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◆【産経抄】
世界は六十年前と何も変わっちゃいない、と言ったら悲観的過ぎるだろうか。米国は国連安全保障理事会の常任理事国入りをめざす日独など四カ国グループ(G4)の決議案に反対するよう各国に呼びかけた。
▼政府は「米国は日本の常任理事国入りは支持してくれている」と強がっているが、敗色濃厚になりつつある。既得権益を持つ米国が簡単に賛成してくれるとでも思ったのか、甘いと言われても仕方がない。日本の常任理事国入り阻止に躍起になっている中国の妨害工作も執拗で、米中が手を握ったG4包囲網は強力だ。
▼こうなれば仕方がない。戦前の松岡洋右外相なら席を蹴って退席しただろうが、日本には「分相応」という言葉がある。G4案が否決となれば「日本は国連で責任ある立場につくな」ということと同然なわけだから、「日本はこれから国連分担金を常任理事国の中国やロシア以上には払わない」と宣言してはどうか。
▼国連は、各国の経済力に応じて分担金納入を求めており、日本の分担率は米国(22%)に次ぐ19・5%にのぼる。今年の通常経費分は約三百八十五億円。このほか、国連平和維持活動(PKO)経費などに、昨年は約八百五十億円を国連に供出している。
▼年間の負担は都合千二百億円を軽く超える。ちなみに中国の分担率は2%、ロシアに至っては1・1%に過ぎない。日本も中露並みにしてもらえば、年間千億円以上も国民の負担が減る。
▼常任理事国どころか、日本、ドイツを対象とした国連憲章の旧敵国条項は、戦後六十年たっても削除されていない。戦勝五カ国でこれからも好きにやりたければどうぞ、ご自由に。その代わりおカネは出さないよ、と小泉さん、一度、たんかを切ってはどうですか。
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