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◆【解答乱麻】参院議員・山谷えり子 学校で新憲法考えよう

 衆参両院の憲法調査会が最終報告書を出し、新憲法制定の機運が高まっている。学生時代、日本国憲法の三原則は「国民主権、基本的人権の尊重、平和主義」と教えられたものの、憲法が生活とともにあって、考え方や生きる意欲につながっていくことまでは考えが及ばなかった。

 七世紀、聖徳太子によって制定された「和ヲ以テ貴シト為ス…」の十七条憲法や明治のはじめに示された五箇条の御誓文「広ク会議ヲ興シ万機公論ニ決スベシ、上下心ヲ一ニシテ盛ニ経綸ヲ行フべシ…」は、日本の和合、勤勉の文化を表していて、声を出して読めば、国柄と国民とがひとつとなって呼吸していく感じがする。また、明治憲法の礎を作った伊藤博文は西洋の政治理念を研究し、井上毅は古事記や日本書紀などを学び直して日本の伝統と西洋の政治理念の結合に心を傾けた。

 憲法というのは、国の政治原理であり、権力機構としての国家の最高法規であるが、同時に共同体としての生命そのものであるという思いを深くする。

 そこで、ひとつの提案なのだが、新憲法の前文は、占領政策により押しつけられた現憲法のわび証文のような翻訳文体はやめて、小学生も朗々と暗唱し、家庭では台所仕事中にも口ずさんでしまうような、また言霊幸う国の魂がこもり、おなかの底から気迫がわきいでて、日本に生まれたことのもったいなさに心震えるような書きぶりを検討できないかと思うのである。

 というわけで、未熟で話にナランと批判をうけること承知の上で、あえて私の試案を披露したい。韻律を重視したので、声を出してお読みくだされば幸いである。

 「四季のめぐり、恵みあふれる大八洲、豊葦原瑞穂の国に生まれ育ったわたくしたち日本国民は、睦み和らぎ、徳を高め、勤め励んで、平和の国、文化の国、道義の国として歩んできました。美しい日本の国がらを誇り、喜びとして、これからも正直、親切、勤勉、節度、品位、調和(大和)、献身、進取の気性をもって、諸国民との協和の中で輝く自由と民主主義の国として歩みます。長い歴史と伝統、家族の絆の中で、豊かに育まれたわたくしたちは、一人一人に与えられた賜物に感謝し、法にしたがい、国を富ませ、心を世界に開いた政治、経済、外交を展開し、尊い生甲斐を互いに尊重する社会をつくります。人類の恒久平和、自然との共生に心を一つにして国際社会の中で名誉ある国づくりにつとめます。愛と一致と希望の中で、力をつくし、誠をつくし、明き清き理想に向かって進んでいくことを誓います」

 語彙の選択や盛り込むべき内容については、今後の各条文の議論と関係してくるので、あくまで韻律重視のサンプルとしての拙文だが、ひとつみなさまも、自国の憲法前文を政治家や有識者にまかせず、家庭や教育の場で起草し合ってみたらいかがだろう。明治憲法制定の時は、志ある人々により、多くの民間の憲法草案が作られたものである。ちなみに現憲法の前文は六百四十三文字。私の試案は三百七十文字である。
                   ◇
 やまたに・えりこ テレビキャスター、サンケイリビング新聞編集長、中央児童福祉審議会委員、衆院議員などを歴任。著書に『ねぇ、おかあさん』など。一男二女の母。

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