さて、そもそも
「いじめ」と呼ばれる行為の中で
最も、相手の心を粉々に砕けるものはなんだろう
肉体的に痛めつけるか
精神的に追い込むか
肉体的ダメージを与えるという発想には
あまりリアリティがなかった
肉体的な痛みより、精神的な痛みの方がずっと痛い
そして、単純に、この「いじめ」の記録を
相手の心に長く残すことが出来る
そして傷跡はなかなか消えることはない
それの方がやりがいがあると思った。
なんにしても、やりがいは大事だ。
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とりあえず仲間が必要だ
同じような劣等感を抱えた誰か
もしくは自意識が低く従順な誰か
同じ的に、卑劣な言葉を投げつける時
ダーツのように遊びとして楽しめる誰かじゃないといけない
そこに「心」があってはいけない
深く考えれば考えるほど
すべての条件をみんなが満たしていることに気付いた
人間の本質は卑劣なのかもしれない
まぁとりあえず
ここにいる二、三人に参加をつのることにしよう
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いや、違う...
私はこの時をひそかに待っていた
はじめから決めていたんだ
誰からも好かれる容姿
おおらかで優しい性格
特別なことをしなくても
特別な存在になる
特別な子
「羨ましい」はいつしか「疎ましい」へと変わって
そばにいるだけで、ちっぽけな自分に拍車がかかる気がしていた
だから、もうここで終わらせよう思う
このまっすぐで屈託のない笑顔を終わらせようと思う
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八方美人な子
空気が読めない子
彼氏のことしか考えていない子
ただ単にソリが合わない子
どうして 私のまわりには
イジメ甲斐のある子しかいないんだろう
これじゃ決められない
ひとりになんてしぼれない...
「ねぇ、ねぇそれでどう思う?」
聞き慣れた甲高い声に私は我に返された
声の主は、真由美だった
真由美は、
小学生の頃からずっと一緒にいる人
私のことを一番理解してくれている人
そして
私が裏切ったら、きっと、一番傷つく人...。
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暇つぶしに誰かをいじめてみよう...
そうだ、それがいい...
この手で他人の人生をひねり潰すことができるなんて
なんて贅沢なことなんだろう
面白そうだから、やる
ただそれだけのこと...
くだらない話に頷きながら
そんな想いに胸を躍らせていた
さて、誰にしようか
このゲームはもうはじまっている
あとは主役の名前を打ち込むだけ
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