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自衛隊情報保全隊の国民監視は違法

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国民監視 高裁も違法
自衛隊 無制限な情報収集に歯止め
1人は損害賠償 4人は請求却下

しんぶん赤旗 2016年2月3日(水)

  自衛隊情報保全隊による国民監視の差し止めを東北地方の市民らが求めた訴訟の控訴審判決が2日、仙台高等裁判所(古久保正人裁判長)でありました。判決は、原告のうち1人について憲法13条(個人の尊重)で保障するプライバシー権を侵害したとして情報収集の違法性を明確に認定し、一審に引き続き国に10万円の損害賠償を命じました。一審で勝訴した残り4人は逆転敗訴となり、差し止め請求も却下されました。しかし控訴審で、自衛隊の監視行為の一部を違法と断罪したことは、「戦争する国づくり」をすすめる安倍政権に打撃となります。

 同訴訟は、自衛隊のイラク派遣反対運動などを監視され、表現の自由やプライバシー権が侵害されたとして訴えたもの。一審仙台地裁は2012年3月、原告のうち5人についての情報収集は違法だとして国に賠償を命じました。

 勝訴したのは芸名で歌手活動を行っている宮城県の男性。平和を訴えた路上ライブなどを監視され、公表していない本名や勤務先を保全隊に情報収集されました。高裁判決は、プライバシー権が憲法上の権利だと明示して「(同原告への)プライバシーに係る情報の収集、保有は違法」と断じました。

 また保全隊が「国民春闘」や「小林多喜二展」など自衛隊と無関係なものまで監視対象としていることを「必要性が満たされない」と無制限な情報収集に歯止めをかけました

 逆転敗訴した4人については、議員など「公的立場」にあることを理由に「情報は秘匿性に乏しい」と、人権への理解が不十分な判断をしました。しかし、「必要性もないのに議員個人に着目して継続的に」情報収集すると「違法性を有する場合があり得る」と指摘しました。

 判決後の報告集会で後藤東陽原告団長は「裁判所が自衛隊の監視活動を違憲だと認めてくれた。勇気百倍。これからも平和運動に頑張っていきましょう」と訴えました。

 情報保全隊 防衛相直轄の情報部隊。防衛秘密の保護と漏えい防止が表向きの任務ですが、実際の中心的任務は市民の平和運動などを監視することです。陸海空の3自衛隊にあった情報保全隊は2009年に「自衛隊情報保全隊」に再編・強化
されました。同隊による国民監視の実態は07年6月、日本共産党が同隊の内部文書を公表。違憲・違法な活動を告発して明らかになりました。



国民監視違法 再び認定 原告ら集会
自衛隊派兵反対の力に
安倍政権に痛打

  自衛隊の国民監視の違法性を一審に続き、再び認めた仙台高裁の勝訴判決を受けて、判決後に原告弁護団は記者会見と報告集会を開き、声明を発表しました。

 会見で、原告弁護団の十河弘弁護士は、2回続けて自衛隊の違法性が認められたことは大きな意義があり、内部文書を自衛隊が作成したものと明確に認めたことも重要だと指摘しました。一方、原告4人への損害賠償と監視差し止めを却下したことは不当だと声明の趣旨を説明しました。

 勅使河原安夫弁護団長は「不当な部分はあるが、内部文書を認定するなど内容的には勝った判決だ」とのべ、原告団長の後藤東陽氏は「これは勝ったんだと思います。問題は人数ではない。1人でも裁判所が憲法13条違反を認めてくれた。今後の私たちの頑張る力のもとをもらったと思う」と語りました。

 内藤功弁護士は、不当な点と、使える点がある判決だと評価し、「戦争法に基づいた自衛隊の南スーダンへの派遣反対運動に生かしていける」と強調しました。原告弁護団は、上告の方向で検討しているとのべました。

 報告集会では、原告や弁護団が「自衛隊の監視行為を憲法違反と断罪した画期的な判決だ。これからの活動に生かしていこう」「初めは納得できなかったが、今後に生かせるという弁護団の説明にこれからも頑張ろうと思えた」と意気高い発言が相次ぎました。

解説:
裁判官全員交代でも変わらず

 国民監視差し止め訴訟の仙台高裁控訴審判決で、一審に引き続き監視活動の違法性を認定する判断が出されたことは、「戦争する国づくり」をめざす安倍政権に痛打を浴びせるものです。

 控訴審では、陸上自衛隊情報保全隊の鈴木健元隊長と、同隊を指示する立場にある陸上幕僚監部の末安雅之元情報保全室長の法廷尋問を実現しました。

 そのなかで、情報保全隊が広範な市民の運動を「反自衛隊活動」と敵視し、執拗(しつよう)な監視を続けていることが改めて浮き彫りになりました。

 ところが、判決が近づくと熱心に審理を進めていた裁判長をはじめ、3人の裁判官が全員交代するという極めて異例の事態に。原告側は、公正な審理を行うために鈴木氏らの再尋問を求めましたが、新裁判長は認めませんでした。

 そうした状況下での判決でしたが、監視活動の違法性認定は覆りませんでした。

 憲法に反し市民のプライバシーを侵害する行為は、現憲法下では絶対に認められないからです。国、防衛省・自衛隊はその重みをかみしめ、国民監視をただちにやめるべきです。

 (森近茂樹)

【要綱】
 
習志野基地PAC-3配備から6年
PAC-3撤去! オスプレイくるな! 原発再稼働反対! 12・8 リレートーク&津田沼デモ
 
日時;12月8日()
2時から
 
やること;JR津田沼駅前リレートーク
津田沼一丁目公園から駅前デモ
 
*リレートークは、基地問題に限らず様々な発言を歓迎します
経産省前テントや立川基地監視テントからも、ご発言いただく予定です
 
*沖縄、岩国などからメッセージをいただいていますので、ご紹介します
 
*鳴り物、手作りブラカなどお持ちくださいね!!もちろん手ぶらもOK!(b^ー°)
 
主催;パトリオットミサイルはいらない!習志野基地行動実行委員会
秘密保全法と知る権利 ―情報は誰のものか―
千葉県弁護士会
 
イメージ 1
 
 政府案を9月3日に提示してから、わずか2週間で意見募集を打ち切られた秘密保全法。 
 市民の知る権利に焦点をあて、千葉県弁護士会が、清水勉日弁連秘密保全法制対策本部事務局長を講師に「秘密保全法の問題点と情勢」と題して、重大な人権侵害の問題点などについて、シンポジウムを開催し、約100人の市民が参加しました。
 清水氏の講演の後、北海道警裏金作りを追及した高田昌幸元北海道新聞記者:現高知新聞記者との対談形式のシンポジウム。市民から次々に質問が出され、活発に質疑応答が行われました。
 
 パブコメには、2週間という短期間にもかかわらず、2万人もの意見が出されたとのことです。
 
 (講演内容報告は次回。)
 
 
転載記事 河北新聞

自衛隊監視訴訟 「人格権侵害」賠償命令 仙台地裁

 自衛隊情報保全隊にイラク派遣反対の市民運動を監視され、人権を侵害されたとして、東北6県の住民ら107人が国に監視の差し止めや損害賠償を求めた訴訟の判決で、仙台地裁(畑一郎裁判長)は26日、原告5人について「違法な情報収集で人格権を侵害された」と認め、国に計30万円の損害賠償を命じた。差し止めの訴えは「対象が特定されておらず不適法」として却下した。情報保全隊による監視活動をめぐる判決は、全国で初めて。

 訴訟は第1陣が2007年10月に提訴。第6陣まで訴えを起こし、107人が1人当たり100万円、計1億700万円の損害賠償を求めた。

 住民側は、情報保全隊はイラク派遣開始前後の03年10月〜04年2月、反対集会やデモ行進を監視し、参加した個人、団体の情報を「国内勢力の反対動向」などと題した内部文書に記載した、と指摘。「監視は違憲・違法。プライバシー権や表現の自由、平和的生存権を侵害され、精神的苦痛を受けた」と主張した。
 住民側は、情報保全隊の関係者3人の証人採用を申請。地裁は証人尋問を防衛省に照会したが、防衛省は「任務に支障がある」と説明し、証人尋問は行われなかった。

 国側は「『監視活動』や『情報収集』という言葉は抽象的で、差し止め対象を特定しておらず不適法」と反論。情報保全隊の情報収集活動について「国民の権利を侵害しない範囲で実施していて、違法ではない。個人情報保護法の趣旨を逸脱していない」と述べ、差し止めについては訴えの却下を、賠償請求については棄却を求めていた。
 国側は、住民側を監視したかどうかについての認否や、内部文書を作成したかどうかの認否を明らかにしなかった。

 2012年03月26日月曜日
 
―・―・―・―・―  転載ここまで ―・―・―・―・―・―・
 
 原告は控訴しました。

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