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◆ 「教員の負担を軽減」「教育の質の向上」を都教委は言うけれど (レイバーネット日本)
3月まで、新年度に向けて次々に打ち出される施策等々。新規採用教員受験倍率が一向に上がらない深刻な東京の学校現場。しかし、受験倍率が上がらないのはなぜかが、都教委の事務方にも教育委員にも全く理解できていないのではないかと思わざるを得ない。 都教委が学校の支配管理を止め、各学校に職員会議の議決権(=自治権)を戻すこと及び教員定数の大幅な拡大こそが、受験倍率の向上=「教育の質の向上」の施策だ。教員集団が子どもたち・保護者と共に、かつてのように学校を楽しいと思える場所に作り変え、また、教員に子どもと向き合う時間的余裕があれば、教員希望者は間違いなく増えるだろう。 一人ひとりの教員及び教員集団に「教育の自由」があること、これこそが教育活動に必要不可欠なことなのに、そうした認識が都教委の出す施策等にはまったく見当たらない。 都教委が本気で「教育の質の向上」を考えるのならば、まず初めにすべきはお金をかけて大幅定員増をすることだ。 今日の報告事項は次の4点。 ①「都立高校改革推進計画・新実施計画(第二次)(案)」の骨子に対する意見等について ②平成31年度教育庁所管事業予算・職員定数について ③「東京都教育ビジョン(第4次)(案)」の骨子について ④「平成30年東京都児童・生徒体力・運動能力、生活・運動習慣等調査結果」について ①「都立高校改革推進計画・新実施計画(第二次)(案)」の骨子に対する意見等について 11月後半から1ヶ月間に寄せられたパブリックコメントの概要が紹介された。 パブリックコメント(総数128件)のうち25件の意見が寄せられたのは、「立川高校定時制が閉課程になれば、八王子市・立川市に夜間定時制はなくなる。多様な学びを保障するのは都の施策方針でもあり、こうした方針に反する定時制の閉課程について見直ししてほしい。」など、立川高校定時制の閉課程問題だった。 定時制課程の存続は、長いこと、要求され続けてきたことなのに、都教委はその要求に耳を傾けることなく、閉課程を続けてきた。パブリックコメントに対する指導部からの発言等はなかったので、2月に決定される新実施計画(第2次)に取り入れられるのかは不明。パブリックコメントを募集しながら、それを無視してきたのがこれまでの都教委の手法なので、注視していきたい。 ②平成31年度教育庁所管事業予算・職員定数について 事業予算に加えて、「教員の負担を軽減するとともに、教育の質の向上を図るため、学校をきめ細かくサポートする全国初の多角的支援機関(新財団)の設立」を発表した。 新財団は①外部人材の安定的な確保 ②教員サポート ③学校事務の共通処理――の機能を持つとのこと。 ①は「人材バンク」を設置し、情報提供や派遣をする。 ②は専門外の懸案事項の相談、国際交流等に係る高度な交渉等を代行し、教員をサポートする。①②ともに、教員OBや校長OBの活用がメインのようだ。 ③は従来各校で行っていた学校事務のうち、共通処理が可能な事務を集約し、業務負担の軽減・効率化を図る。そのうえで、事務職員の教員サポートや学校経営への参画を促進する(事務職員に教員の仕事までさせるということか?)。 「人材バンク」を都教委の中に作るのではなく新財団にするというのは、民営化の一方法ということか? 「チーム学校」を打ち出したのは数年前、その総括もできないまま、わけのわからない新財団設立という無節操さ。 新財団の取り組みの一つとして、「国への提案」3つが挙げられている。その一つは、「夏季休業期間等の業務が比較的少ない実情を踏まえ、『1年単位の変形労働時間制』の導入を提案」というものだ。 これは、文科省の方針と同じで、過労死ラインの残業を軽減するものでないことは明々白々。これを「教員の負担軽減」策として平然と挙げる無神経ぶりに腸が煮えくり返る。都教委は「教員の負担軽減」など、全く考えていないということだ。 新財団は2019年度に設立し、2020年度から実施し2021年度からは本格実施、立ち上げ時の組織規模は13名体制とのこと。 昨年度の東京の小学校教員採用試験倍率は2.7倍という低さで、教育総合会議で取り上げられるなどしたが、今年度の同倍率は更に下がって1.8倍という。新財団は、この問題ーの解決もできないだろう。 ③「東京都教育ビジョン(第4次)(案)」の骨子について 文科省の「第3期教育振興基本計画」に沿って都教委は「東京都教育ビジョン(第4次)」を策定するとのこと。 「すべての児童・生徒に確かな学力を育む教育」「生徒の多様なニーズと時代の要請に応える『都立高校改革』」「教育の質を向上する『働き方改革』」など12の「基本的な方針」を設定し、30の今後5か年の施策展開の方向性を示す。 この骨子に対するパブリックコメントを2月いっぱい受け付け、3月末の教育委員会で策定し、4月から施策の展開に入るという。 これも、上記した「都立高校改革推進計画・新実施計画(第二次)」や新財団での主張・施策と同じに美辞麗句を並べるが、子どもたちが教員との人格的触れ合いの中で育つような環境づくりがなされないのははっきりしている。 『レイバーネット日本』(2019-02-04) http://www.labornetjp.org/news/2019/0131nedu |

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