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安廣文夫元裁判長ご執筆 ♡ http://blogs.yahoo.co.jp/juken_15/39862573.html

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しほうちゃれんじ 527

乙:エイヴリーちゃんを育てられるか、ドキドキです。

今日の問題は、予備試験からです。

Aは,A所有の甲土地をBに売却したが,AからBへの所有権移転登記をする前に死亡した。Aの法定相続人は,子C及び子Dの二人であり,その相続分は各2分の1であったが,遺産分割協議が調う前に,Cが勝手に甲土地について単独で相続した旨のAからCへの所有権移転登記をした上,甲土地をEに売却し,CからEへの所有権移転登記をした場合,Bは,Eに対し,2分の1の限度で甲土地の共有持分の取得を主張することができる。

甲:べつに、かぶってもいいとおもうけど。。


乙:民法177条は

「不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。」

と、規定しています。

最判昭38年2月22日は、

「相続財産に属する不動産につき単独所有権移転の登記をした共同相続人中の乙ならびに乙から単独所有権移転の登記をうけた第三取得者丙に対し、他の共同相続人甲は自己の持分を登記なくして対抗しうるものと解すべきである。けだし乙の登記は甲の持分に関する限り無権利の登記であり、登記に公信力なき結果丙も甲の持分に関する限りその権利を取得するに由ないからである(大正八年一一月三日大審院判決、民録二五輯一九四四頁参照)。そして、この場合に甲がその共有権に対する妨害排除として登記を実体的権利に合致させるため乙、丙に対し請求できるのは、各所有権取得登記の全部抹消登記手続ではなくして、甲の持分についてのみの一部抹消(更正)登記手続でなければならない(大正一〇年一〇月二七日大審院判決、民録二七輯二〇四〇頁、昭和三七年五月二四日最高裁判所第一小法廷判決、裁判集六〇巻七六七頁参照)。けだし右各移転登記は乙の持分に関する限り実体関係に符合しており、また甲は自己の持分についてのみ妨害排除の請求権を有するに過ぎないからである。」


と、判示しています。

「民法が定める原則は,「被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する」(896条)というものである.したがって,所有権をはじめとする物権のほか,債権,債務,無体財産権,その他明確な権利義務といえないものでも,財産法上の法的地位といえるものであれば,全て包括的に相続の対象となる.これを包括承継という.
たとえば,父親がその所有する不動産の売買契約を締結した直後に死亡したとすると,相続人である子は,契約上の売主たる地位を承継することになり,登記移転義務,代金請求権,引渡債務,取消権,解除権のほか,善意・悪意,過失・無過失などの主観的態様も承継する.」

内田貴『民法Ⅳ 補訂版 親族・相続』357頁

したがって、上記記述は、正しいです。

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