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前原さんは「小泉改革」を継承し、これを加速させるとでも言ったら、支持は激増すると思う。内部をまとめるのも難しいし、次の相手(安倍さん)も手強いだろうけど。
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◆【岩崎慶市のけいざい独言】「改革国是」を最後の仕事に
小泉自民党は圧勝したが、首相の残る任期は一年しかない。悲願の郵政民営化法案成立が確実になり、さて後は何をやるのか。任期を延長して構造改革を仕上げるべきだとの声もある。
圧倒的改革エネルギーを得た首相への期待が高まるのも無理はない。小欄もその一人だが、それを言っても始まらないのではないか。すでに答えは決まっている。
まず任期だが、一年という首相の意志は固い。それを公言して選挙を戦った事実も重い。しかも、首相が「在任中は消費税を上げない」としている以上、改革はそこで止まってしまう。
もっと言えば、小泉政権が発足した四年余前、小欄は構造改革は一代でできるものではないと指摘した。ユーロランド諸国でさえ十年かかったからだ。
例えばイタリアは七代の内閣が改革を持続し、やっとユーロ加盟の財政基準を達成した。歳出削減、増税、民営化、社会保障改革の実行には、これだけの時間とエネルギーが要ったのである。
しかも、その主役は保守ではなく中道左派だった。彼らが痛みを求めるのなら、と庶民も納得したのだ。日本の民主党とは大違いだが、それはともかく、小泉政権に話を戻そう。
道路公団、三位一体、郵政の改革はいずれも理想にほど遠い。しかし、欧州のようなユーロ加盟という絶対期限がない中で、歴代内閣のタブーに挑戦した勇気と苦労は察するに余りある。
日本の政治の現実を考えると、これ以上首相に政権を担えというのは酷だし、一人の首相に頼っているようでは、改革も本物にならない。それでも民意は圧倒的に首相を選択した。
人口減・少子高齢化に直面した言え知れぬ不安が、首相への期待となって集中したのだろう。究極の改革である財政再建と社会保障改革の実行を託したと見てよい。
だが、密接不可分の両者の解決は、いくらなんでも一年ではできない。できるのは、だれがポスト小泉を担っても改革を脱線させない強固なレールを敷くことだろう。
二〇一〇年代初頭の基礎的財政収支の黒字化目標に向け、「受益」と「負担」、つまり、歳出削減と増税の具体的組み合わせと行程表を示すのである。
チャンスは来夏の「骨太の方針」しかない。それを国是とも呼べるよう骨太に練り上げることこそ、“改革宰相”最後の仕事にふさわしい。(論説副委員長)
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