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文科省職員 覚醒剤や大麻 所持の疑いで逮捕

2019年5月28日 18時14分 NHKNEWS

文部科学省の44歳の職員が覚醒剤や大麻を所持したとして厚生労働省麻薬取締部に逮捕されました。「覚醒剤は自分で使用するためだった」などと供述しているということで、麻薬取締部が入手ルートなどを調べています。

逮捕されたのは文部科学省初等中等教育局の参事官補佐 福澤光祐容疑者(44)です。

厚生労働省麻薬取締部によりますと、福澤容疑者は少量の覚醒剤と大麻を所持したとして覚醒剤取締法違反と大麻取締法違反の疑いがもたれています。

違法薬物を所持しているという情報があり、28日、東京 新宿区内の自宅マンションを捜索したところ覚醒剤などが見つかたっためその場で逮捕したということです。

また、文部科学省のふだん使っている机の引き出しから、小さな袋に入った覚醒剤とみられる粉末と、複数の注射器が見つかったということです。

調べに対して「覚醒剤は自分で使うために持っていた」などと供述しているということで、麻薬取締部が入手ルートなどを調べています。

 ◆ 校長の「職命命令」はなかった
   〜戒告処分を取り消した大阪高裁の判決を経て、改めて最初に戻って考える
 (グループZAZA)
2019.5.25 井前弘幸(「君が代」不起立戒告処分取り消し共同訴訟 原告)

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 2015年の提訴から、7名共同で4年間にわたって闘ってきた「君が代」不起立戒告処分取り消し共同訴訟の控訴審判決が、5月23日に言い渡されました。傍聴支援、集会参加、カンパ等物心両面での多くの皆さまからの支援に、改めて感謝いたします。

 すでに、直後の第1報、翌日朝の速報、弁護団主任の三輪弁護士のブログへの投稿などでご承知のことと思います。
 大阪高裁(第12民事部、石井寛明裁判長)は、校長による「職務命令」がなかったことを事実に基づいて認定し、私(井前)に対する戒告処分を取り消す判決を行いました。


 これは、1審(内藤裕之裁判長)による事実さえねじ曲げた結論ありきのずさんな判決からは大きな前進です。
 しかし、共に闘った仲間6名の処分取り消し請求をすべて棄却し、賠償責任については7名全員の請求を棄却しました。
 そして何より、私たちは、1・2審を通して多くの時間を割いて大阪府「国旗国家条例」「職員基本条例」そのものの違憲・違法性、同条例の下での教育への不当な政治介入としての教育長通達とそれを根拠とした職務命令の違憲・違法性について証拠と論理を積み上げてきました。
 しかし、判決はこれらの争点をまともに判断することを避け、これまでの「最高裁判例」の中に押し込めてただ逃げたと私たちは考えています。

 府教委は私に対する戒告処分取り消し部分を不服として上告してくるのではないかと思います。しかし、控訴審判決は上記の通りであり、7名全員が原審維持のすべてを不服として、最高裁への上告を決めました。
 引き続きのご支援とご協力をお願いいたします。

 ◆ なぜ、2014年に当該校長は「職務命令」の発出を拒否したか

 「大阪維新の会」(当時 橋下徹府知事)は、」2011年6月、「国旗国歌条例」「職員基本条例」を強行し、違反した教職員は処分し3回で免職に追い込むと宣言しました。
 府教委は、2012年1月の校長・准校長およびに各教職員に宛てた「起立・斉唱」を徹底させる通達は、「大阪維新」の政治圧力によるものに他なりません。
 そして、同年3月、当時、府立和泉高(岸和田市)校長で橋下知事の同級生という中原徹氏が卒業式で、教員が歌っているかどうか口の動きを教頭にチェックさせます。橋下知事は、その行為を絶賛し、直後の4月には中原校長を教育長に就任させます。

 中原教育長は、「公務に対する府民の信頼を維持する」と題する通知(2012年9月4日付)を出します。
 そこには、入学式や卒業式での君が代斉唱の際の校長・准校長の職務として、「教職員の起立と斉唱をそれぞれ現認する。目視で教頭や事務長が行う」と明記し、「君が代」を歌っているかどうかの『口元チェック』を命じ、結果を文書で報告するよう全府立学校の校長・准校長に求めました。

 すぐに、通知に対する広範な批判の声があがります。私たちも街頭行動や署名の取り組みを開始し、保護者・市民、教職員組合などが行動に立ち上がりました。マスコミからの避難の声が上がります。
 さらに、中原教育長が教育長の権限を使って「日本軍慰安婦」問題を記述した実教出版の「日本史A」教科書を採択した高校に政治的な圧力をかける行為を行ったことも明らかになります。
 このことは、府議会でも大きな問題となり、陰山教育委員長も中原教育長を強く批判しました。府民による批判や教育庁罷免要求も高まりました。

 このような中、4月4日に私は校長から呼び出されます
 4月3日の府立学校校長会で、中原教育長が「2013年度卒業式での不起立が6校6名という少数になったことから,今後は各校校長のガバナンスにおいて実施するように指示した。」校長は,「現認も校長の裁量に任されると受け取った」と説明しました。いわゆる「口元チェック」指示の通知も撤回されました。
 府民からの批判を受けた教育長がこれまでの強硬な態度を後退させざるを得ない状況に立ち至ったことは間違いありません。校長の認識を支持しました。
 さらに、校長は来る7日の職員会議では,教育長通達と式場の「内」「外」を明示した役割分担書を配布しないこと、「式場内の職員は起立し斉唱すること。これは職務命令であり,これ違反した場合は,職務上の責任を問われます。」などという命令を今回は行わないつもりであると語りました。そして、校長はその通りに実行します。

 「国旗・国歌条例」の真の目的は,「日の丸・君が代」に対して教職員が敬意を表明している姿を生徒に見せることにより、「我が国と郷土を愛する意識」を高揚させることだとしています。教職員が国家・行政による同調圧力になびいたり屈服する姿勢を示すことは,それ自体が,間接的に子どもたちにも同調を迫る行為です。
 ましてや中原教育長のような政治的で権力を笠に着た強引な強制によって、教育現場を踏みにじっていくやり方に対して、怒りを感じない教職員がいるでしょうか。校長もその思いを共有していたと思います。こんなひどい状況を看過して抵抗そのものがなくなるなら,まだ間接的であった子どもたちへの圧力が、直接的で暴力的な強制へとつながって行くことは明らかだと思えたのです。
 もちろん校長は、そこまで語りません。しかし、これ以上の政治の暴力には我慢ならないという思いは私たちと共通していたと思っています。

 ◆ 政権のための政治教育、イデオロギー教育に抗して

 同じ頃、2014年4月の衆議院文部科学委員会で,自民党の義家弘介議員が,東京都立松が谷高校の「政治・経済」の学期末試験で,安倍首相の靖国参拝を報じた毎日新聞の記事を使って意見や説明などを求める出題をしたことを「イデオロギー教育だ」と批判し,下村文科相(当時)が「こういう教育が現在,行われていること自体,ゆゆしき問題だと思う。適切に対応しないといけないと思う。」と答弁しました。都教委や校長に,そして当該の教員に重大な圧力が加えられました。

 5同年秋,中原教育長によるパワハラが、一人の教育委員の勇気ある告発によって明らかにされました。第三者委員会(大阪弁護士会)もその事実を認定しました。
 陰山教育委員長(当時)も府教委事務局員に対する「戦慄すべき」パワハラ、橋下徹大阪市長の率いる「大阪維新の会」の政治目的を達するための職権濫用を批判し,大阪府知事及び府議会による罷免決定を呼びかけるに至りました。結果,大阪維新の会を除くすべての会派による教育長罷免要求決議案が府議会に提出され,中原氏は辞任に追い込まれました。
 ここに至るまでの数年間に,いったいどれほどの理不尽が強いられてきたでしょうか。それでも、当時の橋下徹大阪市長も松井大阪府知事も、中原徹氏を擁護し続け、パワハラされた職員の方を攻撃していたのです。

 また,2016年の参院選後,自民党は党のホームページ(HP)に特設サイトを設け,「政治的に中立ではない」と思う教員の指導や授業があれば,学校・教員名,授業内容などを党に送信するよう呼びかけました。
 一方では,いわゆる「森友問題」の中で浮上した幼稚園や学校で「教育勅語」を教え込む教育の容認を閣議決定し,「教育勅語」の無効と排除を決定した国会決議を事実上反故にする決定を行いました。

 私たちは、黙るわけにはいかないのです。

『グループZAZA』(2019-5-26)
https://blog.goo.ne.jp/zaza0924/e/a36355d835c96174ea6baf20b9832d45



 ◆ 井前さん戒告処分取り消し・報告とお礼 (グループZAZA)
間苧谷 学(「井前処分を撤回させる会」事務局)

 5月23日、「君が代」戒告処分共同提訴大阪高裁判決での、井前処分取り消しの報告とお礼が今になったことをまずお詫びし、簡単ではありますが、以下を事務局を代表しての、とりあえずの報告とお礼に代えさせていただきます。

●     ●     ●     ●     ●

 既にマスコミ報道や、辻谷さんからの一報でご存じの方も多いと思いますが、上記判決にて井前さんに対する戒告処分が取り消されました。これも皆様の日頃からのご支援と、裁判闘争をはじめとするご支援のたまものと感謝しております。

 裁判長は、一審における証人の証言を再度精査し、校長からの「職務命令」はなかったとの結論を得、処分の構成要件である職務命令の一部が欠けているとの判断で処分を取り消しました。


 この結論はかねてより私たちが主張していたところであり、一審の内藤裁判長による予断と偏見に満ちた判決を乗り越えたものとして一定の評価はできるものと思います。
 また、一審の校長証言からは、教育現場において、命令づくの「教育」がはたして良いものかと苦悩する教職員が、管理職の中にも存在することが浮き彫りにされました。

 しかし、問題は残り6名の方の訴えが棄却されたことであり、また7名の控訴人がかねてから主張している教育長通達の違憲性、違法性、またその根拠となっている、大阪府「国旗国歌」条例や職員基本条例の違憲性、違法性、一言で言えば大阪の教育現場が維新によって置かれた特異性について、裁判所は何らの憲法判断も加えようとせず、相変わらず逃げ回っていることです。

 この事態に対し、6名の方は最高裁に上告して闘い抜く決意を固めています。井前さんもその闘いに合流することを決意しています。

 私たち「井前処分を撤回させる会」も、この裁判の勝利に向け、府教委に対する闘いも合わせて、できる限りの支援を今後も続けていくつもりです。

 皆様のいつに変わらぬご支援・ご協力を今後もお願いする次第です。

以上

2019年5月25日 「井前処分を撤回させる会」事務局 間苧谷 学

『グループZAZA』(2019-5-265)
https://blog.goo.ne.jp/zaza0924



 ◆ 年間360時間の超勤を前提とするのか?!
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 今日の公開議題は、議案が①「教育職員の勤務時間の上限に関する方針の策定について」 ②「東京都教育委員会から教員と保護者等へのメッセージについて」、
 報告が③「昨年度下半期に寄せられた都民の声(教育・文化)について」。

 ① 「教育職員の勤務時間の上限に関する方針の策定について」
   ――年間360時間の超勤を前提とするのか?!


 文科省が1月に学校における働き方改革の方策の一環として、「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン」を策定し、服務監督権者である各教委に対して、教師の勤務時間の上限に関する方針を策定するよう通知した。このことから、都教委は国のガイドラインを参考にこの方針を策定したとのこと。
 方針は、
・「上限の目安時間」(時間外労働時間の上限)は、1ヶ月45時間、1年間360時間


・事故、いじめやいわゆる学級崩壊等の重大事案の発生等で、一時的または突発的に時間外労働をせざるを得ない場合は特例的な扱いを認めることができる。ただし、年間720時間を超えない。
・休憩時間や休日の確保等労働法制を遵守する。在校時間が一定時間を超えた教育職員については、校長は医師による面接指導や健康診断を実施する。
 この方針を都立学校長に通知するとともに、「学校における働き方改革 取り組み事例一覧」(75事例)を送付する。区市町村教委にも同様に参考として送付するとのこと。
 取り組み事例には、「定時退庁日の設定」(教員の意識改革のためだという!教員をなんと小ばかにしたことか!!)も挙げるが、「業務改善の推進」だとして例えば、「内容の似た会議を統合するとともに、必要最小限の人数で開催」「会議時間の上限を1時間に定める」等を挙げる。
 今だって職員会議は校長が都教委からの指示を伝えるのみで職員の発言は都教委が禁止しているし、管理職・中間管理職の打ち合わせで決まったことが一般職員には伝えられるだけ。会議時間の削減など、できようがないことは都教委自身が知るところではないのか。「事例一覧」を出してお茶を濁すな、と言いたい。

 雇用者である都教委のすべきことは、8時間労働で仕事が終わるよう教員定数を大幅に増やすことだ。
 「戦闘機に回すお金を使えば、全国一斉に即解決できる。教員管理のために21世紀に入った頃から始めた大量の文書作成・提出指示をやめ、職員会議を決議機関に戻すことだ。教員たちが生きがいをもって仕事に当たることができるように戻すこと、それが、「働き方改革」だ。

 ②「東京都教育委員会から教員と保護者等へのメッセージについて」

 「教育職員の勤務時間の上限に関する方針」を周知徹底するために、都教委は教員に対して「教員一人一人の働き方改革が求められています」と題するメッセージをメールで送付し、保護者・地域の人たちに対しては「学校の働き方改革にご理解・ご協力をお願いいたします」と題するメッセージを、学校を通じて配布するという。

 4月には、「生徒の皆さんへ」「教員の皆さんへ」を出した。このどれもが、教員の大幅定員増が解決策であるのに、それをせずに、「都教委はやっています」の自己アピールをする。恥ずかしくはないのか。

 こうした人事部の議案に対し、教育委員の発言は、都教委の議案を容認するものばかり。「目的は、教育の質の向上」「だらだら時間外勤務と必死の時間外勤務に不公平がないように」「教員でなければできない仕事と削ることができるアンケートのような仕事を分け、精神論ではなく、具体的に期限を設けて仕事を減らす」「(働き方改革の)研究校をつくるとよい」「メッセージは、(一斉定時退庁日などの)具体的事例も書かれていて、よい内容だ」と。

 教員採用受検倍率が年々急降下していること(東京の19年度採用 小学校:1,8倍 中高:4,3倍 特使:2,8倍)について、中井教育長は定例会や総合教育会議で発言しているが、本気でそれを食い止めるつもりならば、上記した私の提案を参考にすべきと思う。都教委の「教育改革」が破綻していることを、都教委は自覚せよ。

 ③ 「昨年度下半期に寄せられた都民の声(教育・文化)について」

 寄せられた声は3202件(上半期は2688件、一昨年までは2000件に満たない)、うち、「苦情」が55%、意見が34%、要望が9%。

 生徒の暴言に対し、都立高校の教員が体罰をふるったことを、SNS等を通じ流したことについての「苦情」が900件弱(「教員に対しての非難(ママ)が10%、生徒に対しての非難(ママ)が70%」とのこと)。

 卒業式の会場の体育館が非常に寒く、教員に暖房をつけるようお願いしたところ、「暖房の音がうるさいので、点けることはできない」と言われたという「苦情」、都立高校の入学者選抜において合格辞退が相次ぎ、追加募集をした学校があったが、不合格者の成績の上位から追加合格を出すべきという「苦情」の内容が紹介されていた。もっともな「苦情」と思う。

 請願は6件、うち、教職員に関するものが3件で、10・23通達の撤回と同通達に基づく処分の取り消しを求めた事例が紹介されていた。
 都教委の「請願者への通知」は、「本通達を撤回する考えはありません。懲戒処分の撤回は考えておりません。」という、改めての検討は一切していないと思われる回答だ。 

 陳情等(団体要請)は63件。うち、10・23通達の撤回と同通達に基づく処分の取り消しを求めたものが12件、学校空調設備についてが10件、障害者教育の充実を求める要望が7件とのこと。

 公益通報制度を利用して弁護士窓口に体罰やセクハラ等について訴えた件数が11件という。

 教育委員からの意見はなかった。「日の丸・君が代」の強制と処分、生徒たちへの刷り込みに対して、全教育委員が都教委方針に同意しているということだ。

 次回教育委員会定例会は第3週の6月20日と告げられた。第2週、第4週の木曜日を定例会と定めていながら、都教委はこの頃しきりに変更する。とても迷惑している。
 上から目線の思考で、傍聴者への配慮はない。

『レイバーネット日本』(2019-05-24)
http://www.labornetjp.org/news/2019/0523nedu





布川事件国賠訴訟・警察と検察の違法行為が冤罪を招いたと認める判決

5/27(月) 22:44
江川紹子  | ジャーナリスト

 1967年に茨城県利根町布川で1人暮らしの男性が殺害された「布川事件」の犯人とされ、後に再審無罪となった桜井昌司さんが起こしていた国家賠償訴訟で、東京地裁(市原善孝裁判長、福田敦裁判官、佐々木康平裁判官)は27日、国と茨城県に対し、弁護費用約800万円を含むおよそ7600万円を支払うよう命じる判決を言い渡した。警察の違法捜査や警察官の偽証、検察による証拠隠しが誤った裁判を招いたことを明確に認める内容で、桜井さんの名誉回復にもつながるものだ。

再審無罪の後も犯人視
 この事件では、桜井さんと杉山卓男さん(2015年死亡)の2人が強盗殺人罪に問われ、無期懲役の判決を受けた。2人は無実を訴えて最高裁まで争ったが有罪が確定し服役。1996年11月に仮釈放となり、その後起こした再審請求が認められた。検察側は、この決定に2度の抗告(異議申立)をしたが、高裁、最高裁ともこれを退け、2011年5月に強盗殺人罪について再審無罪となった。

 検察側は、これに対して控訴はせず、無罪判決が確定したが、捜査機関等は冤罪であることを認めず、桜井さんに謝罪もしてこなかった。このため、桜井さんが国賠訴訟を起こしていた。

 この事件は、桜井さんや杉山さんと事件を結びつける直接的な証拠は何もなく、主に2人の自白や周辺の目撃証言などで有罪が認定された。


判決が認めた捜査の違法
 判決では、警察の捜査について次の4点の違法を認めた。

 取調中に警察官が桜井さんに対して、

1)桜井さんの兄がアリバイを裏付ける供述をしているのに、逆に、兄がそれを否定しているとした発言

2)被害者付近で2人を見たと供述している者はいないのに、そのような目撃者が存在するとした発言

3)桜井さんの母親が、早く自白するように言ってもいないのに、言っていると述べた発言

について、いずれも

虚偽の事実を述べたものというほかなく、かかる取り調べは偽計を用いたものとして違法である

出典:判決要旨より
と判断。

 さらに、

4)自白に追い込まれ、被害者宅のロッカーを鍵で開けたと説明した桜井さんに、警察官が「タンス」「玄関」「金庫」「上のロッカー」「下のロッカー」などと書かれた名札が付された鍵の束を見せながら、どの鍵で開けたのかを説明するように指示するなどして供述を誘導し、あたかも桜井さんが鍵に刻印された番号によってロッカーの鍵を特定したかのような供述調書調書を作成したことについては、

原告の記憶を喚起するという限度を超えたものというほかなく、社会通念上相当と認められる方法ないし態様及び限度を超えた取調べがされたものとして、違法である

出典:判決要旨より
とした。

偽証した警察官
 また、裁判では警察官に偽証があったとした。

5)2人の警察官が、桜井さんの取り調べを録音したテープは1967年11月2日の1本だけと証言していたが、再審請求審において10月17日の取り調べ録音テープが検察官から証拠提出されており、警察官証言はいずれも客観的事実に反する

としたうえで、

H警察官及びF警察官は、公判期日において、取調べ状況や供述状況について詳細に証言しており、かつ、録音テープの存在に関する質問が繰り返し行われていたことに照らすと、これらの各証言が単なる記憶違いによるものであるとは到底考えられないから、H警察官及びF警察官は、故意に虚偽の証言をしたものと認められ、かかる行為は違法である。(原文は実名)

出典:判決要旨より

と判断。

6)M警察官が杉山さんの取り調べ録音テープについても、11月3日のみであると証言したが、杉山さんの同月2日付調書に「この前録音テープを使って調べられたときも」と供述していることなどから、

M警察官は、故意に虚偽の証言をしたものと認められ、かかる行為は違法である

出典:判決要旨より

と断じた。

 本件で取り調べを担当し、裁判で証言した3人の警察官の偽証が認められたことになる。

 かつて、北海道警の警察官が組織的に偽証していた事件が明るみに出たが、本件ではどうだったのだろうか。茨城県警はこの際、徹底した検証が必要だろう。


「検察官は証拠開示の義務を負う」
 また判決は、検察官の証拠開示について、その義務を明確に認めた。

 検察官は、公益の代表者として、事案の真相を明らかにする職責を負っているものというべきであるから、検察官の手持ち証拠のうち、裁判の結果に影響を及ぼす可能性が明白であるものについては、被告人に有利不利な証拠を問わずに法廷に顕出すべき義務を負うものというべきである。また、結果に影響を及ぼす可能性が明白であるとまではいえない場合であったとしても、被告人又は弁護人から、具体的に開示を請求する証拠があったような場合には、その重要性の程度、証拠を開示することによって生じる弊害の内容及び程度等に照らし、開示をしない合理的理由がない場合には、検察官は、その証拠の開示義務を負うものというべきである。

 被告国は、証拠の開示について、裁判所の訴訟指揮権に基づき検察官が裁判所に対する証拠開示義務を履行した結果、反射的に証拠の閲覧の利益を被告人が受けるにすぎないから、被告人には法律上保護された利益は存在しない旨主張する。しかし、被告人は、刑事裁判における当事者であって、刑事裁判の結果に最も強い利害関係を有する者というべきところ、その結果を左右する証拠の開示について、反射的な利益を有しているにとどまるとはいえないから、法律上保護された利益を有するものというべきである。

出典:判決要旨より
 そして、刑事裁判の2審で杉山さんの弁護人から開示請求のあった証拠のうち、被害者宅周辺で2人を目撃したなどと証言をしていた4人の捜査報告書や初期供述の開示を、検察官が拒んだことについて、次のように判示した。

 その開示の必要性は大きく、これを開示することによる弊害も想定し難いことに照らすと、これを開示しない合理的理由はないというべきである。したがって、その開示に応じなかった検察官の行為は、違法である。

出典:判決要旨より
警察や検察の違法行為が冤罪を招いた
 そのうえで、

前記の違法行為が存在しなければ、遅くとも第2審判決においては、再審判決と同様に本件強盗殺人事件については無罪の判決が(中略)宣告され、直ちに原告が釈放された蓋然性が高い

出典:判決要旨より
として、身柄拘束期間中の逸失利益のうち、2審判決の日から仮釈放の日までは、警察や検察の違法行為によるもの、と認定した。

時効についても、被害者救済の視点
 また、損害賠償の権利は、違法行為から20年を過ぎると失われるので、その「除斥期間」(時効)の起点をいつの時点にするのかも、裁判の争点となっていた。この起点を、違法行為があった時点とすると、桜井さんの場合、請求の権利自体が認められなくなってしまう。

 しかし判決は、本件のように「警察官や検察官の違法行為によって有罪判決がされ、これが確定した場合」は、「除斥期間」の起点は違法行為があった時点ではなく、「再審による無罪判決が確定した時」と定め、その理由を以下のように述べた。

 なぜなら、このような場合に除斥期間の進行を認めることは、再審による無罪判決の確定までに長時間を要した冤罪の被害者にとって著しく酷であるし、また、国や公共団体としても、上記損害の性質からみて、違法行為の時から相当の期間が経過した後に損害賠償の請求を受けることを予期すべきであると考えられるからである。この理は、警察官や検察官の違法行為によってされた確定前の有罪判決が存在することを前提とする未決勾留による損害についても同様に当てはまるものといえる。

出典:判決要旨より
 そして、本件では除斥期間の起点は、再審判決が確定した2011年6月8日として、未だ時効にはなっていない、とした。

司法への信頼を高める判決
 冤罪事件でも、国賠訴訟で国の責任を認められることは少なく、死刑再審の松山事件も国賠は敗訴した。富山県で2002年に起きた氷見事件の国賠訴訟の判決は、県に対しては賠償を命じたが、国に対する請求は認めなかった。郵便料金不正事件での大阪地検特捜部の証拠改ざん・隠蔽を巡って、村木厚子さんが真相解明を求めた国賠は、検察官の証人尋問を嫌った国が認諾し、約3770万円が支払われたが、マスコミへのリークについては国が否認し、裁判所も請求を認めなかった。

 そんな中、今回の判決からは、再審無罪の判決が確定しても、捜査機関がなお犯人視をしたり、世間で偏見を抱かれがちな冤罪被害者の名誉を含めて救済すると同時に、違法な捜査や証拠隠しによって裁判を歪めた警察・検察の責任を明確にすることで、司法に対する信頼を高めようとする裁判所の意欲を感じ取ることができる。

今後の課題
 一方、今回の判決では触れていないが、証拠開示に応じない検察官に対し、裁判所が適切な訴訟指揮をしていたのか、という疑問も浮かぶ。布川事件が起きた頃とは、法律も変わり、より広範な証拠開示が可能になっているが、再審請求審では、依然として証拠開示の訴訟指揮に消極的な裁判官もいる。これについては、刑事訴訟法の再審に関する規定を改め、少なくとも現在の通常審と同程度の証拠開示がなされるようにすべきだろう。



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