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  道徳教育③(毎日新聞【現場から】)
 ◆ 国策の「闇」に目向けて/大阪


 劇作家、くるみざわしん=本名・胡桃澤伸=さん(52)の作品「テキスト闇教育」は、架空の団体「教育復興会議」と、その意図に迎合する下請け会社の教科書作りを巡るドタバタを描く。歴史、公民とともに道徳の教科書も俎上(そじょう)に載せた。
 道徳を巡る場面に、こんなせりふがある。
 …最後はこの22項目にそって教師が子供たちを評価しますから、学びの方向はおのずと決まってきます。子供たちはおとなからのいい評価を求めますから、自分で考え、我々がいい評価を与える答えにたどり着き、自分で考えた気になって、誇りを感じる。あらかじめ敷かれたレールに乗っていることに気づかない
 大阪で医師として働く胡桃澤さんは、「東大阪で教育を考える会」代表として教科書問題にも取り組む。


 きっかけは友人の丁章(チョンチャン)さん(50)だった。丁さんは長女の教科書「中学社会 新しいみんなの公民」(育鵬社)に引用された作家、曽野綾子さんの文章にショックを受けた。
 「人は一つの国家にきっちりと帰属しないと、『人間』にもならないし、他国を理解することもできない」とあった。
 丁さんは在日3世。祖国統一への思い、南北分断への抗議のため、法的には国籍ではない「朝鮮籍」、つまり無国籍を選んでいる。東大阪で育ち、公立校で民族教育も受けてきた。

 「こんな教科書は『平和・人権・多文化共生』を教えてきた東大阪にふさわしくない」。
 採択されないよう運動し、街頭でちらしを配った。そうした活動中「朝鮮人、帰れ」と罵倒されたこともある。育鵬社の教科書は11年に続き、15年にも採択された。

 東大阪市の野田義和市長は、全国の保守系首長でつくる「教育再生首長会議」の会長だ。
 同会議は育鵬社の教科書採択を支援する団体に有償で事務局を委託していたが、首長会議の会費・参加費には公費が支出され、それが不当だとして、胡桃澤さんが代表の市民団体「オール東大阪市民の会」は今年3月に住民監査請求をした。
 「教科書の問題が政治やヘイトスピーチの問題につながること自体がおかしい」と胡桃澤さんは話す。

 胡桃澤さんの祖父は、戦争中、長野県河野村で村長を務めた。
 国策に従い、村人を満蒙開拓団として中国東北部に送り出した。
 敗戦で開拓団の73人は集団自殺。祖父も1947年に自殺。「開拓民を悲惨な状況に追い込んで申し訳ない」と遺書にあった。
 祖父の死は長く語られなかったが、実家のかもいには祖父が縄をかけた跡がいまも残っている。
 「満蒙開拓の悲劇を繰り返すな」
 よく使われてきたスローガンを引き合いに出し、胡桃澤さんは「無責任な国策で国民が切り捨てられる『満蒙の悲劇』は既に繰り返されている」と言う。

 原発米軍基地などの問題と共に「道徳の教科化」もその例に挙げる。「政治と結びついた修身の復活」と考えるからだ。
 「われわれがそれを許しているのが問題。そこに目を向けなけれぱ」と指摘する。

 「闇教育」とは、スイスの心理学者が提唱した子供の心の成長の芽を摘む教育。道徳は政治主導で教科化された背景がある。思想のすり込みに変質する恐れはないのか。
 丁さんは「運動をしてみると、状況はまさに闇。でも、だからこそ希望の光を求めたい」と、あきらめず、取り組みを続けている。【亀田早苗】

『毎日新聞』(2019年4月12日 地方版)



 ◆ 学童保育の預かり拒否
   自治体は福祉の視点を
(『東京新聞』【視点】)
生活部・今川綾音

 小学生が放課後を過ごす学童保育(放課後児童クラブ)。共働きやひとり親の家庭が増え必要性が高まる中、児童福祉が専門でない事業者の参入によるトラブルを取材した。
 神奈川県横須賀市にある民設民営の学童保育が一年前、「指導員の言うことを聞かない」と児童二人の預かりを拒否した。保護者は、事業者に補助金を出している市に相談したが、いまだに学童を利用できずにいることを報じた(二月二十六日夕刊)。

 この記事に対し、本紙の子育てサイト「東京すくすく」に「断られても仕方がない」との指摘が多数寄せられた。
 「子どもに問題があるのに受け入れうと要求するのはモンスターペアレント」「学童にそこまで求めるな。現場は回らない」。つまり「事業者が子を選ぶのは仕方がない」という意見だ。
 一定数はあると思ったが、ここまでとは正直やり切れない思いだった。


 私も手のかかる「問題児」の親として、二年前まで「受け入れを拒否されても仕方がない」と思っていた。
 息子は一年生の時、同学年の友だちに乱暴する、指導員の言うことを聞かない、ルールを守らないーと問題行動のオンパレードだった。
 毎日学童に預けるのが指導員に申し訳なく、夏休みは遠方の両祖父母宅へ何日も行かせた。
 そんな息子に粘り強く付き合い、学童生活に徐々になじませてくれたのは指導員たちだった。
 「いろんな子がいるが、それが学童。任せていただいて大丈夫ですよ」。
 その言葉に励まされ、学童と密に連絡を取りながら二年間息子を見守ってきた。

 三年生になった今、息子は生き生きと学童に通い、目立った問題行動もなく落ち着いている。
 たしかに、受け入れ側の苦労もあるだろう。
 ただ、そもそも学童保育は「サービス」でなく「児童福祉」と位置づけられている。その視点は見落とされがちだ。

 全国学童保育連絡協議会の佐藤愛子事務局次長は言う。
 「『学童はお金になる』と参入し、『言うことを聞かないならやめてもらう』との意識で運営する事業者が増えている。でも本来は指導員に、問題のある子が納得できる指導をする力が求められる

 二月の市議会では、「子どもの立場で考えていない」との指摘も出たが、市は「事業者と保護者が話し合いにより解決してほしい」と繰り返すばかり。まるで人ごとだ。
 補助金も出しているのに当事者意識が欠けていないか。

 子どもが安全に過ごせ、保護者が安心して預けられるー。取材では、学童保育にとって一番大事な視点が置き去りにされていると強く感じた。
 二〇一五年に見直された子育て支援制度で「市町村事業」と位置付けられた学童保育。
 必要な支援を受けられない人をなくすためにも、「保育の質」の担保について、自治体がもっと手厚く関わる必要がある。

『東京新聞』(2019年4月9日)


  〔週刊 本の発見〕第101回(2019/3/21)【レイバーネット日本】
 ◆ 教育破壊がとまらない
   『英語教育の危機』(鳥飼久美子、ちくま新書、780円、2018年1月)
   『国語教育の危機−大学入学共通テストと新学習指導要領』(紅野謙介、ちくま新書、880円、2018年9月)
評者:志真秀弘

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 教育労働者は長時間労働に疲れ果て、なり手がいない状態にまで追い込まれている。
 疲弊した教育現場に追い打ちをかけるように「教育改革」が持ち込まれる。改革という名の破壊がその実態に他ならないことを明かした2冊の本をあわせて紹介したい。

 まず◆ 『英語教育の危機』(鳥飼久美子)から。

 新「学習指導要領」(2017年)によって、20年度から小学校5、6年生で英語教科が始まる。


 中・高の英語は英語で教えることが義務付けられた。すでに2008年第1次安倍内閣時に教育基本法が改悪がされた。
 それを具体化する「グローバル人材育成推進会議」(2011年)の「グローバル人材育成戦略」があり、さらに促進するための経団連提言「世界を舞台に活躍できる人づくりのために」(2013年)もある。
 鳥飼はこの提言を「英語を駆使してグローバルに闘う企業戦士の育成」と皮肉を込めて要約している。

 会話重視というが10年以上前から学校英語はそうなっている。だがそれらしい成果など今に至るも聞こえてこない。
 学校の英語は使えないという俗論がマスコミにもはびこり、現場の状態を誰も知ろうとしない。それが「英語は英語で教えろ」などという暴論になる。
 こんな「改革」は混乱をもたらすのみ。鳥飼はそう厳しく批判する。
 母語で教えてこそ「コミュニケーション能力」(学習指導要領)は深まるし、能力別学級より協同学習によって初めて学習への自律したモチーフが育つ。
 センター試験に代わる「大学入学共通テスト」にTOEICなどの民間業者試験が導入されるなど、誰のための改革なのか。これこそ無理が通れば道理引っ込むではないか。
 本書には「英語教育」にとどまらない政府の教育政策を問う厳しい批判が脈打っている。

 ◆ 『国語教育の危機』(紅野謙介)に移る。

 今回は学習指導要領(戦後にはじまり徐々に拘束力を強めた)はじまって以来の大改訂と著者は指摘する。

 センター試験に代わる「入学共通テスト」の ①記述式モデル問題例 ②マークシート式問題例 ③プレテストのそれぞれについての分析が、本書の大半を割いてなされる。
 決めつけたり、先見的に裁断したりするのを避け、設問と解答自体に潜む出題者の意図を緻密に解明する方法をとった著者によって、問題作成者たちの狙いが隠しようもなく浮き彫りになる。
 「作成者の思想(イデオロギー)」は、「現在の日本の政治・経済・社会によって規定されている『公共』の概念を絶対条件として受け入れようという意思」に他ならない。
 「問題文」を「資料」と呼び、それを軍事用語由来の「情報」などという言葉で現そうとする、その言語感覚を著者は批判する。

 高校国語の新しい科目編成では、詩、小説、評論など文学より公文書、契約書などの実用文が重視され、そのうえ「古典」なども結局後景に退くことになる。
 「『伝統』を掲げる者たちによって『伝統』が破壊されていく」との指摘は鋭い。

 かれらの復古主義は実利主義と背中合わせで、その日本愛は我利我利亡者の自己愛に他ならない。それが世界に通ずるはずはない。
 膨大な予算と人手をかけて、こんな「破壊的な社会実験」をするのか、日本の官僚主義・集団主義は「いったん走り出したら、止められない」のかと紅野は憤る。

 言うまでもないが著者ふたりはともに教育・研究者の畑の人。それがここまで強い危機感を示し発言している。
 危機であるよりすでに崩壊に等しいのが現実なのだ。そこからどんな人が育つというのか。

 政府は教育現場を思想闘争の最前線ととらえ、戦後一貫して矛先を日教組に向け、執拗な攻撃を繰り返してきた。
 教育労働者が疲れ切ってしまったのは、日教組の衰退のために他ならない。
 積み重ねられた教育実践もこわされた。学校現場にどうやって教育労働運動を蘇らせるか。それこそ喫緊の課題と思うのだ。

 *「週刊 本の発見」は毎週木曜日に掲載します。筆者は、大西赤人・渡辺照子・志真秀弘・菊池恵介・佐々木有美・佐藤灯・金塚荒夫ほかです。

『レイバーネット日本』(2019-03-21)
http://www.labornetjp.org/news/2019/0321hon



  《子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会》
 ◆ 小学校社会科「北方領土」、「竹島」、「尖閣諸島」の領土記述について


 3月26日、文部科学省は2020年度から使用する小学校教科書の検定結果を発表した。2017年に改訂された「新学習指導要領」にもとづいて作成された今回の教科書に対して、文科省は学習指導要領に忠実に記述するように、細かい検定意見を付けて教科書会社に修正させた。
 以下、まず社会科の「領土問題」に絞って、その問題点を指摘したい。他の問題についても、今後私たちの見解を随時発表する予定である。

 社会科教科書は今回、光村図書が発行せず、東京書籍、日本文教出版、教育出版の3社が発行した。
 各社ともに5年生、6年生で「領土問題」を記述しているが、このうち「北方領土」、「竹島」、「尖閣諸島」を一貫して「日本固有の領土」と記述したのは東京書籍のみで、日本文教出版と教育出版は「日本の領土」という記述と「日本固有の領土」という記述が混在していた。


 これに対して文科省は「児童が誤解するおそれのある表現である(『日本の領土』)」という検定意見をつけて、「日本の領土」を「日本固有の領土」に修正させた。
 これは「新学習指導要領社会5年」の「内容の取扱い」において、「『領土の範囲』については、竹島や北方領土、尖閣諸島が我が国の固有の領土であることに触れること」と、新しく明記されたことにもとづく。

 また、東京書籍5年の竹島に関する記述に対して、「児童が誤解するおそれのある表現である(竹島に対する我が国の立場を踏まえた現況について誤解する)」という検定意見をつけ、「日本海上にある竹島は、日本固有の領土ですが、韓国が不法に占領しています」という元の記述に、「日本は抗議を続けています」を付け加えさせた。
 尖閣諸島についても同様に「児童が誤解するおそれのある表現である(尖閣諸島の支配の現況について誤解する)」という検定意見をつけ、「東シナ海にある尖閣諸島は、日本固有の領土ですが、中国がその領有を主張しています」という元の記述に、「領土問題は存在しません」を付け加えさせた。

 教育出版5年の尖閣諸島に関する記述に対しては、「領土をめぐる問題」という記述を「領土問題」と修正させたり、「中国が自国の領土であると主張しています」という記述を、「国としての適切な管理をこれまで続けているにもかかわらず、中国が自国の領土であると主張しています」と修正させた。

 これらの検定意見は5年の「新学習指導要領・解説」において、次のような実に細かい具体的な指示がなされていることにもとづく。
 「領土の範囲について指導する際には、竹島北方領土(歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島)尖閣諸島は一度も他の国の領土になったことがない領土という意味で我が国の固有の領土であることなどに触れて説明することが大切である。また、竹島や北方領土の問題については、我が国の固有の領土であるが現在大韓民国ロシア連邦によって不法に占拠されていることや、我が国は竹島について大韓民国に繰り返し抗議を行っていること、北方領土についてロシア連邦にその返還を求めていることなどについて触れるようにする。さらに、尖閣諸島については、我が国が現に有効に支配する固有の領土であり、領土問題は存在しないことに触れるようにする。その際、これら我が国の立場は、歴史的にも国際法上も正当であることに踏まえて指導するようにする。」
 2008年に改訂された前学習指導要領社会5年では、そもそも「学習指導要領」そのものには領土問題に関する具体的な記述はなかった。ただ「解説」において、「領土については、北方領土の問題についても取り上げ、我が国固有の領土である、歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島が現在ロシア連邦によって不法に占拠されていることや、我が国はその返還を求めていることなどについて触れるようにする」と、北方領土を「我が国固有の領土」と定義し、「不法に占拠されている」と踏み込んだのであった。これは第一次安倍政権が2006年に「教育基本法」を改悪し、「愛国心」を盛り込んだことにもとづいて行われたものである。

 2012年末に復活した安倍政権は、2015年には「道徳」を正式に教科化し、2017年には「小学校学習指導要領」を改訂し、竹島や尖閣諸島も「我が国の固有の領土」と定義し、先に見たように「解説」ではどのように記述すべきかを具体的に指示した。
 この「解説」にのっとって、各社は「日本固有の領土」とか、韓国・ロシアが「不法占拠」とか、尖閣諸島に「領土問題はない」と積極的に記述したのであったが、それでも文科省は部分的に不十分な記述があるのを見つけ出し、徹底的に修正させたのである。

 しかし、各社が竹島や尖閣諸島まで「日本固有の領土」とか、竹島を「不法占拠」とかと記述するのは今回が初めてのことではない。すでに現行の小学校教科書はそのように記述している。
 北方領土にしか強制されていないにもかかわらず、各社は自ら新学習指導要領を先取りして記述を変えてきた。まさしく“忖度”したのである。だがそれは安倍政権とその背後にいる日本会議などの右派勢力が、陰に陽に教科書出版社に“圧力”をかけた結果なのだ。

 そもそも、「新学習指導要領」ですら、「領土問題」に関する記述を求めているのは5年であって、6年では直接の言及はない。にもかかわらず3社全てが5年、6年ともに記述している。
 これは中学校の教科書でも同じ傾向である。
 「地理的分野」でしか「領土問題」については記述しなくてもよいにもかかわらず、「公民的分野」はもちろんのこと、いくつかの出版社は「歴史的分野」でも積極的に記述し、「固有の領土」たる所以を補強したり、かっての住民の郷愁を紹介し、情緒的な共感を呼ぼうとしているのである。
 どれだけの“圧力”があるのかが推測されるが、同時に「どこまで迎合するのか。それでよいのか」と出版社には問わねばならないだろう。

 「領土問題」は実効支配している方が有利である。
 日本政府はロシアが実効支配している北方領土と、韓国が実効支配している竹島には「領土問題がある」と主張し、日本が実効支配している尖閣諸島には「領土問題はない」としているが、これはダブルスタンダードあり、とうてい国際社会を納得させうるものではない。

 三つの「領土問題」には歴史的背景があり、いずれも日本の侵略戦争と深く結びついている。
 日本が尖閣諸島の領有を宣言したのは日清戦争の、竹島領有を宣言したのは日露戦争の過程であり、日本側に有利な戦況の中で一方的に領有を宣言したのであった。
 北方領土は日本がポツダム宣言を早期に受け入れていれば、ソ連に占領されることもなかった。

 このような歴史的背景を教えることなく、相手国の主張を紹介することもなく、日本側の主張だけを一方的に教えるのは極めて危険である。
 「領土問題」は双方の国民のナショナリズムを刺激しやすく、開戦のきっかけにもなりやすい。にもかかわらず、安倍政権は「領土問題」を煽り、子どもに相手国への反感を刷り込もうとしているのだ。

 これは、かっての日本の侵略戦争にともなって起こった日本軍「慰安婦」問題も、強制連行問題も、南京虐殺問題も、「日本には責任がない」、したがって謝罪も、賠償も、語り継ぐ教育も必要ないとする安倍政権の不誠実な態度と一体のものである。

 安倍首相の悲願は「憲法改正」である。自衛隊を「軍隊」として憲法に位置付け、アメリカの戦争に積極的に協力して海外で戦争ができるようにし、軍事大国として世界で覇権を競える国が安倍首相にとっての「美しい国」なのだ。
 しかし憲法だけ変えても、兵士になる国民とそれを支える国民がいなければ戦争はできない。だから教科書で「日本人の誇り」「愛国心」を刷り込み、他国への反感を煽るのだ。

 私たちはこのような安倍首相や右派勢力の思惑に、子どもたちをさし出すことを断固として拒否する。
 74年前、悲惨な敗戦に直面して大多数の国民は「日本国憲法第9条」を歓迎し、「二度と戦争をしてはならない」と誓った。戦争は他国民も自国民も殺す結果しかもたらさないことを、私たちの祖父母や父母は身をもって知った。彼らの願いを私たちは決して無駄にしてはならない。

 「平和」があってこそ、子どもたちは夢も描ける。かっての戦争の実相を伝え、なぜ無謀な戦争に突き進んだのかを反省し、二度と戦争のない世界を作るにはどうすればよいのかを考える糧になる教科書を、子どもたちには渡したい。私たちはそのための努力を惜しまない。

 今年は道徳も含む全教科の小学校教科書の採択の年である。
 学習指導要領に縛られているため、どの教科書にも問題がある。しかし、そのような中でも少しでも良い教科書を作ろうと努力している編集者もいる。私たちは各社の教科書をきちんと検討し、より良い教科書を子どもたちに届けられるように、全国の市民とともに取り組む決意である。

『子どもたちに渡すな!あぶない教科書大阪の会』(2019年3月29日)


◎ 稲田朋美自民党筆頭副幹事長による歴史を反省しない発言に抗議する!
2019年3月20日
子どもたちに渡すな!あぶない教科書大阪の会

 去る2月25日に、自民党の稲田朋美筆頭副幹事長は、東京都内の講演会で「韓国はでたらめなことを言う。日本は大人の対応をやめ、教科書検定基準の『近隣諸国条項』から韓国だけは除外すると宣言すべきだ」と主張した。私たちはこのような歴史をかえりみない発言を許さない!稲田氏には発言の撤回と真摯な反省を強く求める。

 「近隣諸国条項」とは、1982年に教科用図書検定基準に付け加えられた「近隣のアジア諸国との間の近現代の歴史的事象の扱いに国際理解と国際協調の見地から必要な配慮がされていること」という規定を指す。
 そのきっかけとなったのが、1981年度まで10年間の高校日本史教科書の検定によって、「侵略」が「進出」に書きかえさせられていたことであった。


 それのみではない。韓国の3・1独立運動を「暴動」と記述している教科書があったり、「朝鮮人には国民徴用令の適用もあった」との検定意見をつけて、強制連行の事実をうやむやにする表現に改変させるなど、戦前の植民地支配や侵略戦争を正当化するかのごとき検定がおこなわれていたのである。

 これらに対して、韓国をはじめとする近隣諸国からは当然にも厳しい抗議の声が上がった。
 その結果、当時の宮沢官房長官は「我が国としては、アジアの近隣諸国との友好、親善を進める上でこれらの批判に十分に耳を傾け、政府の責任において是正する」と表明し、検定基準に「近隣諸国条項」が付け加えられたのである。

 教科書に関する国際的公約の意味を持つ宮沢官房長官談話では、冒頭で「日本政府及び日本国民は、過去において、我が国の行為が韓国・中国を含むアジアの国々の国民に多大の苦痛と損害を与えたことを深く自覚し、このようなことを二度と繰り返してはならないとの反省と決意の上に立って平和国家としての道を歩んできた」と述べられている。
 戦前の対外政策を正当化することは許されないとの認識が明確にされているのだ。「近隣諸国条項」は「平和国家」としての日本の基本的姿勢を教科書記述に貫くために、教科書検定基準として不可欠の条項である。

 しかるに稲田氏は、この「近隣諸国条項」から韓国のみを除外するという支離滅裂な発言をおこなった。国家としての反省を表明するための国際公約である「近隣諸国条項」から特定の国だけを除外するなどありえない。
 にもかかわらず、安倍首相をはじめとして与党の政治家から稲田氏への批判は一切ない。このような政府の態度が、ますます韓国をはじめとするアジア諸国との摩擦を拡大し、日本への不信感を増大させている。
 今回も、元徴用工の訴えが韓国の裁判所で認められたことを稲田氏が「でたらめ」と決めつけ、韓国に「配慮」は必要ないと開き直ったことが発端である。

 政府見解を必ず書かせるなど、検定基準は安倍政権になってから大きく改悪されてきた。稲田氏の発言は、検定基準の良心ともいえる「近隣諸国条項」を最終的になきものにしようとする第一歩である。私たちは断じて許さない!

 今年は小学校教科書の採択の年であり、まもなく検定結果が発表される。私たちは検定がどのようになされたかを注意深く分析し、問題点を明らかにするつもりである。
 歴史教科書の記述にはアジア諸国も注目している。私たちは韓国をはじめとするアジアの人々と手を携え、アジアの平和構築に役立つ教科書が子どもたちの手に届くように努力する決意である。

 ■賛同団体(43団体)
横浜教科書採択連絡会、藤沢の教科書・採択問題にとりくむ会、子どもたちに「戦争を肯定する教科書」を渡さない市民の会(愛知)、教科書問題を考える北摂市民ネットワーク、「戦争教科書」はいらない!大阪連絡会、教科書問題を考える市民ネットワーク・ひろしま、えひめ教科書裁判を支える会、香川の子どもと教科書ネット、子どもの教科書を読む会・北九州、北九州教科書ネットワーク、教科書ネットくまもと、子どもと教科書 市民・保護者の会、教科書の問題を考える東予の会、栃木県 下都賀地区教科書問題と教育を考える会、宗教者平和の会・今治、自由空間創楽邑、東京都学校ユニオン、子どもの未来を望み見る会、高槻人権平和交流会・あすネット、(「君が代」不起立処分と闘う)グループZAZA、もりナビ(守口から平和と民主主義を考える会)、再任用問題(野村支援)連絡会、日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク、福岡地区合同労働組合、南京大虐殺60ヵ年大阪実行員会、東大阪で教育を考える会、学校労働者ネットワーク・高槻、サポートユニオンwithYou、「アジアから問われる日本の戦争」展、関西わだつみ会、猪飼野セッパラム文庫、トッケビ プンムルペ、日本軍「慰安婦」問題解決のために行動する会・北九州、「日の丸・君が代」強制反対・大阪ネット、高槻「タチソ」戦跡保存の会、教職員なかまユニオン、リブ・イン・ピース9+25、子どもに「教育への権利」を!大阪教育研究会、関西合同労組、関西合同労組大阪支部、教育基本条例下の辻谷処分を撤回するネットワーク、過去と現在を考えるネットワーク北海道、杉並の教育を考えるみんなの会 
 ■賛同個人(172名、うち公表148名 非公表24名)
浪本勝年(立正大学名誉教授)、半沢英一(元北海道大学・金沢大学教員)、斉藤政夫(北陵クリニック事件・神奈川の会 幹事)、中沢浩二、松岡環(銘心会南京代表)、枡田幸子(元教員)、胡桃沢伸(精神科医、劇作家)、丁章(詩人)、おかだだい(守口市民)、大島静子、高嶋伸欣(琉球大学名誉教授)、山田雅美(とよなか平和ネット)、野村尚(元教員)、小牧 薫(歴史教育者協議会)、田中直子(日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク・元教員)、方清子、HARUHIRO HIGASHIDA、橘 陽一郎(非常勤講師) 、森 一女(南京大虐殺60ヵ年大阪実行委員会)、黒田静代(元教職員)、杉本健吉、愼 民子、村上さとこ(北九州市議会議員)、梶原得三郎(草の根の会・中津 代表)、岩川 保久(自営業)、浜口万里子、吉岡祈子、兼崎暉(個人)、村田民雄、山田光一(元教員)、久保井規夫(アジア民衆歴史センター主宰)、福井幾子(元教員)、中西幸男、木村幸雄(子どもと教科書 市民・保護者の会)、横原由紀夫(東北アジア情報センター(広島)運営委員)、奥村悦夫(えひめ教科書裁判を支える会・共同代表)、竹林隆(大阪全労協事務局長)、小野政美(愛知県元小学校教員)、増田都子(元教員)、近正美(地理教育研究会)、みつはし ひさお(千葉高退教)、井前弘幸(大阪府立高校教員)、趙博(芸人)、渡部秀清(ひのきみ全国ネット)、松田幹雄(教員)、井上淳(不二越強制連行・強制労働訴訟連絡会)、富山裕美(出版労連)、宮本 博志(狭山再審を求める市民の会・神戸)、米白貞美、京極紀子(「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会)、毛利加代子、増田直美、遠藤譲(上尾の教育を考える市民の会)、岸野令子、古賀典夫(怒っているぞ!障害者きりすて!全国ネットワーク世話人)、西端順子(南京60・大阪実行委員会所属)、大石恵子、福田隆博、安藤哲也(市民)、有本求己(事業主) 、松岡勲、平野かおる、白倉 和典、吉田ちあき、朝倉清信、藤沢紹子(真宗大谷派 頓随寺 前住職)、木下啓子(教科書の問題を考える東予の会)、宮田吉陽 、田中豊子 、花輪紅一郎(元教員)、額賀敏秀、浅野 敏勝(会社員)、八鍬隆宏 、槇原実 、山根誠一郎(無料塾 Robe つくば学習会 ボランティア・コーチ)、林 多恵子(次の世代のための九条の会)、吉塚晴夫(藤沢9条の会)、久喜緑 、永田雅人(会社員)、志田なや子(弁護士)、藤井幸之助(猪飼野セッパラム文庫主宰)、城田純生 、井上博之 、村田健治(介護士) 、志水博子(元教員)、濱田克子、山口 広、長谷川照雄(東戸塚9条の会)、藤本泰成(フォーラム平和・人権・環境 共同代表)、大野ときみ(大阪市在住)、山口和子 、栗山次郎、増田哲也(元高校教員)、宮崎庸人(関西合同労組執行委)、堀江節子(コリア・プロジェクト@富山)、山田肇(元小学校教員)、荒木淳子、間苧谷学(元高校教員)、持田早苗(ふじさわ9条の会)、金子不二子(ふじさわ9条の会)、奥野泰孝(大阪府教員)、陶山喜代子(元教員)、菅 平和(元教員)、吉田正弘(退職教員)、福嶋常光(元都立高校教諭)、木谷恭子(無職)、橘 陽一郎(非常勤講師)、永戸紘雄(子どもに「教育の権利」を!大阪教育研究会会員)、八木和美、西澤真樹子(大阪自然史センター)、中田 益宏(戦争あかん!ロックアクション)、坪川宏子(「慰安婦」問題解決オール連帯ネットワーク)、喜多幡 千代(おんな・こどもをなめんなよ!の会)、石川逸子(詩人)、山県順子(山口県)、佐藤千代子、合田享史(フリーランス・ライター)、高井弘之(フリーライター)、田中利幸 、岡原美知子、古屋敷一葉(カトリック)、中島 康子(市民)、村上恵理子(日本語教師)、松尾哲郎(大阪市民)、松尾和子(大阪市民)、山本盾(日本キリスト教会尾道西教会牧師)、小林久公(過去と現在を考えるネットワーク北海道 代表)、中村薫、西郷 晶良(地球市民)、高木 睦子(I女性会議富山県本部 副議長)、桜井大子、宇治谷 明美(I女性会議)、石川 幸枝、五郎丸聖子、丸田潔、城山大賢(浄土真宗本願寺派僧侶)、都築寿美枝、土井桂子(日本軍「慰安婦」問題解決ひろしまネットワーク共同代表)、京極紀子(「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会)、佐藤奈保子、小泉雅英(フリーディレクター)、石垣敏男(埼玉県)、南野 正人、水野 実、下末かよ子 、米村泰輔(関西合同労働組合執行委員)、栗原通了(日本基督教教団西中国教区)、寺尾光身(名古屋工業大学名誉教授)
『子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会』(2019-03-31)
https://blog.goo.ne.jp/text2018/e/6848fd17e8376e521b81cdb460d7ce94



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