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翠月湖鎮における住宅移転のモデルケースを視察 まず、四川省復興調査報告書から翠月湖についての説明を抜粋しようと思う。 翠月湖は、四川省成都市の都江堰市にある鎮で、国家主導の制度的調整と市場的調整との結合が最も明らかに見てとれる地域である。 ここは、住民の合意形成による農村の開発が成功し、現代中国で大きな障害となっている土地問題について、持続可能な発展に基づいた一定の解決法を導いた事例である。 四川地域の伝統家屋は、一戸建ての住宅に広い庭を挟んで生垣を作り、その周辺に自分の畑を所有するという形態をとってきた。 翠月湖で成功した例は、伝統家屋で非効率的な土地の利用をしていた広い庭の面積を二酸化炭素の排出権取引と同様のシステムで証券化し、その証券に都市部の農業用地を転嫁させることで国全体の農業用地の減少に歯止めをかけ、尚且つ都市部の更なる開発を促進できるというメリットを含んだものである。 庭の面積を証券化し販売して得た資金を元に、それまでの農地を集約し、近隣住民と畑から少し離れた場所に集まって住宅街を形成した。 豊富な資金で新しく近代的な一戸建ての家を持ち、少し離れていた住民が小さな地域に集まって暮らすようになったため、これまで以上に隣近所との距離が縮まり、コミュニティが形成され易くなった利点も挙げられる。 四川大地震の被害とは直接の関連はないが、政府の指導と村民の合意形成により社会的な問題を解決したことは、国家主導の制度的調整と市場的調整との結合が成功した例として注目に値するものである。 (翠月湖鎮の住宅街) (都江堰市) (都江堰の川沿いのレストランで食べた夕飯) (青城山行きの新幹線) (新幹線の車内) 9月17日。 午前中の新幹線で成都から都江堰入りし、白タクをチャーターして四川大地震の震源地である映秀鎮へと向かった。 映秀鎮で1周忌の記念施設や復興住宅を見学し、山を下りて翠月湖鎮へ。 翠月湖鎮の規模はそれほど大きくなく、資料館で説明を受けて、まもなく見学を終了した。 その後、都江堰市の中心街へと入り、白タクとは別れた。 市街を散策し、喫茶店で休憩をしようとスターバックスを探すが、マクドナルドもケンタッキーフライドチキンもない町である。 人口1000万人の成都ほどの都市であると欧米のファストフードチェーンも出店しているが、そこから60km離れた地方都市になると、周辺では大きい町とは言え所得は下がるのか、そうしたお店は見つからなかった。 日本でも小山や熊谷といった都市に、スターバックスが何店舗あるかは微妙だが。 結局、喫茶店に入ることなく川沿いのレストランに入り早くも夕飯を取ってしまう。 こちらでは四川料理を食べたが、あまりの辛さにやはりあまり手がつかなかった。 夕食を終えて都江堰駅へと戻り、帰りの新幹線の時間まで40分ほど空いていたので、駅の中にある喫茶店で食後のコーヒーを飲みながら、本日見学した場所の整理を行った。 こうして四川省滞在2日目は、最終1本前の新幹線で成都へと戻るハードスケジュールであった。
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