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オールデンが世に送りだしたタッセルモカシンは、JAZZYのスイングが聞こえてきそうな不朽の名作です。この一見地味な顔つきのタッセルモカシンは、歴史を紐解くと興味深いヒストリーが眠っていることは意外と知られていない事実です。時を遡ること第2次世界大戦直後。アメリカの性格俳優ポール・ルーカスが、とある注文靴店2店舗へ同時に発注を掛けます。出来上がって来た靴のデザインには満足したのですが、如何せん納得行かなかったのが履き心地でした。(当時から靴の履き心地はこだわりの部分だった様です)

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そして、登場するのがオールデン社です。オールデンは、それまでのデザインを覆す全く新しいパターンのデザインをしただけでなく、新しい木型デザインを起し完全にオリジナルなタッセルモカシンを完成させたのです。当時から履き心地に関しては抜きん出た物を持っていたオールデンの新タッセルモカシンは、発案者ポール・ルーカスのお気に入りの一足となりました。これまで存在しなかった、組み革紐とタッセル飾りを使ったタッセルローファーは、20以上にも及ぶバリエーションを展開し当時アメリカ全土の伝統的な洋服店に紹介され、それ以降大いなる成功を収めました。

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1957年、アメリカの最高級紳士服店のブルックスブラザースがオールデン社のデザインに加え、他のタッセルローファーをコレクションの中に加えることに興味を示し、オールデン社は特別にブルックスブラザース専用に、靴のかかと部分に装飾品を付けたタッセルローファーを製造しました。それはブルックスブラザースだけの特別限定品として今日まで残っているそうです。

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事実上、この時を境にそれぞれの生産者がタッセルモカシンの類似品を提供していますが、相対的に均整のとれて見た目も良く履き心地が良いオールデン社のオリジナルデザインを超える者は今日までないという事です。紹介されて数十年間に渡るタッセルモカシンは、伝統的なアメリカのスタイルの基本となり、その上国際的に多くの人を喜ばせ続けています。

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563タッセルモカシンは、その末裔となるモデルであり、現在のオフィシャル版カタログにも燦然と掲載され続けているアイテムです。兄弟モデルとして664(シックなブラックモデル)、666(渋いモカブラウンのスエードタッセル)とあります。いずれもシングルオークレザーソールを使ったモデルです。

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中でもトップグレードで最も愛されているこの563は、No,8カラーのシェルコードバンは、最新のカタログでもツイードジャケットと合わせたフォトが掲載されています(※だからと言って秋冬靴ではなくオールシーズンモデル)。アバディーンラストを採用した細身のエッグトゥノーズとハンドスキンステッチによるアッパーエプロンやサイド周りの抑揚、コードバンならではのリフレクション。エイジングできる楽しさまで備えるなど、とても50年代に開発された靴とも思えない完成度を誇ります。もしオールデン社に行くようなことがあったらこのタッセルモカシンを履いて訪問したいですね。


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