も多いが、粘り強く闘ってきてよかった」と語り、吉田肇事務局長は「信金の説明義務について踏み込んだ判断をしており、出資する側の常識にかなっている」と評価した。
同信金の事業は大阪信用金庫(大阪市)に譲渡されたが、判決が確定した場合は預金保険機構が賠償金を負担する。
相互信用金庫の清算人、的場悠紀弁護士の話「判決の詳細を検討し、上告するかどうか決めたい」
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