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 ◆ 年間360時間の超勤を前提とするのか?!
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 今日の公開議題は、議案が①「教育職員の勤務時間の上限に関する方針の策定について」 ②「東京都教育委員会から教員と保護者等へのメッセージについて」、
 報告が③「昨年度下半期に寄せられた都民の声(教育・文化)について」。

 ① 「教育職員の勤務時間の上限に関する方針の策定について」
   ――年間360時間の超勤を前提とするのか?!


 文科省が1月に学校における働き方改革の方策の一環として、「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン」を策定し、服務監督権者である各教委に対して、教師の勤務時間の上限に関する方針を策定するよう通知した。このことから、都教委は国のガイドラインを参考にこの方針を策定したとのこと。
 方針は、
・「上限の目安時間」(時間外労働時間の上限)は、1ヶ月45時間、1年間360時間


・事故、いじめやいわゆる学級崩壊等の重大事案の発生等で、一時的または突発的に時間外労働をせざるを得ない場合は特例的な扱いを認めることができる。ただし、年間720時間を超えない。
・休憩時間や休日の確保等労働法制を遵守する。在校時間が一定時間を超えた教育職員については、校長は医師による面接指導や健康診断を実施する。
 この方針を都立学校長に通知するとともに、「学校における働き方改革 取り組み事例一覧」(75事例)を送付する。区市町村教委にも同様に参考として送付するとのこと。
 取り組み事例には、「定時退庁日の設定」(教員の意識改革のためだという!教員をなんと小ばかにしたことか!!)も挙げるが、「業務改善の推進」だとして例えば、「内容の似た会議を統合するとともに、必要最小限の人数で開催」「会議時間の上限を1時間に定める」等を挙げる。
 今だって職員会議は校長が都教委からの指示を伝えるのみで職員の発言は都教委が禁止しているし、管理職・中間管理職の打ち合わせで決まったことが一般職員には伝えられるだけ。会議時間の削減など、できようがないことは都教委自身が知るところではないのか。「事例一覧」を出してお茶を濁すな、と言いたい。

 雇用者である都教委のすべきことは、8時間労働で仕事が終わるよう教員定数を大幅に増やすことだ。
 「戦闘機に回すお金を使えば、全国一斉に即解決できる。教員管理のために21世紀に入った頃から始めた大量の文書作成・提出指示をやめ、職員会議を決議機関に戻すことだ。教員たちが生きがいをもって仕事に当たることができるように戻すこと、それが、「働き方改革」だ。

 ②「東京都教育委員会から教員と保護者等へのメッセージについて」

 「教育職員の勤務時間の上限に関する方針」を周知徹底するために、都教委は教員に対して「教員一人一人の働き方改革が求められています」と題するメッセージをメールで送付し、保護者・地域の人たちに対しては「学校の働き方改革にご理解・ご協力をお願いいたします」と題するメッセージを、学校を通じて配布するという。

 4月には、「生徒の皆さんへ」「教員の皆さんへ」を出した。このどれもが、教員の大幅定員増が解決策であるのに、それをせずに、「都教委はやっています」の自己アピールをする。恥ずかしくはないのか。

 こうした人事部の議案に対し、教育委員の発言は、都教委の議案を容認するものばかり。「目的は、教育の質の向上」「だらだら時間外勤務と必死の時間外勤務に不公平がないように」「教員でなければできない仕事と削ることができるアンケートのような仕事を分け、精神論ではなく、具体的に期限を設けて仕事を減らす」「(働き方改革の)研究校をつくるとよい」「メッセージは、(一斉定時退庁日などの)具体的事例も書かれていて、よい内容だ」と。

 教員採用受検倍率が年々急降下していること(東京の19年度採用 小学校:1,8倍 中高:4,3倍 特使:2,8倍)について、中井教育長は定例会や総合教育会議で発言しているが、本気でそれを食い止めるつもりならば、上記した私の提案を参考にすべきと思う。都教委の「教育改革」が破綻していることを、都教委は自覚せよ。

 ③ 「昨年度下半期に寄せられた都民の声(教育・文化)について」

 寄せられた声は3202件(上半期は2688件、一昨年までは2000件に満たない)、うち、「苦情」が55%、意見が34%、要望が9%。

 生徒の暴言に対し、都立高校の教員が体罰をふるったことを、SNS等を通じ流したことについての「苦情」が900件弱(「教員に対しての非難(ママ)が10%、生徒に対しての非難(ママ)が70%」とのこと)。

 卒業式の会場の体育館が非常に寒く、教員に暖房をつけるようお願いしたところ、「暖房の音がうるさいので、点けることはできない」と言われたという「苦情」、都立高校の入学者選抜において合格辞退が相次ぎ、追加募集をした学校があったが、不合格者の成績の上位から追加合格を出すべきという「苦情」の内容が紹介されていた。もっともな「苦情」と思う。

 請願は6件、うち、教職員に関するものが3件で、10・23通達の撤回と同通達に基づく処分の取り消しを求めた事例が紹介されていた。
 都教委の「請願者への通知」は、「本通達を撤回する考えはありません。懲戒処分の撤回は考えておりません。」という、改めての検討は一切していないと思われる回答だ。 

 陳情等(団体要請)は63件。うち、10・23通達の撤回と同通達に基づく処分の取り消しを求めたものが12件、学校空調設備についてが10件、障害者教育の充実を求める要望が7件とのこと。

 公益通報制度を利用して弁護士窓口に体罰やセクハラ等について訴えた件数が11件という。

 教育委員からの意見はなかった。「日の丸・君が代」の強制と処分、生徒たちへの刷り込みに対して、全教育委員が都教委方針に同意しているということだ。

 次回教育委員会定例会は第3週の6月20日と告げられた。第2週、第4週の木曜日を定例会と定めていながら、都教委はこの頃しきりに変更する。とても迷惑している。
 上から目線の思考で、傍聴者への配慮はない。

『レイバーネット日本』(2019-05-24)
http://www.labornetjp.org/news/2019/0523nedu



  《河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会 都庁前通信》
 ● 滋賀県野洲市教委が文科省作成の「放射線副読本」を回収

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 滋賀県野洲市教委は文科省が作成し18年10月に各学校に送付した「放射線副読本」(小学生版、中高生版)の記述内容に問題があると判断し、4月25日、回収に踏み切りました。
 3月の野洲市議会一般質問で、「(副読本は)人工と自然界の放射性物質を同列のように扱い、(放射性物質が)安全であると印象を操作しようとしている」などと指摘を受け、市教委は副読本の内容を精査。その結果、
  ア.「放出された放射線の量はチェルノブイリ事故の約7分の1」「福島県内の放射線の量は事故後7年で大幅に低下している」など、事故の影響を少なく見せようとしていると受け取れる記述や、放射線の安全性を強調するような印象を受ける記述が多い。
  イ.被災者の生の声が少ない


  ウ.小中学生にとって内容が高度――との判断に至り、回収を決めました。

 副読本には、「県が平成30年4月までに実施した内部被ばくを測定する検査では全員、健康に影響が及ぶ数値ではなかった」とまで記述していますが、この改訂版を発行してわずか3か月後に、当時11歳だった少女が100ミリシーベルトの被爆をしたとのメモ(2011年5月2日の放医研の「朝の対策本部会議メモ」)が見つかりました。
 メモは開示請求によって見つかったのですから、国・放医研はこの事実を隠してきたということです。こうした現実を見れば、この記述だけでなく、副読本に誤りがかなりあるといえるでしょう。

 山仲善彰市長は25日の定例会見で、「丁寧な情報を若い世代に伝えることが大事。市教委の判断は適正」「福島の原発事故はもちろん、広島、長崎の原爆や第五福竜丸といった被ばくの歴史についてももっと丁寧に伝えたい」と語ったとのことです。(4月25日朝日新聞 26日中日新聞)。
 私たちは、野洲市教委の誠意ある判断と対応を支持します。
 東京の全学校にも副読本が配布されていますから、都教委は副読本の内容を精査し、訂正文を配布したり、副読本を回収したりすべきです。

 ● 都オリ・パラ準備局発行の高校生向け冊子「2020年。東京と東北で会いましょう。」も回収を

 都が17,18年度に高校生に配った同冊子が「復興を難しくしている最大の原因である原発事故には触れていない」ことから、福島県から原発事故の記述を加えるよう都に提案がされたこと(東京新聞2019年3月24日)を知り、昨年度までの旧版と19年度の改訂版を比べてみたところ、変更は 1 か所、「被災地の復興は、まだ途上。」の項のみでした。
 旧版が「農業、観光分野において、特に福島県では復興が遅れています。」と記述し、「米の産出額」と「観光客入込」推移のグラフを掲載したところを、
 改訂版は、「観光、農業分野において、原子力発電所事故による風評の影響が根強く残っています。」と記述し、米と桃の価格推移を、全国平均との比較で掲載しています。
 「風評の被害」を強く押し出し、健康への影響には一言も触れません。
 故郷を奪われ、体を壊し、我が子の将来にわたる健康への不安に脅かされる人たちの気持ちに全く寄り添っていない内容です。

 また、「東京2020大会は、大震災から立ち直った日本の姿を示す。」から始まるもので、福島の人たちも、東京2020大会に期待しているという内容で構成されています。
 しかし、こうした東京2020大会賛美の内容は、福島の少なくない人たちの気持ちを踏みにじり、さらには東京の全高校生を東京2020大会祝賀に動員するものです。オリンピックに使う金は福島の被災者たちの生活保障に回すべきだ等の意見を持つ高校生がいることを無視することになります。


  =4月25日都教委定例会傍聴報告=
 ● 昨年度の指導力不足等教員の指導の改善の程度に関する認定等、条件付採用教員の任用について
   ――解決策は都教委が学校への支配介入をやめること


 「指導力不足等教員の指導の改善の程度に関する認定等」では、「A 指導が不適切である教員」に認定され、週4回研修センターで受講した者が3名、「B 指導に課題がある教員」に認定され、週1回研修センターで受講した教員が2名の計5名が受講。
 Bの1人は認定を解除されて職場復帰となったが、残り 4 名のうち、Aの 1 人は年度末に退職し、3 名は今年度も研修センターで受講するという。

 「条件付採用教員の任用」(条件付採用期間は、教員は1年、養護教員と実習助手は6月)は、条件付採用教員数が2809人、正式採用者数は2720人。正式採用とならなかった者が89人、うち、年度途中の自主退職者等が77人(病気29人、他県での採用や転職30人、家庭事情13人他)、懲戒免職1人、正式採用「不可」の者11人(11人とも、年度末で自主退職した)。正式採用とならなかった者の割合は3、2%。正式採用「不可」の理由は、「授業計画が立てられない、授業が上手くできない、子どもに対応できない、教員間のコミュニケ―ションに問題があるなど」とのこと。
 指導力不足等教員の申請も条件付採用教員の正式採用も、校長の判断・評価による。

 希望をもって教員の仕事に就いた人たちを励まし育てるのが校長の仕事なのに、ひどい校長に当たったがために正式採用「不可」や自主退職に追い込まれた人がかなりの数いるのではないかと思う。実際に、正式採用「不可」を2年続けて都教委にあげた校長がいた事例を筆者は知っている。そうした校長によって人生を狂わされ、現在裁判をしている人もいるし、勝訴し職場復帰を果たした人もいる。校長の判断・評価に主観が入ることは否めないということだ。

 「年度途中の自主退職者等」のうち、29人の病気は精神疾患であろう。10年近く前に条件付採用教員から筆者の友人が直接聞かされた(相談された)ことだが、その教員は校長から「(仕事ができないのだから)線路に飛び込んだら」と言われたという。そのような校長に当たってしまったら、病気になって当たり前
 「家庭事情」を理由にした人たちは、「自主退職しなければ免職にする。免職となれば、経歴に傷がつき再就職が難しくなる」と校長から脅されてのことだろう。この話は、教員で知らない人はまず、いない。そして、「他県での採用や転職」が30人。東京の学校で働くことに魅力を感じなかったということだ。
 この報告に対して、ある教育委員は次のように言った。「条件付採用の1年の間に(指導力不足を)見つけられないと、その後に指導力不足等教員に認定されるのだから、この1年の間にしっかり(「不可」を)見つけてほしい」。なんと冷酷な人物なのか、こうした人が教育委員であってほしくないと思った。

 教員たちが切り捨て、切り捨てられる中では、教員は子どもたちに対しても同じような扱いを、自覚せずにしてしまうだろう。
 助け合える関係性の中で、人は育ち力を発揮できるのだ。教員たちが助け合える関係にあれば、条件付採用教員も育つはず。かつての東京の学校はそうだった。
 都教委が学校に対する支配介入を止めることこそが、この解決策である。

 蛇足だが、昨年度4月6日時点での東京の教員不足数は小学校208人(うち学級担任78人)、中学校77人(うち学級担任6人)だった。
 地元の採用試験に合格して退職していく若い教員が毎年かなりの数いる(=中井教育長の言)など、退職者の予測が都教委にできなかった結果だ。今年度は、充足されているのだろうか。

『河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会』(2019/05/23)
http://kaikosasenaikai.cocolog-nifty.com/blog/2019/05/post-bf5cfb.html



 ◆ <情報>都教委の「10・23通達」はルール違反と「五輪読本」が指摘!
   皆さま     高嶋伸欣です


 1 日本政府(とりわけ都教委)の「国旗・国歌」強制に対して、ILO・ユネスコ合同専門委員会(CEART セアート)から是正勧告が出された件を機に、都教委による2003年の「10・23通達」をもう一度見直してみて、
 都教委作成の『オリパラ副読本』に記述されている「国旗掲揚ルール」に同「通達」が反していることに気付きました。

 2 「10・23通達」の「実施指針」には「1 国旗の掲揚について」として「(2) 国旗とともに都旗を併せて掲揚する」とあり、都内の大部分の公立校では入学式・卒業式の式場の正面に、同じ大きさの「国旗」と「都旗」が併揚されています。


 3 しかも、都教委が2016年4月から都内の公立・国立・私立のすべての小(4年生以上)・中・高校生に配布している2020年東京大会向け『オリンピック・パラリンピック学習読本』では、開会式や表彰式では「国旗・国歌」が使われると繰り返して強調し、五輪を契機として、「国旗・国歌」の強制を当然視する印象付けが図られています。

 4 けれども、五輪憲章では組織委員会に登録した旗・歌とし「選手団の旗・歌」と規定しています。多くの選手団が国領域を単位として派遣され、国旗・国歌とほぼ同じものを登録していますが、選手団を派遣している単位は国領域だけではありません。

 5 非国家領域からの選手団11団体も国領域からの選手団と同等に位置付けられています。
 このため五輪憲章では選手団派遣の単位領域を表す言葉として「country カントリー(国・地域)」を用いています。

 6 従って、「選手団の旗・歌」を「国旗・国歌」とのみ表現するのは、非国家領域からの選手団の存在を無視「シカト」することであり、教育の場で差別・いじめを教育委員会が助長させることを意味します。
  *この点で上記『学習読本』は不適切教材であるとして私たち「都教委を訴える会」は、都教委の責任を追及しています。

 7 加えて、同『学習読本・高等学校編』を精査すると、「国旗・国歌」の権威付けを意図した「国際儀礼(プロトコール)」の節で事細かに「国旗掲揚」についてのルールを書き連ね、次のように明示しています(添付資料参照)。
 「国の象徴である国旗と県や市などの団体の旗とは格が異なるため併揚せず、どうしても併揚が必要な場合は、国旗は団体旗より大きく、高い位置で掲揚する」などのルールがあります。
 8 都教委は「2020年五輪」に便乗して、「国旗・国歌」の強制を正当化しようとするあまり、根幹の「10・23通達」が「ルール」に反していると気づかせる副教材を自ら作成して、生徒に配布していることになります。

 9 最高裁は「儀式だから」という都教委の主張を是認していますが、都教委が「儀式」のルールに違反をしている事実との不整合があってもなお、判断を見直さないのでしょうか。

 「日の丸・君が代」の強制に抵抗している方々の参考になれば幸いです。

    以上 ご参考までに      転送・拡散は自由です



 ◆ 都教委、卒業式「所作」を強制
   派遣の職員へ「高らかに国歌斉唱、国旗敬礼」を指示

永野厚男・教育ジャーナリスト

 「壇上の国旗に役人が深々とロボットのように何度も礼をし、天皇賛美の歌を大声で歌った。異常です」。今年3月、東京23区内の都立高を卒業した生徒は式後、校門外で取材していた筆者に語った。
 都民の情報開示請求に東京都教育委員会が3月28日、出してきた文書により、この全体主義的な所作の元凶が、明らかになった。
 以下に示すのは、卒業式に挨拶(あいさつ)文読み上げ名目で派遣する幹部職員に対して都教委が今年初めて手渡した「卒業式等における東京都教育委員会挨拶等の所作について」という文書だ。
 「国旗に正対し、声高らかに、国歌を斉唱してください」のほか、挨拶文のための登・降壇時だけで全部で8回の礼を指示
 国旗に敬礼する役人が「尻を向け」るのは生徒・保護者。都教委は人間より1枚の旗のほうが大事だと考えているのか。


 “君が代”強制を強化する2003年の10・23通達をも超える内容だ。
 もう1種開示の、ここ数年同内容の「卒業式等派遣者用マニュアル」は、「国歌斉唱(「国旗に正対してください)」と、前出の所作の文書に屋上屋を重ね、「当日の服装は略礼服・ダークスーツ等」との文言は作成時の削除ミスのせいか計3回も載せ、「2020東京オリンピック・パラリンピックのバッジ」着用は2回繰り返し、強制している。

 石田周(まこと)指導企画課長は小池百合子知事のサイン入り「お祝いのメッセージ」を副校長等が読み上げ、掲示もするよう通知。
 「来年は卒業式後すぐ知事選。事前運動になる」との都民の抗議に、担当者は「法的問題はない」と答えた。
 管理統制型ではなく、生徒が主人公の式に転換させるには、授業で”君が代”など意見の分かれるテーマを扱う際に、政府見解に偏重せず多様な教え方が保障されるべきだ。


 ※ 都教委幹部職員への「卒業式での所作について」の指示文書から
 ・「◎国旗に正対し、声高らかに、国歌を斉唱してください」
 ・「登壇し、数歩国旗に向かって歩き、姿勢を正して国旗に向かって礼」、挨拶文読み上げ後「先ほど、国旗に対して礼をした場所まで歩き、振り返り(・・・国旗にお尻を向けないようご注意ください)、国旗に正対する。姿勢を正して国旗に向かって礼・・・降壇」
 ・挨拶文のための登・降壇時だけで「◎全部で8回の礼を」
  (◎印は都教委が付けたもの)

『週刊金曜日 1227号』(2019年4月5日)




根津公子の都教委傍聴記(2019年3月28日)

「東京都教育ビジョン」パブコメ募集は形だけ?

http://www.labornetjp.org/image/2019/0328t01
 議案は①「東京都教育ビジョン(第4次)」の策定について、報告が ②都立小中高一貫教育校入学者の決定方法に関する検討委員会報告書について ③「幼小の一層の円滑な接続を図るための教育課程の研究・開発委員会」報告書について ④「性教育の手引」の改定について。山口委員と宮崎委員が欠席。月2回の定例会なのに、欠席が目立つ。
①「東京都教育ビジョン(第4次)」の策定について
 「ビジョン」は1月31日の定例会で骨子を報告し、その日から30日間にわたり受け付けたパブコメを踏まえて、有識者や校長等による検討委員会で協議し、策定したとのこと。それが今日の定例会で承認された。「すべての児童・生徒に確かな学力を育む教育」「社会の持続的な発展を牽引する力を伸ばす教育」など12の方針と30の「今後5か年の施策展開の方向性」を挙げる。
 しかし、資料として配られた、パブコメに対する「都教委の考え方」を見ると、パブコメを「ビジョン」に取り入れた形跡はなかった。やはり、パブリックコメントの募集は形だけであったのか。沢山あるが、そのうちの一つを挙げよう。
 「2 社会の持続的な発展を牽引する力を伸ばす教育」の「④ 科学的に探究する力を伸ばす理数教育を推進します。」に対して寄せられたパブコメは、「理数系ばかりでなく、人文・社会系、芸術系、スポーツ系など、子供たちの興味・関心に応じたきめ細かな教育が進められるよう、人員の配置等、教育環境の整備を行うことが重要である。」と。    このパブコメに対し都教委は「都教委の考え方」として、「社会の持続的発展を牽引する力を伸ばす教育について『基本的な方針2』に位置付け、理数教育、農業や工業、商業などの職業教育、高度に情報化した社会で活躍できる力を伸ばす教育などを推進していくことで、これからの東京・日本の発展を支え、様々な産業を牽引できる人材を育成していきます。」と書く。これでは都教委の一方的な考えを言うだけで、パブコメへの回答にも協議の材料にもなっていない。
 このパブコメは、兵力不足となった1943年、「在学徴集延期臨時特例」を公布し、理系と教員養成系を除く文系の高等教育諸学校の学生の徴兵延期措置を撤廃し、戦場に向かわせた歴史的事実、そしてまた、文科省が2015年6月、国立大に対し、「社会が必要としている人材の育成や地域への貢献を進めてほしい」として、文系学部・教員養成系学部について見直すよう通知したことへの懸念から出されたのではないかと思う。
 2月に策定された「都立高校改革推進計画・新実施計画(第二次)」も、パブコメが最も多く寄せられた「立川高校夜間定時制の閉課程(閉校)をやめて」を検討した形跡がないまま、閉課程の方針を打ち出したものだった。機能させようとしない都教委のパブコメ制度について、発言する教育委員はいないのか。
②都立小中高一貫教育校入学者の決定方法に関する検討委員会報告書について
◇これまでの経過
 17年4月27日の定例会において、立川国際中等教育学校に附属小学校を設置し、22年に都立小中高一貫教育校を開校するとの報告がされていた。そこで示されたことは次のように、学習指導要領を度外視した教育課程による、「エリート」育成を目的としたとしか思えない一貫教育校の構想であった。
●教育理念は「児童・生徒一人一人の資質や能力を最大限に伸長させるとともに、豊かな国際感覚を養い、世界で活躍し貢献できる人間を育成する。」
●教育課程編成の考え方は、
・12年間を一体として捉え、柔軟な教育課程を編成する。
・論理的な思考や表現力を鍛えるため、国語教育を重視する。
・高い語学力を身に付けさせるため、英語教育を重視する。
  (外国語の授業時間数は学習指導要領では小学校210時間、中学校420時間のところ、この学校では小学校が836時間、中学校が840時間。小学1年生から英語が入り、中学校では第二外国語を選択必修。英語村(TOKYO GLOBAL GATEWAY)の体験学習、海外姉妹校の訪問(6学年)、英語合宿(8学年)、夏季短期留学(9学年)、海外研修旅行(11学年)等も行う)
・アイデンティティ確立のため、日本や世界の歴史、日本の伝統・文化や異文化理解の学習の推進
・異学年交流、特別支援学校等との交流や国際交流等により、多様な価値観の受容と社会参画意識の向上
・企業や大学との連携した学習活動により、世界で活躍しようとする意欲の向上
◇今日は
 今日の報告は、入学者の決定方法についてであった。
 小学校入学者決定の流れは、第1次は抽選→第2次は適性検査→第2次合格者が募集人員を上回った場合には第3次で抽選。適性検査は、「都立小中高一貫教育校の『生徒の将来の姿』と照らして設定した能力等を把握することができる内容」とする。また、評価は、「評価項目(例:コミュニケーション能力等)ごとに適性の有無等を総合的に判定」するという。適性検査という名の受検をするということだ。
 附属小学校から中等教育学校(中高)への内部進学については、「附属小学校は、内部進学に当たって児童にとってより良い選択ができるよう、保護者と丁寧に面談を重ねながら共通理解を図る」「附属小学校は、児童の学習の習熟度について確認し、十分な支援を行う」とし、他の小学校からの進学については、「内部進学者に欠員が生じている場合」とする。
 17年4月27日の定例会では、「附属小学校から中等教育学校への進学については、本人の日常の成績等を基に、学校が進学者を決定する。」としていたことと考え合わせれば、成績の良くない児童は切り捨てるということだろう。
 この学校が「エリート」育成を目的としたものであることは明らかなのに、北村教育委員は「エリート育成にならないように」(趣旨)と発言。その発言に対し、都教委報告者は「附属小学校は区市町村教委に対しての、モデル校として設置した。」と応答。どの子にも平等に教育費を使うのではなく、ごく一部の「エリート」育成にカネをつぎ込むというのに、平然とこのような発言劇をする。腹立たしい限り。
③「幼小の一層の円滑な接続を図るための教育課程の研究・開発委員会」報告書について
 この件は18年3月22日及び10月11日の定例会で、荒川区の幼稚園と小学校(同じ敷地にある)をモデル校(5歳児から小学校2年生)とし、21年度からこの子どもたちに同じ教室で年間を通して授業を行い、「円滑な接続が図れたか」を検証する、と報告されていた。今日は、実践のための年間指導画の具体例(「年下の友達と一緒に絵本を見たり、読んであげたりする」など)が提示された。
 18年3月22日の定例会では、教育委員から「モデル校に入るために、受験教育が3歳前になる不安がある」との発言もあったが、今回は「素晴らしい、細かく具体的で」と絶賛した。
 文科省が、保・幼・小連携の方針を打ち出したのは、幼稚園教育要綱及び保育所指導指針に、3歳児以上の幼児に「国旗・国歌に親しむ」ことを入れたことが示すように、幼稚園・保育園にも文科省が介入したいと考えるからではないのかと思う。何を目的としてこのようなことをするのかを、教育委員は公開の定例会の場で質してほしい。
④教師用指導書「性教育の手引」の改定について
 情報化の中、児童・生徒を取り巻く環境の変化、若年層の性感染症やインターネットを介した性被害の増加、前回の改定から10年以上が経過したことから改定したとのこと。同「手引き」には、「性同一性障害等に関する正しい理解」や「学習指導要領に示されていない内容の授業での指導」「産婦人科医等による授業の実施」等の今日的課題を取り入れたことは評価したい。産婦人科医等によるモデル授業を今年度は5校で行ったが、来年度は10校にするという。昨年8月に都教委が中学校長に対して行った調査では、校長の約半数が学習指導要領を超える性教育を求め、また、医師等の外部講師を派遣してほしいとの要望が多かったことによるのだろう。
 しかし、「学習指導要領を超える内容を指導する場合には、事前に学習指導案を保護者に説明し、保護者の理解・了解を得た生徒を対象に行う」(注)ことを、都教委は頑なに変えなかった。授業は全員を対象に行うから意味があるのであり、「寝た子を起こすな」式の意識を持つ保護者にも理解してもらうことが大事なことなのに、それはしない。それはなぜか。
 昨年3月16日の都議会文教委員会で古賀自民党議員が足立区中学校の性教育について「不適切」と批判し、中井教育長は、同授業に「課題がある」として、当該校の管理職および全教員を指導する、都内全公立中学校長を指導する旨の答弁をした。さらには、同年4月26日の定例会で「『性交』『避妊』『人工中絶』といった中学校学習指導要領保健体育にないことばを使った授業は不適切」との都教委見解を発表した(注)。そうしたことから、都教委は自身及び古賀議員の面子を保つために「保護者の理解・了解」にこだわるのだろうか。
 今年度モデル授業を実施した学校では、事前に保護者に授業内容を示したうえで、学習指導要領内と指導要領外の授業のどちらがいいかを訊き、2本立ての授業を実施したという。モデル授業では『性交』『避妊』を扱ってもいいそうだ。
 都教委は校長たちの要望等から同「手引き」の内容を変えたのだから、まずは足立区中学校に謝罪し、昨年4月26日に出した「見解と今後の対応」を見直すべきではないのか。また、保護者の理解を得ることを前面に押し出すことで、教員はむしろ性教育をやりにくくなるのではと、それが気になる。
(注)昨年3月の文教委員会で古賀自民党都議会議員が足立区中学校の性教育を問題視したことに対して、都教委は4月26日の定例会で学習指導要領を超えた性教育について次のような「見解と今後の対応」を発表した。
「『性交』『避妊』『人工中絶』といった中学校学習指導要領保健体育にないことばを使った授業は不適切。保護者の理解を必ずしも十分得ないまま授業が実施されていた。」今後は、「学習指導要領を基本とする。すべてを集団指導で教えるのではなく、集団指導で教えるべき内容と個別指導で教えるべき内容を明確にする。学習指導要領を超える内容を指導する場合には、事前に学習指導案を保護者に説明し、保護者の理解・了解を得た生徒を対象に個別指導を実施するなど」とした。



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