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今日本で瀰漫しているマスメディア論調は、「社会は平等なのだから、貧富の差は自己責任だ」という論理はまったく通用せず、「貧しい人、虐げられた人に救いの手を」といった情緒的なもの。しかしこれは日本一国だから、また日本が(まだ)豊かで大方の日本人が高いモラールを持っている国だから成り立っていること。 これから増える(だろう)外国人労働者を受け容れ、社会と融和させていくためには、国として先ず「自己責任」という原則を強く出した上で、いろいろな救済策を出さぬと、日本社会は崩壊する。今の「甘ちゃん」メディアの言う通り事を進めたら、大変なことになる。 ◆【産経抄】 「フランス中が燃えた」と本紙の山口昌子パリ特派員は書いていた。サッカーのW杯フランス大会で、初優勝を決めた夜のこと。シャンゼリゼ大通りを埋め尽くした百五十万人の市民を歓喜の渦に巻き込んだ男たちは、「レインボー・チーム」と呼ばれた。 ▼アルジェリア移民の子、ジダンをはじめメンバーがさまざまな民族で構成されていたからだ。人口約六千万のうち、四百万人以上の移民を抱える現実と、「自由、平等、博愛」の共和国精神との融合の姿を世界に示した日でもあった。 ▼あれから七年。フランス各地で今噴き上げているのは、憎しみの炎である。パリ郊外でアフリカ系の少年二人が感電死した事件が引き金となり、移民の若者たちが、車やバス、幼稚園にまで火を放つなど乱暴狼藉の限りをつくしている。 ▼昨年、公立学校でイスラム教徒の女生徒に頭を隠すスカーフの着用を禁止する法律ができて、大騒動になった。フランス革命以来の伝統である「政教分離」の原則にのっとったものだが、イスラム社会からは「差別」に映る。火種はそこかしこにあった。 ▼肌の色や宗教で差別されることはないという建前が、かえって移民社会に広がる失業や貧困問題の放置につながったとの指摘もある。社会は平等なのだから、貧富の差は自己責任だという理屈が成り立つわけだ。 ▼七月にはロンドンで地下鉄同時爆破テロが起こったばかり。国の成り立ちが違い、移民が極端に少ない日本にとっても、対岸の火事とはいいきれない。少子高齢化がこのまま進めば、百年後には人口が半減するとの推計もある。外国人労働者の受け入れ問題を論議する時期であることは確かだが、日本人は果たして異文化との衝突に耐えられるのか。 Copyright; 2005 The Sankei Shimbun
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