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弾圧と戦争が手をつないでやってきた! 即時閣議決定すべきは個人通報制度批准!! ピース9 国連経済社会理事会正式協議資格NGO

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  =社会権規約・拷問禁止条約審査=
 ◎ 二つの人権審査を傍聴して −ひとつの感想−
JWCHR議長 鈴木亜英

 社会権規約と拷問等禁止条約と云う二つの異なる国際人権条約について、日本政府報告の審査を傍聴しました。わが国際人権活動日本委員会からも大勢が審査の成り行きを熱心に見守りました。参加者それぞれにとって貴重な体験となったと思います。私もそのひとりですが、傍聴の感想を述べたいと思います。

 ● 人権努力の不足際立つ日本
 無償教育の漸進的導入を定めた社会権規約13条は同条約の批准以来、この部分の批准が留保されていました。昨年2月(※実際は9月)、政府はこの留保を撤回したのです。今回の審査ではこのことが評価されました。
 人権条約の前進が見られない中で、これは良いニュースでした。社会権規約をすでに批准した国で、この条項を留保していたのは日本とマダガスカルだけでした。今年の正月、たまたまこのマダガスカルを訪問しましたが、敗戦直後の日本の焼け跡闇市よりひどい状態でした。日本はこんな国と肩を並べて中高等教育の無償化を拒否し続けてきたと思うとびっくりでした。


 この一事をもってしても日本の人権努力の不足は際立ちます。
 教育問題では先進30力国で構成するOECDの中で、下位や最下位にランクされるものが多いのです。島国である日本にいるとその低レベルぶりが分かりにくいと思います。
 例えば、自殺対策基本法、障害者差別解消法、いじめ防止対策推進法などは、それなりの必要性があって成立したものです。
 人権状況を改善しようとの意図は窺えますが、いじめ、差別、自殺と云った人権侵害は、問題の底に横たわる原因に対するきちっとした洞察が必要です。そして救済策が示され、活用されてこそ生きたものになると思うのです。成立したこれらの法律を見てもそんな思いに至りません。

 例えばいじめ防止対策推進法にしても、いじめを加害者と被害者の対立と捉えるステレオタイプの解決図式で、問題の病根にメスを入れていません。
 いじめ防止は子どもの権利条約において、そして、障害者差別の解消は障害者権利条約において、いずれもパリ原則に則った独立した監視機関の設置を求められているのですが、法律はそんなことを全く視野に入れていません。
 救済策が欠如しているのです。

 話は変わりますが、人権監視機関で幾度も間題とされた、「ダイヨーカンゴク」「カローシ」は日本語が国際化するほど、日本特異の人権問題ですが、日本政府には、これは正すべきものだといった切迫感がまるでありません。
 また従軍慰安婦問題については社会権規約と拷問等禁止の両委員会から、改めて強い勧告がなされましたが、これを受けた安倍内閣はいち早くこの勧告に「従わない」と閣議決定しました。
 憲法は国民を縛るものであって、権力が縛られるものではないとする自民改憲草案を地で行くような話ですが、安倍首相にとって、国際人権も邪魔者と映るのでしょう。

 私はこのように国際的な風をひとつも受けずに、いわば、歪んで育つ我が国の人権風土を「人権のガラパゴス化」と呼んでいます。まさに隔絶された離島で「進化」する人権の固有種のようなものなのです。
 結局、不都合なことに出遭えば、居丈高に声を荒げたり、挙句の果てに「シャラップ」と叫んで対話を遮断したりの日本の人権外交となるのです。これでいいとはだれも思わないはずです。

 ● 「懸念と勧告」が日本政府の前に山積み
 拷問禁止委員会では、日本は「拷問」の定義を理解できていないと指摘されました。
 社会権規約委員会では、社会権規約には「即時性」「規範性」もないとする目本政府の解釈の誤りが手厳しく指摘されました。
 両条約を通じて数十に及ぶ人権上の「懸念と勧告」が日本政府の前に山積みとなったのです。
 私たちは人権審査の傍聴の度に、こうした指摘を受け入れず「日本は世界で最も人権の進んだ国のひとつ」だと胸を張る日本政府のこうした態度には違和感を覚えてきました。

 ではどうしたらよいでしょうか。引き続き、人権条約における個人通報制度の実現とパリ原則に基づく国内人権機関の設置を要求してゆくことは不可欠でしょう。そして私たちと関わりのある人権条約の政府報告審査を重視し、適切な勧告を引き出すことも大切です。
 しかし、人権条約の国内定着のために「総括所見」や「ー般的意見」を普及し、活用することはもっと重要です。

 国連自由権規約委員会は「報告制度におけるNGOの役割」を発表し、人権の国別審査の「会期前」、「会期中」、「会期後」についてNGOはどうしたら有効な人権のフォ・ローアップができるかを詳細に説いています。是非実践してゆきたいものです。
 私たちは第5回審査で、自由権規約委員会と連携して、すばらしい勧告を得ました。そしてそれをテコにして堀越言論弾圧事件で公務員の政治活動はいかなる場合にも禁止されるとするあの猿払最高裁判決の全面適用を改めさせました。
 保守的な裁判所に国際人権の風を吹き込み、「世界基準」の視点が必要だとの新しい判断を引き出しました。そして、言論弾圧事件では初めてという最高裁での無罪を確定させました。
 人権条約監視機関とのキャッチボールの中で生まれたこの貴重な体験を今後の人権条約の定着にどのように生かすか、これがまさに問われていると思いました。

『国際人権活動ニュース』(2013/8/9 第119号)
JAPANESE WORKERS’COMMITTEE FOR HUMAN RIGHTS
NGO in special consultative status with the Economic and Social Council of the United Nations

 
パワー・トゥ・ザ・ピープル!! パート2
 
※注は、言論・表現の自由を守る会
  《時評自評》
 ◆ 今の均等法で性差別是正は可能か?
浅倉むつ子(早稲田大学)

 男女雇用機会均等法の制定から、そろそろ30年にもなろうというのに、男女の格差は一向に縮小しない。
 むしろ、女性の経済的地位は後退している。世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数は低下して、2012年には135ヵ国中101位である。
 OECD諸国平均の男女賃金格差は16%、それに対して日本は29%で、韓国に次いで2番目に大きい。これは明らかに、雇用上の性差別を規制しているはずの均等法がきちんと機能していない証拠ではないか。
 均等法は果たしてこのままで、蔓延する性差別を是正できるのか。そんな疑問を持つのは当然だろう。
 ところが、今、均等法見直しを議論している労働政策審議会雇用均等分科会の先行きが見えてこない。このままでは法改正の提案がないまま議論が収束してしまうかもしれない。


 これまで、もっとよい法をとする女性たちの働きかけにより、均等法は、制定以来の激しい労使対立の中でも二度にわたる改正を重ねてきた。その継続的な努力が、今回は頓挫しかねないという危機感を持つ。
 均等法はまだまだ改正が必要な法律だ
 たとえば、均等法によって実現される平等が男性の働き方にあわせたものではないことを示すために、基本理念「仕事と生活の両立が男女平等に保障される」ことを盛り込むべきである。

 また、国連女性差別撤廃条約1条にいう「性差別」の定義規定をおき、直接差別、間接差別も含む性差別の根絶を明記すべきだ。

 さらに、労基法4条均等法が管轄事項を縦割りにしている状況を改善し、均等行政と労働基準監督行政が協力して賃金差別の解消および格差改善に取り組めるようにすべきである。

 加えて、均等法7条に、「間接差別禁止規定」という見出しをつけて、省令で限定列挙されている3事例を例示、として、よりわかりやすい規定に改正すべきである。

 もっと基本的なことをいえば、均等法が本当に機能するためには、この法律が単なる行政的な差別規制法(つまり行政的な指導・勧告・調停などを行う公法的性格の法律)ではなく、個人に民事法的な権利を付与する法律であることを明記する規定をおくべきだろう。

 このような改正が行われないかぎり、均等法は、性差別に無理解な裁判所に影響力を及ぼすことができない。
 先頃、時計の針を一挙に逆戻ししたような判決がでた(中国電力事件・広島高裁判決2013年7月18日)。

 社内の同期同学歴男女間の昇格・賃金に明らかな格差があるにもかかわらず、裁判所は男女間で、層として明確に分離していることまではうかがわれない」という。例外なしに男女が完全分離されていないかぎり性差別ではない、という判旨にはあきれるばかりである。
 判旨はまた、人事考課の基準は男女別でないから客観性があり、原告は上司による考課で「協力関係、向上力、指導力」に問題ありと評価されているのだから、管理職にふさわしくない、と判断している。
 いったい裁判官は、男女別の基準や差別の意図をもつ不利益取扱いのみが差別だとでも考えているのだろうか。
 均等法は果たして、このような裁判官の考えを是正させるのに役立つ法になっているだろうか。
 もちろん答えはノーである。

『労働情報』869・70号
 
パワー・トゥ・ザ・ピープル!! パート2
 ◆ 障害理由の差別解消なるか 6月に法成立 (TOKYO Web)

 障害を理由にした差別の解消を目指し、六月に成立した障害者差別解消法二〇一六年に施行される。障害者団体からは差別解消のきっかけにと期待の声が上がる一方、民間事業者の差別解消を法的義務にせず、努力義務にした点などに、改善の余地があるとの指摘もある。(佐橋大)

 ◆ 国などに配慮義務付け 民間は「努力」義務
 小学生の男児がいる愛知県の女性は、男児の入学で差別を感じた。
 男児は生まれつきの重い心臓病。配慮は必要だが、地元の学校に通いたいと男児は望んだ。ところが就学前の健康診断の案内が届かない。学校に入学希望を伝えると、特別支援学校の名前を列挙され、暗にそちらへの入学を勧められた。


 女性が、男児の健康状態を説明しても、十分に受け入れ策を検討せず、木で鼻をくくったような回答。女性が主婦のため「付き添い可能」として、入学できたが「もし働いていたら、どうなっていたか」と憤る。
 愛知県重度障害者団体連絡協議会の辻直哉事務局長も「重度の障害児は、入学を認められても看護師不在時に親が付き添うことを求められるなど、一緒に学ぶ障壁は高い」と指摘。
 他の人と同じように社会で生活したいと障害者や家族が求めれば、負担が重すぎない限り、国や自治体に障害に配慮するよう義務付ける差別解消法の成立で「少しは状況が変われば」と辻さんは期待する。

     ◇

 障害者団体は障害者差別を禁止する法制度を求めてきた。
 障害者の権利確立のため活動する団体「日本障害フォーラム」は、差別解消法成立の際、「実現に向け力を傾けてきた。感慨深い」との声明を出している。
 同法は国や自治体に、障害を理由にした差別を解消する施策をつくり、実行するよう求めている。特定の障害というだけで、のけ者にするような差別的な扱いは禁止する。

 負担が重すぎない限り障害に配慮する「合理的配慮」をしないことは差別に当たると規定。
 国、自治体など公的機関には合理的配慮をする義務を負わせ、民間企業には努力義務にとどめる。配慮を欠く企業などには、行政機関が助言や指導、勧告することで差別の解消を目指す。

 障害者の小規模作業所などで構成する「きょうされん」などは、より確実に差別を解消するため「民間も法的義務にすべきだ」と訴える。

 ◆ 紛争解決機関 実現せず
 差別解消を障害者が訴えた場合は、今ある枠組みで問題の解決を図る。新たな紛争解決機関は設けない。この点も多くの関係者が課題に挙げる。

 脳性まひで、内閣府障害者政策委員会差別禁止部会の委員を務めた太田修平・障害者の生活保障を要求する連絡会議事務局長は「例えば、ハンドルで進む方向を変えるハンドル形の電動車いす。鉄道会社によっては原則、乗車拒否するなど、差別を感じる場面はまだある」と指摘。
 「紛争解決機関は、裁判によらず、より簡便に問題提起する、制度の核心部。抜けたのは残念」と語る。

 全日本難聴者・中途失聴者団体連合会の新谷友良副理事長は「法律では必要に応じて、大臣が事業者に指導、勧告できる。これが活用できるかが焦点」と指摘する。

 何が差別に当たるのかは、各省庁で定める指針に委ねる。太田さんは「障害者が何が差別かを問題提起しないとガイドラインが骨抜きになり、法律が機能しない。内容が決まるこれからが大事だ」と語る。

『東京新聞』(2013年8月15日【暮らし】)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2013081502000181.html Ⅹその他
 ◆ 障害理由の差別解消なるか 6月に法成立 (TOKYO Web)

 障害を理由にした差別の解消を目指し、六月に成立した障害者差別解消法二〇一六年に施行される。障害者団体からは差別解消のきっかけにと期待の声が上がる一方、民間事業者の差別解消を法的義務にせず、努力義務にした点などに、改善の余地があるとの指摘もある。(佐橋大)

 ◆ 国などに配慮義務付け 民間は「努力」義務
 小学生の男児がいる愛知県の女性は、男児の入学で差別を感じた。
 男児は生まれつきの重い心臓病。配慮は必要だが、地元の学校に通いたいと男児は望んだ。ところが就学前の健康診断の案内が届かない。学校に入学希望を伝えると、特別支援学校の名前を列挙され、暗にそちらへの入学を勧められた。


 女性が、男児の健康状態を説明しても、十分に受け入れ策を検討せず、木で鼻をくくったような回答。女性が主婦のため「付き添い可能」として、入学できたが「もし働いていたら、どうなっていたか」と憤る。
 愛知県重度障害者団体連絡協議会の辻直哉事務局長も「重度の障害児は、入学を認められても看護師不在時に親が付き添うことを求められるなど、一緒に学ぶ障壁は高い」と指摘。
 他の人と同じように社会で生活したいと障害者や家族が求めれば、負担が重すぎない限り、国や自治体に障害に配慮するよう義務付ける差別解消法の成立で「少しは状況が変われば」と辻さんは期待する。

     ◇

 障害者団体は障害者差別を禁止する法制度を求めてきた。
 障害者の権利確立のため活動する団体「日本障害フォーラム」は、差別解消法成立の際、「実現に向け力を傾けてきた。感慨深い」との声明を出している。
 同法は国や自治体に、障害を理由にした差別を解消する施策をつくり、実行するよう求めている。特定の障害というだけで、のけ者にするような差別的な扱いは禁止する。

 負担が重すぎない限り障害に配慮する「合理的配慮」をしないことは差別に当たると規定。
 国、自治体など公的機関には合理的配慮をする義務を負わせ、民間企業には努力義務にとどめる。配慮を欠く企業などには、行政機関が助言や指導、勧告することで差別の解消を目指す。

 障害者の小規模作業所などで構成する「きょうされん」などは、より確実に差別を解消するため「民間も法的義務にすべきだ」と訴える。

 ◆ 紛争解決機関 実現せず
 差別解消を障害者が訴えた場合は、今ある枠組みで問題の解決を図る。新たな紛争解決機関は設けない。この点も多くの関係者が課題に挙げる。

 脳性まひで、内閣府障害者政策委員会差別禁止部会の委員を務めた太田修平・障害者の生活保障を要求する連絡会議事務局長は「例えば、ハンドルで進む方向を変えるハンドル形の電動車いす。鉄道会社によっては原則、乗車拒否するなど、差別を感じる場面はまだある」と指摘。
 「紛争解決機関は、裁判によらず、より簡便に問題提起する、制度の核心部。抜けたのは残念」と語る。

 全日本難聴者・中途失聴者団体連合会の新谷友良副理事長は「法律では必要に応じて、大臣が事業者に指導、勧告できる。これが活用できるかが焦点」と指摘する。

 何が差別に当たるのかは、各省庁で定める指針に委ねる。太田さんは「障害者が何が差別かを問題提起しないとガイドラインが骨抜きになり、法律が機能しない。内容が決まるこれからが大事だ」と語る。

『東京新聞』(2013年8月15日【暮らし】)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2013081502000181.html
 
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