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 「違反するのが当たり前」−道路交通法と同じように揶揄される日本の労働基準法。これを管轄する監督官の増員が必要なはずなのに、政府の規制改革推進会議は、監督行政を一部民営化する方向を打ち出した。むこれが今後の労働行政に与える影響や危険性、そして国際的な視点からの課題について検討する。

  《労働情報 特集から》
 ◆ 揺らぐ公正・中立性の担保 社労士への委託も視野に
竹村和也(弁護士 東京南部法律事務所)

 「労働基準監督業務の民間活用タスクフォース」(主査八代尚宏昭和女子大学グローバルビジネス学部特命教授)は、3回の議論を経て、2017年5月8日、「労働基準監督業務の民間活用タスクフォース取りまとめ」を公表した。

 ◆ 結論ありきの民間委託への短絡


 「取りまとめ」は、事業場に対する十分な監督が行われているとは言い難い状況にあること、定期監督を実施した事業場数のうち違反事業数が高い割合で推移していること、さらに時間外労働の上限規制を導入する労基法改正法案等の更なる法規制の執行強化が求められる状況にあることなどから、「労働基準監督官の業務を補完できるよう、民間活用の拡大を図ることが不可欠である」とする。

 この取りまとめを踏まえて、規制改革推進会議の第1次答申(5月23旦にも同内容の記載がある。
 取りまとめが指摘するとおり、現在、事業場に対する十分な監督が行われている状況にないことは、我々労働弁護士の感覚とも合致する。

 36協定が締結されていないにもかかわらず時間外労働が常態化している事業場や、時間外労働手当が支払われていない事業場において、労働基準監督署から監督を受けたことがないという例は多くある。
 また、労働組合や労働者が労働基準法違反を申告しても、監督にまで中々至らないことも多い(そもそも受理自体を拒むことさえある)。

 このことの原因の一つに、ILO基準(労働監督官−人あたり最大労働者数1万人)に遠く及ばない日本の監督官の少なさ(雇用者1万人当たりの監督官数0・62人)があることは間違いない。
 そのことは、取りまとめにおいても指摘されている。
 労働基準監督行政が不十分であること、監督官の数が少ないこと、この2点において取りまとめと我々の認識に違いはない。そうであれば、十分な労働監督行政を確保するために、労働基準監督官の増員こそ速やかに検討されるはずである。

 しかし、取りまとめは、労働基準監督官の増員ではなく、「民間活用の拡大を図ることが不可欠」と断言しているのである。
 タスクフォースの議論のなかでは、この労働基準監督官の増員が触れられており、厚労省側は、査定当局に増員の要求をしているものの行財政状況が厳しいと発言している。しかし、それに必要な予算等の確保に関する議論には至らず、委員からは「公務員制度改革」との関係で増員に否定的な見解まで示される始末である(第3回高橋滋委員の発言)。
 タスクフォースは、「規制改革」の立場から「民間活用」を提起することを既定路線としていたのである。
 労働基準監督行政が、労働者の権利擁護等に密接に関連することを思うとき、このような結論ありきの姿勢に違和感を拭えない(2ヵ月でたった3回の議論しかなされていないことも指摘したい)。

 ◆ 実効性の欠如、及び民間委託の危険性
 取りまとめで示された民間受託者による任意の調査に実効性がないことは、タスクフォースのヒアリングにおいて厚労省が再三指摘しているところであるし、別稿でも論じられているはずである。
 ここで指摘したいのは、民間委託の危険性である。

 取りまとめは、民間の受託者は、あくまでも任意調査をするに留まり、強制力を有する監督権限を与えることは提言していない。強制力を伴う監督官業務を民間事業者が行使することができないことは当然であるが、そもそも民間受託者が、監督業務に関与することに疑問がある。

 任意調査とはいっても強制力を伴う監督業務に繋がる可能性があり、また法違反等に対する是正勧告等がなされる場合もある。そのような業務に公正中立性の担保が十分でない民間事業者に就かせることは、適正な監督業務を阻害する恐れが懸念される。

 取りまとめは、特に社労士への委託を想定しているが、社労士は、企業を顧客先として、その労務管理や社会保険・労働保険の諸手続を取り扱っている。
 企業が従業員と労働トラブルになった際には、企業側に立ってこれを補助する社労士もいる。一部の社労士には「労働基準監督官対策」を行うとして営業を行っている者もいる(例えば社労士法1条2項に規定されている「中立公正」を逸脱した広告等の情報発信が問題にされることも多い)。

 このような立場にある社労士が、実際の、または潜在的な取引先・顧客先である企業に対して、積極的に労務関係書類の提出を促し、相談指導を行い、必要に応じて労働基準監督官による監督指導につなげていくことができるか、疑問である。

 さらに、一部と思われるが、社労士が労基法等の法違反行為等に関与しているのではないかと疑われる事例もある。我々労働弁護士も、無効な固定残業代による残業代不払等において、社労士がそれを指南していた事例に遭遇することは多々ある。
 タスクフォースの第2回でも話題にあがった、愛知県社会保険労務士会に所属する社会保険労務士による「すご腕社労士の首切りプログ」問題を想起すれば、以上のような疑問は的外れなものではない。

 もっとも、このような懸念は社労士だけではなく、程度の差はあれ弁護士等にも当てはまるものである。民間事業者への業務委託である限りつきまとう問題であって、やはり労働基準監督官の増員、そのための予算確保の必要性こそ検討されなければならない。

『労働情報』(2017/7)


7月から変わるソウルの暮らし PM2.5多い日の地下鉄無料など

2017/06/29 15:50

【ソウル聯合ニュース】7月から、大気汚染の原因となる微小粒子状物質(PM2.5)の正午から午後4時までの平均濃度が大気1立方メートル当たり50マイクログラムを超え、翌日も同水準かそれ以上と予想される場合、通勤時間帯の公共交通機関が無料となる。対象はソウル市の地下鉄1〜9号線やライトレール牛耳新設線(7月29日開通)、市内バス、マウルバス(ミニバス)など。

◇ソウル初のライトレール 来月末に開通

 ソウルで初となるライトレール、牛耳新設線が8年に及ぶ工事を終え、来月29日に開通する。市北東部の北漢山牛耳駅から地下鉄1・2号線の乗換駅・新設洞駅までを結ぶ11.4キロ。平日の通勤時間帯は2分30秒、通常は5〜12分、土日と祝日は5〜10分間隔で運行する。

◇仕事のない若者に支援金

 今年1月1日以前からソウルに居住している満19〜29歳の就業していない若者5000人を対象に、7月から最長6カ月間、教育費や交通費、食費などに充ててもらうため毎月50万ウォン(約5万円)を支給する。ソウル市はこのほど、希望者の中から審査を経て支給対象を選定した。

◇鍾路にバスレーン 年内に設置へ

 ソウル中心部の地下鉄光化門駅の交差点から東大門駅に至る鍾路の2.8キロ区間に、年内にバス専用レーンが設置される。鍾路の往復8車線の道路を6車線に減らし、自転車道と歩行者道を設ける。

◇リサイクル産業育成施設 9月オープン

 9月5日には、30のデザイン工房などが入居するリサイクル産業育成施設「ソウル新活用プラザ」が城東区にオープンする。「新活用」とは使用済みの物をデザインし直し、より価値のある製品に作り替える「アップサイクリング」を意味する。ソウル市は2020年までに、同施設を中心に付近の中古車売買市場や水再生センターなどをひっくるめた50万平方メートル規模の「新活用タウン」を造成する計画だ。

tnak51@yna.co.kr





 皆様へ、 日中友好と教育の自由のために〈中国通信1233〉を送ります。
 重複お許しください。ご意見ご批判をお願いします。転送OK。*記事の中国語原文については大幅に(略)しています。全文を読みたい方はご連絡ください。
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 ◆ 辻田真佐憲『ふしぎな君が代』

 《一般常識として、義務教育で「君が代」の意味や歴史、国歌に対する国際的な作法を教えることがあってもよいだろう。・・「君が代」を「歌う国歌」から「聴く国歌」に変えるのはどうだろうか。・・「聴く」という行為は(1分程度であれば)強制されてもそれほど強い抑圧感はもたらさない。・・国歌は歌わなくても、特に国際儀礼上の問題はない。
 *結局、現在の「日の丸・君が代」強制は、「国際的な作法」「国際儀礼」(プロトコール)を教えることを建前として、まったく別の目的、それは国家主義教育の貫徹、それに反対する教員のあぶり出しを狙ったものであることを暴露している。
 下記の歴史情況とも大いに関係がある。(近藤)


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 ◆ 日本の戦争残留孤児がハルビンで中国の養父母を参拝し、千羽鶴を献上した
   2017-06-25 ?球网 原文:環球ネット
   (日本語訳の簡約:近藤)


 第2次大戦後、中国残留孤児とされて、その後日本に返った孤児と家族の一行約40人は24日、黒龍江省ハルビン市郊外の方正県の“中日友好公園”を訪れ、中国養父母などを記念する共同墓碑に日本から持ってきた千羽鶴を献上し追悼を行った。
 これは2年来の再訪問である。
 彼らは1995年に建てられた墓碑の前で黙とうした。

 NPO法人“中国帰国者・日中友好会”の紹介によると、このお墓にまだ養父母を葬っていないメンバーもいるが、自分の養父母を想い、涙を流してお祈りした。
 仙台市の残留孤児・角張紘(77歳)は“自分の子どもだけでなく、私のような敵である日本人の子どもを養育した。養父母にはただ感謝の言葉しかない次の世代にも受け継がせて聞かせたい。”と表明した。
 訪中団は墓碑周辺の共同墓地“日本人公墓”にもお参りして、28日に日本に返る予定だという。

 編集責任:冷春洋
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パワー・トゥ・ザ・ピープル!! パート2

  《子どもと教科書全国ネット21ニュース》
 ◆ 国連総会で採択された「平和への権利宣言」
清水雅彦(日本体育大学教授)

 2016年11月18日、「平和への権利宣言」が国連総会第3委員会で採択され、12月19日に国連総会全体会合で採択された(賛成131か国、反対34か国、棄権19か国)。
 日本国憲法前文で平和的生存権を規定しているにもかかわらず、平和運動に関わる団体や市民の間でもこの宣言の採択や日本政府がこの宣言に反対したことが十分には知られていない。
 そこで本稿では、この「平和への権利宣言」の内容と憲法の平和的生存権との比較、今後の課題などについて簡単に述べたい。

 ◆ 日本が反対した「平和への権利宣言」
 この国連での「平和への権利宣言」採択に向けた取り組みは、2003年のイラク戦争後の2005年以降、スペインのスペイン国際人権法協会が中心になって展開されてきたものである。


 この間、世界のNGOが平和への権利に関する2006年の「ルアルカ宣言」、2010年の「ビルバオ宣言」「バルセロナ宣言」「サンティアゴ宣言」をまとめてきた。
 また、NGOなどが国連人権理事会にも働きかけ、2008年以降、国連人権理事会が関連する決議を採択してきた。
 さらに、2012年には国連人権理事会の下に設置された諮問委員会が、「平和への権利宣言草案」を作成するまでにいたる。
 これは全14条から成り、権利主体を個人と人民とし、国家は平和に対する権利に義務を負い、武力行使・威嚇の放棄と核兵器廃絶の追求、平和的手段による紛争解決を求めている。
 そして、個人と人民には、人間の安全保障(恐怖と欠乏からの自由や思想・良心・意見・表現・信仰・宗教の自由も含む)、大量破壊兵器のない世界に住む権利、包括的平和教育・人権教育への権利、良心的拒否の権利、民間軍事会社・警備会社の制限、圧制に対する抵抗・反対する権利、持続可能な発展に関する権利、安全・清潔・平和的環境への権利、被害者・脆弱な立場のグループの権利、難民・移住者に関する権利を認めるという内容になっている。
 ただ、ここまで内容が多岐にわたるとアメリカは黙っていない。平和の問題は安全保障理事会で扱うという理由で、国連人権理事会における決議に反対し、これにEU諸国やなんと日本も同調してきたのである。
 そこで、「平和への権利宣言」を推進する諸国も妥協し、宣言の内容はかなり抽象的で簡単なものになったが、それでもアメリカなどの反対姿勢は変わらないため、2016年の国連人権理事会ではキューバが宣言の採択に踏み切り、国連総会でも採択されたのである。

 ◆ 全ての人に平和を享受する権利が
 この宣言は全体で5条しかないので、以下、条文全文を掲載しておく(翻訳=本庄未佳)。

 ◎ 平和への権利宣言(仮訳)
 第1条 すべての人は、すべての人権が促進及び保障され、並びに、発展が十分に実現されるような平和を享受する権利を有する。

 第2条 国家は、平等及び無差別、正義及び法の支配を尊重、実施及び促進し、社会内及び社会間の平和を構築する手段として、恐怖と欠乏からの自由を保障すべきである。

 第3条 国家、国際連合及び専門機関、特に国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)は、この宣言を実施するために適切で持続可能な手段を取るべきである。国際機関、地域機関、国家機関、地方機関及び市民社会は、この宣言の実施において支援し、援助することを奨励される。

 第4条 平和のための教育の国際及び国家機関は、寛容、対話、協力及び連帯の精神をすべての人間の間で強化するために促進されるものである。このため平和大学は、教育、研究、卒後研修及び知識の普及に取り組むことにより、平和のために教育するという重大で普遍的な任務に貢献すべきである。

 第5条 この宣言のいかなる内容も国連の目的及び原則に反すると解釈してはならないものとする。この宣言の諸規定は、国連憲章、世界人権宣言及び諸国によって批准される関係する国際及び地域文書に沿って理解される。
 ◆ 日本国憲法の平和的生存権
 ここで、あらためて日本国憲法前文2段にある平和的生存権について見てみる。
 前文2段
「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」
 この規定は抽象的で簡単なので、日本では政府や裁判所のように積極的に認めない議論がある。
 一方で、憲法学界では憲法上積極的に認める解釈と認めない解釈がある。
 積極説には、法的根拠として「平和のうちに生存する権利」と明示している前文2段とする説、9条を人権規定と考えて9条によって具体化されているとする説、憲法13条の幸福追求権の中に読み込む説、前文・9条・13条など第3章の人権規定が複合して保障されるとする説などがある。
 この積極説の各種権利内容として、9条(戦争の放棄と戦力の不保持)違反は平和的生存権侵害になるとする説と、9条違反で国民の生命・自由が脅かされたら平和的生存権侵害になるとする説とに分かれる。
 この平和的生存権論の意義は、平和の問題を「政策」ではなく「権利」にしたこと(多数決でも奪えない)、権利主体の拡大(各種訴訟における基地周辺住民から全国の市民へ)、戦争の被害者にも加害者にもならない(加担しない・殺さない)権利へと発展してきたことにある。

 平和的生存権に対する裁判所の態度はどうであろうか。
 長沼訴訟判決(1973年札幌地裁)では、全世界の国民に共通する基本的人権そのものであり、憲法第3章の個別的な基本的人権の形で具体化され、規定されているとし、自衛隊は違憲と判断した。
 これが百里基地訴訟控訴審判決(1981年東京高裁)で、平和ということが理念ないし目的として抽象的概念であり、具体的訴訟における違法性の判断基準になりえないとする。
 しかし、自衛隊イラク派兵差止訴訟判決(2008年名古屋高裁、2009年岡山地裁)では、平和的生存権の具体的権利性を認め、イラクでの航空自衛隊の活動は憲法9条違反とし(名古屋)、徴兵拒絶権・良心的兵役拒絶権・軍需労働拒絶権等の自由権的基本権が内容であるとした(岡山)。

 ◆ 国連の平和への権利と憲法の平和的生存権
 この国連の平和への権利と憲法の平和的生存権とを比べた場合、平和を権利として論じる「権利としての平和」、平和を構造から考える「構造としての平和」と捉える点は共通している。
 一方で、国連の平和への権利国連憲章上の自衛権行使の容認を前提としているのに対して、憲法戦争放棄と戦力不保持を定めており、異なる点もある
 (なお、憲法学界の多数派も政府も憲法9条1項は自衛権行使=事実上の「自衛戦争」までは放棄していないと考え、2項については憲法学界の多数派は自衛隊を違憲とするのに対して、政府は自衛隊は憲法が保持を認めない「戦力」ではなく「実力」にすぎないから、自衛隊は合憲と考える。これに対して、私自身は1項で自衛権行使も放棄し、2項から自衛隊は違憲と考える)。

 ただ、国連で宣言として平和への権利が認められた以上、アメリカなどによる国際法違反の戦争に対する批判がしやすくなるであろう。
 確かに、今回は法的拘束力のない宣言ではあるが、世界人権宣言も定着することで規範力のあるものとして扱われてきたし、国際人権規約に発展していった。
 今後も国連や国際社会の場で平和への権利に関する議論を行い、より具体的で詳細な「平和への権利条約」制定に向けた運動が必要である。その際に、日本における平和的生存権をめぐる理論や運動は参考になるであろう。

 ◆ 積極的平和主義は積極的戦争主義
 先に、国連の「平和への権利宣言」に対して、日本は反対したことを書いた。実はこの先取り的な発想は、2012年に自民党が発表した「日本国憲法改正草案」にある。この中の9条は、国防軍が集団的自衛権も行使できるように変えられており、前文から平和的生存権をばっさりと削除している。

 また、安倍首相がいう「積極的平和主義」(proactive contribution to peace)は、「積極的戦争主義」ともいうべき内容であり、平和学・憲法学で議論されてきた、構造的暴力(国内外の社会構造による貧困・飢餓・抑圧・疎外・差別など)のない状態をめざす積極的平和(positive peace)の追求の考え方とは全く異なる。

 安倍政権は憲法改正を目指しているが、まだ日本国憲法の前文も9条も存在している。このような憲法を有する日本の市民が、国連の「平和への権利宣言」の具体化の先頭に立てるよう、憲法改悪を阻止し、憲法の平和主義理念の実現に向けて運動を展開すべきである。

 【参考資料】
  ・笹本潤・前田朗編『平和への権利を世界に一国連宣言実現の動向と運動一』(かもがわ出版、2011年)
  ・平和への権利国際キャンペーン・日本実行委員会編『いまこそ知りたい平和への権利48のQ&A』(合同出版、2014年)
  ・平和への権利国際キャンペーン日本実行委員会ホームページ
http://www.right-to-peace.com/

『子どもと教科書全国ネット21ニュース 112号』(2017.2)

パワー・トゥ・ザ・ピープル!! パート2

「平和に生きる権利」日本、採決反対 戦争を「人権侵害」と反対する根拠 国連総会で宣言

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201702/images/PK2017021902100058_size0.jpg
 平和に生きる権利をすべての人に認める「平和への権利宣言」が国連総会で採択された。国家が関与する戦争や紛争に、個人が「人権侵害」と反対できる根拠となる宣言。日本の非政府組織(NGO)も深く関与し、日本国憲法の理念も反映された。NGOは宣言を具体化する国際条約をつくるよう各国に働きかけていく。 (清水俊介)
 日本のNGO「平和への権利国際キャンペーン・日本実行委員会」によると、きっかけは二〇〇三年のイラク戦争。多くの市民が巻き込まれたことをスペインのNGOが疑問視し「平和に対する人権規定があれば戦争を止められたのでは」と動き始めた。賛同が広がり、NGOも出席できる国連人権理事会での議論を経て、昨年十二月の国連総会で宣言を採択した。
 宣言は、すべての人が「平和を享受する権利を有する」と明記。宣言を実施するための「適切で持続可能な手段」を各国や国連に求めた。国連が「平和への権利」を個人の人権として認めた意義は大きい。
 立案段階で日本実行委は「全世界の国民が、平和のうちに生存する権利を有する」との日本国憲法前文を伝え、宣言に生かされる形に。憲法施行七十年となる今年、各国のNGOとともに、国際条約をつくって批准するよう働き掛けを強めていきたい考え。
 ただ、国連総会では、米英などイラク戦争の有志連合の多くが反対。日本も反対に回った。日本外務省人権人道課の担当者は「理念は賛成だが、各国で意見が一致しておらず議論が熟していない」と説明する。


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