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 ◆ 非正規格差、初判断へ=手当と定年後賃下げ
   〜最高裁、来月1日判決
 (時事通信)


 有期雇用の契約社員や定年後に再雇用された嘱託社員が「仕事内容は変わらないのに正社員と賃金格差があるのは違法だ」として、雇用先に是正を求めた2件の訴訟の上告審判決が来月1日、最高裁第2小法廷(山本庸幸裁判長)で言い渡される。
 いずれも労働条件の不合理な格差を禁じた労働契約法20条の解釈が争点で、最高裁が判断を示すのは初めて。

 厚生労働省によると、非正規雇用(短時間労働者を除く)の賃金は、正社員より4割程度低く、格差をめぐる訴訟は各地で相次いでいる。最高裁は、格差の不合理性の考え方などについて、統一見解を示すとみられる。
 政府は「同一労働同一賃金」を掲げ、今国会に関連法案を提出しているが、最高裁の結論は、今後の議論に影響を与える可能性がある。


 判決が言い渡される訴訟のうち、1件は物流会社「ハマキョウレックス」(浜松市)の契約社員の運転手が「住宅手当などが正社員にのみ支給されるのは不当だ」と訴えた裁判。
 一審大津地裁彦根支部は2015年9月、通勤手当の格差のみ違法と認めたが、二審大阪高裁は16年7月、無事故手当や給食手当などの格差も不当と判断した。

 もう1件は、運送会社「長沢運輸」(横浜市)を定年退職後に再雇用された運転手3人が「定年前と同じ仕事なのに給与が引き下げられたのはおかしい」と是正を求めた。一審東京地裁は同年5月、「再雇用制度を賃金コスト圧縮手段に用いるのは正当ではない」と判断。しかし、二審東京高裁は同年11月、「賃下げは社会的に容認されている」と指摘し、運転手側逆転敗訴とした。

 ◇労働契約法20条をめぐる主な訴訟と地・高裁判決(手当、休暇は格差が違法と判断されたもの)
【ハマキョウレックス訴訟】
大津地裁彦根支部(2015年9月) 通勤手当
大阪高裁(16年7月)       通勤・無事故・作業・給食手当

【長沢運輸訴訟】
東京地裁(16年5月)       定年前と同じ賃金を支払うべき
東京高裁(16年11月)      賃下げは不合理ではない

【メトロコマース訴訟】
東京地裁(17年3月)       早出残業手当

【日本郵便訴訟】
東京地裁(17年9月)       年末年始勤務・住居手当、夏期冬期・病気休暇

【日本郵便訴訟】
大阪地裁(18年2月)       年末年始勤務・住居・扶養手当

【井関農機訴訟】
松山地裁(18年4月)       物価・家族・住宅・精勤手当
 (了)

『時事通信社』(2018/05/27)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018052700295&g=soc
 
 古賀茂明「南北会談で“外交の安倍”のウソが露呈
   今そこにある日本の危機とは?」
 (AERA dot.)


 南北首脳会談が終わり、ゴールデンウィークが始まった。
 これに先立ち、安倍政権の支持率低下に危機感を募らせた安倍総理は、北朝鮮問題で蚊帳の外にされているというイメージ払しょくを狙って日米首脳会談を行ったが、米朝首脳会談で拉致問題を取り上げると約束してもらっただけで何の成果もなく帰国した
 追い打ちをかけるように、南北首脳会談では、南北に米を加えた3カ国、または米中2カ国を加えた4カ国協議を行うことが発表され、ますます「蚊帳の外」のイメージが広がってしまった

 「外交の安倍」は完全に不発どころか、逆にそれで躓いてしまった安倍総理としては、次の切り札である「経済の安倍」で勝負するしかなくなってきた。そのため、来年秋の消費税増税の影響緩和を大義名分として、来年度予算での巨額の対策費計上などが早くも画策されている。


 いつも繰り返される支持率目当てのただの大盤振る舞いである。
 しかし、いくら目の前の株価や大企業の利益が上昇したからと言って、地方経済を含めた日本経済の競争力が回復するわけではない。安倍総理の立場に立っても、このままでは、彼にとっての最重要課題である中国との軍拡競争に勝ち抜くことなど夢のまた夢という状況だ。
 日本経済の長期展望を語る時、財政赤字や少子高齢化と社会保障の問題などが議論の中心になっている。
 しかし、私が最も不安に感じているのは、日本の競争力の源が揺らいでいるということだ。中でも、人材と新規事業の創出における日本の立ち位置を冷静に見つめてみると、凍り付くほどの恐怖感に囚われる。

 ◆ 先進国から転落しかかっている日本
 まず、これはかなり広く認識されていることかもしれないが、日本は今どれくらい裕福な国だと見ることができるのかを再確認しておきたい。
 国民の豊かさを図る代表的指標が一人当たり国内総生産(名目GDP)だ。そのランキングで見ると、日本は世界何位くらいに位置するのかと聞かれたら、先進国のトップが集まるG7(先進国首脳会議)というものがあるから、3位くらいか、まあ、悪くても7位くらいかなと思う人がいるかもしれない。しかし、日本の順位は世界25位(2017年のIMF統計より)。
 90年代は、最高3位で、一貫してベスト10に入っていたから、その地位の低下は明らかだ。25位と言えば、先進国から転落寸前と言っても良い。

 そうは言っても、アジア・中東諸国に比べれば、まだまだ断トツ1位だろうと考えたくなるが、実はアジア・中東でも、日本の位置づけは大きく後退している
 順位は毎年変動するが、17年は、マカオ、カタール、シンガポール、香港、イスラエルに次いで6位(2017年のIMF統計より)である。イスラエルとは為替レート次第で順位は入れ替わる可能性はあるが、今やシンガポールに追いつくのはほとんど不可能という状況だ。
 経済規模では、まだまだ日本の規模は大きいが、ついこの間中国にGDPで抜かれたと思ったら、今や中国は日本の2.5倍近くにまで成長している。つまり、日本経済の規模は中国の4割程度しかないのだが、これも意外と知られていない。

 ◆ 将来を担う企業が育たない日本
 米中では、新興企業が短期間で急成長し、世界を動かす影響力を持つまでになるが、日本ではそういう動きが全くない。
 安倍政権もそうした事態を憂慮し、お得意の「成長戦略」で、新興企業などのビジネス環境を他国に負けない水準にしようとぶち上げた。その時のスローガンが、世界銀行が発表するビジネス環境ランキングで「先進国3位を目指す」というものだった。そもそも、「先進国」3位としたのは、ビジネス環境の整備には途上国が非常に力を入れていて、既に上位に陣取っているので、世界3位というとあまりにも実現性がないから、先進国に限って3位に入ろうというまやかしの目標にしたのだ。
 しかし、この構想は全く不発。かえって順位を落とす結果となった。2017年の世界ランキングでは、日本はベスト20にも入れず34位。35位のロシアに激しく追い立てられるという始末だ。
 ベスト5には、1位のニュージーランドに続いて、2位シンガポール、4位韓国、5位香港とアジア3カ国が並び(表1)、この他にも15位に台湾が入っている。
 つまり、世界各国が新規事業を育てようとそのための環境整備に邁進しているので、日本が多少アリバイ作りの政策をやっているだけでは、完全に置いてきぼりになっているということなのだ。このままでは、さらに世界との差は開き、新規事業の成長で大きな後れをとるのは確実だ。

 ◆ 将来を担う人材教育でアジアに遅れる日本
 日本経済の将来を占ううえで最も重要なのが、人材だ。そこでも日本はアジア諸国に大きく遅れている。
 世界の大学ランキングというものがあるが、実は、日本の大学は、東大でも世界46位と大きく順位を下げている(Times Higher Education2018)」。

 世界ではどうしてもアメリカやイギリスの大学が上位に入るので、アジアだけのランキングで見るとどうなるか。
 当然東大が1位だと思う人が多いかもしれないが、実は、毎年順位を落としてついに8位まで下がってしまった。
 1位シンガポール国立大学、2位清華大学(中国)、3位北京大学(中国)、4位香港大学、5位香港科技大学、5位南洋理工大学(シンガポール)、7位香港中文大学で9位と10位は韓国の大学である。
 上位21校中(20位が2校あるので21校)のうち、日本は東大と京大(11位)の2校だけ。中国は7校、韓国と香港が5校、シンガポール2校だった。

 将来のことを考えると、子供や孫の進学では、東大や京大よりも中国やシンガポールや香港の大学を勧めた方が良いということになるのだが、実は、日本人には、これらの大学に進学するのは極めて難しい。
 語学の壁があるということもあるが、それ以上に入試のレベルが、中国などの大学の方が日本よりもはるかに難しいからだ。

 中国の受験競争の激しさは有名だが、その厳しさに負けて、日本の高校に留学して日本の一流大学を目指す動きがここにきて急速に強まっている。

 先日もNHKのニュースで放送していたが、宮崎県の私立高校が中国で留学生獲得の営業をかけたら多くの優秀な中国の学生が応募してきた。今や学生の過半が中国人で、日本の大学に全員が合格している。
 留学生に聞くと、中国で良い大学に入るのは難しいから諦めて、日本の大学を目指すことにしたという。彼らにとっては、日本語で受けるとしても、まだ中国よりは易しいというのである。それほど、日本と中国の若者の学力に差がついているということになる。

 この傾向は、経営大学院(MBA)については、より顕著だ。
 フィナンシャルタイムズが発表した世界のMBAランキング2018では、ベスト100のうち大半はアメリカの大学院だが、アメリカ以外では、英国の14校に次いで2番目に多くランクインしたのが、中国の7校だった。
 1位スタンフォード(米)、2位INSEAD(仏)、3位ペンシルバニア大ウォートン校などの常連に交じり、何と中国の中欧国際工商学院が8位とベスト10入りをして世界を驚かせている。
 その下に続く9位がMIT(マサチューセッツ工科大)、10位カリフォルニア大バークレー校と聞けば、そのすごさがよくわかる。
 5、6、7位がハーバード、シカゴ、コロンビアだが、今の勢いだと、10年以内にトップの座を占める可能性もあると言われるほどだ。
 ちなみに、この大学院の卒業生の卒業直後3年の平均年収は、16万2858ドル。1ドル110円で計算すると1791万円だ。日本のMBAを卒業してもほとんど箔付け程度にしかならないのと比べると雲泥の差と言って良いだろう。

 この中国の大躍進に対して、日本のMBAがベスト100にいくつ入っているのだろうかと思って、ランキングを上から順にスクロールしてみると、ついに一番下の100位まで行っても発見することはできなかった。つまり、100位以内にゼロである。中国の7校に比べて、何とも寂しい話だ。

 これらの情報は秘密でも何でもない。新聞などでも報じられている。ただし、記者に何の問題意識もないので、これが何を意味するのかが理解できず、極めて小さな扱いでごく一部の情報を載せるだけである。
 一方、優秀な若者は徐々にこうした事実に気づき始め、東大よりも海外の有名大学を目指す動きが広がっている。しかし、それは、残念ながら、まだごく一部である。

 それを象徴する話を聞いた。元民主党女性議員の令嬢が、上智大学を卒業後、香港の大学院に進学した。
 それをその元議員が友達に話したら、「上智まで出たのに、なんでまた、香港なんかに出したの?」という反応ばかりが返ってくるというのだ。その元議員の令嬢は、メールでこう連絡して来たという。
「ママ、中国は日本をドンドン追い越してるのに、日本人は、気づいてない。それって、相当ヤバくない?ここで勉強したことをちゃんと生かせる仕事がないから、日本に帰っても仕方ないね。アメリカかシンガポールで仕事を探すわ。給料もずっと高いから」
 もう一人、カリフォルニア大バークレー校でMBAを取って、アメリカで今年起業したある日本人の若者の話を聞いた。
日本に帰る理由を考えたけど、一つもなかった。強いて挙げれば、そこそこおいしいご飯がタダ同然で食べられることかな。ランチの定食が10ドル(1100円)なんて信じられないよね。アメリカだと、その何倍もするからね。でも、アメリカの大都市なら、お金さえ出せば、おいしい店はたくさんあるし、日本の何倍も稼げるから、結局、安いご飯は大した魅力にはならないな」
 そして、こう付け加えた。
日本人留学生は、ほとんどが政府や企業のひも付きで、日本に帰る前提で勉強している。留学は箔付けというレベルだから、米国で独立して活躍できる人材は少ないね。中国人ならたくさんいるよ」
 日本の未来を支えるはずの若者のレベルが国際比較でこんなに低下しているとしたら、日本経済の将来は本当に危機的状況にあると言って良いだろう。
 しかし、よく考えると、それ以前に、「日本礼賛」論がもてはやされる中、こうした事態を国民が認識していないこと、そして、何よりも安倍総理という政府のトップがその深刻さを全く理解する能力がないように見えることこそ、最大の危機ではないだろうか。

『AERA dot.』(2018/04/30)
https://dot.asahi.com/dot/2018042800024.html



 ◆ データはウソで情けもない (労働情報 VOICE)
   東海林 智(ジヤーナリスト)


 首相が『今国会の目玉』と標榜した「働き方改革推進一括法案」が、ボロボロになってきた。裁量労働制の対象拡大は撤回したが、高度プロフエッショナル制度(残業代ゼロ制度)はまだ未練がましく抱えているので安心はできないが、“目玉”は国会の序盤で、その腐った正体をさらしている。
 法政大の上西充子教授を中心にした、裁量制は一般労働者より労働時間が短くなるという厚労省の“偽造”データの追及は、法改正の根拠を鋭く突いた。労働時間が短くなる根拠はないのだから、やる必要はないわけだ。

 その後、さらに決定的なことがあった。野村不動産で裁量労働制を違法に適用された男性社員が、過労自殺して労災認定されていた。


 東京労働局はこの企業を裁量制で特別指導したと発表し、首相・安倍、厚労相・加藤は共に裁量制の適正な運用を担保する好例として特別指導を紹介、胸を張った
 しかし、指導のきっかけが過労死であったことは、朝日新聞が暴くまで隠された

 指導で労働者の命を守ったのでなく、犠牲の上でやった指導。卑劣にもそれで安全性を誇った。根拠(データ)はウソで情(政策に向かう誠実さ)もない。誰が見てもおかしい。

 だが、このことに怒からなければならない者たちはひたすら沈黙しているように見える。
 労働政策審議会の学識者たちだ。偽のデータで議論させられて、結論を出させられて…。
 学識者は、なぜ結論(答申)の撤回を求めないのか。あるいは委員を辞さないのか
 自分たちがなぜ労政審で審議に参加しているのか、何を期待されているのか、真剣に考えて欲しい。

『労働情報』(2018年4月)

パワー・トゥ・ザ・ピープル!! パート2
今、東京の教育と民主主義が危ない!!
東京都の元「藤田先生を応援する会」有志による、教育と民主主義を守るブログです。

 ◆ 貧困は誰のせい? 貧困が生まれる2つの理由 (AERA.dot)

 世界のお金持ちが増えても、貧しい人は貧しいまま。このまま格差が広がると、世界はどうなるの? 毎月話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説してくれている、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』に掲載された、明治学院大学大学院教授の菅正広さん監修の解説を紹介しよう。

 ◆ 貧困は誰のせい?
 世界銀行によると、1日あたりの生活費が1.9ドル(約210円)未満という貧困状態(絶対的貧困)の人々は、世界で約8億人(2013年時点)もいるという。こうした人々へ支援の手を差し伸べることは緊急の課題だ。
 一方、先進国でもその国の平均的な水準に比べて所得が著しく低いという貧困(相対的貧困)が存在することを知っているかな? もちろん、日本も例外ではない。
 貧困は世界のどこにいても、いくつかの要因が重なれば誰にでも起こりうる。


 それなのに「貧しい人は努力が足りない」「能力がない」「運が悪かった」など、個人の問題として考えられてしまいがちだ。
 でも社会の構造に問題がある以上、個人の問題ではなく社会の問題として考えなければ、ますます格差は広がっていく一方だろう。
 【キーワード:絶対的貧困】
 栄養不良や高い乳児死亡率など、人間として最低限度の生活を営むことができない貧困状態。最貧国と呼ばれるアフリカ・南アジア地域に多い。
 【キーワード:相対的貧困】
 国民を所得順に並べたとき、真ん中の順位の人の50%以下の所得しかない状態。日本やアメリカなど先進国にも多く存在している。
 ◆ お金持ちに都合のいい社会のルール
 今、世界のほとんどの国の経済は自由市場というしくみで動いている。個人や企業などがそれぞれのもうけを最大限に追求し、自由に競争し合うことで世界全体の富が増えれば、貧しい人まで恩恵が行き渡るという考え方だ。
 でも実際にはそうはなっていない。社会のルールづくりは一部のお金持ちが影響力を行使することが多く、彼らにとって都合のよいルールは、なかなか変えることができない
 一部の経済学者は「今の経済理論を見直す必要がある」と強く指摘している。でも、そのしくみに変わるものが何か、まだ明確な答えが見つかっていないんだ。
 特に格差が広がるアメリカでは、2011年以降、「ウォール街(金融街)を占拠せよ」という抗議デモが起きている。一般市民が「私たちは99%」と主張し、富を独占する1%に対する不満が爆発している。日本をはじめ、世界の国々はアメリカと同じ制度を取り入れているので、格差の拡大は世界中に広がっていくだろう。
 【キーワード:自由市場】
 自由な意志や行動から生じる経済活動の利点を主張する「自由主義」に基づいた経済活動。政府による介入や規制をなるべく排除して自由に行われる。
 ◆ 貧困が生まれる主な理由
 (1)想定外のアクシデント
 貧困は世界のどこにいても、病気やケガ、事故、失業、離婚などの要因によって誰にでも起こりうる。周りに家族や友人、コミュニティーなどの支えがないと立ち直ることが難しく、社会的に孤立して貧困に陥ってしまう人も多くいる。

 (2)世代間の連鎖
 貧困は次の世代に連鎖する。例えば日本においては、中学校・高校卒業者の約半数が非正規雇用で、正規雇用の3分の1の給料しかもらえない。年収が低いと子どもの教育にもお金をかけづらい。このように、いったん陥るとなかなか自分の力だけでは抜け出すことができないのが貧困の現状だ。
 【キーワード:非正規雇用】
 派遣会社と契約して派遣先の会社で仕事をする派遣社員、時間と期間を決めて、時間単位で賃金をもらうパートタイマーやアルバイトなど。今、日本で働く3人に1人が非正規雇用だ。
 ◆ 貧困を放っておくとどうなるの?
 他人の貧困は自分と関係ないと思っていても、貧困が広がることで社会にはさまざまな悪影響が出る。
 例えば下のような要因で社会が不安定化すると、経済の生産性が低下し、それを補うための公的負担、個人の税金も増える。社会への不満をためた人によるテロの影響を受けるかもしれない。つまり、一生貧困とは無縁という人にとっても、何かしらの影響があるんだ

 ◆ 日本にも貧困はあるの? 国民の6人に1人が貧困
 日本は世界でも豊かな国の一つ。貧困なんて存在しないと考える人も多い。しかしOECD(経済協力開発機構)によると、日本は先進国のうち、アメリカに次いで2番目に全体の相対的貧困率が高い国だ。
 国民の6人に1人、約2千万人が貧困ライン以下で生活しているといわれ、特に一人親(その多くはシングルマザー)の世帯の過半数が貧困という状態が長く続いている。このような国は先進国のなかでも日本以外にないという。
 【キーワード:OECD(経済協力開発機構)】
 先進国が加盟する国際機関で、現在の加盟国数は35。経済・生活水準の向上や、発展途上国への支援、世界貿易の拡大などが目的となっている。
 ◆ 生活保護費の引き下げで貧しい人がますます苦しく!
 貧しい人のための社会保障制度に生活保護がある。日本では高齢化に伴って、生活保護費の受給額は年々増えているが、生活保護制度の捕捉率(生活保護を受ける資格がある人のうち、利用している人の割合)は2〜3割といわれ、これは世界の国々と比べてもとても低い。
 そんななか、政府はさらに2018年度から生活保護費の引き下げを決めた。都市部の一人暮らし、子どもが多い家庭の引き下げ率が大きくなるといわれ、問題になっている。
 【キーワード:生活保護】
 日本国憲法第25条に書かれた「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を保障するため、生活困窮者を助ける制度。社会保障費でまかなわれている。
 【メモ】
 2015年9月の国連持続可能な開発サミットで採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」では、「あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせること」を重要課題として掲げています。
『月刊ジュニアエラ』(2018年3月号)
https://dot.asahi.com/dot/2018032200078.html

パワー・トゥ・ザ・ピープル!! パート2 今、東京の教育と民主主義が危ない!!
  東京都の元「藤田先生を応援する会」有志による、教育と民主主義を守るブログです。

 ◆ 生活保護費切り下げが及ぼす社会的影響 (教科書ネット)
宇都宮健児(弁護士)

 ◆ 貧困対策と逆行する生活保護基準の引き下げ
 政府は、2018年10月から生活保護のうち食費などの生活に充てる生活扶助基準を3年かけて総額160億円削減(最大5%の引き下げ)する2018年度予算案を決定した。
 生活保護に関しては、安倍政権はこれまでにも2013年から3年かけて生活扶助基準を670億円削減(平均6.5%、最大10%の引き下げ)し、2015年からは、住宅扶助基準・冬季加算を削減してきている。
 安倍首相は、1月22日通常国会の施政方針演説で「貧困の連鎖を断ち切る」と演説したが、全く矛盾する政策を進めていることになる。
 今回の削減では、子どものいる世帯や、高齢世帯が狙い撃ちされている。


 2017年10月時点での生活保護利用世帯数は約164万世帯、利用者数は約213万人となっているが、厚生労働省の説明では、今回の引き下げにより、67%の世帯で支給額が減り、子どものいる世帯では43%、ひとり親世帯では38%が減額となる。特に都市部の子どものいる世帯や単身世帯の削減幅が大きくなっている。
 厚労省の試算では、東京23区内や名古屋市などの都市部の40代夫婦と小・中学生の子ども2人世帯で、受給額は現在の月約18万5000円から今年の10月以降は17万6000円と上限の5%に当たる約9000円の削減となる。
 40代母親と小・中学生の子ども2人の世帯でも、月15万5000円から14万7000円と同じく5%、8000円の減額となる。
 都市部の75歳単身世帯では、月約7万5000円から7万1000円と同じく5%、4000円の減額となる。
 子育て世帯の約4割が減額となる生活保護基準の見直しは、子どもの貧困対策に逆行する政策と言わねばならない。

 ◆ 生活保護基準引き下げの理由・根拠の問題点
 今回の引き下げの考え方は、生活保護基準を第1・十分位層(所得階層を10に分けた下位10%の階層)の消費水準に合わせるというものである。
 わが国では、生活保護基準未満で暮らしている世帯のうち実際に生活保護を利用している世帯が占める割合(生活保護の捕捉率)は、2割程度といわれている。
 したがって、第1・十分位層の中には、生活保護基準以下の生活を余儀なくされている人たちが多数存在することになる。この層を比較対象とすれば、生活保護基準を引き下げ続けることにならざるを得ず、「貧困のスパイラル」に陥り、社会の底割れを招きかねない。
 したがって、生活保護基準を第1・十分位層の消費水準に合わせるという考え方は誤りであり、貧困対策の観点からすれば、むしろ生活保護の捕捉率を上げ、生活困窮者層の底上げをはかることに取り組むべきなのである。

 ◆ 生活保護基準引き下げが国民生活全般に与える影響
 生活保護制度は憲法25条の生存権保障を具体化した基本的な制度であるので、生活保護基準の引き下げは生活保護利用者だけの問題ではなくなる。
 生活保護基準は、最低賃金、就学援助の給付対象基準、介護保険料・利用料や障害者総合支援法による利用料の減額基準、地方税の非課税基準など労働・教育・福祉・税制など様々な施策の適用基準に連動している。
 したがって、生活保護基準の引き下げは、生活保護利用世帯の生存権を直接脅かすとともに、生活保護を利用していない国民生活全般の引き下げにつながることになる。

 2013年に生活保護基準を引き下げた際は、全国の自治体で、生活保護を受けていない子どもに給食費や学用品代を支給する就学援助が縮小された。
 就学援助は、各自治体が、生活保護基準額の「1.1倍」「1.3倍」などの低所得世帯を支給対象としている。2013年の生活保護基準引き下げの際、政府は各自治体に就学援助に影響させないよう要請したが、全国89市区町村で就学援助の基準が引き下げられ、多くの子どもが対象外となり、就学援助費を受け取れなかった。

 たとえば横浜市の場合、生活保護基準の引き下げ前は両親と小学生の子ども2人の標準世帯で年収約358万円以下を就学援助の対象としていたが、引き下げ後の2014年度から344万円以下に引き下げられた結果、推計977人の子どもが対象から外れた。
 また東京都中野区でも、標準世帯で就学援助の基準を年収約335万円以下から2014年度に約11万円下げた結果、就学援助を受ける子どもの割合は2013年度の24.8%から2017年度の19.8%へと大きく減少している。

 ◆ 生活保護利用当事者の声
 今回の政府の生活保護基準引き下げ決定に際しては、生活保護利用当事者の声を全く聞いていない。
 「私たちのことを、私たち抜きに決めないで」という原則は、生活保護基準を決める場合においても貫かれるべきである。
 生活保護問題に取り組む、弁護士や司法書士などが実行委員会を組織し、政府に生活保護利用当事者の切実な生活状況と声を伝えるべく、2017年12月26日、午前10時から午後9時まで東京・埼玉・大阪で「生活保護基準引き下げに反対します(緊急ホットライン)」を開催したところ、多数の電話が寄せられた。

 生活保護利用当事者からは、2013年の生活保護基準引き下げによって
 ①食事を削っている(中にはおかずがなく白米に醤油をかけて食べることもあるという電話も複数あった)
 ②入浴回数が月に1回になってしまっている
 ③耐久消費財を購入する資金を保有する余裕が全くなく耐久消費財が壊れてしまったら買い換えられない
 ④衣服を買う余裕がなくサイズの合わない昔の服を着続けている
 ⑤冬はコタツだけで暖をとって暖房を使えない
 ⑥真冬に灯油が買えず肺炎になった
 ⑦交際費が捻出できず一切外出しない、などの切実な声が寄せられた。
 いずれも日本国憲法25条が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」とは、程遠いものである。
 このホットラインには、今回の生活保護基準の引き下げについて、
「生活していけない」
「死んでくれと言われているようだ」
「死ぬしかない」
「弱いものいじめはしないでほしい」
「当事者の声を聞いてほしい」
「生活保護基準を逆に上げてほしい」
 というような生活保護利用者の切実な声が寄せられている。

 ◆ 生活保護基準の引き下げは撒回すべきである
 安倍政権は生活保護をはじめとして医療・年金・介護など社会保障費の削減を進める一方で、防衛費は6連続で増額させようとしている。
 安倍政権は、生活保護費を3年で160億円削減する一方で、重大事故が続くオスプレイ購入費に約400億円もつぎ込み、米軍への思いやり予算を195億円も増やそうとしているのである。
 憲法25条が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」を維持するために、またこれ以上生活保護利用者を追い詰めないためにも、今回の生活保護基準の引き下げは撤回されるべきであるし、2013年からの生活扶助基準の引き下げ、2015年からの住宅扶助基準・冬季加算の引き下げも元に戻すべきである。(うつのみやけんじ)

『子どもと教科書全国ネット21ニュース 118号』(2018.2)

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