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安廣文夫元裁判長ご執筆 ♡ http://blogs.yahoo.co.jp/juken_15/39862573.html

しほうちゃれんじ 657

乙:今日の問題は

判例の趣旨によれば,特別受益に当たる贈与について,贈与者である被相続人がその財産の価額を相続財産に算入することを要しない旨の意思表示(持戻し免除の意思表示)をした場合であっても,その贈与の価額は遺留分算定の基礎となる。

甲先生、よろしくお願いします!

こ、甲先生!?

甲:いりゅうぶん。ぶん。ぶん。はちがとぶ。。

乙:最決平成24年1月26日は

「本件遺留分減殺請求は,本件遺言により相続分を零とする指定を受けた共同相続人である抗告人らから,相続分全部の指定を受けた他の共同相続人である相手方らに対して行われたものであることからすれば,Aの遺産分割において抗告人らの遺留分を確保するのに必要な限度で相手方らに対するAの生前の財産処分行為を減殺することを,その趣旨とするものと解される。そうすると,本件遺留分減殺請求により,抗告人らの遺留分を侵害する本件持戻し免除の意思表示が減殺されることになるが,遺留分減殺請求により特別受益に当たる贈与についてされた持戻し免除の意思表示が減殺された場合,持戻し免除の意思表示は,遺留分を侵害する限度で失効し,当該贈与に係る財産の価額は,上記の限度で,遺留分権利者である相続人の相続分に加算され,当該贈与を受けた相続人の相続分から控除される」

と、判示しています。


したがって、上記記述は、正しいです。

この記事に

しほうちゃれんじ 656

乙:メンテの日を間違えていて、17時まで一人メンテをしていました。

今日の問題は

被相続人Aの子Bが相続放棄をした場合,Bの子Cが遺留分権利者となる。

甲先生、よろしくお願いします!

こ、甲先生!?

甲:らべんだーじゃないかな。。

乙:民法887条2項は

「被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。」

同法1044条は

「第八百八十七条第二項及び第三項、第九百条、第九百一条、第九百三条並びに第九百四条の規定は、遺留分について準用する。」

同法891条は

「次に掲げる者は、相続人となることができない。
一 故意に被相続人又は相続について先順位若しくは同順位にある者を死亡するに至らせ、又は至らせようとしたために、刑に処せられた者
二 被相続人の殺害されたことを知って、これを告発せず、又は告訴しなかった者。ただし、その者に是非の弁別がないとき、又は殺害者が自己の配偶者若しくは直系血族であったときは、この限りでない。
三 詐欺又は強迫によって、被相続人が相続に関する遺言をし、撤回し、取り消し、又は変更することを妨げた者
四 詐欺又は強迫によって、被相続人に相続に関する遺言をさせ、撤回させ、取り消させ、又は変更させた者
五 相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者」

同法892条は

「遺留分を有する推定相続人(相続が開始した場合に相続人となるべき者をいう。以下同じ。)が、被相続人に対して虐待をし、若しくはこれに重大な侮辱を加えたとき、又は推定相続人にその他の著しい非行があったときは、被相続人は、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができる。」

同法893条は

「被相続人が遺言で推定相続人を廃除する意思を表示したときは、遺言執行者は、その遺言が効力を生じた後、遅滞なく、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求しなければならない。この場合において、その推定相続人の廃除は、被相続人の死亡の時にさかのぼってその効力を生ずる。」

同法939条は

「相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす。」

と、規定しています。


したがって、上記記述は、誤りです。

この記事に

しほうちゃれんじ 655

乙:今日の問題は

相続人は,被相続人の占有についての善意・悪意の地位を当然に承継する。

甲先生、よろしくお願いします!

こ、甲先生!?

甲:(よっとにさそってくれない。。)

乙:民法187条1項は

「占有者の承継人は、その選択に従い、自己の占有のみを主張し、又は自己の占有に前の占有者の占有を併せて主張することができる。」

と、規定しています。

最判昭和37年5月18日は

「原判決は、上告人先々代Dの本件土地に対する占有は悪意であると認定した上、右Dの死亡によりその家督を相続して本件土地に対する占有を承継した上告人先代Eの占有は、新権原にもとづき占有を開始したものでないからその性質を変えることなく、Dの地位をそのまま承継した悪意の占有者というべきであるから、一〇年の取得時効を完成するに由なきものといわなければならない旨判示している。しかし、民法一八七条一項は「占有者ノ承継人ハ其選択ニ従ヒ自己ノ占有ノミヲ主張シ又ハ自己ノ占有ニ前主ノ占有ヲ併セテ之ヲ主張スルコトヲ得」と規定し、右は相続の如き包括承継の場合にも適用せられ、相続人は必ずしも被相続人の占有についての善意悪意の地位をそのまま承継するものではなく、その選択に従い自己の占有のみを主張し又は被相続人の占有に自己の占有を併せて主張することができるものと解するを相当とする。従つて上告人は先代Eの占有に自己の占有を併せてこれを主張することができるのであつて、若し上告人先代Eが家督相続により上告人先々代Dの本件土地に対する占有を承継した始めに善意、無過失であつたとすれば、同人らが平穏かつ公然に占有を継続したことは原判示により明らかであるから、一〇年の取得時効の完成により本件土地の所有権は上告人に帰属することになる。そうすると、原判決は法令の解釈を誤つた違法があるものというべく、論旨は理由があり、この点に関する大審院判例(大正三年(オ)第五八七号大正四年六月二三日言渡判決民録二一輯一〇〇五頁、大正五年(オ)第六七四号大正六年二月二八日言渡判決民録二三輯三二二頁、昭和六年オ第三二二号同年八月七日言渡判決民集一〇巻七六三頁)は変更せらるべきものである。」

と、判示しています。


したがって、上記記述は、誤りです。

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しほうちゃれんじ 654

乙:甲先生、コタンってどういう意味でしょうか?


今日の問題は

甲は,丙が窃取して乙に売却したつぼを,これが盗品であることを知りながら,乙から購入した。この場合,丙の窃盗行為について公訴時効が成立していれば,甲には盗品等有償譲受け罪は成立しない。

甲先生、よろしくお願いします!

こ、甲先生!?

甲:たんこぶ?

乙:刑法256条は

「盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物を無償で譲り受けた者は、三年以下の懲役に処する。
2 前項に規定する物を運搬し、保管し、若しくは有償で譲り受け、又はその有償の処分のあっせんをした者は、十年以下の懲役及び五十万円以下の罰金に処する。」


と、規定しています。


大判明治42年4月15日は

「賍物故買罪ハ苟クモ賍物タルノ情ヲ知リテ之ヲ故買スレハ成立スルモノナルカ故ニ竊盜犯人ニ對スル公訴及私訴ノ時效ニ因リ消滅シタルヤ否ヤハ竊盜ノ賍物ヲ故買シタル罪ノ成否ニ毫モ關係ナキヲ以テ原判決ニ竊取ノ年月日ヲ明示セサルモ理由不備ニ非ス論旨ハ理由ナシ」

と、判示しています。


したがって、上記記述は、誤りです。

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しほうちゃれんじ 653

乙:甲先生、インスコって、どういう意味でしょうか。


今日の問題は

第三者所有物没収事件判決(最高裁判所昭和37年11月28日大法廷判決,刑集16巻11号1593頁)は,被告人以外の第三者の所有物(以下「第三者所有物」という。)を没収する場合において,当該第三者に対し告知,弁解,防御の機会を与えることなくその所有物を没収することは,適正な法律手続によらないで財産権を侵害する制裁を科するに外ならない旨判示した。


甲先生、よろしくお願いします!

こ、甲先生!?

甲:いんべし。。

乙:最大判昭和37年11月28日は

「第三者の所有物を没収する場合において、その没収に関して当該所有者に対し、何ら告知、弁解、防禦の機会を与えることなく、その所有権を奪うことは、著しく不合理であつて、憲法の容認しないところであるといわなければならない。
けだし、憲法二九条一項は、財産権は、これを侵してはならないと規定し、また同三一条は、何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪われ、又はその他の刑罰を科せられないと規定しているが、前記第三者の所有物の没収は、被告人に対する附加刑として言い渡され、その刑事処分の効果が第三者に及ぶものであるから、所有物を没収せられる第三者についても、告知、弁解、防禦の機会を与えることが必要であつて、これなくして第三者の所有物を没収することは、適正な法律手続によらないで、財産権を侵害する制裁を科するに外ならないからである。」

と、判示しています。


したがって、上記記述は、正しいです。

この記事に

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