今 言論・表現の自由があぶない!

弾圧と戦争が手をつないでやってきた! 即時閣議決定すべきは個人通報制度批准!! ピース9 国連経済社会理事会正式協議資格NGO

■こども 危機!■

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索
  
 ◆ 「人間と社会」毒抜きの試み その後 (被処分者の会通信)
O(K・定)

 四年生を対象にした、「人間と社会」「総合的な学習の時間」の報告をお届けします。
 全員が就職希望。とはいえ“声優になりたい”“コンピューターの仕事がいい”“夢は動物園の飼育員”という彼らの希望と、高卒求人とのギャップは大きく、無理だと知ると「もう何をしていいかわからない!」「フリーターがいい」となります。それでも、彼らは自分の力で生きていかなければなりません。

 彼らには1年前から前年度の求人票を見せて選んでもらい、選んだ理由を発表してもらいました。その上で求人票の見方を話します。
 雇用形態の違い、勤務時間は固定か変形制か、時間外労働は平均何時間か。年間の休日は何日か。「シフト制」はバイトのように好きな時間に働けるわけではないので、要注意。


 固定残業代込みで給料が高く見せていないか。事情のある生徒には寮があるかも重要です。そして、労働組合はあるか(ほとんど組合はないし、あっても連合系の労組なのですが)。

 こうしていくと、「残業時間って何時間までなら大丈夫なの?」などと生徒から疑問が出てきます。待ってました!です。
 こんなふうにして、一方で常識的な“就活スキル”の訓練も交えながら、少しずつ現実に働くことについて語り合ってきました。
 11月以降は、入社したら労働条件通知書就業規則は必ずもらおう、困ったときに相談できるところ、ブラック企業に転職しないために、などを話してきました。

 1月末、「最後の授業は僕がやります」と、担任から申し出がありました。
 この1年半の学習の総括作文を書かせてくれたのです。いただいた作文は、不安ながらも頑張ろうという気持ちのこもった文章でした。
 そして、私の話を、彼らなりに受け止めてくれていたことが伝わってきました。
 「トラブル等が起こるかもしれないので、それが不当な事だったら労働組合の首都圏青年ユニオンに相談したいと思います。」

 「労働法をしっかりと理解し活用しようと思う。なぜなら、サービス残業、りストラといった言わゆるブラック企業なのか判断出来るようにしときたいからです。なにもわからず働いて体を壊しでもしたら自分自身が知らなかったことに関してなにも出来ないからです。」

 「これから先ブラック企業に入ってしまったときはこの一年半で学んだことを思い出して、ブラック企業と戦っていこうと思います。」
 最も心配していた、自衛隊に入隊する生徒は次のように書いていました。
 「自衛隊はイジメが酷いとよくききます。イジメに合って自衛隊を辞めてしまう人がよくいます。もしかしたら私も同じ目に合う可能性はゼロではありません。……自衛隊を辞めて他の会社につくというのも第二の人生を歩む事だと思います。」
 そして、多くの生徒が、私の呼びかけに答えて、困ったことがあったら学校に相談に来ると書いています。
 我慢か逆切れの二択ではなく、労働者としての権利の担い手になってほしい。けれど、口下手な彼らが外部の相談機関をうまく活用できる気がしません。
 私も来年で定年、学級減で過員解消になるかもしれません。けれどもう少し大人になるまで、卒業生も支えてあげられる学校、教員でありたい。それが私の願いです。

『被処分者の会通信 122号』(2019年3月19日)



  =高校学習指導要領改訂と教科書(出版労連 教科書レポート)=
 ◆ 1 改訂の特徴


 2017年の義務教育の学習指導要領改訂に続き、2018年には高等学校の学習指導要領が改訂された。その特徴を見てみよう。

 (1)全体的な特徴
 1.分量の増大

 学習指導要領全体の分量が、大幅に増加している。
 現行学習指導要領はA4判296ページであるが、改訂された学習指導要領は同じA4判で651ページに増加している。いずれの教科・科目でも分量が大幅に増加し、詳細化している。その結果、教育内容はもちろん、教科書の内容も詳細なところまで拘束されることになる。
 一方、今回の改訂で新設された前文では、「学習指導要領とは……教育課程の基準を大綱的に定めるもの」としている。前文の趣旨と本編の内容量に整合性がとれていない


 2.第7款「道徳教育に関する配慮事項」を新設

 第1章総則に、新たに第7款「道徳教育に関する配慮事項」を設け、「校長の方針の下に、道徳教育の推進を主に担当する教師(「道徳教育推進教師」という。)を中心に、全教師が協力して道徳教育を展開すること。なお、道徳教育の全体計画の作成に当たっては、……各教科・科目等との関係を明らかにすること。その際、公民科の『公共』及び『倫理』並びに特別活動が……中核的な指導の場面であることに配慮すること」とある。
 全教科にわたって「道徳」に配慮すること、とりわけ「公共」や「倫理」での取り扱いを要請している。

 3.○○についての見方・考え方

 各教科・科目の冒頭に、「○○についての見方・考え方を働かせ……資質・能力を育成する」とする趣旨の文言が置かれたが、「○○についての見方・考え方」の内容は述べられていない
 例えば、新たな科目「現代の国語」では「言葉による見方・考え方を働かせ」とあるが、「言葉による見方・考え方」がどのようなものかの説明はない。

 義務教育の学習指導要領では「見方・考え方」の具体的な内容は、その後発行された「学習指導要領解説」で述べている。高等学校の場合も同様に学習指導要領解説で説明している。
 法的拘束力を有すると文科省が主張する「学習指導要領」の内容と解釈を、法的拘束力がない「解説」で述べることになり、脱法的といわざるをえない

 4.前文の新設

 義務教育の学習指導要領と同様に前文を新設し、2006年に「改正」された教育基本法の第2条(公共の精神、伝統と文化の尊重、国と郷土を愛するなど)が記載されている。
 「改正」法案の国会審議では「愛国心」をめぐり大きく議論が分かれた。このように議論の分かれる特定の価値観が、子どもに押しつけられることになりはしないだろうか。

 5.「アクディブ・ラーニング」から「主体的・対話的で深い学び」へ

 中教審答申の段階では、生徒の能動的な学習をアクティブ・ラーニングという用語で取り上げていた。しかし、改訂された学習指導要領ではその用語は姿を消し、「主体的・対話的で深い学び」となり、その実現をめざすこととなった。
 名称は異なるものの、従来の学習を受動的な学習ととらえ、そうではない能動的な学習をめざすとした。
 また、各教科・科目共通に、
  (1) 知識・技能の習得、
  (2) 思考力・判断力・表現力等の育成、
  (3) 学びに向かう力、人間性等の酒養の実現
 をめざしている。

 6.情報手段の積極的活用

 第1章総則第3款に、「各学校において、コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を活用するために必要な環境を整え、これらを適切に活用した学習活動の充実を図ること」とある。
 しかし、そのための十分な財政措置がとられるかどうかはいまだ確定していない。

 (2)大きく変わる科目

 専門学科を除く各学科に共通する各教科では、55科目のうち22科目で新設、または内容の見直しが行われた。
 なかでも、国語科、地歴・公民科、外国語科、情報科などでは科目が大きく変更された。
 例えば国語科では、これまで必履修科目であった『国語総合(4単位)』にかわり『現代の国語』『言語文化』(各2単位)が必修科目となり、選択科目の『国語表現』『現代文A』『現代文B』『古典A』『古典B』が『論理国語』『文学国語』『国語表現』『古典研究』にかわった。
 また、理数という教科および『理数探究基礎』『理数探究』という科目が新たに設置された。詳しくは、p.34の一覧表をご参照いただきたい。
 ※文科省「高等学校学習指導要領の改定のポイント」
 http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/02/19/1384661_002.pdf

『出版労連 教科書レポート No.61』(2018)



 
 ◆ <情報>検定情報の一般向け公開は5月28日までお預け!
   皆さま     高嶋伸欣です


 少し長いですが、検定結果公表についての問題提起です。
 昨日夕刻の放送、今朝の新聞から小学校教科書の検定結果が一斉に報道されましたが、それらの一次資料に当たる白表紙本や検定意見一覧、修正表などの基礎的情報の公開は、相変わらず5月28日までお預けです。
 その公開日程さえ、記事にしているのは『東京』『産経』『日経』だけです。『朝日』『読売』『毎日』にはその情報も載っていません。

 かつては、4月20日過ぎに東京で公開を始めていた(06年は4月20日〜7月31日)のを、09年以後は5月に遅らせ、さらに16年には6月7日になってようやく公開しました。



 遅らせた名目は「見本本が揃うのを待つため」とされていましたが、以前は「見本本は提出され次第に順次公開する」ということでした。見本本が早くできるところと遅いところの不公平を避けるというのであれば、「科目ごとに揃ってから順次公開する」ことにすればすむことです。
 それに今回の場合も、文科省は「公開」の趣旨として「教科書検定へのより一層の理解を得るため」としています。
 言行不一致の白々しさは明らかです。

 私はこの問題をこ09年以来指摘し続けていますが、文科省は耳を貸しませんし、報道関係者がほとんど無関心であることも、今朝の各紙報道ぶりで明らかです。

 記者クラブで独占的に情報提供を受ける特権の安易さに浸り切り、結果的に文科省による情報統制体制に一員としての役割を果たし続けていることに疑問を感じないメディアは、結局のところ「虎の威を借るキツネ」の文科省官僚の軍門に下っているようにも見えます。

 日程を載せている新聞を含めて、こうした問題点について触れているものが今回も一紙もありません。
 『日経』の場合、公開日程を「5月から」として月末であることを伏せ、記事の見出しを「修正過程明らかに」とするなど、文科省へのすり寄りが露骨です。

 *それに最初の東京会場が長年、交通不便な財団・教科書研究センター(江東区千石)なのも不可解です。公開期間中、教科書課の職員が派遣されているます。
 文科省旧館(虎ノ門)の「情報ひろばラウンジ」で同時公開したこともある(11年と12年、17年)のですから、最低限、同時開催は可能なはずです。

 また東京以後の各地方での会場は公共施設で、施設の使用料等は〇か低額と思われます。
 対して東京の財団の施設での公開は低額で済んでいるのか。常駐する教科書課の職員の経費を含めて割高ではないかと思われます。
 財団は、文科省官僚の天下り指定席の一つです。
 なぜいつまでも不便な会場を使い続けるのか、私たちが疑問を表明しても文科省の官僚は耳を貸しません。

 ジャーナリストの出番ではないでしょうか。

 *今年の公開日程と会場についての文科省の説明は、文科省HPの「報道」をクリックしてみて下さい。

     以上、ご参考までに 文責は高嶋       拡散・転送は自由です
 
 ◆ 稲田朋美議員による歴史を反省しない発言
   への抗議声明に賛同(団体・個人)をお願いします


 大阪の会の伊賀です。転送・転載大歓迎です。
 2月25日の稲田朋美発言「近隣諸国条項から韓国を除外せよ」)に対する抗議文を作成しました。
 「近隣諸国条項」から特定の国を排除するなどありえないことですが、これは「近隣諸国条項」そのものをなきものにするための第一歩に過ぎません。このような妄言があっても安倍政権からは何のおとがめもなく、むしろ稲田の政治的復権のスタートのごとき様相を見せています。
 しかしこのような妄言が堂々となされるのは、韓国を敵視し、対立を煽る雰囲気が今の日本社会に作られつつあるからで、私たちの力不足も同時に問われているといわねばなりません。都内の講演会での発言ということで、一部のマスコミしか報じませんでしたが、私たちは稲田の妄言をきちんと批判し、日本の市民社会はこのような排外主義を許さないという姿勢をきちんと見せたいと思います。


 ぜひ多くの団体・個人の方からの賛同をお願いいたします。
 よろしくお願いいたします。

 ■ 下記の抗議文への団体賛同・個人賛同を呼びかけます。
◇団体賛同の場合
  団体名をお知らせください。
◇個人賛同の場合
  お名前
  お立場(できればで結構です)
  お名前の公表(インターネットを含む)の有無
◇締め切りは3月29日(金)
◇送り先
  メール mailto:iga@mue.biglobe.ne.jp
◇PC・スマホ用署名ページ
http://form01.star7.jp/new_form/?prm=82dc43-14%2F%2F11-0583fb

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
稲田朋美自民党筆頭副幹事長による歴史を反省しない発言に抗議する!
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

 去る2月25日に、自民党の稲田朋美筆頭副幹事長は、東京都内の講演会で「韓国はでたらめなことを言う。日本は大人の対応をやめ、教科書検定基準の『近隣諸国条項』から韓国だけは除外すると宣言すべきだ」と主張した。私たちはこのような歴史をかえりみない発言を許さない!稲田氏には発言の撤回と真摯な反省を強く求める。

 「近隣諸国条項」とは、1982年に教科用図書検定基準に付け加えられた「近隣のアジア諸国との間の近現代の歴史的事象の扱いに国際理解と国際協調の見地から必要な配慮がされていること」という規定を指す。
 そのきっかけとなったのが、1981年度まで10年間の高校日本史教科書の検定によって、「侵略」「進出」に書きかえさせられていたことであった。
 それのみではない。韓国の3・1独立運動を「暴動」と記述している教科書があったり、「朝鮮人には国民徴用令の適用もあった」との検定意見をつけて、強制連行の事実をうやむやにする表現に改変させるなど、戦前の植民地支配や侵略戦争を正当化するかのごとき検定がおこなわれていたのである。

 これらに対して、韓国をはじめとする近隣諸国からは当然にも厳しい抗議の声が上がった。
 その結果、当時の宮沢官房長官は「我が国としては、アジアの近隣諸国との友好、親善を進める上でこれらの批判に十分に耳を傾け、政府の責任において是正する」と表明し、検定基準に「近隣諸国条項」が付け加えられたのである。

 教科書に関する国際的公約の意味を持つ宮沢官房長官談話では、冒頭で「日本政府及び日本国民は、過去において、我が国の行為が韓国・中国を含むアジアの国々の国民に多大の苦痛と損害を与えたことを深く自覚し、このようなことを二度と繰り返してはならないとの反省と決意の上に立って平和国家としての道を歩んできた」と述べられている。戦前の対外政策を正当化することは許されないとの認識が明確にされているのだ。
 「近隣諸国条項」は「平和国家」としての日本の基本的姿勢を教科書記述に貫くために、教科書検定基準として不可欠の条項である。

 しかるに稲田氏は、この「近隣諸国条項」から韓国のみを除外するという支離滅裂な発言をおこなった。国家としての反省を表明するための国際公約である「近隣諸国条項」から特定の国だけを除外するなどありえない。
 にもかかわらず、安倍首相をはじめとして与党の政治家から稲田氏への批判は一切ない。このような政府の態度が、ますます韓国をはじめとするアジア諸国との摩擦を拡大し、日本への不信感を増大させている。今回も、元徴用工の訴えが韓国の裁判所で認められたことを稲田氏が「でたらめ」と決めつけ、韓国に「配慮」は必要ないと開き直ったことが発端である。

 政府見解を必ず書かせるなど、検定基準は安倍政権になってから大きく改悪されてきた。稲田氏の発言は、検定基準の良心ともいえる「近隣諸国条項」を最終的になきものにしようとする第一歩である。私たちは断じて許さない!

 今年は小学校教科書の採択の年であり、まもなく検定結果が発表される。私たちは検定がどのようになされたかを注意深く分析し、問題点を明らかにするつもりである。
 歴史教科書の記述にはアジア諸国も注目している。私たちは韓国をはじめとするアジアの人々と手を携え、アジアの平和構築に役立つ教科書が子どもたちの手に届くように努力する決意である。

2019年3月20日
子どもたちに渡すな!あぶない教科書大阪の会

 ◆ 「規制緩和」じゃない 〜どこに暮らしていても最低限の保育を (教科書ネット)
   放課後児童クラブ(学童保育)の「従うべき基準」の参酌化でどうなるのか?
糸山智栄(いとやまともえ 岡山県学童保育連絡協議会会長)

 2019年1月28日、首相の施政方針演説に「学童保育」が盛り込まれました。「自治体の裁量を拡大するなどにより、学童保育の充実を進めます」
 学童保育が注目されているのには、歴史の重みを感じますが、学童保育の「従うべき基準」の参酌化が「学童保育の充実」に進むのでしょうか。
 私は、学童保育に二人の子どもがお世話になりながら、仕事、失業、ヘルパー資格取得、登録ヘルパー、介護事業所起業と人生を支えてもらいました。現在28歳になる長男が学童保育を利用し始めた1997年に法制化し、児童福祉法に根拠をもつ公的な事業になりました。
 当時、学童保育の利用児童数は30万人ほどだったと記憶しています。


 30万人でもかなり多い印象で、20年前の当時ですら、入所できないかもしれないと、我が家は、隣の学区に引っ越して、学童保育に入れそうな小学校に入学させたほどでした。
 念願かなって、入所できた学童保育でしたが、当時のクラブは、落ち着かない雰囲気で、「ここに行かせて、働くのか」、喧騒の中、戸惑っている長男の寂しそうな姿に人生で1度だけ、働き続けることを切なく思いました。
 それから20年が過ぎ、2018年5月の学童保育の利用者は121万人。それでも入れない子どもがいます。

 待機児数も発表されていますが、保育園とは違い、きちんとした待機児数をカウントする仕組みが整っていないため、潜在的な待機児童、あるいは、集団生活になじめない等の理由で退所している子どももいるはずです。保育園や高齢者のサービスと違って、多くの地域では学区にひとつで、選択肢のない場合が多いのです。

 学童保育は、法律上は「放課後児童クラブ」と呼ばれ、就労等の理由により日中、家庭に保護者のいない子どもが、放課後および学校休業日に安全に安心して過ごすことのできる「毎日の生活の場」とされています。
 子どもたちのよりよい「生活の場」を保障しようと、全国各地で保護者や指導員が要望を自治体に届け、そして、自治体がそれぞれの状況に合わせて、整備してきた歴史があります。
 戦後から、高度経済成長期を経て、少子化、50年以上にわたって、先人たちの思い、今の保護者の願い、行政の力で、地域の子どもたちの生活を守ってきました。
 こうした歩みであるが故に、地域差が大きいのが学童保育の特徴でもあります。
 運営主体、施設・指導員・開設時間、おやつの有無、利用料、市町村でも違い、同じ市内でも異なるという場合もあります。

 そんな中・4年前の2015年には、厚生労働省令「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準」(以下・「省令基準」)および「放課後児童クラブ運営指針」が策定されました。
 そして、それに呼応して国の予算も大幅に拡充されはじめました。

 ○2015年に策定された「省令基準」では、以下の2点が「従うべき基準」として定められました。
 ①「放課後児童支援員」を「支援の単位」ごとに原則2人以上配置する(配置基準)
 ②「放課後児童支援員」の資格を取得するためには・保育士や社会福祉士・教諭などの有資格者、大学で一定の決められた課程を履修した者、高卒以上で2年以上児童福祉事業に従事した者などの9項目のいずれかの基礎要件をもつ者が、都道府県が実施する16科目24時間の「放課後児童支援員認定資格研修」を受講し、修了することが必要である(資格)

 待望の1歩でした。全国の様々な状況の中、せめて、全国、どこに住んでいても、「資格者を含む複数配置での保育」が保障されました。
 保護者の安心はもちろんですが、これまで待遇の良くない中、子どもの保育に力を注いできた学童保育指導員が職業として、社会的に認められた喜びも大きく、さらに、「資格者の複数配置」へ進むものと期待しました。

 1997年の法制化から18年、長い道のりでした。共通の基準としてありましたが、学童保育の実施主体である「市町村」が「従うべき基準」はこの2つのみです。
 ところが、「省令基準」が定められてわずか4年、このたびの「対応方針(案)」では、経過措置期間中にもかかわらず、「学童保育の『全国的な一定水準の質』」を確保するという「省令基準」策定時の趣旨と逆行する方向が発表されました。
 学童保育に関わって、児童福祉法を次のように改定することが閣議決定され、大きく報道されています。
 「従うべき基準」が「参酌すべき基準」に変更されることで、学童保育の質の低下、市町村格差の拡大を危惧しています。3年前の状況に逆戻り、それ以上の悪化も考えられます。
 放課後児童健全育成事業(6条の3第2項及び子ども・子育て支援法(平24法65)59条5号)に従事する者及びその員数(34条の8の2第2項)に係る「従うべき基準」については、現行の基準の内容を「参酌すべき基準」とする。
 なお、施行後3年を目途として、その施行の状況を勘案し、放課後児童健全育成事業の質の確保の観点から検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずる。
 人材確保の困難さから、この「参酌化」はスタートしていると思われます。現場は動揺しています。
 最悪の場合は、「1人の無資格者が40人の子どもを保育する」ということもあり得るというように考えられます。

 子どもの発達と生活の保障を考えるきちんとした指導員が、この条件での保育をよしとするでしょうか。自由でのびのびとした生活が保障されるでしょうか。安全に見守れるでしょうか。何かあった時の対応は可能でしょうか。
 指導員の多くは、この方向に、この職業に将来の希望を失っています。新卒者や若い人の就職先にはならないでしょう。岡山県の場合、地域運営委員会方式が多く、地元の運営者も人材確保に頭を抱えています。

 人材確保の困難は、誰が考えても、処遇の悪さです。
 処遇改善のための制度がつくられていますが、その活用率は、低調なものです。保育士の待遇が改善傾向にあり、そして、世の中の景気が上向き傾向なら、子どもの安心安全を守るという負担の大きく、時間が不規則、処遇のよくない、さらには、雇用の継続が保障されない仕事を選ぶ人は、一気に減ります。
 過重労働で、さらに職場環境は悪くなり、人が辞めていく。悪い職場の典型のような変更をなぜ行うのかと、怒りと悲しみでいっぱいです。

 「国の基準撤廃」とも報じられていますが、現行の省令基準と市町村の条例基準は残り、「従うべき基準」を「参酌すべき基準」とするのが、今回の対応方針(案)です。
 ①国会を通って、②市町村の条例の変更があっての実施となりますので、まだまだ声を上げていきます。

 全国学童保育連絡協議会の署名や有志によるネット署名が始まっています。①の国会での決定までに社会的な気運を作っていく作戦です。
 また、「地方からの要望」という内閣府からの声でスタートしたと言われていますので、「いや、それは地方の声ではない」という地方議会からの意見書も多く、次々とあげられています。

 そして、国会が通過したとしても、各地の実施主体である市町村がそれぞれの方針として、「資格者を含む複数配置」による保育を維持していく働きかけも併せて行っています。
 「都道府県は、学童保育の質を守る」という投げかけをしてほしいと思います。

 私の子育てから20年経ち、学童保育にかけられる予算は格段に増加しました。数は増えたけれども、少しはよくなったけれども、子どもが入れない、子どもが行きたがらない、安心して働けない、まだまだ、同じような声を闘きます。「量も質も向上」となぜならないのでしょう。
 一般企業なら、「量を増やすから、質は下がります。ごめんね。」これはないですよね。
 10年前、フィンランドの学童保育を見に行きました。学童保育の指導員は、学校の教員と同じ待遇で子どもの生活を見守っていました。がんばり時。あきらめずに、がんばります。ともに。

『子どもと教科書全国ネット21ニュース 124号』(2019.2)



.
人権NGO言論・表現の自由を守る会
人権NGO言論・表現の自由を守る会
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!
コンタクトレンズで遠近両用?
「2WEEKメニコンプレミオ遠近両用」
無料モニター募集中!
いまならもらえる!ウィスパーWガード
薄いしモレを防ぐパンティライナー
話題の新製品を10,000名様にプレゼント
ふるさと納税サイト『さとふる』
お米、お肉などの好きなお礼品を選べる
毎日人気ランキング更新中!
いまならもらえる!ウィスパーうすさら
薄いしモレを防ぐ尿ケアパッド
話題の新製品を10,000名様にプレゼント

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事