保守の源流を訪ねて

いざいざと友に盃すすめつつ泣かまほしかり醉はむぞ今夜

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フーシェ革命暦

産経新聞を読んで、思うこと徒然に書いていたのは既に四年も前のことであった。その後生活の忙しさに追われ本ブログからも遠ざかってしまったが、「産経...」はちょっと置いて、新たに別の書庫を作ることにした。

名付けて「辻邦生など」。読書遍歴である。

辻邦生は「背教者ユリアヌス」、「安土往還記」などて知られているが、それぞれの内容はこれから述べるとして、同氏の特徴はやはり模範的な日本語書きということであろう。

もう10年も前に鬼籍に入ってしまったが、今も寝る前に読む本は同氏の著作ばかりである。「天草の雅歌」然り、「廻廊にて」然り。水村美苗も言っているが、同氏の日本語は本当に心に沁みる。

最近は「フーシェ革命暦」を読んでいる(新潮社版)。革命前夜で終わっているが、ジョゼフ・フーシェというユニークな人物の回想録、今二回目を楽しんでいる(新潮社版は未完のIIIまで所収)。

国王すらギロチンに送るといった狂気の時代を今でも人権、民主主義の起こりなどと戦後民主主義の連中には持て囃されているが、同氏の政治的な立場は多分小生とは異なると思われるが、それでもこの本の価値が落ちることにはならない。

同氏晩年の作品の中では、(未完ということもあり)世間の評価はあまり高くないようであるが、どうしてどうして辻邦生さんという人の人生観が本作に一番あらわれているような気がしてならない。

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