保守の源流を訪ねて

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北朝鮮制裁の妙手

NHK、新聞も怖いので解説しないのが「北朝鮮経済制裁」の方法。押し込まれると怖いので具体論は口をつぐむばかり。「ペンは力なり」などといった正義感は新聞週間の際だけの死語になった。

これで言論の府と言えるのかと真面目に目をむくのはもう已めることとしよう。一億二千七百万人の日本人で「拉致は当然」などと反応する人はまずいまい。それなら皆で知恵を絞り、妙手、奇手を作り出し対抗しようではないか。

入港制限などナンセンス。「どんどん寄港してください。その替わり屯税(入港税)を十倍にします」ぐらいのことをしたらどうか。二百億円売り上げているというニセたばこがあるなら、JTは「マイルドセブン」を正規輸入してあげたらどうか。輸入税100%課徴して(ルート把握の後「入禁」にする)。もっとも煙が多くすえたものではないだろうが。

昔「目安箱」といったしくみがあった。既に行動の秋(とき)。この一億人の怒りを実体的なものにするため政府もいよいよ民意に諮ったらどうか。

◆【産経抄】

 戦略家ニクソンはガチガチのソ連を相手に、ハナから民主主義を語る気はなかった。聞く耳を持たない相手に、言葉を尽くしても無駄との判断だ。ニクソンの狙いはただ一つ。ソ連の一般家庭にないテレビや洗濯機を並べ、物質文明のすごさを見せつけることだ。

 ▼一九五九年の訪ソで、米国の副大統領ニクソンが仕組んだ対ソ宣伝戦だ。モデルハウスに浴室が二室、台所には皿洗い機と乾燥機を置いた。ソ連指導者のフルシチョフは「馬鹿げたカラクリをほしがるものか」と切歯扼腕した。(『もうひとつの愛を哲学する』)

 ▼延べ二十時間に及んだ日朝協議を眺めれば、「ニクソン流」が妙手かもしれない。拉致事件さえシラを切った北朝鮮だ。拉致犯の辛光洙容疑者は「国家的英雄」などと天地が逆転している。聞く耳を持たぬ国には、あの手この手で崩してやろう。

 ▼米国が強硬策をとる間は決まって日本にすり寄るポーズをとる。日本が拉致事件で押すと、日本の植民地支配を出して相殺する。辛容疑者の引き渡し要求には、脱北者支援のNGO関係者の引き渡し要求で押し返す。あきれるとはこのことだ。

 ▼まずいのは犯罪に対する甘い政治決着だ。古くはハイジャック犯を「人命は地球より重い」と逃した首相がいた。韓国の介入で起きた金大中事件を「パーにしよう」と捜査中止の角栄流がある。娘の外相も不法入国の金正日総書記の長男、正男を「追い出しなさい」だった。これでは北に足元を見られる。

 ▼違法行為には断固たる対処しかない。拉致被害者の奪還のための経済制裁は当然入る。北向けの短波放送、携帯電話に日本情報を送りつける。国連は人権委ではなく総会で論じてやろう。もっとあの手この手はないか。

Copyright; 2006 The Sankei Shimbun
All rights reserved.

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