保守の源流を訪ねて

いざいざと友に盃すすめつつ泣かまほしかり醉はむぞ今夜

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13日(日)紙面批評、木村洋二関大教授(『見出しの大小で分かる「チベット暴動」』)によれば、

『暴動発生の翌15日付から19日付までの5日間で、各紙の記事の見出しに、「チベット」という文字が出現した回数は、産経29、朝日19、読売27、毎日23回であった。その見出しの「チベット」という文字の面積を測ると、産経75、朝日22、読売60、毎日が62平方センチメートルであった。』

『チベット暴動に関して、相対的に朝日はあまり大きな声を出さなかった。いちばん大きな声を出したのは産経である。産経に比べて、朝日の音量は3分の1弱であった。産経は発声回数も読売を2回抜いて、最高である。』

そして『人も新聞も、あまり都合のよくないことは小声で話すものである。...朝日はだれかに気兼ねしたのだろうか。それとも、チベット暴動を重要でない、と正味考えたのだろうか。』と締めくくっている。

また89年、ダライ・ラマ14世のノーベル平和賞受賞の際には『「平和賞」の名が泣こう」とのたまって、授与反対の論陣を張ったと言うから、朝日のダライラマ嫌いは筋金入りのようだ。

安倍夫人に語った「このまま5年、10年とたてばチベットはなくなってしまうのではないか」と言う発言は重い。

『朝日』は心底『チベット暴動を重要でない』と考えているに違いない。

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◆【花田紀凱の週刊誌ウォッチング】(154)

 こと人権となると必要以上に張り切る朝日が、なぜか音無しの構え。いわゆる朝日文化人もほとんど発言をしない。

 〈なぜ、「南京大虐殺」を報道する熱意で、「チベット大虐殺」を書かないのか〉(リード)という『週刊新潮』の主張はまさにわが意を得たりだ。

 「聖火と共に『北京五輪欠席』の輪が広がるのに中国を批判できない朝日の『チベット報道』」(4月17日号)。『新潮』が皮肉っているのは4月3日の社説「福田首相はもっと語れ」。

 〈中国が国際社会から非難され、信頼を失うのは、隣国の日本にとって見過ごすことのできない(中略)首相はチベット問題の深刻さを、もっと明確な言葉で中国に語るべきだ〉

 中国が国際社会から非難され、信頼を失うのは自業自得だと思うが、朝日は見過ごせないらしい。

 たしかに福田総理が中国にハッキリ言わないのは事実だが、では朝日はどうなのか。

 たとえば1987年10月4日、「チベットの不幸な流血事件」という社説。〈国外にあるダライ・ラマとそのグループを含むチベット関係者は、中国の一部としてのチベットの現実に冷静な目を向けてほしい。およそ二百万人のチベット族の平和な生活のためにも、無謀な挑発が行われるようなことがあってはなるまい〉

 89年、ダライ・ラマ14世がノーベル平和賞に選ばれた際には授与反対の論陣を張った。〈平和のための賞が結果として、チベットの緊張を高めるおそれさえある。(中略)「平和賞」の名が泣こう〉

 まさに中国の代弁者。朝日に福田総理を批判する資格などない。

 『週刊現代』(4月19日号)「緊急提言ワイド『あなたの共感 雅子さまか、美智子さまか』」。福田和也氏ら15人の識者の論に新味ナシ。手前味噌だが今、話題沸騰、『WiLL』5月号、西尾幹二氏の「皇太子さまへの御忠言」を読むべし。
(『WiLL』編集長)

◆【産経抄】4月12日(土)

 チベット北部の農村に生まれたダライ・ラマ14世は前代の生まれ変わりと認定され、わずか4歳で即位している。以来72歳の現在まで「活仏」として、チベット人の精神的、政治的指導者であり続けた。中国の支配に始まるチベット苦難の時代にである。

 ▼しかもその大半は亡命生活を強いられてきた。恐らく凡人には想像もつかない重圧があることだろう。だが地位が人を育てるのか、その毅然とした政治姿勢には感服させられることが多い。飄々としたような表情やしぐさから、ときにホッとさせられる。

 ▼一昨日立ち寄った成田での記者会見もそうだった。頭に指で角を立てるような格好をして「私は悪魔ですか」と、笑いかけた。チベット騒乱はダライ・ラマがあおったものだ、とする中国の幹部が「悪魔」「オオカミ」などとののしっているのを、やんわりかわしたのだ。

 ▼その一方、記者会見前に安倍前首相の昭恵夫人と会ったときには、胸のうちを正直に打ち明けている。「このまま5年、10年とたてばチベットはなくなってしまうのではないか」。日ごろ平和主義、非暴力主義を唱えているダライ・ラマの苦悩の声に思えた。

 ▼それにしても日本の政治家たちの、このチベット指導者への冷たさはどうだろう。訪米の途中の立ち寄りとはいえ、政府関係者による接触はまったくなかった。「チベットはなくなる」という「叫び」を受け止めようとしたのは安倍夫人らごく少数しかいなかったのだ。

 ▼言うまでもなく中国を恐れてのことだろう。しかし今度のチベット騒乱を機に中国と距離を置こうとしている国際社会の中では異様に映る。その政治家たち、胡錦濤国家主席が来日すれば何事もなかったように「熱烈歓迎」するのだろうか。
Copyright; 2008 The Sankei Shimbun
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