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■板橋高校君が代弾圧事件

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要請書(8)別添資料

 ● 板橋高校卒業式事件から「表現の自由」をめざす会 要請書 別添資料
(資料中の下線部は引用者)

 【資料1】 国連人権委員会第6回日本審査『総括所見』パラグラフ22(和英対訳)
「公共の福祉」を理由とした基本的自由の制約
22 本委員会は、「公共の福祉」の概念は、曖昧で、制限がなく、規約の下で許容されている制約を超える制約を許容するかもしれないという懸念を改めて表明する。(2条、18条、19条)
  委員会は、以前の最終所見(CCPR/C/JPN/CO/5、パラ10)を想起し、規約18条・19条のそれぞれ第3項に規定された厳しい条件を満たさない限り、締約国が、思想・良心・宗教の自由や表現の自由の権利に対していかなる制約を課すことをも差し控えるように強く要請する。


 Restriction of fundamental freedoms on grounds of "public welfare"
 22. The Committee reiterates its concern that the concept of "public welfare" is vague and open-ended and may permit restrictions exceeding those permissible under the Covenant (arts. 2, 18 and 19).
     The Committee recalls its previous concluding observations (CCPR/C/JPN/CO/5, para. 10) and urges the State party to refrain from imposing any restriction on the rights to freedom of thought, conscience and religion or freedom of expression unless they fulfil the strict conditions set out in paragraph 3 of articles 18 and 19.
 【資料2】 『自由権規約』から
第18条(思想・良心・宗教の自由)
1 すべての者は、思想、良心及び宗教の自由についての権利を有する。この権利には、自ら選択する宗教又は信念を受け入れ又は有する自由並びに、単独で又は他の者と共同して及び公に又は私的に、礼拝、儀式、行事及び教導によってその宗教又は信念を表明する自由を含む。
2 何人も、自ら選択する宗教又は信念を受け入れ又は有する自由を侵害するおそれのある強制を受けない。
3 宗教又は信念を表明する自由については、法律で定める制限であって公共の安全、公の秩序、公衆の健康若しくは道徳又は他の者の基本的な権利及び自由を保護するために必要なもののみを課することができる。
4 この規約の締結国は、父母及び場合により法定保護者が、自己の信念に従って児童の宗教的及び道徳的教育を確保する自由を有することを尊重することを約束する。
Article 18
1. Everyone shall have the right to freedom of thought, conscience and religion. This right shall include freedom to have or to adopt a religion or belief of his choice, and freedom, either individually or in community with others and in public or private, to manifest his religion or belief in worship, observance, practice and teaching.
2. No one shall be subject to coercion which would impair his freedom to have or to adopt a religion or belief of his choice.
3. Freedom to manifest one's religion or beliefs may be subject only to such limitations as are prescribed by law and are necessary to protect public safety, order, health, or morals or the fundamental rights and freedoms of others.
4. The States Parties to the present Covenant undertake to have respect for the liberty of parents and, when applicable, legal guardians to ensure the religious and moral education of their children in conformity with their own convictions.

第19条(表現の自由)
1 すべての者は、干渉されることなく意見を持つ権利を有する。
2 すべての者は、表現の自由についての権利を有する。この権利には、口頭、手書き若しくは印刷、芸術の形態又は自ら選択する他の方法により、国境とのかかわりなく、あらゆる種類の情報及び考えを求め、受け及び伝える自由を含む。
3 2の権利の行使には、特別の義務及び責任を伴う。したがって、この権利の行使については、一定の制限を課することができる。ただし、その制限は、法律によって定められ、かつ、次の目的のために必要とされるものに限る。
  (a)他の者の権利又は信用の尊重
  (b)国の安全、公の秩序又は公衆の健康若しくは道徳の保護
Article 19
1. Everyone shall have the right to hold opinions without interference.
2. Everyone shall have the right to freedom of expression; this right shall include freedom to seek, receive and impart information and ideas of all kinds, regardless of frontiers, either orally, in writing or in print, in the form of art, or through any other media of his choice.
3. The exercise of the rights provided for in paragraph 2 of this article carries with it special duties and responsibilities. It may therefore be subject to certain restrictions, but these shall only be such as are provided by law and are necessary:
   (a) For respect of the rights or reputations of others;
   (b) For the protection of national security or of public order (order public), or of public health or morals.
 【資料3】 「表現の自由」を「公共の福祉」で制約した最高裁判決
① 『板橋高校卒業式事件最高裁判決』(2011/7/7)から
  「表現の自由は、民主主義社会において特に重要な権利として尊重されなければならないが、憲法21条1項も、表現の自由を絶対無制限に保障したものではなく、公共の福祉のために必要かつ合理的な制限を是認するものであって、たとえ思想を外部に発表する手段であっても、その手段が他人の権利を不当に害するようなものは許されない。」
② 『葛飾ビラ入れ事件最高裁判決』(2009/12/4)から
  「確かに,表現の自由は,民主主義社会において特に重要な権利として尊重されなければならず,本件ビラのような政党の政治的意見等を記載したビラの配布は,表現の自由の行使ということができる。しかしながら,憲法21条1項も,表現の自由を絶対無制限に保障したものではなく,公共の福祉のため必要かつ合理的な制限を是認するものであって,たとえ思想を外部に発表するための手段であっても,その手段が他人の権利を不当に害するようなものは許されないというべきである。」
③ 『立川ビラ入れ事件最高裁判決』(2008/4/11)から
  「確かに,表現の自由は,民主主義社会において特に重要な権利として尊重されなければならず,被告人らによるその政治的意見を記載したビラの配布は,表現の自由の行使ということができる。しかしながら,憲法21条1項も,表現の自由を絶対無制限に保障したものではなく,公共の福祉のため必要かつ合理的な制限を是認するものであって,たとえ思想を外部に発表するための手段であっても,その手段が他人の権利を不当に害するようなものは許されないというべきである。」
 【資料4】 『君が代不起立再雇用拒否裁判最高裁判決』(2011/6/6)から
  「国歌斉唱の際の起立斉唱行為は,一般的,客観的に見ても,国旗及び国歌に対する敬意の表明の要素を含む行為であるということができる。」
   「その行為が個人の歴史観ないし世界観に反する特定の思想の表明に係る行為そのものではないとはいえ,個人の歴史観ないし世界観に由来する行動(敬意の表明の拒否)と異なる外部的行動(敬意の表明の要素を含む行為)を求められることとなる限りにおいて,その者の思想及び良心の自由についての間接的な制約となる面があることは否定し難い。」
  「公立高等学校の教職員である上告人らに対して当該学校の卒業式や創立記念式典という式典における慣例上の儀礼的な所作として国歌斉唱の際の起立斉唱行為を求めることを内容とする本件各職務命令は,高等学校教育の目標や卒業式等の儀式的行事の意義,在り方等を定めた関係法令等の諸規定の趣旨に沿って,地方公務員の地位の性質及びその職務の公共性を踏まえ,生徒等への配慮を含め,教育上の行事にふさわしい秩序の確保とともに当該式典の円滑な進行を図るものであるということができる。」
 
 
パワー・トゥ・ザ・ピープル!! パート2
  =国連自由権規約委員会第6回審査総括所見(2014/7/24)パラ22=
 ◎ 「公共の福祉」による「表現の自由」制限は、自由権規約19条違反!
   〜 国際社会で、藤田さんの無罪が、実質的に認められた 〜

http://wind.ap.teacup.com/people/timg/middle_1412127603.jpg
(バレ・デ・ナシオン 国連欧州本部 会議室)

 <国連を舞台に「板橋高校卒業式事件から『表現の自由』をめざす会」からの反撃>
 国連は、「公共の福祉」による人権制約に「懸念」を表明し続けてきました(1993年第3回〜2008年第5回総括所見)。それに対し日本政府は第6回審査報告(2012年)において、「公共の福祉」の理論的正当化を試み(パラ5)、適用裁判例として「板橋高校卒業式事件」を挙げました(パラ6)。
 私たち支援メンバーは、このことを知ってから、実はこの最高裁判例こそ逆に日本の人権レベルが国際水準に達していないことを証明する悪い例であること知ってもらうチャンスであると、規約19条や『一般的意見34』に当てはめながら訴えてきました。事前審査・本審査ではジュネーブまで赴き直接訴えました。


 <国連の答え> (詳細は前記事参照)
 それに対する第6回審査総括所見のパラグラフ22に示された国連の回答は、これまで以上に強く「公共の福祉」の使用を戒め改善を求める、日本政府報告の全面否定に等しいものでした。日本政府の説明は国連に受け入れられず、裁判例として提示した「板橋高校卒業式事件」も一顧だにされなかったのです。
 そして、もしも人権制約が必要な場合には、「公共の福祉」ではなく、「規約18条・19条の第3項の厳格な基準」を用いるべきことを、具体的に明示したのです。私たちが国連に訴えてきた主張そのものです。

 <勧告を遵守して国際水準の人権達成を!>
 わが国は、国際人権規約を批准している締約国の義務として、このパラ22の勧告の実現を目指さなければなりません。これ以降、板橋高校卒業式事件のように(同じく立川反戦ビラ入れ弾圧事件、葛飾政党ビラ入れ弾圧事件)、「表現の自由」を「公共の福祉」で制限することは認められなくなったことを意味します。関係機関は、パラ22の勧告を真摯に受けとめ、直ちに実行に移すべきです。
=板橋高校卒業式事件とは=
 「10・23通達」発令後最初の年の板橋高校卒業式(2004/3/11)で、来賓の藤田勝久元教諭が、開式前の保護者席に「起立斉唱命令」を批判する雑誌記事のコピーを配り、理解と協力を呼びかけた。管理職に命じられ開式前に退席したが、その後始まった卒業式では9割の生徒が着席して、マスコミ等で大きく報じられた。藤田さんは「威力業務妨害罪」で起訴され、「表現の自由」を主張したが最高裁で罰金刑が確定した(2011/7/7)。

=板橋・立川・葛飾で全く同一コピペ最高裁判決文=
 「憲法21条1項も、表現の自由を絶対無制限に保障したものではなく、公共の福祉のために必要かつ合理的な制限を是認するものであって、たとえ思想を外部に発表する手段であっても、その手段が他人の権利を不当に害するようなものは許されないと言うべきである。」
 
 この勧告によれば、板橋だけでなく立川も葛飾も、「公共の福祉」で「表現の自由」を制約したこれまでの最高裁判決は全部、国際基準に違反していたということではないか。最高裁は襟を正すべきであろう。   藤田勝久
 ◎ 日本政府の説明は、国際社会で通用しなかった
   パラグラフ22=「公共の福祉」を理由とした基本的自由の制約はNO!


 【第6回総括所見パラグラフ22 (2014/7/24)】
 「公共の福祉」を理由とした基本的自由の制約

 22. 委員会は、「公共の福祉」の概念は、曖昧で、制限がなく、規約の下で許容されている制約を超える制約を許容するかもしれない①という懸念を再度表明する。(2条、18条、19条②
 委員会は前回の総括所見(CCPR/JPN/CO/5,para.10)を想起し、規約18条・19条のそれぞれ3項に規定された厳格な条件③を満たさない限り、締約国が思想・良心及び宗教、あるいは表現の自由④に対するいかなる制約をも課すことを控えるよう強く要請する⑤


 Restriction of fundamental freedoms on grounds of "public welfare"
22. The Committee reiterates its concern that the concept of "public welfare" is vague and open-ended and may permit restrictions exceeding those permissible under the Covenant① (arts. 2, 18 and 19②).
  The Committee recalls its previous concluding observations (CCPR/C/JPN/CO/5, para. 10) and urges⑤ the State party to refrain from imposing any restriction on the rights to freedom of thought, conscience and religion or freedom of expression④ unless they fulfil the strict conditions set out in paragraph 3 of articles 18 and 19③.

 【上記パラグラフ22で注目すべき点】
  ① 「公共の福祉」について、前回の総括所見(2008年)と全く同じ懸念が繰り返されている。
  ② 基本的自由の一般規定である2条に加えて、今回から具体的権利である18条(思想・良心・宗教の自由)と19条(表現の自由)が書き加えられた。
  ③ 人権制限には、規約18条・19条の3項の「厳しい条件」を満たすことが必須である。
  ④ 特に「思想・良心・宗教の自由」と「表現の自由」の制約は「厳しい条件」以外は許されない。
  ⑤ 今回の勧告は、特に強い要望である。(表現が前回の“should”から“urge”に格上げされた)
● 思想・良心・宗教の自由(18条)
● 意見及び表現の自由(19条)
     →これらの権利の制限には第3項に示された厳格な条件を要する。
締約国として、条約を遵守し、勧告を尊重する責任を果たせ!!

板橋高校卒業式事件から「表現の自由」をめざす会
Support Group for the Case of Itabashi High School Graduation Ceremony and "Freedom of Expression"
 「板橋高校卒業式事件から『表現の自由』をめざす会(IFE)」は、日本政府の「公共の福祉」概念の使い方の間違いを、「公共の福祉という名の言論弾圧」としてカウンターレポートによって国連に訴えてきた。7月24日に発表された、第6回日本政府審査の『最終所見』パラグラフ22(※注1)は、「公共の福祉」による人権制約の事例として板橋高校卒業式事件を取り上げるのは世界標準から不適切であると、国際社会がはっきり判断してくれたことを示している。

 ◎ 「公共の福祉」を理由とした基本的自由の制約

22 本委員会は、「公共の福祉」の概念はあいまいであり、無制限であるということ、そして、規約(2条、18条、19条)の下で許容されるものを大きく超える制約を許容するかもしれないということへの懸念を改めて表明する。
 本委員会は、以前の最終所見(CCPR/C/JPN/CO/5, para.10)(※注2)を想起し、第18・19条の第3項(※注3)における厳しい条件を満たさない限り、思想、良心、宗教の自由表現の自由の権利に対するいかなる制約をも押し付けることを差し控えるように締約国に要求する。


 [「公共の福祉」をめぐって過去3回、日本政府は説明を求められていた]
 「公共の福祉」概念について、これまで3度重ねて、人権制約に悪用されるのではないかとの懸念が表明され、説明(定義づけるか立法措置を執るか)が求められてきていた。
  ○1993年11月4日 第3回日本政府報告に対する総括所見パラ8
  ○1998年11月19日 第4回日本政府報告に対する総括所見パラ8
  ○2008年10月30日 第5回日本政府報告に対する総括所見パラ10(※注2)
 これに対して、第6回審査において日本政府は、決着をつけるべく?独り善がりの説明を試みたのである。(↓)

 [第6回日本政府報告(2012年4月)](※注4)
 第6回日本政府報告「2.日本国憲法における『公共の福祉』の概念」において、
  ・パラグラフ5には、「公共の福祉」概念についての日本政府の解釈を書き、
  ・パラグラフ6では、「公共の福祉」概念による裁判例として、板橋高校卒業式事件最高裁判決文が引用した。
 しかし、この判例は「公共の福祉」が国際人権基準に外れていることを分かりやすく示すやぶ蛇の逆の例だったのである。日本政府の人権理解はその程度である。

 [IFEのカウンターレポート(2013年7月)(※注5)・追加レポート(2014年6月)(※注6)で反撃]
 私たちは、この無神経な引用に黙っていることが出来なかった。
 『追加レポート』から
 1−(1) List of Issues 政府回答(184〜186)の根本的な誤り
 1. 「人権」と「公共の福祉」とは、本来対立概念ではないにも関わらず、政府回答は両者を対立させて、あたかも「人権」を「公共の福祉」の下位概念に位置づけているようである。「人権保障と言えども絶対無制約ではない」(『List of Issues政府回答』para184)というが、「公共の福祉」こそ絶対無制約ではない。 (略)

 3−(2)日本政府は、締約国の義務として、速やかに以下のことを行うべきである。
 23−1. 日本政府は、「公共の福祉を理由に本規約の下で許容されている制約を超える制約が課される事態」(『List of Issues政府回答』para186)が現実に存在する実態を認め、19条3項に存在しない「公共の福祉」概念を、人権制約概念として用いることを止めるべきである。 (略)

 [そして今回の第6回最終所見]
 今回のパラ22の勧告は、今までの「公共の福祉」を定義せよ、ではなく、一歩踏み込んで、もう日本の「公共の福祉」が人権制約概念としては不適切であることがはっきり分かったから、今後締約国として人権制約概念として使うことをお止めなさい、とストレートに言い切っているのである。まさに「板橋の会追加レポート」パラ23−1をそのまま受け容れていただいたことは明白である。
 ということは、第6回審査に向けた日本政府の説明(パラ5,6)が受け容れられなかったことは明白であり、「板橋高校卒業式事件」の裁判事例も国際標準から到底受け容れられないものとして否定されたことがはっきりしたわけである。まさしくこれは「板橋高校卒業式事件」が「公共の福祉という名の言論弾圧」であることが、国際社会に認められたこととと言って良いだろう。

 [18条は君が代裁判に生かせる]
 パラ22は、同列で、規約18条(思想・良心・宗教の自由)と、規約19条(意見及び表現の自由)を取り上げている。
 この2つの条文の第3項には共通性がある、というか基本は全く同じである。
すなわち、基本的人権は人間の固有の尊厳として尊重されるべきであり、それを制約する場合には厳格な基準を要することを明示していることである。
 「板橋高校卒業式事件」は、最高裁も認める「表現の自由」の問題なのであるから、その権利が優先されるべきであることが明示されたが、加えて、その背景にある「10・23通達」に基づく都教委による「君が代強制」も、「思想・良心・宗教の自由」を制約するには厳格な条件を満たさなければ許されないことが示されたというべきである。
 今後の裁判において、パラ22は自動執行力を持つ裁判規範として活用していかなければならない。

 [もしも、個人通報制度が批准されれば]
 今後、わが国でも、個人通報制度が批准される日が来れば、
 (OECD加盟国で批准していないのは日本だけだから、恥ずかしくてまもなく批准するだろうが)
 継続している事案は批准以前のものでも「通報」できると言うことだから、「公共の福祉と表現の自由」の事案と言うことで、「板橋高校卒業式事件」はもちろん、「立川反戦ビラ入れ事件」「葛飾政党ビラ入れ事件」も、国際人権の場で、世界標準によって判断し直してもらえることになるだろう。
 その時が、日本の民主化の第2の夜明けとなる。
 日本の司法は、「公共の福祉」を人権制約概念として用いることは、国際基準から許されないとされた今回の勧告を、肝に銘ずるべきである。

(※注1)
■Restriction of fundamental freedoms on grounds of "public welfare"

22. The Committee reiterates its concern that the concept of "public welfare" is vague and open-ended and may permit restrictions exceeding those permissible under the Covenant (arts. 2, 18 and 19).

The Committee recalls its previous concluding observations (CCPR/C/JPN/CO/5, para. 10) and urges the State party to refrain from imposing any restriction on the rights to freedom of thought, conscience and religion or freedom of expression unless they fulfil the strict conditions set out in paragraph 3 of articles 18 and 19.
Act on the Protection of Specially Designated Secrets

(※注2)
■第5回総括所見 2008年10月30日
10.委員会は、「公共の福祉」が、恣意的な人権制約を許容する根拠とはならないという締約国の説明に留意する一方、「公共の福祉」の概念は、曖昧で、制限がなく、規約の下で許容されている制約を超える制約を許容するかもしれないという懸念を再度表明する。(第2条)
 締約国は、「公共の福祉」の概念を定義し、かつ「公共の福祉」を理由に規約で保障された権利に課されるあらゆる制約が規約で許容される制約を超えられないと明記する立法措置をとるべきである。

10. While taking note of the State party’s explanation that “public welfare” cannot be relied on
as a ground for placing arbitrary restrictions on human rights, the Committee reiterates its
concern that the concept of “public welfare” is vague and open-ended and may permit
restrictions exceeding those permissible under the Covenant (art. 2).
The State party should adopt legislation defining the concept of “public welfare” and
specifying that any restrictions placed on the rights guaranteed in the Covenant on
grounds of “public welfare” may not exceed those permissible under the Covenant.

(※注3)
■ 第18条(思想・良心・宗教の自由)
 1 すべての者は、思想、良心及び宗教の自由についての権利を有する。この権利には、自ら選択する宗教又は信念を受け入れ又は有する自由並びに、単独で又は他の者と共同して及び公に又は私的に、礼拝、儀式、行事及び教導によってその宗教又は信念を表明する自由を含む。
 2 何人も、自ら選択する宗教又は信念を受け入れ又は有する自由を侵害するおそれのある強制を受けない。
 3 宗教又は信念を表明する自由については、法律で定める制限であって公共の安全、公の秩序、公衆の健康若しくは道徳又は他の者の基本的な権利及び自由を保護するために必要なもののみを課することができる。
 4 この規約の締結国は、父母及び場合により法定保護者が、自己の信念に従って児童の宗教的及び道徳的教育を確保する自由を有することを尊重することを約束する。

■ 第19条(意見と表現の自由)
 1 すべての者は、干渉されることなく意見を持つ権利を有する。
 2 すべての者は、表現の自由についての権利を有する。この権利には、口頭、手書き若しくは印刷、芸術の形態又は自ら選択する他の方法により、国境とのかかわりなく、あらゆる種類の情報及び考えを求め、受け及び伝える自由を含む。
 
3 2の権利の行使には、特別の義務及び責任を伴う。したがって、この権利の行使については、一定の制限を課することができる。ただし、その制限は、法律によって定められ、かつ、次の目的のために必要とされるものに限る。
 (a)他の者の権利又は信用の尊重
 (b)国の安全、公の秩序又は公衆の健康若しくは道徳の保護


(※注4)
 ■第6回日本政府報告(2012年4月)
 2.日本国憲法における「公共の福祉」の概念
 5.憲法における「公共の福祉」の概念は、これまでの報告のとおり、各権利毎に、その権利に内在する性質を根拠に判例等により具体化されており、憲法による人権保障及び制限の内容は、実質的には、本規約による人権保障及び制限の内容とほぼ同様のものとなっている。したがって、「公共の福祉」の概念の下、国家権力により恣意的に人権が制限されることはもちろん、同概念を理由に規約で保障された権利に課されるあらゆる制約が規約で許容される制約を超えることはあり得ない。

 6.このような基本的人権相互間の調整を図る内在的な制約である「公共の福祉」についての典型的な判例としては、これまでの報告のとおりであるが、最近のものとして、次の最高裁判所2011年7月7日小法廷判決(要旨)等でこの判断が踏襲されている。
 本件は、高等学校の卒業式において起立して国歌斉唱することに反対していた被告人(元教諭)が、卒業式の行われる体育館で大声で保護者に呼びかけを行い、制止した教頭らを怒号し、その場を喧騒状態に陥らせて卒業式の開会を遅らせた事案であるところ、最高裁判所は「表現の自由は、民主主義社会において特に重要な権利として尊重されなければならないが、憲法21条1項も、表現の自由を絶対無制限に保障したものではなく、公共の福祉のため必要かつ合理的な制限を是認するものであって、たとえ意見を外部に発表するための手段であっても、その手段が他人の権利を不当に害するようなものは許されない。被告人の本件行為は、その場の状況にそぐわない不相当な態様で行われ、静穏な雰囲気の中で執り行われるべき卒業式の円滑な遂行に看過し得ない支障を生じさせたものであって、こうした行為が社会通念上許されず、違法性を欠くものでないことは明らかである。」旨判示して被告人に威力業務妨害罪の成立を認めたものである。


(※注5)カウンターレポート「和文」
http://wind.ap.teacup.com/people/html/20130722itabashicounterreport.pdf

(※注6)追加レポート「和文」
http://wind.ap.teacup.com/people/html/20140602repliestothelistofissuesjapanese.pdf

IFE(Support Group for the Case of Itabashi High School Graduation Ceremony and "Freedom of Expression")
(板橋高校卒業式事件から「表現の自由」をめざす会 花輪)
 
 
  ◎ E.解決のための提言

  以上述べてきたことにより、規約委員会は、国内のすべての人が一日も早く国際レベルの人権を享受できるよう、これまで以上に厳しく明確に、以下のような「質問」と「勧告」を行うよう求めるものである。

 E−1,List of Issues に盛り込むべき質問案
 (1)「公共の福祉」は、規約19条3項に列挙されている、人権制限が許される正当な目的のいずれに該当するか、示されたい。
 (2)CCPR/C/JPN/CO/5 par.10で勧告を受けている、公共の福祉概念の明確な「定義」が示されていない。回答として「定義」を示すべきである。出来ないとしたらその理由を示されたい。
 (3)同じ箇所で勧告を受けている「立法措置」に向けてどのような準備がなされているか、また未だなされていないとしたらその理由を示されたい。


 (4)自由権規約には自動執行力があることについて(*9)、日本政府はこれまで明示的或いは黙示的に認めたことがあるか、また今後認める予定があるか。
 (5)人権委員会が受けた情報によれば、第6回日本政府報告パラ4で引用された2011.07.07最高裁判決の事例に関して、最高裁は被告側の自由権規約第19条違反の主張に対して対応せず何の言及もなかったとのことである。規約違反が裁判所に申立てられたにもかかわらず何ら法的な検討がなされなかった事例について、2008年の第5回政府報告への総括所見以来の総数について報告されたい。
 (6)司法試験の科目から、2011年以降「国際人権法」が除外されたのはなぜか。またそれは、裁判官・検察官及び弁護士が自由権規約を裁判規範として活用することにどのような影響を及ぼすと考えられるか。

 E−2,私たちの提言
 (1)日本政府は、報告書において「公共の福祉」概念の使用した裁判例として、板橋高校卒業式事件を引用したことが不適切であったことを認め、自由権規約第19条が保障する表現の自由の権利保護のために必要なあらゆる措置を早急にとるべきである。
 (2)日本政府は、表現の自由に対する安易な刑事罰が民主主義社会を危うくする事態が繰り返されないよう、国内の何人にも確実に国際水準の人権保障が受けられるように、その第一歩として締約国の最低の義務として『自由権規約第1選択議定書』を一日も早く批准するべきである。
 (3)人権委員会は、締約国が自由権規約第18条および一般的意見34のパラ38を尊重し、地方自治体を含む国全体において、「国旗」や「国歌」が公立学校における卒業式や入学式などの学校行事において何人にも強制されないよう、十全な措置をとることを要請する。

 (注)
 *1 規約第40条(b)に基づく第5回報告に関する自由権規約委員会の最終見解(2008年10月30日)
 *2 フォルホーフ第1意見書(通称) 日本の弁護団の求めに応じて、2010年5月日本の最高裁宛に、原判決を検討した意見として提出された
http://wind.ap.teacup.com/people/html/20100420voorhoof.fujita.legalopinion.pdf
 *3 フォルホーフ第2意見書(通称)。NGO板橋高校卒業式事件を通して表現の自由をめざす会の要請に応えて、2013年3月に第6回日本政府報告書に対する意見書として書かれた。全文を本レポートに添付。
http://wind.ap.teacup.com/people/html/20130328voorhoof.japan.fujita.pdf
 *4 『入学式、卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱の実施について』、略して「10・23通達」と称する。都教委は2013年10月23日に、国旗(日の丸)に正対して起立し国歌(君が代)を斉唱することを、東京都の全公立校の教職員に強いた通達を発出した。この通達により、この年以降卒・入学式のたびに教職員が処分され続け、その数は累積450人に達し、毎年増え続けている。
 *5 一般的意見34 CCPR/C/GC/34
 *6 「東京・教育の自由裁判をすすめる会」のカウンターレポート参照(国際人権活動日本委員会から提出)
 *7 日弁連会長声明(卒業式の国歌斉唱時における着席を呼びかけた行為を、威力業務妨害として有罪とした最高裁判決に対する会長声明)。本レポートに添付。English (informal translation)
http://wind.ap.teacup.com/people/html/20110806nichibenrenseimei.doc
 *8 UN Human Rights Committee: Coleman v. Australia, Nr. 1157/2003。(『一般的意見34』のパラ31の脚注68,パラ34の脚注72でも引用。)
 *9 Yuji Iwasawa, International Law, Human Rights and Japanese Law, Oxford: Clarendon Press, 1998

 【添付資料】 1,フォルホーフ第2意見書(公の関心事に関する意見表明とビラ配付による威力業務妨害罪の有罪確定に言及した第6回政府報告に対する意見)
        2,日弁連会長声明(卒業式の国歌斉唱時における着席を呼びかけた行為を、威力業務妨害として有罪とした最高裁判決に対する会長声明)

 (完)

※カウンターレポート全文のPDFファイル
http://wind.ap.teacup.com/people/html/20130722itabashicounterreport.pdf
 
 
パワー・トゥ・ザ・ピープル!! パート2

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