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◆【好】女王・ひばりの素顔
二十四日は美空ひばりの十七回忌。この日、東京・九段の日本武道館では音楽葬が行われ、ディノスがDVDセット「gift」を発売する。映画の上映会やテレビ各局の特別番組などもめじろ押しで、あらためて“昭和の歌姫”の凄さを感じさせる。そんなひばりの素顔の魅力を、生前親しかった人たちの話から拾ってみた。
三人娘(ひばり、江利チエミ、雪村いづみ)の一人である雪村は、先日開かれた都内でのトークショーで、実弟のことでひばりに相談したことを告白。自身も弟がらみでバッシングを受けていたひばりから「芸能人という仕事柄、家族にも悩みがある。だからもっと頑張って家族を守らなければいけないのよ」と励まされた。ひばりの「優しさと強さ」に触れ、立ち直れたというエピソードを涙ながらに披露した。
先月、TBSで放送された「美空ひばり誕生物語」。主演の泉ピン子、プロデューサーの石井ふく子ともひばりとは親交が深く、忘れられない思い出がある。
ヒットドラマ「おしん」に出演していた泉の最後収録日、突然スタジオに百人前の麦とろそばが届いた。送り主はほかならぬひばりで、「手紙に『お疲れさま』と書いてありました」と泉。
食べ物の好き嫌いが多い石井に、心配したひばりは「これを食べなきゃ生かしておかない」と脅し、特に苦手だったかぼちゃの煮物を食べさせた。石井は死ぬ思いで口に入れたのだが、これが非常においしくて「今では自分で作って食べてます」。
不世出の大スターではなく、「気配りの人」として、ひばりは多くの人の心の中で今も“生きて”いるのだ。(安藤明子)
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