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女性差別撤廃条約

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日韓合意は「対応不十分」=元慰安婦の立場考慮を−国連委

 国連女子差別撤廃委員会は7日、対日審査の最終見解を発表し、慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的」な解決を確認した昨年12月の日韓合意は「被害者中心の対応」が徹底されていないとして遺憾の意を表明した。合意の履行に当たっては「被害者の立場を十分考慮」し、補償などに取り組むよう促した。
 

 2月16日にジュネーブの国連欧州本部で行われた対日審査では、杉山晋輔外務審議官が日韓合意について説明。誠実な実行に向けた両国政府の努力に国際社会の理解を求めていた。最終見解は、日韓合意を含め、解決に向けた日本の取り組みに留意するとも指摘した。

【ベルリン時事】(2016/03/07)

 ◆ 「慰安婦」だけじゃない!
   国連が指摘する日本の女性差別問題
(ダイヤモンド・オンライン)


 2016年2月15日から国連女性差別撤廃委員会(CEDAW)が開催されており、日本に対する審査は16日に終わったばかりだ。ほぼ従軍慰安婦問題以外は報道されていない委員会で、日本の貧困、特に女性と子どもの貧困は、どのように議論されたのだろうか?

 ● 「女性差別」委員会での議論 なぜ「慰安婦」だけになるのか?
 2016年2月15日から3月4日まで、スイス・ジュネーブの国連本部において、国連女性差別撤廃委員会(第63会期、以下CEDAW)が開催されている。この委員会は、国連女性差別撤廃条約(外務省公定訳では「女子差別」とされている)を批准した各国で条約がどのように実行されているか審査し、不足不備があれば勧告を行う。なお、「女性差別撤廃条約」と「女性差別撤廃委員会」の略称は、いずれも「CEDAW」となり、「セダウ」「セドウ」のように発音される。


 2016年、条約のCEDAWを批准してから31年目となる日本に対する委員会のCEDAWによる審査は、初日の2月15日と16日に行われた。私も、市民団体の一員として参加した。

 CEDAWからの勧告は3月7日に発表される予定となっている。
 なお現在、委員長を務めているのは、日本の弁護士・林陽子氏である。各委員による自国の審査に対する参加は制限されており、基本的に「口出しできない」決まりとなっている。

 本記事を執筆している2月18日現在、日本に対する審査は既に終了しており、メディア各社が報道を行ったところだ。内容は、ほぼ従軍慰安婦問題一色である。
 たとえば日経新聞は、記事「慰安婦『強制連行確認できず』 日本、国連委員会で」(2016/2/16 19:58)において、
 国連の女性差別撤廃委員会は16日、女性差別撤廃条約の対日審査会合を開いた。出席した外務省の杉山晋輔外務審議官は旧日本軍の従軍慰安婦に関する質問に「日本政府が発見した資料では軍や官憲による強制連行を確認できるものはなかった」と答えた。また「歴史を否定しているとか、何の対応もしていないというのは事実に反する」と強調した。(以下略)

 と報道しており、従軍慰安婦問題以外の内容に関する言及はない。他のメディアも従軍慰安婦問題を中心に報道している。まるで、他の話題は全くなかったかのようだ。

 しかし、女性に対する差別全般を取り扱うこの委員会では、生育・教育・就労・就労を前提とした年金などすべての側面において、女性の人生に「ゆりかごから墓場まで」という感じで影のようについて回る「貧困」も、当然のこととして取り上げられる。
 その国の女性の貧困は、その国全体の状況に、その国で女性が置かれている社会的・経済的状況を反映したものとなっているからだ。もちろん今回の日本に対する審査でも、従軍慰安婦問題しか話題にならなかったわけはなく、数多くの重要な問題が審議された。

 では、CEDAWの審査の流れは、どうなっているのだろうか?

 ● 人権問題に関する国連の委員会は 市民の関心と声を重要視

 CEDAWに限らず、国連の各委員会が定期的に(緊急ではなく)各国の審査を行う場合の手続きには、政府の報告・政府とともに、異なる視点や立場を持つ市民団体からの報告が含められている。政府と市民団体は、委員会を通じて意見交換・情報交換を促されることになる。最後の段階で審査が行われ、勧告が公開される。準備段階から勧告までは、概ね2年程度である。

 用いられる公式文書は、すべて公開される。今回のCEDAWでも、対象となったすべての国の政府・市民団体等が提出した文書・委員会から政府への質問リストなどはすべてで閲覧・ダウンロード可能になっている。
http://tbinternet.ohchr.org/_layouts/treatybodyexternal/SessionDetails1.aspx?SessionID=1007&Lang=en
 まだ見ることができないのは、3月7日に公開される予定の勧告だ。私も、女性のメンタルヘルスの問題・女性の貧困の問題・女性のメンタルヘルスと貧困が複合しやすいシングルマザーの状況を中心に、自分がメンバーとなっている全国「精神病」者集団(JNGMDP)(全国「精神病」者集団(JNGMDP))と、NPO法人・CPAO(大阪子どもの貧困アクショングループ)合同の報告書2本(2015年6月(委員会から日本政府への質問リスト作成に際して)、(2016年1月(本審査に際して))を提出した。

 内容の中心は、生活保護を先陣として進められる社会保障削減である。JNGMDPとCPAOの組み合わせになった最大の理由は、スタートとなった2015年6月の報告書作成において時間がないなかで、締め切りまでに団体としての合意が取れ、なおかつ日本語の下書きなしにいきなり英語で書いたレポートをチェックできたのが、この2団体だけだったからである。

 本審査向けに作成した2本目のレポートの締め切りは2016年1月だったため、生活保護の住宅扶助削減・冬季加算削減・児童扶養手当増額と同時に盛り込まれた「不正受給対策強化」の問題(本連載第34回)など、現在進行形の問題に充分な言及ができた。

 国連が市民からの情報や参加を歓迎するのは、なぜだろうか?「人権が保障されている」といえる状況は、政府だけで実現できるものではなく、政府とその国の人々それぞれとの間の相互作用やパワーバランスの上に、成り立ったり成り立たなかったりするからだ。また、「人権が保障されている」といえる状況は、何もしなくても永久に続くわけではない。特定のグループに対して保障されたとき、忘れ去られているグループがいる場合もある。だから、国連は市民の声を聞きたいと望み、審査への参加を歓迎する。もしも丁寧な対話を行おうという意志が政府と市民の両方にあるのなら、国連の委員会は、委員会という第三者の前での、双方の丁寧な対話の機会にもなりうる。年単位の時間がかかってしまうのは、民主主義あるいは民主主義に近づくことが、まことに面倒くさく手間ヒマのかかるものであるからだ。なお、政府と市民団体の主張があまりにも似通っており、市民団体の報告書がすべて政府を賞賛する内容になっている場合、国連は、その国で思想・信条・表現の自由が侵害されている可能性を考える。

 とはいえ、委員会に行って参加する市民に対し、旅費・宿泊費・その間に失う収入への補償などは全くない。委員たちも、国連から報酬を受け取っているわけではなくボランティアである。それが「中立性を保つための基本」と認識されているからだ。

 なお今回、審査の対象となった国は、チェコ・ハイチ・アイスランド・日本・モンゴル・スウェーデン・タンザニア・バヌアツの8カ国である。肉体的な「生き延びる」「殺されない」が問題の国々には当然ながらその解決、男女平等がある程度実現された先進国には次の段階への進展が求められる。

 ● 「男女共同参画」でお茶を濁す日本に 冒頭から強烈な一撃が

 2月17日午前10時に開始された本審査は、日本政府代表団を代表した杉山晋輔・政務担当外務審議官の挨拶で始まった。30分ほどの挨拶の中で、杉山氏は安倍内閣下で進められる「男女共同参画」を、女性活躍法・50万人分の保育の受け皿づくり・介護離職を減少させるなどの方針とともに語った。

 この挨拶の直後、条約のCEDAW(外務省公式訳)の条文を最初から最後までたどる形で、議論が開始された。

 最初の委員質問は、
 「日本の国内法では、『差別』が定義されていません直接・間接の差別の定義を、具体的に入れていく予定はあるのですか? (略)『男女共同参画』という言葉は経済成長のためのもので、人権のためにあるものではないと思います。実体的な男女間平等を、あらゆる分野で実施するために、どういう方法を考えているのでしょうか? 」
 という内容であった。

 「差別とは何か」が明確にされていない限り、「差別されている」「差別されていない」も明確にできないし、「差別がない」「平等である」という状態に近づいたのかどうかも判断できない。むろんCEDAWには、冒頭の第一部第一条に、
 第一条
 この条約の適用上、「女子に対する差別」とは、性に基づく区別、排除又は制限であって、政治的、経済的、社会的、文化的、市民的その他のいかなる分野においても、女子(婚姻をしているかいないかを問わない。)が男女の平等を基礎として人権及び基本的自由を認識し、享有し又は行使することを害し又は無効にする効果又は目的を有するものをいう。
 という明確な定義がある。
 しかし日本の国内法には未だ、「差別とは何か」「直接差別は悪、間接差別も悪」を明確に述べた条文はない。

 日本政府からの代表団の多くは、各省庁に勤務する比較的若手の官僚である。もしも局長クラスであれば、自分の判断でその場で答えることも可能であろう。しかし、代表団の前には想定問答集らしき書類があり、各省庁の代表者はほぼ、淡々と、あるいは抑揚をつけて読み上げるのみであった。

 さて、CEDAW第一部第二条・第三条は主として、男女平等・女性差別撤廃にかかわる立法、さらに司法・立法・行政のすべてが関わる法と制度の整備に関するものである。しかし政府代表団の人々は、自身が「司法・立法・行政」の三権のうち「行政」に関わっていることを理由として、立法に関する明快な回答をしなかった

 第四条は、差別を是正して事実としての平等を実現するためのポジティブアクション、たとえば「○市の男女比は40:60なので、市議会議員の60%は女性に割り当てる」といった措置を行うことに関するものである。「行き過ぎて逆差別になった」という事態を防止するため、「機会および待遇の平等の目的が達成された時に廃止されなければならない」とも明記されている。
 日本政府代表団は、さまざまなポジティブアクション案を語った。内閣官房は「平等についての数値目標をどれだけ達成したかを企業名とともに公開し、日本的『横並び』によって他企業との競争を促す」と語った。
 しかし委員は、「なぜ罰則を設けないのでしょうか?」と質問の手を緩めなかった。

 第五条は、社会的・文化的な「男性優位」「性別役割分担」をなくすこと、育児の責任は両方の親にあると明確にすることを目的としたものである。特に学校教育・社会教育に関して、委員からは鋭い質問の数々が相次いだ。しかし政府回答は、主に文科省による「指導要領にもとづいて適切に学校教育を行っている」と繰り返すのみだった。

 慰安婦問題は、第六条売春・売春からの搾取禁止)に関係する。
 本審査で日本政府代表団から自分の言葉での力強い主張が聞かれたのは、この時だけであった。
 しかし私としては、慰安婦問題そのものではなく、委員が指摘した売春において、買う側をなぜ罰しないのか?という問題、東南アジアの女性が異なる名目で日本に入国させられて性産業に従事しているが強制送還を怖れて何も出来ない問題、DV被害者が十分に保護されない仕組みに関する問題、性的暴力が極めて狭い意味に限定されている問題を、さらに大きなものと感じた。

 現在の日本では売春を含めて、女性が意に反して何かを強制されない権利を保障する仕組みや、強制されてしまった場合に本人の意志に沿って安全を確保し名誉を回復する仕組みは、まったく不十分だ。このことこそが問題なのである。
 慰安婦問題も、戦前の日本で管理売春が合法化され公然と存在したことや当時の日本の女性観と密接に関連しており、真の問題は「あったかなかったか」「強制か自発か」ではないはずだ。
 日本政府代表団の回答は、慰安婦問題そのもの以外では明確でなかった。「買春」に厳格な罰則を設けることに対しては、極めて消極的であった。

 ついで第二部第七条(選挙権・被選挙権・政策決定への参加)、第八条(国際機関活動への参加)に関する検討が行われた。
 ここで私が最も重要だと感じたのは、小選挙区制に関する質問であった。小選挙区制では、マイノリティは得票できても選出されにくくなる。候補者の女性比率を増やして各政党が注力すれば、女性議員を増加させることくらいは出来るかもしれない。しかし、障害者やLGBTなどのマイノリティを人口比率・男女比ととともに議員比率に反映させることは、小選挙区制のもとでは不可能である。これでは、誰もが「自分の」代表を議会に送り出せるとはいえない。言い換えれば、マイノリティにとっては特に、日本の民主主義が不十分であるということだ。

 第九条は、国籍の変更に関するものである。日本人男性と結婚した外国人女性は、「日本で生まれたことによって日本国籍となった子どもの母」という身分でない限り、離婚すれば日本への在留資格を失う。このことは非常に深刻な人権侵害を引き起こしている可能性があり、委員からも鋭い質問が相次いだ。

 第三部は、第十条(教育)・第十一条(雇用)。第十二条(保健)・第十三条(給付についての権利・経済権・文化活動)・第十四条(農村女性の平等)に関するものである。
 第三部に含まれる問題の数々は、極めて具体的かつ個別的であるからこそ、地道に確実に改善する可能性がある。しかし足かせになっているのは、何と言っても「最初からデータの多くが男女別のデータで取られていないので、したがって現状も改善の必要性も方法も明らかにできない」という問題である。
 文科省の担当者は、女性に対する高等教育の機会均等のために「日本学生支援機構の奨学金を貸しつけており、予算も対象人数も増加させつつある」という事実を「無利子奨学金(第一種)では女子の採択率が4%高い」というデータとともに述べた。奨学金の貸与を受ける必要性が女子学生においてより大きく、それが「4%高い」に反映されているのであれば、女性差別の結果かもしれないではないか。私は唖然とし、失笑した。

 ● 社会保障の削減は「女性」を直撃 “複合差別”を深刻にする

 さて、JNGMDPとNPO法人・CPAOの共同報告書(2015年6月・2016年1月)を起草した私としては、給付についての委員質問が最も気になるところであった。
 報告書では、社会保障の削減が女性を直撃し、さらにシングルマザーとその子・特に障害をもつシングルマザーに深刻な問題をもたらす可能性を、判明しているデータも挙げた上で、
 「問題があることは間違いないのですが、とにかく公式調査が皆無に近く、データが足りません。より具体的で詳細な調査で、現状と問題点を明らかにすることが必要です。でも現状把握はされないまま、社会保障の削減が進められています
 と述べた。「貧困」「ひとり親」「女性」に精神も含む「疾患」による困難と差別が複合しうるシングルマザーにおいて、問題が深刻にならないわけはないのであり、影響は子どもたちにも及ぶ。しかし現在のところ、調査もデータも不十分すぎる。

 問題を解決する最大の手段は、経済的基盤を支えることである。手っ取り早く言えば、最も立場の弱い人々に対する給付である。それは現在の生活保護や児童扶養手当そのものである。

 複合差別の問題は、DPI女性障害者ネットワークも問題にしつづけてきている。
 たとえば「視覚障害の女性障害者が痴漢に遭ったり暴力を受けた場合、相手が誰だか分からないため、訴え出ることが困難」「障害女性が夫からの暴力を受けたとき、障害を理由にシェルターでの保護を拒まれた」といった残念ながらよくある問題が、典型的な複合差別である。

 2015年7月、CEDAWは日本に対する質問リストを作成するための検討を行った。この時、DPI女性障害者ネットワークから2人が参加していた。参加できなかった私の代わりに、JNGMDPとCPAOのメッセージを彼女たちが代読してくれた。

 先日のCEDAW日本審査の際、DPI女性障害者ネットワークは詳細な報告書を他団体と共同で作成し、資金調達も含む周到な準備のもと、障害者6名・介助者等スタッフ5名を今回のCEDAWに送り込み、ロビイングを含め、マイノリティの権利保障を求めて活発な活動を行った。
 今回、前日の2月14日午前中に米国ワシントンDCで学会発表を行った私は、その日の夕方の便で開会当日の2月15日朝にジュネーブ入りする予定であったが、フライト遅延により、国連本部に到着したのは午後1時過ぎであった。
 しかし、彼女たちとCEDAWに関連する団体の集合体であるJNNCの協力により、極めてスムーズに参加することができた。2月15日夜にJNNCが作成した委員たちへの追加情報提供文書にも、JNGMDPとCPAOの立場からの意見を反映させてもらえた。
 また2月16日の本審査直前、DPI女性障害者ネットワークが行った委員へのロビイングにも同席し、短時間ながら、女性の貧困・精神の健康・シングルマザーの状況を委員に話せた。

 委員質問では「障害を持つ女性」「シングルマザー」「複合差別」という用語が、「もっと調査を」「さらなる統計を」「より詳細なデータを」という言い回しとともに何回も使用された。また、
「社会福祉などが削減されることによって女性の権利が阻害されることを懸念しています」
 という委員質問もあった。
 年金、介護、医療などすべての面において進む社会保障・社会福祉の削減は、最初に立場の弱い女性の生存を危うくし、結局は全人口に影響が及ぶ。このことを深く認識しているであろう委員から「それそのもの」の質問が発せられたとき、私は心のなかで「やったー! 」と叫んだ。ついで心のなかで委員に「ありがとうございます」とお礼を言い、ひそかに嬉し涙を流した。
 JNGMDPとCPAOに出来たことは、報告書を2回提出し、私が本審査に参加することだけだった。けれども、委員たちが真摯な関心を持ち、報告書の内容を質問に反映したことは、十分に理解できた。

 なお、このCEDAWで検討された「女性差別」には、LGBT・アイヌ民族・部落差別など、本人が選べない何かを原因とする全ての差別が含まれていることを、最後に述べておきたい。
 日本にいても関心がなければ「見れども見えず」という問題と当事者に対し、日本人ではない委員たちは細やかな目配りを絶やしていない。日本に住んでいる日本人に、それ以上のことができないわけはないであろう。

 CEDAWとは何か・CEDAWで何が議論されているのかについて知っていただくには、あまりにも文字数が足りない。しかし「慰安婦問題」が非常に数多い問題の一部であること、むしろ現在とこれからの数多くの課題との関連から問題にされつづけていること、CEDAWそのものは極めて現実的・具体的で未来志向であることは、ご理解いただけたのではないだろうか。

 関心を持ち「行きたい」という気持ちがあっても、ジュネーブまたはニューヨークで行われる国連本部での審議に参加できる人々は限られているであろう。
 直接知りたい数々の事柄のうち、報道を頼らず自分の身体で確かめられることは、誰にとってもごく一部であろう。しかし、国連の人権問題に関する委員会に対して、

 「慰安婦問題とヘイトスピーチ問題がどうなったかは分かった。それ以外はどうだったの?」
 という関心を向ける人が増えれば、報道も政府も変わらざるを得ないはずだ。

 あなたの思想信条がどのようなものであれ、本記事が「国連や国際社会はどうなっていて、どのように動いていて、どう考えているのか」を知るお役に立てば、さらに報道が「そこに行くことのできない人の代わりに見て聞いて伝える」という機能をより大きく果たすお役に立てば、これ以上の喜びはない。

みわよしこ

『ダイヤモンド・オンライン - Yahoo!ニュース』(2016年2月19日)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160219-00086597-diamond-soci



パワー・トゥ・ザ・ピープル!! パート2


[Ulala]【女性のホームレスが増える国、日本】〜特集「2016年を占う!」女性の貧困〜

2015年は、女性の貧困について取り上げられることが多かった。

「女性が輝く社会」を掲げ、女性の社会進出を促すのはとてもいいことだが、社会システムや意識の変わらない部分が、女性の貧困を招く要因となっている。
そこで、2016年の大胆予想は、

「このままでは、更に女性のホームレスが増加する。」

厚生省の調査によると、2012年における日本の女性のホームレスの割合は、3.5%〜4%。おなじく2012年の調査では、フランスの女性のホームレスは38%であることを考えれば極めて低い数字だ。

しかし女性ホームレスの数が多いフランスを始めとする欧米でも、1970年代にはほとんど居なかったのも事実。近年になって増えたのは、不況ももちろんあるが、「女性の社会進出」に関連があるのではないかとも言われている。

欧米では70年代頃から女性が労働者として社会進出が進み、世帯主として自立する、または自立できる状況が作り上げられてきた。自立すると言うことは、配偶者に関係なく自分の人生を生きることができるということで、男性に左右されない人生を選択できる権利として、女性が社会進出することを望んだのだ。

それにより「家庭」に対する意識も大きく変化し、離婚も増え、結婚とは不安定な制度になりつつある。フランスでは1999年にPACS(仏:Pacte Civil de Solidarite:民事連帯契約」という、パートナーとの権利と義務の関係を決めた契約制度もできた。PACSは別れる時も一方からの通告のみでよく、結婚のようにパートナーを保護すると言う義務を伴わない。経済的に自立した2人の間で交わされることが前提になっている。

このような「家庭」に対する考え方の変化により、女性は自由な人生を送れると同時に、パートナーと別れたり失業したりすれば、ホームレスになるリスクも高くなったのだ。

一方、欧米で女性達が社会進出して自立していく中、日本では社会福祉・社会保障の制度、人々の女性への意識が「扶養」を標準的なものとして維持してきた。女性は「まず父親の扶養、結婚して夫の扶養、夫が死んだら年金か子どもの扶養に入る」。こういったモデルを一般的とし、それに合わせてさまざまな制度も作られていった。

1950年代から1970年代にかけての高度経済成長期には、「夫は仕事に出かけ、妻は育児・家事・買物に専念して家庭を作る」といった核家族のイメージが一般的で、企業の賃金体系も妻子を養う世代の男性に比較的手厚くなっていった。家庭の収入増と安定化は、「専業主婦」と「仕事をする男性」と言う性別役割分業を定着させていく。こういった役割分業が行われた原因の一つは日本の工業化かもしれない。基本的に第二次産業ではブルーカラーが主な働き手で、女性がそれに参加することは、事実上困難を伴っていた事情もある。

だが反対にその事が功を奏して、日本では女性のホームレスが少なかったのではないだろか?大多数の女性が「家庭」と言う場にいることが普通で、それだけではなく離婚などで家庭を離れても、実家に帰るなどの「親族に世話になる風潮」がセイフティーネットとなった。また、生活に困ったら、住み込みや寮の完備された職(旅館の接客係や水商売など)があったり、男性と比べて仕事に付きにくい女性は福祉制度を利用しやすくなっていたり、ということも理由に挙げられるだろう。

その後、経済が発展し女性でも男性と肩を並べて働ける仕事も増えたが、「サポートしてくれる妻がいる家庭の男性モデル」とも言える働き方が正社員の標準とされてしまっていたため「サポートしてくれる妻」を持てない多数の女性は、結婚したら仕事を辞めざるを得なかったり、出産後は正社員にはとどまれず、非正規労働者への道を歩むことが多かった。そしてそういった仕事は「家計補助」的な収入を目的とされていたため、女性は、サポート作業を主な仕事とし、男性に比べて低い賃金で働くこととなる。

しかし、経済が不安定になり、従来の稼ぎ手と主婦で構成された家族体系が作れない男性も増加。結婚したくてもできない男女が増えたり、結婚しても共働きで家計を支えたりする形態に変わった。そうやって女性の社会進出が一般的になると、今度は貧困に苦しむ女性が目立つようになったのだ。

欧米と比べて日本は、仕事自体見つけやすいが、「家計補助」的な仕事で働いても、「家計維持」できる十分な稼ぎを得ることができない。そういった仕事では、働いて自立しようとしても女性が貧困になるのは当然なのだ。「単身女性の3人に1人が貧困」と言う事実は、大きな衝撃を与え「貧困女子」なる言葉も生み出された。それと伴い、ホームレス全体の数は年々減っている中、女性のホームレスの数は増えていった。

しかも確かに厚生省の調査では女性のホームレスの数はそれほど多くはないように見えるが、この調査自体「都市公園、河川、道路、駅舎その他の施設を故なく起居の場所として日常生活を営んでいる者」を限定しているため、路上生活の危険から回避するためにネットカフェなどに寝泊まりする女性の数がカウントされていない。こういった「実態は家がないホームレス」も数えれば、日本の女性のホームレス数は実は、もっと多いだろう。

ということで、女性のホームレスは2016年も増え続けると考える。女性が適切な賃金で、女性のライフスタイルに合わせて働ける環境整備はほんとうに急務であり、学校教育でも、女性の自立を目的とする教育の強化をもっとしていくべきなのだ。


 ■ 男女平等、日本101位 - 今年も先進国で最低水準 | マイナビニュース
http://news.mynavi.jp/news/2015/11/19/065/

 【パリ共同】ダボス会議で知られるスイスの「世界経済フォーラム(WEF)」が19日公表の2015年版「男女格差報告」によると、日本は調査対象となった145カ国中101位だった。前年より順位を三つ上げたものの、依然として先進国の中で最低水準であることに変わりはない。
 報告書では、日本は女性閣僚が増えたことが順位を上げる要因となったと指摘している。

 首位は7年連続でアイスランド。2位はノルウェー、3位はフィンランドで、上位に北欧諸国が並んだ。米国は28位、中国は91位、韓国は日本より低い115位だった。



 ■ 男女平等ランキング、日本は101位 女性活躍へ道遠く:日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO94172540Z11C15A1CR8000/
2015/11/19 8:01

 【ジュネーブ=原克彦】世界各国の男女平等の度合いを指数化した世界経済フォーラム(WEF)の2015年版「ジェンダー・ギャップ指数」で、日本は調査対象145カ国のうち101位だった。前年より順位を3つ上げた。安倍晋三政権は女性活躍の推進を看板に掲げているものの、日本への評価は依然低い。

 同指数は女性の地位を経済、教育、政治、健康の4分野で分析する。日本は女性の労働参加率が低く、男性との賃金格差も大きいため経済で106位だった。政治も女性議員が少なく104位と低迷している。教育の個別分野では識字率や中等教育への進学率で世界1位だが、高等教育への進学率が106位と極端に低く、同分野全体では84位だ。

 アジアではフィリピンが7位と前年より順位を2つ上げたほか、ニュージーランドが3つ上がりトップ10に入った。中国は91位、インドは108位だった。
 上位は23位から9位へと躍進したスロベニアを含め、10カ国のうち7カ国を欧州が占めた。

 ※男女平等度ランキング - 世界経済のネタ帳
 2015年の男女平等度ランキングを掲載しています(対象: 145ヶ国、日本は101位)。
http://ecodb.net/ranking/ggap.html


パワー・トゥ・ザ・ピープル!! パート2

 ◎ 判決日&大法廷弁論要旨
   選択的夫婦別姓 LOVE MY NAMEキャンペーン


 来月12月16日(水)15時に大法廷判決がでることが決まりました!
 違憲判決がでて、来年の通常国会ですみやかに民法が改正されることを望みます。

 先週11月4日の大法廷弁論、私たち署名メンバーも二名が抽選にあたり、歴史的な弁論を傍聴することができました。原告の小国さまや、代理人の弁護団の皆様の弁論はとても力強く、心に訴える感動的な内容でした。弁論要旨が「別姓訴訟を支える会」のサイトにアップされましたので、是非ごらんください。小国さまの陳述内容も掲載させていただきます。

 ※弁護団の弁論要旨
http://www.asahi-net.or.jp/~dv3m-ymsk/bennronyousi_2015_2.pdf
 ※国側代理人の弁論要旨
http://www.asahi-net.or.jp/~dv3m-ymsk/bennronyousi_2015_1.pdf
 ※過去の裁判書面
http://www.asahi-net.or.jp/~dv3m-ymsk/saibannews.html


 ◎ 小国さまの大法廷陳述
 私が、結婚のときに名字を変えなければならないと知ったのは、中学生ぐらいの頃のことでした。母が大学の卒業生の同窓会名簿を見て「女の人は結婚すると、みんな名字が変わってしまうから、誰が誰だかわからなくなっちゃうね」とつぶやいたのを聞いたからです。

 夫婦別姓を望むか望まないかは、どの色が好きか嫌いかということに似ています。理屈を使って説明できない根源的で感覚的な問題なのです。長く慣れ親しんだ自分の名字を失い、結婚後の名字で呼ばれると、自分はここにいて相手は自分の名前を呼んでくれているはずなのに、自分ではない他の人を呼んでいるという感覚にかられます。

 私が、いざ結婚ということになり、夫に名字について相談した時、夫は私の気持ちをよく理解してくれました。しかし一方で夫も自分の名字を変えてもいいとは思いませんでした。そのため、夫は結婚式の日までに、法的には結婚をしない「事実婚」にするしかないのでは、という結論を出していました。私は結婚式の日まで、法的に正式な結婚をせずに自分の名を守るか、自分の名を捨てて法的な結婚を取るか迷いました。

 それでも私が「事実婚でいいじゃないか」と思いきれなかったのはなぜでしょう。それは私たち二人が正式な夫婦として認められるかとても不安だったからです。万が一、夫婦のどちらかに事故や病気があって、家族として手術の承諾をするとか、本人に代わって意思表示をしなければならなくなった場合に、お互いが夫婦として認められるかが分からないのです。私の方が深刻に考え、法的な結婚を強く望んだため、望む側の私が変えるしかないと自分を納得させて自分の名字を変えました。

 私は行政書士の仕事をしており、資格の上では職名として自分の名字を届け出れば旧姓を使い続けることができます。しかし、遺言を公証役場で作成する仕事を依頼された時、公証役場で立会人としてサインをすることになったのですが、公証人からは、「のちのち遺言の効力に問題がでるといけないから、戸籍上の名前でサインしてくれ」と言われ、そうせざるをえませんでした。

 つまり、全ての場で旧姓を通称として使うことは保証されていないのです。世の中には、通称が社会的に認められるようになったから、戸籍上は今まで通りでいいという方がいますが、戸籍名は家族の絆のために大事にしまっておく秘密の宝物ではないはずです。給与や報酬を受けたり、銀行口座を開いたり、保険証を持って医療にかかったり、年金を受けたりなど、経済活動や社会保障にこそ不可欠なものです。むしろ、家族とは離れた個人の部分で重要な役割を果たしているのではないでしょうか。

 政治の世界では、選択的夫婦別姓制度の実現のために尽力された国会議員の方々もいますが、政権交代があっても政局に振り回されたり、一部の実情をよく理解していない人びとの反対により、多くの人に関係するこの問題は葬られ続けました。司法に訴えたのは、政治に期待していてはもうダメなのではないかという差し迫った思いに突き動かされてのことです。

 これから家庭を持とうという人たち、さらに私たちの子どもの世代のためにも夫婦別姓も選べる社会を実現できるような判決を強く望んでおります。

以 上

『LOVE MY NAME 選択的夫婦別姓制度の実現を』(2015年11月12日)
https://www.change.org/p/%E5%90%8D%E5%89%8D%E3%82%92%E5%A4%89%E3%81%88%E3%81%9A%E3%81%AB%E7%B5%90%E5%A9%9A%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%84-love-my-name-%E9%81%B8%E6%8A%9E%E7%9A%84%E5%A4%AB%E5%A9%A6%E5%88%A5%E5%A7%93%E5%88%B6%E5%BA%A6%E3%81%AE%E5%AE%9F%E7%8F%BE%E3%82%92


パワー・トゥ・ザ・ピープル!! パート2
    

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