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当直で、意識障害の人が来て、ちょっとどじなことをしてしまったので書いてみます。
呂律が急に回らなくなったといって、救急車で男性が救急車が運ばれてきた。
その人の既往は一度、脳梗塞をして他院通院中とのことだった。
診察すると、呂律が回らないというより、コミニケーション自体がとれず右に麻痺があった。それで眼球が右に共同偏位していた。意識はどんどん悪くなっていった。
ぼくの頭の中では、脳梗塞の既往とあったので、再梗塞かまたは再発予防目的の抗血小板薬か抗凝固薬の効きすぎによる出血を考えた。場所は、左大脳半球にしては眼球の共同偏位が逆になるはずでなんだかおかしい。脳幹梗塞??または脳出血??などと考えつつ、まずは頭部CTで出血を鑑別、出血は見られなかった。そして当直の技師さんに無理を言ってMRIを撮影しても、急性期の脳梗塞の病変が描出されない。これは、なんだかおかしいという風に考えたところ、採血を提出していた検査部から連絡が入り、低血糖ですと言われた。
そう、すべては低血糖で起こっていたのである。入院されたときの情報で、既往歴で糖尿病と言ってもらえていたら無駄な検査をしなくてすんだのに必要以上に過剰な検査をしてしまった。
意識障害の原則は、バイタルと血糖値をチェックしそれからブドウ糖とビタミンB1を注射するのである。ぼくは、脳梗塞の既往という情報でまどわされて、血糖値とビタミンB1を注射せずに、すぐに画像とした。基礎的なことを忘れていた。この苦い経験を元にまたひとつステップアップしたいです。
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