今 言論・表現の自由があぶない!

弾圧と戦争が手をつないでやってきた! 即時閣議決定すべきは個人通報制度批准!! ピース9 国連経済社会理事会正式協議資格NGO

■原発・原爆ゼロ 人道・難民

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索


2017年5月21日の国民投票結果スイス、脱原発と省エネへ 国民投票で可決




2017-05-21 14:00
2050年までにスイス国内にあるすべての原子力発電所を段階的に廃止する。
(Keystone)

21日、スイスで新エネルギー法の是非を問う国民投票が行われ、賛成58.2%、反対41.8%で可決された。投票率は、42.3%であった。新エネルギー法は、2050年までに脱原発を実現するため、再生可能エネルギーを促進し、省エネを推進する。

エネルギー法
可決
58.2%投票者の賛成過半数必要41.8%
賛成1,321,947
949,169反対
19.5州の賛成過半数不必要3.5


2017年5月21日の国民投票脱原発、再エネの技術革新と人間の創意工夫で10年後に可能とスイスの物理学者


里信邦子
2017-05-15 08:30

クリスチャン・バン・シンガーさんは、国会議員で物理学者。 再生可能エネルギーとエネルギー効率の専門家でもある。
(swissinfo.ch)
スイスでは21日、国民投票でエネルギー転換を図る政策「エネルギー戦略2050」の是非が問われる。これは、節電やエネルギー効率の促進、再生可能エネルギーの推進に加え、原発の新規建設の禁止を軸にしている。しかし、既存の原発の寿命に制限がないため、ゆるやかな段階的脱原発になる。では、40年といわれる原発の寿命はどう決められたのか?など、原発の問題点やスイスのエネルギー転換を物理学者のバン・シンガーさんに聞いた。
 緑の党の党員で国会議員でもあるクリスチャン・バン・シンガーさんは、 物理の専門家として「世界の物理学者は戦後、原爆のあの膨大なエネルギーを何かに使いたいと原発を考案したが、二つの問題を全く無視していた。事故のリスクと核廃棄物の問題だ」という。
 「世界には現在約500基の原発があり、そして五つの過酷事故が起きた。スリーマイル、チェルノブイリ、福島第一原発の1、2、3号機だ。その結果、世界で原発が始まったときに算出されたほぼゼロに近い1億分の1というリスク 確率は、1千万分の1に訂正された。リスク計算は完全に間違っていたのだ」
 「さらに、これら五つの過酷事故はもっとひどい事故になる可能性があった。チェルノブイリでは人口密度が低かったため数十万人の強制避難で済んだし、福島第一原発でも4号機が奇跡的に大丈夫であったことや初期に風が太平洋側に吹いたことが幸いした。もし東京の方に吹いていれば、東京の全人口が避難しなくてはならなかった」
 そしてこの原発事故のリスクには、人為的ミス、テクノロジー上の欠陥、使われている材料の老朽化、自然災害が想定基準を超える場合など多くの原因があり、現在ではそれにテロの危害も加わり、複雑化・多様化していることが問題なのだという。
スイスインフォ: スイスもそうですが、一般に原発の寿命が40年に決められた理由は何ですか?
クリスチャン・バン・シンガー: スイスでは、ベツナウなどの小型原発は寿命を30年とし、それに10年の余裕を加え40年にした。例えば、電気機器に保証期間が付いているようなものだ。
複雑な構造を持つあらゆる機械の事故リスクを線グラフにした場合、初めにカーブが大きく上がるのは思いもしなかった設計ミスなどで事故が起こるからで、次いで機能的にもリスクが比較的少なくカーブが下がる安定期があり、最後に再びリスクが増えカーブも上がる時期がくる。機材や部品が古くなるからだ。それは古い飛行機などでも同じだ。
紙を太陽光に当てると、数週間後には黄色くなる。同じように、原発では圧力容器の鉄鋼が中性子線にあたったり、急激な温度変化があったりする過酷な環境では古くなるのは当然だ。
問題は、40年経過後に何年もつか計算できないことだ。だから40年過ぎても使用しようとする。しかし、私の考えでは40年以上続けることは非常に危険だ。特に原発を設計した当初30年だと想定されていたのだから。
スイスインフォ: 原発のどの部分が一番壊れやすいのでしょうか?
バン・シンガー: ミューレベルク原発(スイスの5基の原発の一つで、2019年に廃炉になる)がそうであるように、 圧力容器の壁が一番傷つきやすい。だが、蒸気発生器や色々なチューブが弱い場合もある。結局、どこが一番古くて壊れやすいかはよく分からない。それが問題なのだ。もし、そうした部分が前もって分かっていれば、そこを取り替えたり補強したりできるのだが・・・。
さらに、今までの原発事故を見ると事故の原因・要因が多様で複雑化している。福島のように津波のせいで発電機が停止し冷却できなくなれば爆発が起こる。スイスのように川の水だけで冷却している場合は、もし大規模な洪水が起きると福島と同じことになる。実際、100年ごとに大きな洪水が起きている。
また洪水でなくとも、スイスではダムが決壊することもあり得る。そうすると、流木や大きな石などが原発の取水口を塞いでしまい、冷却できなくなる。
地震だって起こり得る。たとえ500年ごとに起こるにしてもだ。そうした場合、原発のどこの部分が壊れるか、残念ながら予想はできない。
また例えば、テロリストが飛行機を操縦して、高層ビルに突っ込むなど誰が想像しただろうか?同様に、原発に猛スピードで突っ込むような事故が起これば、過酷事故になる。
便利さや経済優先の考えが事故原因になることもある。福島原発事故では、津波がいつかはくると知っていながら崖をわざわざ崩して海面と同じ高さに原発を建てた。ポンプで水を汲み上げるコストを節約したからだ。従って次の過酷事故が、何が原因で起こるかは分からない。予測不能なのだ。
スイスインフォ: しかし、スイスではどうして原子力規制委員会が安全といえば、いつまでも稼動できるのでしょうか? 
バン・シンガー: スイスでは原発に関する法律の中に、「原子力規制委員会は原発のリスクだけではなく、電力会社の経済的利益も考慮しなくてはならない」と書かれている。そのため、もしある電力会社が仮に1億フラン(約113億円)を失うと言えば、原子力規制委員会は「それならば、事故のリスクはかなり小さいから、原発は稼働できる」と言う。
しかし、こういった予測不能な過酷事故が起きると分かった以上、そういう風に考えるべきではない。なぜなら事故が引き起こす損失はあまりにも巨大だからだ。過酷事故がスイスで起これば電力会社はほとんど賠償できず、国がカバーすることになる。事故処理には2千億フラン(約23兆円)かかるのに対し電力会社がかけている保険額はわずか20億フラン以下だからだ。
さらに、チェルノブイリ原発事故が示したように、事故被害は国内にとどまらない。スイスでは3日に一度強い北からの風が吹く。もし、スイスの北部に位置する原発が事故を起こし、この北風が吹き雨も降れば、スイス南部のフランス語圏は生活できないゾーンになり、遠くはマルセイユまでも放射能に汚染されるだろう。
3日に2日は南西の風が吹く。そんなとき原発事故が起これば今度はドイツ語圏が汚染される。とにかく一度スイスに原発事故が起こればスイス全体が住めない地域になり、スイスの人口の約800万人のうち500万人、つまり大部分の人がスイスから避難しなくてはならない。
スイスインフォ: フランスの電力会社やスイスの安全規制委員会などは、技術的革新が進んでいるのだから、安全性は高まっていると言います。このことをどう考えますか?
バン・シンガー: それは、科学者の傲慢さ、思い上がりからの発想だ。科学者は自分が発見したことや作り出した技術に対しあまりに自信があり、また自慢でもあるため、失敗することや事故を起こすことはないと言い張る。フランス人はフランスの技術は一番だと言い、アメリカ人はアメリカの技術が一番だと言う。恐らく日本人もそうだろう。ロシアの科学者だって同じことだ。だから、自分のところで事故は起こらない。起こるとしたら他で起こると考えている。
それに加え、1千億フランもの利益が上がるとなると、しばしば人はリスクの可能性やリスクの性質そのものを忘れようとする。そして、経済的側面のみを考え決定する。
スイスインフォ: 原発の二大問題「事故のリスクと核廃棄物」のうち、核廃棄物についてですが、これは、「エネルギー戦略2050」で原発の寿命が限定されていないため今後も増え続けます。最終貯蔵所は、スイスでも特定されていません。
バン・シンガー: 歴史的に見て、原発賛成側の科学者たちは、こうした核廃棄物も処理できると主張してきた。ところが、紙の上では大丈夫だと保証された解決方法も、全て失敗した。まず、廃棄物は海に捨てられた。当時、廃棄物の入った容器は1千年間、大丈夫だと言われた。ところが数十年後には、すでに廃棄物の半分が海水中に流出。そこで、海に捨てることは禁止された。
ロシアは、古い油田の油井に廃棄物を埋めることにした。油井は100万年間もつだろうと言った。ところが、ここでも廃棄物が外部に出てきたため中止になった。
ドイツは、古い、塩を採掘する岩塩坑に廃棄物を捨てた。洞窟内には塩が残っているので透過性はなく、しっかりしていると言われた。ところが廃棄物が漏れ、プルトニウムさえ見つかった。それを除染するためにストックしたものを取り出す作業に、何十億フランものお金をかけざるを得なくなっている。
従って、確実だと保証された核廃棄物の処理方法が全て失敗に終わっている。そして今日では、絶対に安全だという廃棄物の処理方法は存在しない。
にもかかわらず、スイス政府は、「技術者や科学者が安全な解決方法があると言っている」と弁護している。それを信じたいと思っていて、信じて原発の寿命を伸ばし続けようとしているのだろう。
スイスインフォ: ところで、最近言われることは、日本をはじめスイスでもなぜ原発から完全に脱却できないかというと、それは原発が潜在的に核兵器を作る可能性を持っているからだと言います。どう思いますか?
バン・シンガー: 新しいタイプの原発を使う選択をした国の政府は、核兵器を作る目的でそれを選択していることは、誰の目にも明らかだ。そうでなければ、トリウムを使った原発を作ったことだろう。トリウムの方が危険は少ない。しかし、トリウムで核兵器は作れない。よって、トリウムで作る原発は選択されなかった。
今日、トリウムを使って原発を作ることも見直されてきているが、私の考えでは、その開発にお金をかけるより、再生可能エネルギーのエネルギー効率を高めるための技術革新にお金をかける方が良い。
スイスインフォ: その再生可能エネルギーですが、今回の国民投票で、原発維持派の右派・国民党は、「太陽が輝かなければ、風が吹かなければどうするのか?」と、再生可能エネルギーの不安定さを原発擁護の論点の一つにしています。
バン・シンガー: 彼らはそう言うが、反対の見方もある。日曜日1日の消費電力は、普通の日の午前11時の消費電力の半分だったりする。もし原発のようにいつも一定量の発電を得られたら、余剰電力の使い道を考える必要が出てくる。だから、原発も再生可能エネルギーもその点に限って言えば、両方に問題がある。
結局、いかに余剰電力や不足電力を調整するかという「需給バランス調整」が課題になるのだが、スイスには運よく大量の水力発電がある。もし太陽も風もなかったら、ダムを開け、それで調整がつく。つまり、太陽光や風力が十分にあるときに余剰生産された電力を使って水を下池ダムから上池ダムに揚げておき、不足している時に水を流して発電する。こうして、スイスでは、ほとんど再生可能エネルギーのみでやっていくことが可能だ。
これまでもスイスは絶えず一定の発電をするスランスの原発やドイツの火力発電から夜間に安価な余剰電力を買い、それを使って上池ダムに水を揚げ、日中にそれを流し、得られる電力をイタリアなどに売り、大きな利益を上げてきた。しかし、現在はイタリアでも太陽光発電が増えてきており、利益が前ほど上がっていない。だからこそ、水力発電をもっとスイス国内で使うことが大切だ。
結論として、国民党の言う再生可能エネルギーによる発電の不安定性は、スイスでは水力発電で解消する。他の欧州の国でも、再生可能エネルギーを発展させる間、稼動の停止・再開が簡単にできる火力発電を利用して解消できるはずだ。
また、さらに違う形の蓄電も考えられる。それは分散型の「エネルギー生産」でもある。例えば電気自動車が何百万台も欧州にはあるが、こうした自動車の電池もある種の蓄電の役を果たす。昼間、太陽光発電で過剰に発電されたものを自動車に蓄電できるからだ。また、太陽光発電の蓄電技術はかなりのスピードで改良されているため、家庭や工場でも電気を蓄積できる。ある地域では、 こうした技術革新で太陽光発電が大量に消費されている。
再生可能エネルギーの技術革新は素晴らしく、例えば二酸化炭素ガスから人工的なメタンガスを作りそれで発電する技術もできている。このように、次々と新しい技術が開発されている。
スイスインフォ: 最後に、物理学者としてスイスの今後のエネルギー転換に関する展望を教えてください。
バン・シンガー: 確実な核廃棄物の処理方法がなく、また五つもの過酷事故を経験した以上、スイスは一日も早く原発を止めるべきだ。しかし、すぐには無理で、段階的にやっていくしかない。再生可能エネルギーの技術も段階的に発展しているからだ。だが、約10年もあれば脱原発できると試算している。
この10年の間、原発の停止に圧力をかけながら、同時に州や小さな自治体、あるいは大都市のレベルで再生可能エネルギーをさらに展開させ、やがてそれが大きな力になれば自然に原発が不要になる、そうしたエネルギー転換を考えている。
クリスチャン・バン・シンガー(Christian Van Singerさん略歴
緑の党の党員で物理学者。2007年より連邦議会(国会)議員。 連邦工科大学ローザンヌ校でエネルギーシステムの修士号を取得。再生可能エネルギーとエネルギー効率の専門家。「脱原発委員会」の代表も務め、有機農業や自然遺産・文化遺産にも興味を持つ。

【看護協会長、介護老人保健施設協会会長らも「再稼働反対」表明!】

3月 16日


●看護協会長、介護老人保健施設協会会長らも「再稼働反対」表明!
〜第3回「再稼働に関して広く意見を聴く委員会」(2017年3月13日)傍聴記
 
3月13日、佐賀県の設置した「再稼働に関して広く意見を聴く委員会」の第3回会合が開かれました。
1回目は顔合わせ、2回目は国と九電から一方的な説明。
そして今回は、30人の委員それぞれから一言ずつ意見を言うということでした。時間調整がつかず、午前と午後の部に分け各12人が意見を述べました(午前分、午後分)。
経済団体からは「電気代、安定供給、温暖化。経済を考えたら、再稼働やむを得ない」との古色蒼然とした意見がいくつも出ました。
佐賀県JA組合長は再稼働やむなしを述べましたが、伊万里市農協の組合長は「原発がなければ電力不足する、ということはない。第二の福島をつくってはならない。再稼働について非常に不安である」と述べました。
老人福祉施設協議会会長も「賛否両論だが大方は再稼働容認。5キロ圏の施設長に聞いたら安全が整備された、事故が起きないということなので、そこを信じたい」と容認しました。
しかし!
これまでに発言のなかった三根哲子・佐賀県看護協会会長は「看護職は必然的に被ばく者になるが、人の命を救わなければいけないという職業倫理がある。福島ではふるさとに戻れない現実。再稼働やむなしと国民を妥協させるのではなく、再稼働を認めない判断が必要。女性は特に命に関心を持っている」とはっきりと述べました。また、介護老人保健施設協会会長も「再稼働反対」とはっきり述べました。
 
三根哲子・佐賀県看護協会会長の発言要旨
「我が国は化石燃料で経済成長してきた。環境汚染を体験し、失敗を繰り返し、努力してきた。クリーンエネルギーとして原子力が進められてきた。しかし、広島、長崎、チェルノブイリ、福島。我々にはなすすべがないとわかった。
国民の安全安心を担保してほしい。代替エネへ。原発廃止は当然の方向性だと確信している。
看護職としての意見。被ばく者に最初に対応する職業。人の命を救わなければいけないという職業倫理がある。必然的に被ばく者になる。
福島では立ち入り制限が解除になってもふるさとに戻らない現実は連日報道されている。
原発再稼働やむを得ないと国民を妥協させるのではなく、政策をかえるべき。県行政としては、再稼働を認めない判断が必要。
女性は特に命に関心持っている。」
 
最も弱い立場の人達に寄り添っている方達の発言は重たいものです。
山口知事はこうした声を無視することができるのでしょうか。
 
柳瀬映二・佐賀県平和運動センター事務局長は説明会での一方的な説明の仕方を批判しながら「住民の命と財産を守るのが自治体の責務。電気は足りている。再稼働はしないでほしい」と強く訴えました。
北野修・佐賀県労働組合総連合議長も、事故が起きなくても原発労働者の被ばくや白血病の多さなど地域住民の健康問題があることに触れながら、再稼働反対の意見を全面的に述べました。
 
午前も午後もそれぞれ40分、50分程度の時間に、一言ずつ発言させただけで、予定時刻よりも早くに終了しました。県は自らの言葉で何も語らず、ただただ「ご意見として聴きました」というだけ。
委員自身からも「アリバイづくりに利用されるのではないか」との批判がありましたが、今日出された再稼働に反対・慎重な意見はもちろんのこと、住民説明会で出された疑問や批判に対して、知事はすべて答える義務があります。どうしても再稼働したいのなら、時間をかけて住民の理解・納得を得てからの話です。
説明会を全市町の細かな単位で開催することを引き続き求めます!


玄海原発プルサーマルと全機をみんなで止める裁判の会


我々は今、エネルギー革命の真っ只中

じゅん /  2017年2月19日
http://midori1kwh.de/wp-content/uploads/2017/02/051b4cd346fe3be4c5d5d4769f414303-300x200.jpg原子力政策とエネルギー問題の世界的に著名なコンサルタントで、1997年に日本の故高木仁三郎氏(注: 物理学者、「原子力資料情報室」設立者)とともに「もう一つのノーベル賞」といわれるライト・ライブリフッド賞を受賞したマイケル・シュナイダー氏が、このほどドイツの新聞とのインタビューで、「我々は今、エネルギー革命の真っ只中」という見解を発表した。
マイケル・シュナイダー氏は、1959年ケルン生まれのドイツ人だが、1983年パリに独立機関「世界エネルギー情報調査室」(Mycle Schneider Consulting)を設立して以来、フランスで世界各国の政府や議会、国連の国際原子力機関やヨーロッパ議会などの国際機関、国際グリンピースなどのNGO組織、さらには各国のメディアなどのために、原子力政策とエネルギー問題の幅広いコンサルト活動を続けている。なかでも2009年、ドイツ連邦環境・自然保護・原子炉安全省の委託でまとめた『世界の原子力産業現状報告 — 経済性問題に焦点』は有名である。
そのシュナイダー氏に「現時点での世界のエネルギー事情」についてインタビューした記事が、1月13日、フランクフルトの新聞「フランクフルター・ルントシャウ」と1月17日、ベルリンの日刊新聞「ベルリーナー・ツァイトゥング」に掲載された。同記事は、「福島の原発事故から6年目、多くの原発関連企業が危機に陥っている。ドイツでは2022年に全ての原発が稼働停止になることが決まっているが、技術信奉者たちは、原発は有害な気候温暖化ガスを天然ガスや石炭ほど多く出さない、したがって気候温暖化防止に貢献すると主張している。しかし、エネルギー専門家、マイケル・シュナイダー氏にとっては、こうした主張は説得力を持たない」というリードで始まっている。
トルステン・クヌフ記者の最初の質問は、「もし誰かが貴方にドイツの電力大手RWEやフランスの電力大手EDF(フランス電力会社)とか原発メーカー、アレヴァ (Areva)などの原子力関連会社の株をくれると言ったら、貴方は喜びますか、それとも『ありがとう、結構です』と断りますか?」というものだった。それに対してシュナイダー氏は要旨次のように答えている。
まずは丁重にお礼を言います。そして多分株券1枚は自分のもとに残し、残りは他人にあげるでしょう。貰ってくれる人がいればの話ですが。原子力関連会社の株価はここ数年大幅に値下がりしています。EDFの株価は今週歴史的な安値を記録しました。2007年末以降90%値下がりしています。つまり原子力関連会社の株は魅力的な贈り物ではなくなったのです。何十年にもわたり莫大な利益を上げてきた多くの企業が劇的な状況に陥っています。
⭐︎ ヨーロパにおける原子力には、そもそも未来があるのでしょうか?
既存の原子力施設かあるいは新設かで分けて考えなければなりません。原発を新設することは、市場経済的な視点から見ると、世界のどこでも今ではもはや不可能なことが明瞭になっています。現在、どこかで原発を新設するとしたら、多額の助成金が必要です。あるいは他の動機、例えば、地域的な戦略とか軍事的な目標が考えられます。フランスやイギリスの場合には、こうした動機が原動力となっています。
また、既存の商業原子炉の多くは、損失を出しています。原発運営企業としては長期的には耐えられない状況です。スイスの最も新しい原発2基の運営会社が最近フランスのEDF に接近して、この原発2基をEDF にただで譲ろうとしましたが、EDFは丁重に断りました。すると今度はスイス政府に象徴的な1スイス・フランで売ろうと試みました。他の地域、例えばアメリカやスカンディナヴィア諸国では、原発は操業許可期限がまだ残っているにもかかわらず、次々に操業停止されています。こうした傾向は明白です。現在EUに所属するすべての国々には127基の原発が稼働していますが、歴史的に最多を記録した1988年に比べると50基少なくなっています。現在のEU 加盟国では2000年以降稼働を開始した原発はわずか2基、1基はチェコのもの、1基はルーマニアのもので、これは建設に34年もかかりました。
⭐︎ 原子力技術の信奉者たちは、火力やガス発電と違って原発は地球温暖化ガスを出さないと主張しますが、あなたはこの説に説得力があるとお考えですか?
原発が気候温暖化防止に貢献するという説にあまり根拠があるとは思えません。各国、各地方、各自治体は、それぞれ、一定の投資額に対してどのくらいの時間内にどれだけの地球温暖化ガスの排出を防げるかという問題に直面しています。エネルギーの効率化あるいは再生可能エネルギーの促進に資金を投入すれば、非常に短期間のうちに多くのことが成し遂げられます。これに対して原発の新設と稼働開始までには何年もかかります。
⭐︎ ドイツでは2022年末に最後の原発が稼働停止することになっており、将来は再生可能エネルギーが電力供給システムを担っていくことになっています。わが国でエネルギー転換が真剣に推進されていると思われますか?
ドイツについては二つの分野で遅れを取り戻す必要があると私は考えています。一つはエネルギー効率を高めることです。電力だけではなく、熱についての効率を問題にしなければなりません。我々は新しい家屋や工場施設の効率化について野心的な水準を決めること以上に、すでに存在する建物の効率化を図る必要があります。エネルギー消費量全体を大幅に減らすことに成功した場合にのみ、エネルギー供給システムを完全に再生可能エネルギーに変えることができるのです。エネルギー転換の議論の焦点が、いまだに電力供給システムに置かれているきらいがあります。しかし、気候温暖化防止政策の上では、暖房など熱の問題、そして他の多くの国々では冷房の問題が同様に決定的な役割を果たします。
⭐︎ そしてもう一つの分野は?
我々は国際的なエネルギー政策について、これまでとは全く違った構想を必要としています。その構想では、エネルギー利用の考え方を根本的に変える必要があるのです。つまり、電力の生産やキロワット時の節約、あるいは石油やガスの消費といった観点に、もはや立たないということです。極端な表現をするならば、エジソンの発明した電球をLEDのランプに変えるだけでは、現代的なエネルギー政策とは言えないということです。
エネルギー利用は基本的に6つの分野に分かれます。すなわち、調理、光、熱または冷たさ、モビリティ、コミュニケーション、動力の6つです。現代的なエネルギー政策は、これらの分野でインテリジェントなサービスを提供しなければなりません。これは電力供給源が、再生可能な自然エネルギーを基とするか、あるいは石炭や原発によるかをめぐるこれまでの議論とは根本的に違うものです。この構想の重要な原則は、まず、すでに存在するものの可能性を最大限に利用しなければならないということです。
光の分野を例に取りましょう。建築家や都市計画家が、建物あるいは都市全体の照明計画を考える前に、それぞれの建物や通りの日中の太陽光を利用する最善の方法を考えなければいけないということです。そのために大型の太陽光反射鏡や採光のためのライトチューブ(lighttube)などの利用が考えられます。こうした太陽光の利用には、電力を節約する以上の大きな意味があります。太陽光を最大限に利用した場合、当事者たちの生活に良い影響が見られるのです。
⭐︎ それはもう実際に試されたのですか?
はい。それも多くの場所で試され、実証されました。太陽光の秀れた効果については、非常によく研究されています。アメリカの航空機メーカー、ボーイング社では、工場の照明を太陽光に変えました。つまり、工場の屋根を太陽光が入るものに変えたのです。人工的な照明は、必要なごく一部の場所に残されただけです。太陽光の利用によるエネルギー節約によって、この工場は4年という短い期間に減価償却することを目指したのです。しかし、その効果は、当初の意図をはるかに上回っていました。
工場の照明が太陽光に変わった途端、そこで働く労働者たちの快適度が高まり、病欠が15%減るという現象が見られたのです。また生産性も15%ほど上がったということです。こうしたことを考えると消費電力が大幅に減ったことは、経済的に見て、たいしたことではないように思われます。事実この工場の投資家たちは4年以内に減価償却するという目標を、1年以内に達成することができたのです。同じような現象は、オフィスでも学校でも見られます。様々な調査によると、太陽光で学ぶ生徒は、人工的な照明で勉強する子供達より、集中力があり、はるかによく学べるという結果が出ています。
⭐︎ 光については納得がいくような気がします。熱についても同じような戦略が可能でしょうか?
熱及び冷却についても同じことが言えます。白く塗った屋根, “coolroof“は 、夏に暑さを防ぐので、その結果、人々の快適さは増します。暑い地方では、冷房のために使われるエネルギーが10%減ったところや冷房装置がいらなくなった地方さえ出てきています。
シュナイダー氏は、最後に交通システムについても革命的な発想の転換が必要だと次のように述べている。「政治の課題は、都市の住民の移動行動を正確に把握し、そのデータに見合った政策を立て、必要なインフラを提供することです。我々は電気自動車を含めた自動車の利用価値を見直し、人々の真の要求を満たすような総合的で高度な移動サービスを実現するための突破口を開かなければなりません」。
シュナイダー氏とのインタビューはここで終わっている。エネルギー問題について様々な分野で発想の転換を求めるシュナイダー氏の見解を読みながら、私は2011年1月号の雑誌「世界」(岩波書店発行)に載ったシュナイダー氏の「原子力のたそがれ」という記事を思い出していた。この記事は日本での講演が翻訳されたものだが、そのなかでシュナイダー氏は特に日本について次のように書いている。
私は、進行中のエネルギー革命の中で日本は取り残されていると、本当に思う。この革命はすでに起きているのだ。興味深いことに日本は、何十年も最先端を走っていた。その日本が、エネルギー部門で起きている根本的に決定的な発展状況について、置いてきぼりとなっている。原子力発電は、国際的なエネルギー分野で限定的な役割しか果たしていない。
一方、再生可能エネルギーは、今日すでに競争力を持っている。起きているのは中央集中型のトップダウンから分散型への動きだ。エネルギーの未来は、手頃な価格での分散型超高効率技術、スマートグリッド、マイクログリッド、そして持続可能な都市計画にある。原子力政策は、基本的にその逆だ。集中型で柔軟性に欠け、一般的に専制的アプローチを具現している。原子力エネルギー利用の継続は、持続可能なエネルギー政策の緊急の実施にとって、大きな障害となるだろう。
故高木仁三郎氏の盟友、マイケル・シュナイダー氏は、特に日本についてこう警告していたのだ。この警告が「世界」の記事として掲載されてから2ヶ月後、福島の原発事故が起こったことを私は思い起こす。なお、シュナーダー氏は、2月19日から28日まで日本を訪れ、CNICの日米原子力協力協定と日本のプルトニウム政策国際会議に参加するほか、京都、大阪で講演するということである。

日仏合弁によるトルコでの原発建設。

地震の揺れ想定は、最大400ガル。

日本の川内原発620ガル、大飯原発856ガルに比べ、小さめの評価。同じ地震多発国なのに、コスト削減を優先か

(東京新聞)


川内620ガル、大飯856ガルなのにトルコ400ガル 輸出原発 揺れ小さめ想定

 東京新聞 2017年1月8日 朝刊

 日仏合弁会社がトルコ北部で建設を目指しているシノップ原発を巡り、原発を襲う地震の揺れ想定は最大加速度四〇〇ガル程度と、日本側が小さめに評価していたことが七日、原発立地の調査関係者への取材で分かった。
 日本の原発よりも小さく見積もられ国内なら原発規制基準を満たさない可能性が高い。専門家は、予定地周辺の地質や地形を考えると「日本の基準に照らせば、少なくとも五〇〇ガル程度は必要だ」としている。耐震化工事などで建設コストが高くなるため、小さくしたのではないかとの見方もある。
 トルコも日本と同様、有数の地震国。日本では、九州電力川内(せんだい)原発(鹿児島県)で六二〇ガル、関西電力大飯(おおい)原発(福井県)で八五六ガルを想定し、一〇〇〇ガルを超える原発もある。
 評価は経済産業省資源エネルギー庁の委託事業で、日本企業がからむトルコやベトナムの原発立地での調査の一環。事業費は約二十四億円で、日本原子力発電(東京)が請け負った。原電は、活断層調査や地震の揺れ評価を日本の調査会社などに再委託した。
 シノップ原発は、三菱重工業とフランスの原子力大手アレバ社との合弁会社が加圧水型原発(出力百十万キロワット級)を四基建設する計画。トルコ政府との契約に成功すれば、二〇二三年の運転開始を目指す。
 日本の研究者によると、黒海沿岸にあるシノップ原発予定地の周辺には活動性が疑われる断層も多く一九六八年には西側でマグニチュード(M)6程度の地震もあった。トルコの研究者の中には大地震が起きる可能性を指摘する声もあるといい、現地では反対運動が起きている。
 地震の揺れ評価について原電は、二〇一六年三月に国に提出した報告書では一切言及していない。原電は共同通信の取材に対し「経産省からの委託業務の内容は公表できない」、エネ庁は「承知していない」としている。
 <シノップ原発計画> 原発メーカーの三菱重工業と、フランスの原子力大手アレバの合弁会社「アトメア」が開発した、出力110万キロワット級の加圧水型原発4基をトルコ北部のシノップに建設する計画。トルコの発電会社と三菱重工、伊藤忠商事などによる連合体で事業を行う。三菱重工によると、現在は事業化可能性の調査段階にあり、2017年中に契約に至る見通し。

.
人権NGO言論・表現の自由を守る会
人権NGO言論・表現の自由を守る会
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

いまならもらえる!ウィスパーWガード
薄いしモレを防ぐパンティライナー
話題の新製品を10,000名様にプレゼント
いまならもらえる!ウィスパーうすさら
薄いしモレを防ぐ尿ケアパッド
話題の新製品を10,000名様にプレゼント
ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事