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西尾正道北海道がんセンター院長と市民団体および市民らが2月1日、政府に対し、厚生労働省を主務官庁として原子力災害医療法(仮)を作り、国家責任を明確にした被曝医療行政を行うよう下記要請書を提出しました。
翌日福島市内で、約80名の無料甲状腺エコー検査を行い、メディアにも公開し、西尾医師から講演および要請内容の説明が行われ、シンポジウムも開催されました。
拡散希望
【お願い】 国際人権規約A規約第12条で保障された人権補償を求める
下記の10項目の要請署名にご協力ください。
要請書
内閣総理大臣
厚生労働大臣
環境大臣
復興大臣
2013年2月1日
独立行政法人国立病院機構 北海道がんセンター院長 西尾正道
東電福島第1原発所の事故対策としてつくられた原子力災害対策特措法は、原子力災害から国民の健康と財産の保護を目的としています。しかしこのままでは空の証文であり、具体的な対策を政府に要請します。
安倍総理は、事故被害者がワンストップで多様な支援を受けられる窓口の一本化を図るという主旨の発言をしています。しかし、現状の制度、施策の不備の検討・改善を図らずに、窓口を一本化しても被害者の声を反映し、期待に添えるものとはなりえません。政府に以下のことを要請します。
1. 事故被害者の「健康を享受する権利」(社会権規約=国際人権規約A規約第12条)及び「健康文化生活権」(日本国憲法25条)を守る責任体制は、これまで医療行をつかさどってきた厚生労働省が本来、主務官庁となるべきである。医療行政と縁が無く知見のない環境省が被爆者の健康管理を扱うようにしたが、食べ物も水も厚生労働省が扱うし、後世に残す立場としては、厚生労働省が主務官庁であってこそ、原子力災害医療法(仮)を作り、国家責任を明確にした被曝医療行政改革が行えるので、改めるよう要請します。
2. 今後被曝に関する検査を無料で受ける権利を証明するために対象者の規定を明確として、【被曝検査健康手帳】(仮称)を配布すること。また移住した人達が、移住先の全国の医療機関でも検査・治療が受けられる体制を確立するためにはこの証明書は必須となる。
3. この対象者の検査・治療を移住先などの全国の医療機関で行えるように通知するとともに診療報酬の扱いについて統一すること。現実に札幌市の当院においても診療報酬の問題について苦慮している。
4. 現在行われている福島県の甲状腺エコー検診では、画像データを入手する手続きは煩雑であり、不満が多い。このため検査現場で画像データのコピーを子供の保護者に必ず渡すこと。検査結果だけの通知だけでは、国連人権理事会の特別報告官の予備的考察が指摘するように「健康を享受する権利」を阻害し、何よりも長期継続検査では以前の画像と比較することで、診断が一層正確となるからである。二回目以降の超音波検査をより有効なものとするため、甲状腺超音波画像データを保護者に渡すよう、行政指導を要請する。
5. さらに、甲状腺の機能異常を見るための血液によるT3,T4,TSHなどのチェックも行われていない。合わせて行うことを要請する。
6. 現在、診療録は医師法24条により、保存義務は5年間、病院日誌、処方箋、手術記録、エックス線写真の資料等は医療法21条1項14号及び同法施行規則20条11号により2年間の保存義務である。しかし、放射線による晩発障害の発生は数十年単位の問題であるため長期間の資料保存が必要である。
このため、現在行われている福島県健康管理センターの画像を含めた医療資料に関しては今後50年間の保存義務とすること。
7. 被曝線量が高かった人(定義が必要)に関しては、本人の要請があれば、染色体検査ができるようにすること。染色体検査が可能な場所、東北大学の医学部などの国立大学医学部、および、日赤の中央病院、および、全国のがんセンターなど、計測可能な機関の協力依頼を、政府が指示するよう要請する。染色体異常は、遺伝による異常も含まれる可能性もあるが、新陳代謝でもその影響が残る最も確かな被曝影響も表す。
なお旧ソビエト連邦で行ったように、この検査は生殖能力のある原発事故の収拾にあたっている作業員の男性にも行う事を望む。
8. 尿検査による内部被曝検査は、ホールボディカウンタ検査よりも50〜60倍の高い精度の内部被曝検査法である。今後、食品汚染による内部被曝の問題が危惧されるが、本人の生活において、放射能被曝防護ができているかどうかを確かめる手段として、被曝推移を確認できるので、被曝の管理と予防に有効であり、現在行われている空間線量率による外部被ばく線量の推定による管理から、実測値の取得が可能な検査体制の構築を要望する。
9. 現在のICRPおよびIAEAの基準は、生命を守る科学的基準ではない。避難基準や医学教育が内部被曝を全く考慮していない基準であり、原子力政策を推進するための「物語」でしかない。科学性と社会正義の観点から、当面の対策としてウクライナの基準に準じた移住措置を要望する。年間5mSv以上となる地域に住み続けている人達に健康被害が出ているチェルノブイリ事故後の実態を考慮すべきである。具体的には年間20mSvではなく、5mSv以上は強制移住とし、また、1〜5mSvの地域住民には移住の権利を与え、支援するものとすることを要請する。将来の訴訟・裁判対策としても必要な措置であると考える。
10. 21世紀は世界的に放射線との闘いの時代となる。ナショナル被曝医療センターは、放射線の人体影響を科学的・医学的に分析し解明する調査・研究体制としても重要である。
がん治療における放射線医学は物理工学の進歩と合体してより科学的な進歩を歩んでいるが、放射線の負の部分(低線量の健康被害)に関してはなお未解明な問題が多く、内部被曝の影響も研究対象とした科学的な研究体制が必要である。このため被曝者の検査を推進する施設を設立すべきである。また、ホールボディカウンタによるγ線の測定だけでは、精度が悪い。α線やβ線も計測できない。現在、乳歯のストロンチウム測定は米国に検体を送っており、尿検査はフランスに、髪の毛や爪はドイツにと、海外に測定を依存している。この現状は日本のバイオアッセイ(※)の方面の知見が大幅に遅れていることを表している。
国境を越えて世界のバイオアッセイ研究機関にも協力を呼びかけ、また世界の産業界にも呼びかけてこれを改善すべく整備する事を要請する。さらに被曝者が死亡した場合、本人・家族の要望があれば、解剖し臓器の被曝線量の測定ができる医療機関を設置する事を要望する。
以上
署名賛同団体 :言論・表現の自由を守る会
市民が学ぶ甲状腺検査の会
安心安全プロジェクト
子ども福島ネット
地球のこども新聞社
フクシマ老朽化原発を考える会
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※
◇バイオアッセイ(Bioassay)とは 『ウィキペディア(Wikipedia)』より
生物材料を用いて生物学的な応答を分析するための方法のことである。
単語はバイオ(生物)とアッセイ(分析、評価)を組み合わせて作られた。
日本語では生物検定や生物学的(毒性)試験と訳す。
バイオアッセイには、生体に対する影響を調べることに重点が置かれるマクロバイオアッセイと化学物質の濃度定量に資するマイクロバイオアッセイがある。
◇ 概要:
生物材料を用いた試験は古くから行われてきた。
しかし、近年では環境問題への意識の高まりから環境レベルでの生物に対する影響も調べる必要が出てきた。
そのため、バイオアッセイでは生物の個体から細胞小器官レベル、さらにはタンパク質まで広い範囲の生物材料を扱っている。
これにより、従来の方法より総合的に影響を調べることが出来る、生物に対する影響を直接調べることが出来るといったメリットがある。
我々の身の回りには数万種の化学物質が存在するが、毒性などの詳細なデータがわかっているものは少数である。
さらに新しい化学物質も日々発見されている。
かつては化学物質を1種類ずつ調べるのが主な方法であったが、これではコストや労力の負担が大きく調べる量にも限界がある。
そこで近年では化学物質の影響を総合的な視点から調べる手法としてバイオアッセイが期待されている。
◇バイオアッセイを用いる目的:
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