|
「日の丸インテグレーター(総合物流企業)への第一歩」と生田・大橋トップの立ち話で決まったようだが、これは失敗する。かたやお客さんは神様ですといった収益無視の国内企業、かたや国際化をいったん目指したがあまりの内向き思考から日本貨物航空さえ手放した飛行機会社の合弁では、すぐ行き詰まる。海外の物流事業は日本国内と違い「寡占」ではなく、完全に自由競争という事実を見過ごしている。日経の提灯記事と異なり、下記産経報道はその辺を理解、率直に指摘している。 ==== ◆郵政公社・全日空 国際物流で提携 「寡占」市場 先行き多難 郵政公社と全日本空輸は二十日、国際物流事業で提携すると発表した。来年四月をメドに両社が合弁で航空貨物会社を新設し、主にアジア向けに郵政公社などが取り扱う国際貨物の輸送を担う。郵政公社は国際物流事業への進出の第一歩となり、全日空は郵政公社の顧客基盤を取り込み貨物事業を強化する。 新会社の資本金は未定だが、出資比率は全日空が三分の二で郵政公社が三分の一。社長は全日空が派遣する。来年度にまず中国・上海と米シカゴへの路線を就航。その後は台湾やシンガポールなどに路線を拡充する方針。羽田発の深夜便の活用などを検討している。 郵政公社は民営化後に向け新たな収益源に国際物流事業を位置づけており、生田正治総裁は会見で、「アジアの総合物流事業者を目指す」と抱負を語った。 ◇ 国際物流事業で郵政公社と全日空が手を結ぶ背景には、物流部門への進出をはかる郵政公社と、航空貨物事業を新たな収益源に育てたい全日空の思惑がある。提携は航空貨物業界の再編につながる可能性もあるが、国際物流は国際大手資本による寡占化も進み、新会社の先行きは多難だ。 郵政公社によると、Eメールの普及で、郵便事業収入は年5%前後の落ち込みが続く見込みだが、「ゆうパックとダイレクトメールでは補いきれない」(生田正治総裁)状況にある。 さらに、グローバル化戦略は郵政民営化のかねての主眼の一つでもあり、国際物流事業への進出はその柱となる。 全日空側も、貨物事業を、国内旅客と国際旅客に続く「第三の柱」(山元峯生社長)と位置づけており、旅客事業が伸び悩むなか、収益の一割を占める貨物事業を、将来的に三分の一まで引き上げたいとしている。 また、日本貨物航空の売却で貨物事業戦略の見直しを急いでいたところに、顧客基盤の大きい郵政公社とのタッグは魅力的と映ったようだ。 ただ、貨物航空分野は市場も成長している半面で競争が激しい業界でもある。郵政公社と強い提携関係を結んだことで、ヤマト運輸や日本通運などほかの物流業者との関係に影響も出そう。 国際物流は、ドイツポスト傘下のDHLや米フェデラル・エクスプレスなど一部の総合物流事業者が市場をほぼ独占する構図だ。「大手との体力差は明白。遅きに失した」(貨物航空関係者)との声もあり、新会社の視界は不透明感を増している。(柿内公輔) Copyright; 2005 The Sankei Shimbun
All rights reserved. |
全体表示
[ リスト ]





