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人種差別撤廃条約

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  《前田朗blogから》
 ◆ 人種差別撤廃委員会・日本政府報告書審査(3)
   2018年8月17日午前10時
   国連人権高等弁務官事務所(パレ・ウィルソン)1階会議室
   人種差別撤廃委員会96会期


 *以下の記録は現場での簡単なメモです。ダブルチェックを経ていません。残念ながら意味不明の部分もあります。訳語の選択もいい加減です。CERDの雰囲気をごくごくおおまかに伝えるものとしてご了解ください。論文等で引用することはできません。

 *シェパード委員
 マイノリティの統計だが、学生・生徒の統計、マイノリティ別、年齢別が、わかるか。
 修学支援金制度だが、コリアン系の学生が大学進学に困難を抱えている。その関係で、日本政府はユネスコ教育差別禁止条約を批准していない。平等教育の要請、差別しないという基本コンセプトを政策に取り入れるべきである。日本人と同様に、教育が必要な人すべてに機会を保障すべきである。ユネスコ教育差別禁止条約第1条、3条、4条は、差別のないこと、優遇しないことを求めている。


 「慰安婦」について、市民社会はどのように平等をもたらし、解決するか提案している。

 *日本政府の答弁
 昨日は委員から130の質問があったと理解している。できるだけ多く回答したい。

 条約第4条abの留保問題であるが、差別思想の流布、差別の煽動行為は、特定個人や特定団体の名誉や信用の保護として対処している。個人が特定されれば、名誉毀損、信用毀損、業務妨害脅迫、暴力行為等処罰法の集団的脅迫罪などで対処する。
 条約第4条の概念には様々な場面における様々な態様の広い規制は、制約の必要性、明確性に問題がある。表現の自由の規制には、合理性が厳しく要請される。規制の明確性、罪刑法定主義など、憲法の保障と抵触するおそれがあるので、日本としては留保を付した。今の日本が留保を撤回して、正当な言論まで不当に萎縮する危険性のあるような追加的な措置を執る必要がある状況になっているとは考えてない。慎重に検討している。

 包括的な人種差別禁止法についての指摘があったが、憲法14条1項の法の下の平等の規定があり、これを踏まえて、雇用、教育、医療、交通、国民生活など公共性のある場面では、関係法令で差別待遇の禁止をしている。雇用については労基法3条で、国籍、信条に基づく差別の禁止がある。教育基本法4条で、人種、性別などによる差別は否定されている。医療法、医師法、薬剤師法などでも、正当な理由がなければ診療を拒めない。航空法、鉄道事業法でも、不当な差別を禁止している。外国人であることを理由にサービスを拒否すると、民法の不法行為で訴訟の対象にもなりうる。流布や煽動の処罰という問題は、表現にかかわる。特定個人に対するものは、名誉毀損罪などで処罰する。法務省は被害者の相談を尾を受けている。人権侵害のある事案について、速やかに調査、適切な措置をとり、アドバイス、援助、調整、侵害者に説示、勧告、要請がなされる。

 沖縄の人々について、先住民のことが指摘されたが、日本国民も沖縄出身者も等しく日本国民である。権利はすべて等しく保障されている。沖縄居住者も沖縄出身者も自己の文化を享受し、文化言語を否定されていない。沖縄は特色豊かな文化、伝統を持つが、日本の地方としての文化である。先住民はアイヌ以外は存在しない。沖縄の人々が先住民との認識は国内に広く存在しない。2015年12月、とよみじょう市議会(*)は先住民ではないと決議した。石垣市議会も同様に、先住民との指摘はあたらない、という決議を行った。

 (*註)豊見城市議会のことを、日本大使は「とよみじょうしぎかい」と読んだ。20数名の日本政府代表団の誰も訂正しなかった。

 米軍事故被害者の件だが、普天間飛行場の辺野古移設は、危険性を一刻も早く除去する唯一の解決策である。

 沖縄の文化、伝統の保護は、各地域における特色豊かな文化、伝統と同様であり、政府はそのように認識し、敬意を払い、保存、振興に力を入れている。若年者失業率の問題はあるが、1972年以後のさまざまな施策により、就業者は増加している。着実に改善していると認識している。

 部落問題だが、人種差別撤廃条約起草過程を見ると、descentは、皮膚の色や民族的種族的出身に着目した概念であって、社会的出身に着目した概念ではない。同和問題は該当しない。同和地区の人々は異人種、異民族ではなく、疑いなく日本国民である。いかなる差別もあってはならないのは、当然のことであり、憲法14条はすべて国民が差別されないこと、法の下の平等を要請している。他国のカースト制への言及があったが、いずれにせよ同和は条約適用対象ではない。それゆえ、日本政府報告書は同和について記述していない。条約の対象ではないが、日本政府は委員会に対して可能な限り情報提供を続ける。

 「慰安婦」問題だが、人種差別撤廃条約との関係で言うと、個人の請求権についての政府の法的立場は昨日説明したとおりである。政府は、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題と認識している。政府及び国民のお詫びと反省の気持ちをいかに表すかを考え、議論した結果、アジア女性基金に結びついた。高齢になった「慰安婦」に対して、医療支援、償い金を支給し、最大限の協力をしている。現職の総理からお詫びの手紙もお届けした。コリアン以外にも被害女性がいるとの指摘があったが、アジア女性基金の現実的救済は、韓国、フィリピン、台湾に行った。福祉事業もあり、インドネシアでは被害女性の特定が困難なため、高齢者福祉施設への財政支援をした。オランダも、被害者の公的な認定がないので、先の大戦で、傷を受けた方への財政支援を行った。韓国以外の国々にも可能な限りやっている。

 あえて申し上げたいのは、韓国国内では国家賠償を要求しているため、アジア女性基金の受け入れ表明した方が社会的に批判や圧力を受けた。アジア女性基金を受け入れたのは61名で、基金を支給したが、その方達からお礼の言葉が寄せられている。日本政府と日本国民の気持ちが通じた。ただ、61名という数字は公表を控えてきた。これは批判を受けるため、その人達の立場を配慮してきたのである。

 慰安婦問題を否定する発言、事実を歪曲する発言については、明確に申し上げているように、日本は否定していない。ただ、一部に不正確な情報、理解がある。例えば、この問題が知られた経緯が不幸であった。吉田清治証言は、軍の命令で女性狩りをしたというが、これは虚偽の事実であるにもかかわらず、当時、新聞で報道され、そのイメージをつくった。後に吉田証言は創造(想像?)の産物であると証明され、新聞社も誤りを認め、謝罪した。この経緯は十分知られていない。というよりっも、無視されている。客観的な見方をしながら議論する必要があり、有識者学者の研究成果もあり、英訳されている。

 2015年の日韓合意は、両国政府が解決のために多大な外交努力をして、時間とエネルギーをさいて、最終的かつ不可逆的な解決にいたった。潘基文・国連事務総長(当時)も歓迎したし、国際社会が歓迎した。和解癒し財団に10億円を提供し、名誉と尊厳の回復、心の傷の癒し事業を行っている。韓国には47名の生存者がいるが、36名が事業に賛成し、34名が医療、介護支援を受けている。名誉と尊厳の回復のために、合意が着実に実施され、次の世代に引きずらせないことが重要である。

 性奴隷という表現については、慰安婦を性奴隷と称することは事実に反するので不適切であり、日本政府は強く反対している。日韓合意の中でも性奴隷という表現は一切使われていない。

 国内人権機構については、これまでの状況を踏まえ適切に検討している。その権限、対象事件を含み様々な意見がある。パリ原則に留意しながら、引き続き検討しているが、まだ具体的な内容をお話しできる段階ではないのが現状である。

 人身取引について、2005年、禁止議定書3条がある、人身取引、組織犯罪防止議定書締結のために必要となる罰則を整備するため、刑法改正を行った。人身取引のすべてが犯罪とされている。外国人被害者の保護のため、出入国管理法により特別在留許可をしている。被害者保護のため、大使館と連絡し、婦人相談所、そして警察が指示、適正に処理、している。既存の法律においてあらゆる形態の人身取引を禁止し、要請を満たしている。それゆえ、特別法を制定する必要があるとは考えていない。対策としては、適切に対処し、2104年に総合的包括的な行動計画2014を策定し、対策推進会議を背致死、この会議を中核として取り締まり、保護支援を実施している。

 人身売買の予防は、在留管理の面で、入国管理局が、疑義のある入国目的の場合、厳格な入国管理を徹底し、取り締まりを行う。警察は、労働搾取、性的搾取の目的の事案を認知した場合は取り締まりを徹底している。入国管理局は、不法就労強制されている被害者を守るため、不法就労事犯を取り締まる

 人身売買に関する広報、啓発を行い、警察、厚労省が経営者団体への説明会を行っている、風俗営業に立ち入り調査もする。被害者の保護は、大使館や保護機関への連絡をするよう、指示している。就労活動に制限を受けない在留資格を有する外国人については、生活保護法に準じた取り扱いをしているので、被害者は定住者に準じた取り扱いをうける。被害者の立場、保護のため、在留期間の更新、変更許可が可能であり、原則在留特別資格を許可している

 国際的名協力の点では、2015年以後、IOMに協力して人身売買被害者の帰国支援、社会復帰支援、シェルター、法、教育、経済、就労支援を実施している。

 法務省の人権相談では、助言、支援機関紹介、人権侵犯事件調査を行っている。海上保安庁も、犯罪被害者に刑事手続きの概要説明、捜査状況、被害者救済、不安の解消のため説明を、ウェブサイト、リーフレットにより周知している。医師法上の医師の義務として、外国人の診療を拒むことはできない。加害者に対する厳正な科刑の実現をはかり、周辺事案にも積極的に対応するため、警察庁、検察庁など、法執行タスクフォースをつくり、具体的事例をまとめた取り締まりマニュアルを、活用している

 難民認定に関連して、1983年より、政府が委託している財団が、生活困窮、生活費、住居費、医療費、保護機関などを実施し、4ヶ月終了時にも困窮していると期間延長や、就労許可を、人道上の配慮で行っている。難民支援を受託実施している団体は、国民の理解をえるため広報、出前講座、国際協力シンポジウム、イベントを実施している。

 法務省は偏見や差別を解消するため、ポスター、講演会、研修会、人権啓発活動を年間通じて全国各地で実施している。人権相談を通じて認知したばあいは、厳正に対処している。

 宗教的プロファイリングについて、警察は法律の規定に基づいて公平中立に職務執行をしているので、プロファイリングに該当する活動は行っていない。警察学校では、人権尊重の教育をしている。捜査や留置業務従事者に、教育、研修、被疑者の人権に配慮した適正な執行、その教育をしている。

 ユネスコ教育差別禁止条約について、すでに教育基本法に、差別されないという規定があり、教育政策の基本原則であるから、外国人に対しても、希望する者には義務教育の機会の保障、日本人と同等の扱いをしている。条約については、国内法との関連、施策について精査している。緊急性があるか、必要性があるか、総合的に判断し、慎重な検討をしている。教育差別禁止条約を締結する予定はない

 1954年の無国籍者の地位条約について、外国人を含むすべての者の権利について国際人権規約と重複する部分がある。二つの重要な人権規約を日本は批准しているので、これに加えて無国籍条約を新たに締結する意味はあるのか。他の条約との整合性を精査し、慎重に検討する。

 地方自治体参政権について、1995年の最高裁判決は、憲法15条の公務就任権は、権利の性質上、日本国民のみ対象としているとし、憲法93条2項の公共団体機関の住民とは、区域内に住居を有する日本国民を意味するとし、外国人に選挙権を保障していない。ただ、判決は、一定の外国人への選挙権付与は憲法上禁止されていないとした。この点は、民主主義の根幹にかかわるので、国会の議論の行方を注視していきたい

 再入国許可に関連して有効な旅券のことだが、旅券を発給した国が署名する旅券を持っていない人には原則として入国を認めないのは世界共通である。日本も、有効な旅券、又は旅券に変わる証明書をもとめる。いずれかを所持しない者が再入国許可に基づき出国する場合、再入国許可証を発行するが、国際慣習法上の必要な措置である。みなし再入国は、韓国、朝鮮にも適用される。問題はここで言う「有効な旅券」である。DPRK(北朝鮮)は日本国政府が承認していないので、有効な旅券ではない。他方、「一部の地域の権限ある機関が発行した旅券」について、当該地域との関係で日本は認めている。具体的には台湾、パレスチナを認めている。適用していないのはDPRKに限っていないので、人種差別ではない。

 外国人の入居差別だが、住民調査により現状把握につとめている。賃貸住宅について、入居者選択は平等でなければならない。公的住宅については、関連法令で公正な手続き、要件を定めている。民間の住宅について、空き家・空き室の活用、外国人の入居を拒まない住宅について、セーフティネット、居住支援をして、円滑な入居促進を図っている。

 外国人の教育について、移民の定義は難しいところだが、公立義務教育は無償で受け入れている。私立外国人学校に通う選択は自由である。労働では、雇用主に就職機会機能確保の指導啓発している。労働関係法令は国籍にかかわらず適用される。医療も、国籍にかかわらず適用される。

 企業の人権については国連「ビジネスと人権」指導原則、OECD多国籍企業に関するガイドラインに従っている。すべての人々の平等のため「企業行動憲章」及び国別行動計画を策定しており、企業活動における人権保護促進を図っている。

・法務省――同和問題は、人種差別撤廃条約の関係で言えば、条約の対象ではない。差別解消推進法を制定した。解消法の部落差別の定義は同和における差別のことである。同和とは歴史的過程で形作られた身分差別、経済的社会的に低い地位に置かれている我が国固有の人権問題である。それゆえ差別意識解消に向けた取り組みをしっかり進める。啓発活動、人権相談、被害救済、予防である。2016年の解消法は、政府や地方公共団体の責務、教育、啓発。施策を充実させるため実態調査の準備をしている。
調査結果を踏まえてより効果的な施策を進めるが、ヘイトと同様に、国民ひとりひりが差別を許さないという認識を持つことが重要なので、啓発冊子、ユーチューブに掲載している。解消法施行後、取り組みを引き続き、相談体制の充実を図っている。インターネット上の部落差別、地名のアップでは、プロバイダーに削除要している。戸籍への不当アクセスについては、2007年戸籍法改正により、不正な手段で取得すれば刑罰、請求書偽造は文書偽造罪である。なお、先ほど、通訳が人種差別racial discriminationと翻訳したが、部落差別は人種差別ではない。

・法務省――ヘイト・スピーチ解消法の対象が本邦外出身者に限られている点だが、差別的言動は許されないのは当然である。本邦外出身者以外の者なら許されるという理解は誤りであることは、国会決議の通りである。差別的言動は誰に対するものも許されないと断定する。禁止規定がない、処罰規定がないのは、理念法として成立したからである。法務省では、ヘイト・スピーチについて啓発活動、相談体制の整備、相談の利便性向上を諮っている。理念法の理念に基づいて解消へ向けた取り組みをしている。刑事事件については、捜査機関が、憎悪的、人種差別的言動には適切に対処している。名誉毀損、脅迫罪、強要罪が成立しうる。
 京都事件刑事事件では、4人の被告人が威力業務妨害罪等で、執行猶予つき懲役刑が確定したと承知している。2016年法制定の影響だが、ヘイト・スピーチは許されないという啓発活動等の取り組みをしている。法が制定・施行されたことが報道で大きく広く報道された。このことが契機となって、特定の民族を排斥する言動が許されないという社会の中での認識が高まった。
 被害者の相談窓口は、救済のため人権擁護局、及びその下部機関として法務局が全国311カ所に支局窓口をもつ。全国に14000人の人権擁護委員、法務大臣が委嘱した民間ボランティアがいて、人権相談、ヘイト・スピーチも含めて被害申告をうけ、救済手続き、関係者の事情聴取、説示、勧告をする。ヘイト・スピーチの統計にいついては、調査、差別的言動の調査がある。法律施行前の聞き取り調査、英訳を報告書添付で出した2016年外国人住民調査、及び2017年度世論調査がある。現在は法制定から2年あまりしかたっていない。世論調査によると、ヘイトデモの存在を知らない、関心がない国民が一定数いることが判明した。それゆえ、法律の周知、啓発活動をしている。より効果的な状況把握方法を模索しているところである。

・総務省――メディアを通じた煽動について、放送法では、放送事業者に公安や善良な風俗を害することないよう、番組編集を求めている。公安及び善良な風俗を害しない、事実を曲げないこととされている。自主自立編集こそが重要な社会的役割を果たしている

・法務省――オンライン上のヘイト・スピーチについて、通信関連事業者団体、プロバイダー、民間団体に、政府は「違法有害情報への対応に関する契約約款モデル条項」の作成を支援した。インターネット上について、法務局は、被害者から申告を受け付けている。申告があれば、すみやかに該当する情報を確認し、被害者にプロバイダーへの削除依頼の具体的方法を助言している。被害者が自ら被害回復が困難な事情がある場合、被害者や関係者から事情を聞き、侵害情報の違法性を判断する。違法であると判断すれば、法務局が削除要請することもある。
ヘイト・スピーチについて、裁判官、警察官、公務員に研修している。それぞれ研修を広く実施している。一般の国家公務員、地方公務員、教員、警察、裁判官、矯正職員、入管、検察庁職員に人権教育している。

 差別的言動の予防方策について、嫌悪感、差別意識を生じさせる、対立を煽るので許されないので、解消が必要である。社会全体の改善、人権意識、許されないという認識が必要である。外国人を自然に受け入れ互いに認め合う社会である。講演会、ポスター、漫画、ドラマ風動画等を、法務省ホームページにアップし、誰でもアクセスできる。「ヘイト・スピーチ、許さない!」のポスターを掲示した。漫画は大人にも子どもにもわかりやすく伝わる。漫画、リーフレット、外国人相談窓口、電話相談等、日本はソフトアプローチを通じて、差別撲滅を目指している。
 差別をなくすのはとても難しいが、一方に禁止や罰則という選択肢があるが、解消法は理念法であり、地道な啓発が遠回りに見えるが重要である。与党のみならず野党も議論し、犯罪化の可能性も議論の対象となったが、理念法について合意で成立した。公人のヘイト・スピーチについて、一部刑法で処罰できる。規制から公人が除外されているわけではなく、刑事事件として取りあげるべきものがあればとりあげる。

・文部科学省――前提として外国籍の子ども達の教育を受ける権利を確認する。子どもについて公立義務教育、小学校、希望すればすべて無償で受け入れテイル。現に、7万5000人の外国籍子どもが公立学校に通っている。就学支援、母国語支援員派遣もしている。他方、外国人学校入学の選択権もある。各種学校として、126の外国人学校がある。修学支援金について、対象となる生徒の国籍を限定していない。すべての子どもが対象であり、日本国籍と同じである。外国人学校も各種学校であり、高等学校の教育課程に類する課程を備えていれば、支給対象である。この制度は学校が生徒に代わって受領する。学校において管理を適切に行うことが求められる。法令に基づき適切に行われることが条件である。
 朝鮮学校への適用については、当時の法令に則って定められたが、法令に基づき適切に行われることが十分な確証が得られないため、審査基準に適合すると認定できず、不指定となった。法令の審査基準に合致しないためであり、国籍による差別ではなく、政治外交上の理由から対象外とするものではない。今後、要件を満たせば適用対象となる。裁判については、5カ所の地方裁判所に提訴があり、4カ所で一審判決が出た。大阪以外の3カ所では国側の主張が認められた。いずれも控訴され、係争中である。

・ 地方自治体の助成金については、地方自治体が独自の判断で行うものである。2016年3月、文部科学大臣が、補助金の適正かつ透明性を求める通知を出したが、これは特定の学校についての何らかの措置を促すものではない。自治体が独自に創設した助成金は、地方の実情に基づき、自治体自身の判断で行うものである。大学入学資格については、外国人学校の卒業者は、学力審査により、一定の要件で入学資格を認められる。資格は多様化してきた。1999年、外国人学校児童生徒も大学入学資格検定可能になり、2003年、大学の個別審査で学習歴審査を行い、高校卒業と同等の学力と認めれば個別に判断できるよう制度の緩和をした。

・内閣官房――アイヌ総合政策室、教育の充実、雇用安定生活安定プログラムを策定している。北海道の推進方策は第3次(2016−2020)である。社会的経済的地位の向上につとめている。包括的実態調査としては、2017年に行った。アイヌについて周期的に行っている。推進方策の結果として、着実に効果があがっている。地方公共団体が施策実施しているが、政府はこれを後押し、支援している。

Posted by 前田朗

『前田朗blog』(Friday, August 17, 2018)
http://maeda-akira.blogspot.com/2018/08/blog-post_33.html

パワー・トゥ・ザ・ピープル!! パート2

  今、東京の教育と民主主義が危ない!!
  東京都の元「藤田先生を応援する会」有志による、教育と民主主義を守るブログです。

  《前田朗blogから》
 ◆ 人種差別撤廃委員会・日本政府報告書審査(2)
   2018年8月16日午後4時30分〜6時
   国連人権高等弁務官事務所(パレ・ウィルソン)1階会議室
   人種差別撤廃委員会96会期


 *以下の記録は現場での簡単なメモです。ダブルチェックを経ていません。残念ながら意味不明の部分もあります。訳語の選択もいい加減です。CERDの雰囲気をごくごくおおまかに伝えるものとしてご了解ください。論文等で引用することはできません。

 *マルガン委員
 ヘイト・スピーチを規制する人種差別撤廃条約4条abについて、日本は留保しているが、スタンダードな実行のために留保を撤回できないか。人種差別撤廃委員会の一般的勧告35に照らして、条約4条abは重要である。
 表現の自由という理由で、ヘイト・スピーチを放置するべきではない。刑罰が設定される必要がある。憲法の制約があると言うが、実際の管理はどうするのか。


 京都朝鮮学校事件判決では、侮辱罪、業務妨害罪、器物損壊罪のみが適用され、差別に対する対処がない。差別的表現をどのように特定するのか、法律がない。
 ヘイト・スピーチ解消法には罰則がない。犯罪というものには必ず罰則が伴う。実際に起訴されないなら、差別被害者は堪え忍ぶしかないのか。
 「コリアンを殺せ」と煽動する犯罪者、犯罪の煽動が明かなのに、表現の自由を口実に放置するのか、日本政府としてどうするのか。明らかに差別を煽動しているのを放置しているのか、犯罪化しないのか。

 40%の外国人が住居差別を経験し、30%が侮辱された。外国人に対する深刻な差別があることを日本政府は理解しているのか。このようなヘイト・クライム、ヘイト・スピーチの被害者は、政府に被害報告できるのか。被害報告に対応して政府は措置を講じるのか。被害者の恐怖を取り除くことをしたか。財政支援をしているか。ヘイト・クライムについて、政府は警察にどのように教育しているのか。どのように減らすのか。コリアンは日本で恐怖なしに暮らすことができるのか。コリアンが名前を日本名にする、通名にせざるをえないのはなぜか。

 *マクドゥーガル委員
 「慰安婦」問題について、私は過去に触れたことがある。25年間、この問題に取り組んできた。理解できなかった部分もある。日本が障壁に直面しているようだが、償いをすることは容易なこと、当たり前のことである。最終的な解決をして欲しい。2015年の日韓合意では不十分である。和解は十分とは言えない。人権侵害に関する請求が多数ある。被害者を含めて、どのように応じるべきか、謝罪することである。この問題は、女性の尊厳の問題である。韓国の被害者が一番多いが、他国の女性に、そのような人権侵害をした。
 ヘイト・スピーチも関連する。ヘイトが続いている。差別発言をした政府高官が罰せられていない。韓国人へのヘイト・スピーチがあるが、野放しの中心は「慰安婦」に対するもので、傷口が広がり、長く続きすぎている。

 女性に対する暴力、特に沖縄にも関心がある。沖縄の米軍による女性に対する暴力にも関心を寄せたい。

 *ムリオ・マルティネス委員
 アイヌの人口について、実態調査、7つの調査があるというが、2013年報告では、社会は差別をどう見ているか。33%の市民社会が差別を受けていると感じている。学校で、職場で、結婚で、さまざまな差別がある。今後も調査するのか。差別にはどのような刑罰が科されるのか。差別に対処する法律はあるのか。法律の統計的な影響データはあるか。被害者側の立証責任は、職場での差別についても適用されるのか。人種差別は職場でもおきる。

 直近、コロンビアの日本大使館職員に会った。差別問題がグローバルリスクにとってどれだけ重要か。アフリカの先住民族は、気候変動のリスクにさらされている。現代では社会が小さくなり、相関関係が大きくなり、ある変化がみんなに影響を与える。
 日本はもっと活発にアフリカからの移民に取り組むことができるのか。世界的な人種差別問題に取り組むために日本は何をしているか、することができるか。日本には国際企業が多いが、人権保護の基準をどう設定しているのか。企業が外国で活動する場合の基準のことだ。

 *イザク委員
 日本には2回訪問した。マイノリティ問題で、日弁連の招待を受け、NGOにも会った。大阪、東京で部落差別問題について話を聞いた。社会におけるヘイト問題である。
 差別、新聞、ソーシャルメディアでのコメントがあった。というのも、私の書いたことが日本語に訳されたので、いろんなコメントが書かれた。

 ヘイト・スピーチだが、誰がスピーカーなのか。どういう表現、文脈、経緯なのか。明らかにするべきだ。被害がどういうものかだけでなく、全体を見るべきだ。2016年以後も続いている、ヘイト犯罪は増えていると聞いている。2015年の法務省の数字では2000以上のヘイトデモがあったという。政府は、社会に対してもう一歩踏み込む政策が必要である。対話、多様化が不可欠であり、マイノリティに対する表現について措置を講じるべきである。

 先住民もそうだが、マイノリティの表現を見る必要がある。マイノリの声が伝えられない、マイノリティのメディアを支援することが、ヘイト対策として必要である。

 部落民の状況について、委員会の前回最終見解が出ている。部落民が世系に該当しないという日本政府の解釈は残念である。2002年の同和対策事業の終了から、2016年の法律に至ったが、具体的にどのように差別対処をしているのか。
 違法な戸籍調査に、刑罰はあるのか。部落地名総監事件、インターネットへのアップについて、差別撤廃のための抑制、禁止、制裁がないことに懸念を持つ。法律は部落に平等な状況を提供しているか。部落民が政策決定に参加して状況改善できるか。どのように保護するのか。
 内閣や政府の対策はどうなっているか。意識向上、啓発のために何をしているのか。

 *カリザイ委員
 外国人には権利が認められているか。外国人は、各種の支援を受け取る際、日本人と同様でない場合に、これに対して申し立てできるのか。支援センターを利用できるのか。「サービスは受けられるが、権利はないのか」、権利があるのか。裁判判決でも公的支援を受けることができないとしているようだ。外国人が公的サービスを受ける条件は日本人とは別の資格を必要とされていないか。日本人はできるが、外国人はできない。

 日本人と結婚した女性には定住ビザが与えられるが、移民女性は離婚すると権利が失われ、警察にDVを通報できない問題がある。これに対応する必要がある。

 コリアンは日本政府によると少数民族ではないと言うが、市民的政治的権利に関する国際規約27条のもとでマイノリティ(少数者)に該当する。マイノリティとして、差別を受けない権利が認められるべきだ。旧植民地出身者の人権保障の必要がある。
 日本人と同じ権利があるか、自分の文化を学ぶことができるか。日本はまだ人種差別撤廃をしていないように見える。国籍や民族に基づく差別を調査すべきだし、差別がおきないように、差別に対処するように、憲法以外に具体的な法律が必要である。
 植民地出身者の多くの在日コリアンは、日本で生まれ育っている。日本の法律上の義務は果たしているのに、公務就労が制限されている。教員について、公立学校の教頭や校長になることができない。権利が何故ないのか。私がきいた例では、教員として生徒に接したいので、教頭になりたいわけではないが、できないことが問題だと言っていた。こうした差別を取り除けないか。コリアンは長く定住しているし、3世のコリアンもいるという。

 *アフトノモフ委員
 再入国許可制度、2年以内、永住者は免除、DPRK(北朝鮮)のパスポートを持っていると別扱いになっているのは本当か。国交がないからと言うが、日本と国交がないのは他にもある。台湾、パレスチナのパスポートを日本は有効だと認めている。平等に扱われているか。この問題を解決することは容易にできるのではないか。

 中国人技能実習生の件だが、出稼ぎ労働になっている。労働組合の情報によると、インターンを派遣すると称して、訓練前に手数料名義で搾取がなされている。借金をおわされ、負債が発生したままである。労働組合情報によると、帰国した技能実習生の70数%は前納金、返還されなかったという。

 移住労働者について、法令違反が報告されている。最低基準違反、賃金不払いがある。厚生労働省は労働安全衛生規則を定めているが、守られているか。

 *リー委員
 4条abを留保しているのは、残念である。これでヘイト・スピーチに対処できるのか。ヘイト・スピーチ解消法には具体的な政策がなく、予算がなく、調査の具体的方策もないので、懸念している。
 ヘイト・スピーチは、アジアに対するもの、中国に対するものが増えている。ヘイトをする政治的集団がつくられている。4条の留保撤回を再検討してほしい。そうしないと効率的な予防策をとることができない。また、ヘイト・クライム、ヘイト・スピーチの被害者の救済はあるのか知りたい。

 技能実習生は27万人以上のインターンという。2017年の法律があるが、違法行為について刑罰がない、差別に対する制裁がない。移民労働者が長時間労働、賃金差別、労働条件の劣悪さのもとに置かれ、借金を払うまで帰れない。帰るにしても受け入れ会社、監督機構に対して恐怖があり、申告できず、人権が守られていない。

 慰安婦については、前回勧告への応答は遺憾である。日本は国際的コミュニティの声を聞いて、きちんと解決して欲しい。

 *鄭委員
 慰安婦問題は長い間、人種差別撤廃委員会だけでなく、多くの国連機関で議論されてきた。1990年代から議論してきた。この問題は、韓国人にとっては大きいが、しかし、日本と韓国だけの問題ではない。これは人間の尊厳の問題である。アジア、ヨーロッパ各地に被害者がいる。日本が適切な対策措置を取れば世界中から歓迎される。女性の人権擁護の否定、名誉毀損があるのは残念である。

 朝鮮学校について、地方自治体はそれぞれが助成金の判断をするという。政府は不適切な場合は適切な措置を執ると言うが、NGOからの情報によると、地方政府の助成金について、馳浩氏が、各地の自治体に2016年3月、通知を出して、DPRK(北朝鮮)との関連を見るように指示している。知事は政治的理由で支援しない例が出てきた、支援がとめられた例がある。

 オンラインのヘイト・スピーチは非常に大きな問題である。不当な事実、情報が拡散し、世界中に伝わる。韓国にも伝わる。日本政府はどう対処しているのか。

 部落民について、人種差別撤廃委員会は、2010年に包括的定義を勧告し、2014年にも統一的な定義がないとした。かつて、国連人権委員会・人権小委員会が「職業と世系に関する調査」を行ったときにも議論した。なぜ日本政府は部落民を「世系」に入れないのか

 *ディアビ委員
 意見表現の自由との関連であるが、ヘイト・スピーチ解消法にもかかわらずヘイト・スピーチが続いている。他の法制度も使い、メディアも使って、ヘイト・スピーチを抑制することはするのか。

 琉球について、日本は先住民族ではないというが、人々が苦しんでいる。空軍基地があり、事故が起き、墜落がある。事故の統計はあるのか。今後、住民を保護するのか、基地の近くに住んでいる人を守るのか。

 1952年に旧植民地出身者の国籍喪失がなされ、無国籍の人々が作り出された。無国籍条約についてどうするのか。

 移民、イスラムのプロファイリングが行われている。このことについても情報が欲しい。

Posted by 前田朗

『前田朗blog』(Friday, August 17, 2018)
http://maeda-akira.blogspot.com/2018/08/blog-post_17.html


パワー・トゥ・ザ・ピープル!! パート2
  今、東京の教育と民主主義が危ない!!
  東京都の元「藤田先生を応援する会」有志による、教育と民主主義を守るブログです。

  《前田朗blogから》
 ◆ 人種差別撤廃委員会・日本政府報告書審査(1)
   2018年8月16日午後3時〜6時
   国連人権高等弁務官事務所(パレ・ウィルソン)1階会議室
   人種差別撤廃委員会96会期


 *以下の記録は現場での簡単なメモです。ダブルチェックを経ていません。残念ながら意味不明の部分もあります。訳語の選択もいい加減です。CERDの雰囲気をごくごくおおまかに伝えるものとしてご了解ください。論文等で引用することはできません。

 *今回の日本政府報告書
 *人種差別撤廃NGOネットワーク報告書
 *前々回(2010年)審査の様子
http://maeda-akira.blogspot.com/2010/02/blog-post_2703.html
http://maeda-akira.blogspot.com/2010/03/blog-post_01.html
 *前回(2014年)審査の様子
http://maeda-akira.blogspot.com/2014/08/blog-post_60.html
http://maeda-akira.blogspot.com/2014/08/blog-post_98.html


 ◆ 8月16日午後3時〜
 (傍聴のNGO・取材陣等は50数名で満席)

 *冒頭に日本政府によるプレゼンテーション

 日本政府代表団は、伊原純一・在ジュネーヴ国際機関日本政府代表部特命全権大使、岡庭健・同副代表大使、大鷹正人・国連担当大使、杉浦正俊・人権人道課長ほか23名(外務省、法務省、文科省、警察庁など)。

 日本は1919年以来、人種差平等のために努力し、1948年の世界人権宣言、1965年の人種差別撤廃条約が採択されたが、国際社会の基本的価値、民主主義、人権、法の支配を日本も共有している。第二次大戦以後、日本は国連はじめ国際社会に協力してきた。

 1.2016年に HS解消法 を制定したが、これはHSには寛容ではいられないという意思表示で或ある。人権教育、ヘイト抑止の努力、促進を定め、HS根絶を図っている。日本は人権擁護の観点から、努力続ける。

 2.先住民族アイヌについては、象徴的な民族調和のために、 アイヌ文化センター を設立する。2020年、白老町にアイヌ・ミュージアムを開設する。これは長期的国家プロジェクトの一つで、アイヌの伝統を展示する。

 3. 市民社会との対話 については、政府外務省のウェブサイトで情報をアナウンスし、NGOとの連絡をしている。政府はNGO活動の重要性を認識しており、継続対話していく。

 4.世界中の各地から日本訪問があり、2010年以後、外国からの訪問が増加している。2020年の東京オリパラを控え、スポーツと人権について理解と関心を深め、 オリンピック憲章に従って差別問題に取り組む 。

 5.リストオブコンサーンにある、HS解消法のことだが、差別的言動の廃止の法律である。各国語で容易にアクセスできるようにし、カウンセリングセンターで英語、中国語、韓国語、ベトナム語などのリーフレットを配布している。メディアにおけるHS、インターネットにおけるHSについても、人権侵害申し立ての受理を行い、多数の削除要請がなされているので、プロバイダーが対処するようにしている。

 6.アイヌ民族については、閣議決定で先住民族と認定し、UN先住民族権利宣言の元で位置づけている。2009年、政府はアイヌ政策委員会を設置し、これにはアイヌ民族も入っている。北海道のアイヌの状況としては生活条件に格差が残るのが実情であり、政策を継続していく。教育については第3期促進計画(2016年)があり、奨学生計画を進めている。高校進学率も大学進学率も上昇している、雇用促進やアイヌ文化の保持も課題である。ユネスコは日本について危機にある言語を8言語あげたがその一つがアイヌ語、である。アイヌ語を維持するため、財政支援を行い、オーディオ教材作りを支援している。言葉の保存のためアイヌ語話者を支援している。アイヌ文化プロモーション、言語、文化、伝統的生活の記録も重要である。

 7.技能実習生については、2016に新制度となり、2017年に発効した。第1に政府の責任、第2に人権侵害禁止、刑罰、第3にアドバイス、第4に監視、第5にそのための監視機関である。

 8.人身売買については、パレルモ条約を批准し、越境組織犯罪対策として人身売買の根絶に努めている。2014年の行動計画があり、人身売買対策委員会を設置し、人身売買根絶に向けて努力している。警察は広範な情報収集を行い、不法就労についてホットライン、リーフレットを多数の言語で配布している。女性相談所で申告を受け付けている。警察は入管・移民担当局へ通報している。被疑者の刑事訴訟手続きについては法務省。また、入管、特別在留許可制度なども。政府は国際移住者機関IOMに協力している。

 9.「慰安婦」問題は、条約採択以前、日本が条約を批准する以前の問題なのでCERDで取り上げるのは不適切である。しかし、政府の立場を説明する。これは女性の名誉と尊厳の問題であり、日本政府は官房長官談話で、真摯なお詫び、補償を図った。サンフランシスコ条約や二国間条約で法的には解決済みである。しかし、政府はアジア女性基金を設立し、首相のお詫びの手紙とともに、償い金をお渡しする事業を2007年まで実施した。日本政府と日本国民の誠実な姿勢である。加えて、2015年の日韓合意で、最終的かつ不可逆的解決に至った

 *ボスユイ委員(日本担当報告者)

 人種差別撤廃条約第1条に基づいた人種差別の定義を国内で採用するべきである。

 パリ原則に基づいた独立した国内人権機関の設立に向けた動きがあったはずだが、実現していない。

 人種差別撤廃条約4条に関連して、メディアにおいてHSが見られる。差別や暴力が起こらないようにしているか。ヘイト・スピーチについてどのような調査、実態報告があるのか。公人によるヘイト・スピーチに対する制裁があるのか。2016年のヘイト・スピーチ消法には、適法居住要件があるがこれはどういうことか。包括的な法律の制定の必要性があるのではないか。差別発言、特に公人による差別発言がいないように、差別発言をした公人は解雇等の必要がある。2009年の京都朝鮮学校事件では、メガホンをもってヘイト・スピーチをしたと言うが、どのような制裁が法定され、実際に課されたのかがはっきりしない。

 アイヌ民族は16700人という統計がある。アイヌの生活実態調査が北海道でなされた。アイヌ語の危機だが、アイヌ文化が教科書に載っていない、学校で教えられない、是正された情報がない。また、学校でも職場でも差別がある。福祉、教育助成金を求めている。地方自治体にも国にも求めているが、解決していない。歴史的差別が継続している。アイヌについて、どのような法が施行されているのか不明確だ。教育権、労働権、文化、言語の権利が保障されていないのではないか。アイヌの歴史を教科書に掲載すべきである。自分の文化を学ぶこと、高等教育を受けることが重要である。

 琉球は1879年に日本に併合された。先住民として認め、権利を守ることが必要だが、日本は先住民と認めることを拒否している。委員会としては、本土から移住したい人は別として、琉球の先住民性を認め、権利を守る必要がある

 部落民について、定義を採択し、協議することが必要だ。実際にどのような具体的対策を取っているのか。2002年に同和対策事業法が終了した。2016年に部落差別解消法ができて、初の用語使用になった。教育、相談、婚姻にも問題がある。戸籍の違法閲覧の規制が必要であり、差別を撤廃しなければいけない。

 イスラム教徒に対するプロファイリング、民族的宗教的プロファイリングがなされているという情報がある。

 マイノリティ女性に対する侵害、先住民女性に対する暴力があるが、データがない。2015年にジェンダー平等計画ができて、良い影響を及ぼしている。

 外国人女性と日本人の結婚、離婚、について、離婚した女性の権利保護が図られているか。

 「慰安婦」問題では、沈黙を続けているという報告がある。第二次大戦後、被害者のままの状況が続いている。日本軍による「慰安婦」いは十分な調査・報告が必要である。適切な補償、謝罪が必要である。歴史の事実を否定する発言は遺憾、名誉毀損である。2015年の日韓合意で10億円、1995年のアジア女性基金、民間基金もあったが、歴史的に日本軍による深刻な人権侵害であり、日韓合意は「被害者中心アプローチでない」という情報がある。帝国主義軍隊による性奴隷制であり、人権侵害である。さらに情報が必要である。生存者と家族に適切な措置がなされるべきである。

 外国人、移住者難民について、第1に移住者が増加している。基本計画、住居支援、教育支援が欠けており、健康、住居、就業にも困難を抱えている、第2に技能実習生問題は人権侵害、濫用である。2016年11月の新制度で、ゲストワーカープログラム、監視機関設立、プログラム監視というが、実態はどうか。63%増加、27万5000人、そのうちベトナム人1万以上という。労働力不足のため導入されているが、十分な措置がないという情報がある。

 外国人の生活実態調査(4000人)によると回答者の40%が住居を断られた経験があり、3割が差別発言、25%が就業できない、「日本人のみ」という告知、看板が公に直接出されている例がある。規制する法律がないからと述べるNGOもある。外国人は年金制度からも除外され、年金に入ることができない。居住外国人の年金加入、健康保険、障害保険が必要である。国籍を差別の根拠にしてはいけない。

 公務員の国籍要件の緩和も必要である。長期在住外国人も保護されるべきである。家裁調停員の問題もある。40万のコリアンは植民地時代から、何世代も日本に住んでも外国籍のままである。公務就労、奨学金、義務教育、義務教育を受ける権利の保障がなされるべきである。2017年7月の大阪地裁判決は、コリアンの子どもの教育を受ける権利を認めた。2010年以後、いろいろな問題、特に朝鮮(北朝鮮)との結びつきを理由に無償化除外、高校助成金の廃止が行われている

 人身売買について、原因究明、売買者の起訴、報告がなされるべきである。マイノリティについて、被害の詳細な調査報告が求められる。2005年の刑法改正、2014年改正の内容が不明確である。被害者は減っていると言うが統計はどうか。

 難民・申請者、難民条約のもとで、申請が2万あるのに、実際の認定はとても低く、い0.17%、17件という。2016年には、430人が収容されたという。在留資格、難民サポート、貧困、社会保障が受けられない、シェルターは満員、申請者が収容センターに収容され、差別されている。

 *クート委員(前回勧告フォローアップ報告者)

 2014年の前回勧告はいくつかの項目に1年内に報告を求めた。回答は2016年8月と11月に提出された。

 外国人女性に対する暴力問題では、日本人男性と結婚、離婚した場合の問題が十分に満足できる形で報告されていない。日本政府報告書の付録には、たくさんの統計があるが、意味がわかりにくい。
 外国人、市民でない者が2015年に、配偶者もしくはその子ども14万、統計は子どものことなのか、不明、日本人でないのか、不思議な数字である。

 「慰安婦」問題は、報告の中で表明されていないが、さきほど政府代表から口頭で説明があった。

 部落民についての、報告が十分でない。

Posted by 前田朗

『前田朗blog』(Thursday, August 16, 2018)
http://maeda-akira.blogspot.com/2018/08/blog-post_16.html


パワー・トゥ・ザ・ピープル!! パート2
  今、東京の教育と民主主義が危ない!!
  東京都の元「藤田先生を応援する会」有志による、教育と民主主義を守るブログです。
人種差別撤廃委員会による日本政府に対する審査が、

 8月16日22:00〜17日1:00(現地15〜18:00)、
本日 8月17日17:00〜20:00(同10:00〜13:00)

UNWEB TVでインターネット中継されます。

内閣総理大臣 安倍晋三 様
経済産業大臣 世耕弘成 様

 去る6月28日、関西空港税関支署が、修学旅行で祖国の朝鮮民主主義人民共和国を訪問した神戸朝鮮高級学校の生徒たちが同国より持ち帰ったお土産品のほとんどを没収するという、到底認めることのできない暴挙にでた。
 これまでも日本政府は、政治外交的理由によって朝鮮高校生のみを就学支援金制度から排除するなどの差別的な政策を取り続けてきた。これに対し、いままさに各地の朝鮮高校生たちが原告となって「無償化除外」裁判を闘っている。様々な差別に相対しながら異国の地で育ったこの朝鮮高校生たちが、祖国で過ごした忘れがたい時間の思い出にと購入した民芸品や親族からのお土産品を、あろうことか日本政府が対朝鮮独自制裁措置なるものを口実に奪い取ったのである。
 このような日本政府の常軌を逸した措置に、いったいいかなる正義があるといえるだろうか? 朝鮮半島をめぐる昨今の南北首脳会談、さらには米朝首脳会談の推移を見守る世界の人々が、日本のこの暴挙をどう見るかについて、多くを語る必要はないだろう。
 日本の朝鮮植民地支配によって生み出された在日朝鮮人が祖国との関係をもつことを遮断し「違法」化する対朝鮮独自制裁措置は、過去を清算し、その権利を保障すべき立場にある日本政府がとるべき姿勢とはおよそ真逆のものであり、到底許されるものではない。

 朝鮮民主主義人民共和国の核・ミサイル実験を理由として、2006年から始まった日本政府による対朝鮮独自制裁措置に関連する政策により、在日朝鮮人の人権がたびたび侵害され、青少年にまでその被害が及んでいる。
 今回の、「嫌がらせ」や「いじめ」としか言いようのない措置も決して初めての異例なことではなく、この「制裁」の延長線上で繰り返されてきたことである。こうした日本政府の朝鮮を敵視するかのような姿勢は、日朝間の諸懸案問題を解決に導くものではないことはもはや明らかであり、むしろ在日朝鮮人に対するヘイトスピーチなど、「朝鮮」と名の付くものには何をしてもかまわないとの社会風潮を生み出し、ついには、朝鮮総聯中央本部会館に銃弾が撃ち込まれるというテロ行為にまで至っていることを深刻に受け止めなければならない。
 わたしたちは、関西空港税関支署による今回の措置に対し、改めて強く抗議の意を表明する。わたしたちは、神戸朝鮮高級学校の生徒のお土産品をただちに返し、二度と同様の事態を起こさないようにすること、また、在日朝鮮人の人権を政治外交上のカードにするかのような非人道的な対朝鮮独自制裁措置をただちに廃止することを強く求める。

呼びかけ人:「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会 代表 長谷川和男

・賛同期間【緊急】:7月11日~17日 (※7月19日に日本政府、関係省庁に提出します)



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