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◆家族会など、北制裁求め座り込みも 24日までに発動ないなら
拉致被害者の「家族会」と支援組織「救う会」は五日、東京都内で、合同会議を開き、今月二十四日までに政府が北朝鮮への経済制裁を発動しない場合、同日から三日間、制裁発動を求め首相官邸近くで座り込みを行うことを決めた。座り込みを行うのは平成十二年十月に北朝鮮への五十万トンのコメ追加支援撤回を求めて以来となる。
拉致問題をめぐっては昨年十二月二十四日、細田博之官房長官が「誠意ある対応がなければ厳しい対応を取らざるを得ない」と経済制裁を含めた対応を検討する考えを示した。それ以来、家族会は制裁を求めて集会を開いたり、小泉純一郎首相あてに要望書を出したりしたが、政府の姿勢に変化は見られず、座り込み実施を決めた。
横田めぐみさん=拉致当時(13)=の父、滋さん(72)は「座り込みは望むところではないが、何もしなければこのままの状態が続き、うやむやになってしまう恐れがある」。母、早紀江さん(69)は「政府の心を動かすためにそんなことまでしなければいけない。本当に悲しい」と訴えた。
◆【風を読む】論説副委員長・中静敬一郎
イラクに派遣され、帰国した自衛官は、今春開かれた小宴の席上、目を真っ赤にして文部省唱歌「ふるさと」を歌った。理由を尋ねられ、こう答えたという。
「イラクでずっと、ふるさとを思っていたのです」
こらえていた望郷の思いが、せきを切ったに違いない。
北朝鮮で夜、ふるさとや朧月夜を小さな声で、二人だけで歌っていたのは、横田めぐみさんと曽我ひとみさんだった。
ふるさとの第三番「志を果たして いつの日にか帰らん」を幼いめぐみさんが歌っている姿を想像すると胸が張り裂ける思いである。日本人の心をとらえて離さない「なにか」が、唱歌・童謡にあるのだろう。
三月二十八日付本紙に、「日本の童話と童謡」という市民講座に通う、二人の子供をもつ名古屋市在住の三十七歳主婦の投稿が載った。「童謡を歌うと、日本人である私たちは心が通い合うのだということを知った」
昨年六月一日付本紙には、兵庫県尼崎市で、病院のボランティアを続けている八十三歳女性の投書が掲載された。小学唱歌を一緒に歌った体の不自由な人たちは「気分転換にいいと言ってくれます」だった。一体感を作り出し、心の癒やしになっている。
だが、こんな唱歌・童謡を知らない人たちも少なくない。小中学校の音楽教科書から消えかけているためだ。本紙などの訴えで、今春からの小学音楽教科書にかなり復活したが、十分ではない。
月内の発足を目指す超党派の「日本のうたとおはなしを甦らせる議員連盟」(仮称)は、唱歌・童謡などの普及に動く。設立趣意書は、子供たちの心を安定させ、情操を育み、生きる力をつけたいと訴えている。
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