保守の源流を訪ねて

いざいざと友に盃すすめつつ泣かまほしかり醉はむぞ今夜

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町村さんより数代も前からの失態だろうが、このブログで前からずーっと書いているように、何故俺(だけ)が入ると言う戦略で進めなかったのだろう。

学者を国連(次席)大使にしたから解決する、投票数の稼げるAUを取り込めば大丈夫、自分だけでなく同規模(とは思えないが)のドイツ、インド、ブラジルと手を携えて行けば力になるといった、極めて甘い戦略観が「国際連合」という腐った連合体では通じなかったということだ。

膨大な予算を注ぎ込んでも国際紛争のひとつも解決できぬ当事者能力の欠如、国連職員の法外な手当て、国連大使の贅沢三昧、これらを一番近くで見て米国は「国連」に辟易しているのだ。日本はこれに同調し、先ずこれらをばさっと切り(削減し)、就てはわが国はこの国連改革に(現予算維持のまま)日本人職員を500人追加派遣する。その上で、改革の流れを見た上で、二年を目処として常任理事国に立候補すると宣言すれば、米国はこれに反対する理由はなく強力にサポートする筈だ。その意味で豪腕なボルトン氏を送ったのだろう。

一から出直すべきだ。

◆【緯度経度】編集特別委員・古森義久 日本外交の誤算と失態

 いまや「王様は裸なのですよ」とだれかが率直に語るときだろう。スマートな新しい洋服をきたつもりなのに実は裸のままの王様の真実をだれも告げようとしない−。

 日本政府の国連安保理常任理事国入りへの情けないあがきをみていると、こんな寓話をつい思ってしまう。日本の常任理事国入り工作は完全に失敗したのである。そのための外交は出発点から誤算に誤算を重ねた。戦後の日本外交でも最大級のミスであり、他に例がないほどの失態であることが判明してしまったのだ。

 だが関係者たちはあたかもミスなどないかのごとくに振る舞いながら、ミスを糊塗して、さらなるあがきを重ねていく。日本国民がそんな重大なミスをきちんと知らされないうちに、日本の国際的な不手際だけが輪を広げていく。そんな醜い誤算外交にはもう終止符を打つときがきたと思う。率直に過誤を認めて、失敗を宣言し、国連への新たな対応を考えるべきであろう。日本政府のいまの方式によって日本の常任理事国入りが実現する見通しは明らかになくなったからだ。

 いまの外交工作の先頭に立つ町村信孝外相もこのままでは国際的な舞台での哀れなピエロともなりかねない。もっとも常任理事国入りへの作戦は前任の川口順子外相時代に立てられたから町村外相も被害者の立場に近い。この工作の最大の担い手の外務省の一部高官や、学界から外務省入りして国連の日本政府次席代表となり、この工作への懐疑や批判を述べる側に非難をあびせてきた北岡伸一氏の責任は改めて問われるべきである。

 さてなにが日本外務省の誤算だったのか。

 まず第一は中国の態度を見誤ったことである。中国の反対は最初から予測されてはいたが、外務省では「中国だけが反対という状況をつくれば、中国は実際には反対しない」という認識を述べていた。だが中国は日本が工作を始めた段階から反日暴力デモまでをあおって、激しい反対を表明した。中国当局も反日の「理由」として日本の靖国問題よりも国連常任理事国問題を真っ先にあげているのだ。暴力デモはどんな「理由」でも許されないとはいえ、中国当局は暴力デモと連関させるほど日本の常任理事国入りへの反対が強烈だということである。

 しかも中国は東南アジア諸国やアフリカ諸国にまで日本の動きへの反対をあおった。韓国も中国の例に見習うように反対を表明した。このへんの反対の強度と速度を日本側は完全に過少に見積もっていた。

 第二は米国の出方への誤算である。

 米国も中国とはまったく異なる立場からとはいえ、日本が進める常任理事国入り案には明確な反対を表明した。米国は従来、日本が常任理事国となること自体には積極的な支持を示してきた。だから本来なら緊密な事前の協議を重ねて、味方につけたうえで出発すべき相手だった。だが日本はこのほぼ唯一かつ最大の支援者であるはずの米国を反対陣営に追いやってしまったのだ。

 米国は当初、態度を表明せず、七月に入ってからG4案への反対という形で日本の動きにもノーを突きつけるようになった。長い年月、日本が国連安保理の常任理事国になることは大いに結構と述べてきた米国がこんな形で反対を強く述べてくるようになるとは、米国の動向を読み誤り、適切な協議を怠った明白かつ致命的な誤算だった。

 第三はドイツ、インド、ブラジルと組むG4の方式を選んだことの誤算である。

 世界の諸国間では年来のライバルとか仇敵という国同士が存在する。どんなことがあっても、この国だけは常任理事国にはさせたくないという国家が多いのだ。インドにはパキスタンが必死で反対する。ブラジルにはアルゼンチンやメキシコが猛反対する。ドイツにはイタリアが反対し、米国が反対する。日本には中国や韓国が反対する。こうみてくると、同じ地域の近隣国家が強大な権限を有する常任理事国になることに反対するというのは普通の国にとって普通のことのようだ。

 「みんなで渡れば怖くない」という道を選んだわが外務省のG4選択は、日本だけの常任理事国入りならば賛成するはずの米国のような諸国の支持をも失う結果をもたらしたのだ。アフリカ連合(AU)との連携を求める道も誤りの上に誤りを重ねる失態となった。ロンドンでのAU側との会談にのぞんだ町村外相が「G4とAUの提案の一本化への基本合意を得た」などと結果的にウソに近い発表をしたのは無残だった。

 日本政府としてはこれだけの失敗や誤算が明白となった以上、その非を認める形での現実的な転進がもはや避けられないだろう。

Copyright; 2005 The Sankei Shimbun
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